おはようございます。

ただ今は日曜日の朝の08:30です。

 

 

ここ横須賀にある私の作業部屋の室温はこの時間で6度となっています。それなりに寒いです。

その寒さのおかげで空気が澄んで東京湾を挟んだ千葉県側がいつもより鮮やかに写っています。

(画像はスマホでの撮影です)

 

ところでなんですが。。。

50年以上を経過したオールドフィルムカメラに対する寒さ(気温)の影響ってどんなものなのでしょうか?

この問題を真剣に気にされている方は意外に少ないのではないでしょうか?

かくいう私も今までほとんど気にしていなかったのです。

このカメラに関わるまでは…。

 

 

実は昨日一台のフィルムカメラが売れました。

ただ…、その売れたカメラが画像の YASICA Half 14 だったのです⤵⤵⤵

このカメラは分解&修理の度にシャッター機構の脆弱性について懸念を感じておりました。このカメラの場合、修理が完了してから月日が経つとシャッターが正しく開閉しなくなる症状が再発してくるハズでしょう。ですがその時期が判らず、それは数年後かもしれないし早ければ数か月後に発症するかもしれません。

私の推測ではどうやらシャッターの動力源となるフライホイールの回転軸の摩耗が原因だと思っています。この車軸の摩耗によるクリアランスの増大が摩擦抵抗を増大させ、更に車軸に塗布した潤滑油の劣化やそこにチリ・ホコリ等が付着する事による抵抗の増大等が原因でシャッターが正しく開き切ることができなくなるようです。

この症状が発症しているかどうかの確認方法としては絞りリングをB(バルブ開放)の位置にしてシャッターを切ってみてシャッター羽根が開放された状態で止まれば正常です。

残念ながら私の見立てでは新品部品が手に入らない限りこの症状を完全に修復をする事はは不可能であると判断しております(私の実力不足の可能性も過分にありますが)。

 

 

とまぁ、通常運転時?ですらこのような問題を常に頭の片隅に入れながら撮影のオぺレーションを行うのがこの YASICA Half 14 ですから、

修復を完了させて半年上経過していて更に現在のように気温の低い冬の季節であればまともにシャッターが開閉するか非常に心配になります。

まして発送先は日本よりも緯度の高い欧州の地域ですから現地でまともに動くかどうかとても心配です。

ということで

発注を確認した直後の昨日の朝にシャッターの動作確認をしてみたところ、見事にシャッタスピードB(バルブ開放)の状態でシャッター羽根は開放状態にならずにすぐに閉じてしまいました⤵⤵⤵

まぁ予想通りの結果だったとも言えるのでそんなに慌てはしませんでしたが、再び一部分解してフライホイールの車軸等の可動部にベンジンを流し込むか…。と考えていたのですが、その前に次のようなアイデアが頭の中に浮かびました。

 

 

『カメラはこのまま現状の状態にしておいて、エアコンで部屋の温度を上げたらこのカメラのシャッターはキチンと開閉するようになるのかな?』

ということで実験してみました。

YASICA Half 14 を作業机の上に放置しておきながら ROKKOR レンズのクリーニングのデスマーチに邁進しながら5時間程度経過した後に再びYASICA Half 14 のシャッターをB(バルブ開放)で切ってみると…。

見事に開放状態で止まってくれました!

とこれには…。素直には喜べませんねぇ。

『どこぞの貴族の病弱な深窓の麗人かよオマエは!』とツッコミたくなります。

動くか

動かないか

この二者択一じゃないと対処できませんよ私には。

実に難しいですこのカメラは⤵⤵⤵

 

閑話休題

 

結局

再び一部分解してフライホイールの車軸等の可動部にベンジンを流し込んで清掃もどきのような作業をおこないました。

またセルフタイマーにもベンジンを流し込んで動作確認をしながら調整を行いました。

そして一晩明けて本記事の冒頭に戻りまして室温6度の状態で動作確認を行いました結果、

 

 

この姿勢でシャッターを押すと100%の確立でシャッターが開放で止まりました。

 

 

この姿勢でシャッターを押すと95%の確立でシャッターが開放で止まりました。

まぁ、これが私には精一杯です。

 

他の古いフィルムカメラ達と気温・低温の関係はここまで酷く厳しくは無いと思いますが、

やはり寄る年並で何らかの影響を受けるのではないでしょうか。

その中でも特にYASICA Half 14 & Half 17 にはこういったリスクというか現象が実際に起こったという事です。

ご注意ください。

 

標準レンズ 分解&清掃デスマーチ MINOLTA 編の続きです。

 

 

ミノルタのレンズは今回を含め後二本の予定です。

 

 

