Jリーグアジア戦略の具体的な活動内容とは? (後編)
Jリーグアジア戦略の具体的な活動内容とは? (前編)
の後編です。
国内スポンサー獲得
普通スポンサー獲得は、東南アジア人選手の獲得で得られるものだと考えるものですが
Jリーグのアジア戦略の実態は違います。
東南アジア人選手がいなくても、いれば尚更スポンサー獲得が狙える。そういったものです。
「選手獲得に関係なく、アジア戦略でスポンサー獲得?そんな方法があるのか」
と思うかもしれませんが、それこそクラブ提携のメリットなのです。
要人とのコネでスポンサーを開拓
アジア戦略で、提携することで東南アジアクラブとの強力なコネができます。
サッカー人気の高さから、サッカークラブはその国の要人がオーナーとなっていることが多く。
このコネこそ、今凄まじい勢いで増加している東南アジアに進出する日本企業にとって
のどから手が出るほどほしいものです。それがサッカーを使えばすぐに繋がれる。これは大きい!
例えば、現在ミャンマーへの日本企業進出を政府も積極的に支援するなど大注目されていますが
ミャンマーでは、良い土地はその現地の要人が掌握しておりその方から借りるしかありません。
このように、東南アジアでビジネスをするには要人とのコネが非常に大事なものとなります。
その背景をもとに
現在、東南アジアに進出する企業は大企業だけでなく中小企業にも多く広がるほどの大注目エリアです。
それは既存スポンサーの中に、既に東南アジアに進出している企業が多くあることを意味し
[既存スポンサーに大きく貢献](スポンサー維持に貢献)
することができる上
既存の、Jクラブスポンサーをする企業側の顧客ターゲットは
「ホームタウン地域の企業や住民を中心とした日本国内」ですが
これに、プラスして「東南アジア地域の企業・住民」となれば
[新規スポンサーの開拓]
に繋がります。
これに伴いアジア戦略に関するスポンサーを新たに設けスポンサーが既についている
具体的なクラブがマリノスとG大阪です。
選手獲得によるスポンサー獲得や、リーグ放映権料取得は
このアジア戦略のベースの構築とは別といいますか延長線上です。
選手獲得での人気獲得は、選手の有無 選手のその国での人気度 選手の活躍度等によって
成功率が変わり、それのみに依存すればアジア戦略の成功に確実性は失われます。
その成功の蓄積によって、その先にあるリーグ放映権料の獲得という話にようやくなるわけです。
※現段階、放送による露出拡大を最重要しており、放映権料は狙っておらず中期長期スパンでの獲得を狙っています。
どうもイメージとして、アジア戦略といえばこの「選手獲得によるスポンサーや放映権料といったものだけ」で
欧州と同じようなものと思われてるみたいですが、実態は大きく違うわけです。
そちら側のアジア戦略は長期的には狙っていますが、それはアジア戦略の本当に一部分です。
リーグ・クラブ提携を通して
育成の充実・地域貢献・Jのやり方の浸透・国内スポンサー獲得
という面こそがアジア戦略の大部分なのです。(他にも経営ノウハウの提供・現地でのキャンプ試合の実施など様々)
全ては最終目的の、アジアにサッカービジネスの第2極をつくりアジアとともに大きくJリーグも成長する為です。