小学年代も通年リーグ導入!更なる改善が進む、日本サッカーの補欠環境!
以前、 日本サッカー"だけ"が抱える致命的な欠点が存在する《1/3》 《2/3》 《3/3》 および《続報》 で補欠問題について取り上げましたが
今では、さらにさらに改善傾向にあります。
高校年代については、「日本サッカーの補欠環境は、大幅に改善されつつある 」で取り上げたようになっており
中学年代も9地域リーグを頂点とする高円宮U15リーグなどで高校と同レベルに改善しつつあります。
最後に、取り残されていた小学年代についても
全日本少年サッカー大会が冬開催となり、U12リーグが通年制となります。
少年サッカー大会予選は都道府県大会では、現在でも1校・1クラブから複数チーム参加できましたが
これで、多くの人がトーナメントではなくリーグ戦で日々試合経験を積める環境になります。
スケジュールは
4月~10月 通年リーグ制 (各都道府県が最高位のピラミッド)
11月 全日本少年サッカー大会都道府県予選
12月 全日本少年サッカー大会 全国大会
U12リーグは、リーグ戦成績を参考にシードなどで全日本少年サッカー大会の予選を行うようです。
他にもU13リーグを行うことを検討しているようです。(既に都道府県単位では実施してるところも)
今後の課題としては、やはり費用・人員の面で2軍を出せる所属メンバー数がいながら2軍が出場していないクラブが多いので
ここを少しでも改善することが最後にして最大の難関です。
現状、育成年代での補欠割合は全体の3~4割ぐらいかと思います。
(この場合補欠の定義は、1年間で1試合も試合に出れない選手)
これ以上は、やはり「補欠なんて制度は異常」ということを、時間をかけて浸透させないと進みません。
世界のように、補欠がいないという状況はまだかかるでしょう。
補欠改善のきっかけとなった大学・Iリーグを含め
小中高と全年代で、補欠が公式戦リーグに参加できるというJFAができる大きなことはやりきりました。
そもそも、この不思議な日本の仕組みにおいて
育成年代で「通年リーグ」「補欠が公式戦に参加」という日本スポーツ界ではありえない2つの常識を覆しただけでも成果はあったでしょう。
しかし、なぜJFAがこれをやったかといえば「世界はこれが当たり前」だからです。
これからは、それに近づける為トップダウンでの補欠撲滅よりもボトムアップの補欠撲滅の視線がさらなる解決に向かう方法でしょう。
「制度上からして補欠参加は無理」→「制度上は可能」ということになったわけですから
あとは現場レベルで、その考え方が浸透してくれればと思います。
実際公式戦リーグで当たる相手が2軍チームというのは日常的にあるわけですから。
今後、2軍を出さない学校・クラブも、補欠を参加させるという常識に嫌でも慣れていきますから。
歴史の蓄積によって、改善されていくと思います。
選手も「何でうちの学校(クラブ)は、他と違って2軍を試合に参加させないんだ!!」という要求が当たり前になるでしょうからね。