今回は MC ROKKOR-PF 58mm F1.4 です。

レンズに酷い傷が付いていてクリーニングを断念した MC ROKKOR-PF 58mm F1.7

の上位機種になります。

シリアルナンバーは 5878090 です。

ヘリコイドが少し硬い気がします。

 

 

レンズは前玉・後玉共にホコリが酷いですが内側はとても綺麗なようです。

 

 

銘板を外したら3本のネジが出てきました。

 

 

フォーカスリングを外すと今度は4本のネジが出てきました。

ネジの本数は違えど基本構造は同じのようです。

 

 

4本のネジを外すとやはり今までと同じように前後玉のレンズユニットが絞り羽根ユニットと一体で抜き出せました。

その後ケガキ針で合いマークを傷付けながら3本のネジを緩めてフォーカスリングを外します。

合いマークは最早慣習の一つでしかありませんが…。

 

 

ただ、構造が一部更新されていましてレンズユニット側と本体側の絞り羽根の動きの連携・制御構造が変わっていました。

連携・制御構造が変わったというよりも一部の部品の形状が変わったと言うべきでしょうか。

赤矢印と黄色矢印のレンズと本体がそれぞれ連携する部品の構造が変わっています。

 

 

ヘリコイドはこんな感じでした。

絞りリングがかなり汚れていて美観があまりよろしくありませんね。

 

 

アルカリ電解水を使って清掃しました。

多少は美観が上がったかと思われます。

 

 

フォーカスリングも少し汚れていて美観がよろしくなかったのでアルカリ電解水で清掃してみました。

 

 

文字の色がオリジナルの状態に近いレベルまで戻ったので美観が向上したと思われます。

 

 

ヘリコイドをいつものCRC 3-36でクリーニングします。

 

 

その後モリブデングリスを塗布します。

ただ塗布するという感じではなくヘリコイドの螺旋の溝にグリスを押し込むように塗布します。

 

 

この様にヘリコイドを回転させて何回か上下させることでモリブデングリスを馴染ませます。

私の主観なのですが、ヘリコイドや他の各部の部品の精度が以前のレンズより向上している感じがしました。

 

 

モリブデングリスが馴染んだら溢れたグリスを拭き取ります。

余計なグリスが絞りリング等に付着してしまいました。

後ほど改めてクリーニングします。

 

 

さてこれよりレンズを攻めます。

前後玉の表面を軽くクリーニングして内側の状態をチェックします。

前玉の内側には赤矢印のカビが視認できました。

コレは後玉側からアクセスできそうです。

 

 

後玉の表面にしつこい汚れが付着している感がありますが、内側は問題無さそうです。

ここで特筆するべきポイントが有ります。

赤矢印の絞り羽根を開閉するピンにリターンスプリングが装着されています。

前モデルまではリターンスプリングが装着されていなかったので絞り羽根を開放で固定する事ができたのですが、このレンズではこの状態ですと常にF16の状態になってしまいます。

 

 

後玉のユニットを外して前玉にアクセスします。

 

 

見事なカビを視認できました。

 

 

絞り羽根が閉じた状態だと前玉の内側レンズにアクセスできないので件のリターンスプリングを外しておきます。

 

 

クリーニング&マイクロファイバークロスにて拭き上げを行うとカビの痕は視認できなくなりました。

 

 

前後玉レンズユニットを組上げてから青色LEDの透過テストを行いましたらこのようになりました。

後玉表面に傷ではなく薄いクモリがあるため光の角度によってはそれを視認できます。

 

 

絞りリングに付着していたモリブデングリスを除去してからフォーカスリングを取付けます。

フォーカスリング(ヘリコイドリング)は少し重い感じがしますが感触は悪くありません。

 

 

フォーカスリングを暫定位置で取り付けます。

 

 

はい、いつもの無限遠のピントの再調整です。

 

 

ゴメンなさい🙇

オリジナルの無限遠の状態の画像を撮るのを忘れてしまいました。

ピントの再調整の結果は画像の通りです。

 

 

さて無限遠のピントの再調整も終わりましたのでフィルターリングを取付けて銘板も

取付て完成です。

『緑のロッコール』です!

