「マリー・アントワネット」スペシャル企画開催! 番外編
ミュージカル補講のお話も今回が最終回となりました。今回は番外編ということで、当日のプログラムにおふざけで盛り込んだ大井の「推し」企画についてご紹介したいと思います。私の「推し」といったら、女性史受講者の方々はご存知のとおり、新妻聖子さんと花總まりさんです。最初は学生から気持ち悪がられましたが、お二人の歌と演技を授業で見せたところ納得してもらえました。そこで、今回の「推し」企画Part 1では、まず新妻聖子セレクションを用意しました。初代マルグリットが熱唱する「100万のキャンドル」と「心の声(新演出版の「もう許さない」)」を大音量・大画面で再び炸裂!と思ったのですが、直前の座談会が長引いてしまいこの企画は残念ながら幻に・・・。「推し」にこんなひどい扱いをしてしまい本当に申し訳ない限りです。新妻さんといえば、今夏の「王家の紋章」で初めて演じたアイシス役が本当に素晴らしかったです。アイシスは、気品と妖艶さがあふれる古代エジプトの女王ですが、その心のなかに秘められた切ない愛とそれがもたらす恐ろしいまでの狂気、そんな怖さと哀しさが入り混じった難しい役どころを新妻さんは見事に演じておられました。特にリーヴァイの名曲「想い儚き」で爆発する魂の叫びは本当に圧巻です。前方の席から今夏2度聴かせていただきましたが、すさまじいまでの衝撃力!「もどかしい想いが~♪」のフレーズが頭からしばらく離れませんでした。新妻さんの迫力ある歌声と演技は、2022年2月に東京国際フォーラムで上演されるミュージカル「ボディガード」で再来!ミュージカル「エリザベート」がウィーンで初演された1992年、ケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストン主演で世界的大ヒットとなった映画「ボディガード」。その後ミュージカル化され、世界中の劇場で上演されたこの作品がついに日本へ!と胸が躍った2020年の春・・・残念ながらコロナ禍で東京公演はすべて中止となってしまいました。その再演が満を持して今回ついに実現します。トリプルキャストで主演を務める新妻さんは、今作の舞台でたくさんの劇中歌を熱唱されるそうです。主人公が歌手であるため必然的に歌の場面が多くなるのでしょう。なかでもやはり、新妻レイチェルの「オールウェイズ・ラヴ・ユー」は、生で思いっきり味わいたいですね。大井の「推し」企画Part 2では、花總まりセレクションを組み込みました。ご存知2代目マリー役を務めた花總さんの魅力あふれるここだけの特別映像です。彼女が「マリー・アントワネット」ではなく「花總まり」として歌う感動的なナンバーをじっくり堪能する企画となりました。前回の記事にも書きましたが、そろそろ花總さんのラスト・エリザベートに備えなければなりません。その日は永遠に来てほしくないのですが、遠からずその日が来ます。花總シシィを生で観劇できるチャンスは次が最後かもしれませんので、もしエリザベートの公演が決まりましたらチケット争奪戦に全力で突撃です!ラストといえば、松本白鸚さんの「ラ・マンチャの男」(有楽町・日生劇場)が2022年に最後の公演を迎えます。セルバンテスの小説『ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ』が原作のこのミュージカルは、1969年の日本初演以来、上演回数1300回を超えるロングヒット作品です。約50年間、1300回以上にわたって一人で主役を張り続けた松本白鸚さん(市川染五郎/松本幸四郎)は本当にすごいとしか言いようがありません。2012年の公演以来となる実娘・松たか子さんとの共演でいよいよフィナーレ、その最後の気迫を感じ取ってきたいと思います。終わりがあれば始まりもあります。同じ有楽町/日比谷の帝国劇場で3月に舞台「千と千尋の神隠し」が初めて上演されます。ミュージカルではありませんが、ジブリ映画で随一の人気を誇るアニメ作品の実写化だけに、あの世界観がどう再現されるのかすごく楽しみです。チケットは発売即日に完売だそうですが、老若男女を問わず楽しめる作品ですから、それも当然かと思います。さて、今回のミュージカル補講では、エンディングにマリーとフェルゼンに捧げる歌で締めくくりました。二人の愛の先にあるものは何か?そのようなことを考えながら「あなたに続く道」「苦しみの彼方に」を連続して聴き、今回のイベントは閉幕となりました。約5時間におよぶミュージカル補講でしたが、参加者のみなさん本当にお疲れさまでした!歴史ミュージカルの奥深さと魅力を改めて感じていただけたのなら、今回の催しを企画したかいがありました。またいつか別の企画でお会いしましょう!おわり★参加者の方々からいただいた感想はこのあとのブログで紹介したいと思います。