 

 

後玉は若干難ありでしょうか⤵⤵⤵

薄クモリがちょっと気になります。

 

 

本体は…。まぁ、それなりに頑張って綺麗になるように頑張ってみました。

 

基本的な構造は一貫して前モデルを踏襲していますが、使用されている部品の一つ一つのクオリティや精度は向上しているような気が個人的には感じました。

 

ミノルタのレンズはとても良いと思います。

 

 

 

 

ミノルタのレンズのデスマーチはまだこれだけあります。

ですが過去に記事にしたのと同じレンズはもう掲載しません。

 

 

もうかれこれ20本ものレンズの分解&組立を繰り返しているのでそろそろネジを緩めたり締め込んだりのやり過ぎで右手が痛くなってきました。

 

 

本来であれば今回こちらの MC ROKKOR-PF 55mm F1.7 をクリーニングする予定だったのですが、ご覧のように前玉に変な傷のような物がありまして、当初は接着剤の様な物が普茶kしているのだろうと思っていたのですが有機溶剤に一晩漬け込んでも取れないので『傷である』と判断しましてクリーニングを断念しました。

 

 

ということでレンズを差し替えて今回は MC ROKKOR-PF 50mm F1.7 をクリーニングします。

シリアルナンバーは 2391883 です。

前玉は埃だらけですが、状態はかなり良さそうで分解の必要は現の所無さそうです。

 

 

後玉は表面が汚れているだけではなく内側にもカビが蔓延している感じです。

 

 

外観もヘリコイドのゴムにホコリが詰まっている感じで綺麗とはいいがたいです。

 

 

軽く清掃したらこんな感じにはなりましたがまだまだですね。

あとこのレンズもやはりヘリコイドの動きがおかしいと言うかなんか軽い感じがします。

ですのでグリスを交換して充填します。

 

 

まずは銘板を取り外します。

なんと8本のネジが出てきました。

 

 

取り敢えず前玉を外します。

 

 

こんな風に取れました。

 

 

フィルターリングを取り外した後にフォーカスリングを取り外したのですが、内側がかなり汚れています。

 

 

ヘリコイド側も汚れています。

 

 

ヘリコイド側を清掃したのですが、完全には綺麗になりませんでした。

 

 

フィルターリングとフォーカスリングは余りにも汚れていたので中性洗剤でお湯洗いしてしまいました。

 

 

その後レンズ本体から絞り羽根ユニットが後玉ユニットを伴って簡単にスポッと抜け出せたので

 

 

前玉を絞り羽根ユニットに戻しておきました。

 

 

流石にこの時代になるとモリブデングリスが使われていたのでしょうか?

それとも一度分解清掃をうけているのでしょうか?

そんなことを考えながら古いグリスを除去してから画像のようにモリブデングリスをてんこ盛りっぽく塗布していきます。

 

 

その後ヘリコイドを回転させて何回か上下をさせてはみ出したグリスを拭き取るとこんな感じになります。

 

 

フォーカスリングを取付けようとしたら∞の位置が判らなくなりました。

AUTO ROKKOR と違って MC ROKKOR はフォーカスリングの∞の位置はドコにでも設定できたんですねぇ。取り外す前にケガキ針で合わせマークを付けておくべきでした。

しかし幸いな事に今まで締め付けていたネジの痕がフォーカスリングとヘリコイドに残っていたのでその位置で暫定的にフォーカスリングを固定します。

 

 

それではレンズのクリーニングに入ります。

まずは前玉の表面のホコリを除去するため軽くクリーニングします。

 

 

前玉の内側にカビが生えてるようです。

 

 

後玉側です。

こちらは既に一番手前のレンズを外していますが、内側のレンズ全体に若いカビが蔓延していますのでまずはこちら側をクリーニング&拭き上げをします。

 

 

更に絞り羽根ユニットから外して反対側へアクセスします。

こちら側にもレンズ全体に若いカビが蔓延していましたのでクリーニング&拭き上げをします。

 

 

するとなんとかここまで仕上がりました。

これでもクリーニング前とはどえらい違いです。

 

 

前玉の内側というか前玉最後のレンズの絞り羽根直前のレンズ面にもご覧のようにカビが蔓延してしまっています。

ですのでコチラもクリーニング&拭き上げをします。

 

 

するとここまで綺麗になりましたが、まだ前玉内部の他のレンズにカビが生えているようです。

 

 

という事で前玉表面のレンズを外して中のレンズにアクセスしようとリングナットの隙間にシンナーを流し込んだのですが…。

何かが気になって作業に入る前に念のためにとネットで先輩方の作業風景を見て読ませていただくと…。

表面のレンズの内側にあの恐怖のアクロマチックコーティングが施されているとの事ではないですか!

 

 

そこにだけは手を出したくない、手を触れたくない!

なので前玉下側にある分厚いリングナットを緩めて前玉一番株のレンズを外して内部のレンズ面にアクセスしてクリーニング&拭き上げをして、取り外したレンズもクリーニング&拭き上げをしまして組み戻してから前後玉ユニットを絞り羽根ユニットへ組付けてから青色LEDで透過してみると…。

 

 

見違えるように綺麗になっていました!

 

 

しかし光の角度を変えるとこんな感じに…。

コレは後玉の薄クモリが除去しきれなかった結果です。

蛍光灯下での見た目はとても素晴らしいんですけどね。

 

 

仕上がったレンズユニットを本体に挿入してから4本のネジで固定してから…。

 

 

この状態で右手の届く範囲にあったSRT SUPERに装着して…。

 

 

デジカメと相対時させます。

そうです。無限遠のピント調整を行います。

フォーカスリングを取り外す時にケガキ針で∞の位置の合わせマークの傷を付けなかったという自分のミスのために正確な∞の位置が判らなくなってしまったため改めてピントを調整する事にしました。

奇しくもSuper Takumar 24mmの作業で復活させることは出来なかったものの、デジカメを使った無限遠のピントの確認&再調整方法は間違いない事が証明されたので堂々とピント調整ができます。

 

 

これが、フォーカスリングとヘリコイドについていたネジの締め付け痕から設定した∞のピントです。

 

 

こちらが今回改めて計測して再調整した∞のピントの状態です。

やはり今回もメーカーが設定した∞の位置は本来の∞位置よりも手前の距離に設定されていました。

今まで私が∞の検査をしたカメラのほぼ全てが本来の∞の位置よりも手前の距離に背ってされているという事は手前側の方にピントに対してマージンが有るという事なのではないでしょうか。

 

 

ここで自分の組付け間違いが発覚しました!

前玉ユニットの固定のための4本のネジの締め付けが間違っていました。

 

 

この真鍮リングを敷かなくてはなりませんでした。

 

 

この様に前玉ユニットの上に敷いて

 

 

4本のネジで締め付けます。

 

 

そしてフィルターリングをその上から4本のネジで固定して

 

 

銘板を取付けたら完成です。

 

 

本体もそれなりに少しは綺麗になりました。

フォーカスリングのゴム部も綺麗になrました。

ヘリコイドの動きもとても良くなりました。

重すぎず軽すぎず丁度良い感じです。

 

MC ROKKOR は AUTO ROKKOR より大分モダンな外観になりましたが内部構造は基本的に全く変わっていなかったのにはちょっと驚きましたが、個人的には大変好感が持てました。

ミノルタのレンズはとてもしっかりしているなぁと感じました。キャノンのFDシリーズと二分するレンズではないかと個人的には思います。

 

 

 

 

レンズの分解&清掃デスマーチ  ミノルタ編です。

 

 

あまりにも本シリーズの回数が多くなり過ぎてしまいシリーズの続きの意味を示す『その○○』といった記載が出来なくなってしまいました。

 


 

今回はAUTO ROKKOR 58mm F1.4 です。

F1.8よりレンズの口径が大きくなった分、今までの他社のレンズではF1.8の構造に一捻り加えた構造になっている感がありました。

シリアル番号は 1294673 です。

 

 

まずは前玉から外していきます。

毎度お約束の銘板を外します。

おや? こちらも毎度恒例のフィルターリングを固定する三本のネジはありませんね。

では前回のF1.8同様にちょっと色の違うリングナットをカニ目スパナで緩めたらフィルターリングが外れてきました。

このナットでどのようにしてフィルターリングを固定していたのかが理解できないのですが、とにかくフィルターリングは外れてくれました。

 

 

更に前回のF1.8同様前玉&後玉一体のレンズユニットがゴロッと本体から出てきました。

驚いたことにココまではF1.8とほとんど同じ構造です。

 

 

取り敢えずレンズの表面をクリーニングしてからレンズの状態を確認します。

フーム、前玉の中のレンズにカビが生えてますね。

 

 

後玉の方にも中にカビがありました。

前玉のカビが写っているだけかとも思っていたのですが、太陽光に当てて見たら別物でした。

 

 

レンズの内側のクリーニングとなりますと、例の『アクロマチックコーティング (AC)』が気になりますというか心配です。

ネットで調べてみたらそれでも何とかクリーニングする方法があるみたいですがとてもデリケートなコーティングのため細心の注意が必要です。

それでもレンズ内側に入っているホコリぐらいはエアブローで除去できるだろうと、後玉の一番手前のレンズを外してみました。

そのレンズの内側の反射をみると表側のレンズの反射と同じ色をしていたのでギャンブルでいつもと同じクリーニング方法で挑戦してみました。

 

 

するとカビの除去に成功しコーティングのダメージもありませんでした。

中心近くに見えるカビは前玉側に生えたものです。

 

 

今度は後玉のユニットを取り外して前玉の内側にアクセスしました。

同じくエアブローをしてみたらカビが吹き飛びましてカビの痕だけが薄っすらと残っていました。(画像では確認できませんが)

 

 

レンズの反射の色が先程の後玉の内部と一緒だったのでコチラも今までと同じ方法でクリーニング&拭き取りをしてみましたらこちらも見事に綺麗になりまして且つコーティングのダメージはありませんでした。

 

 

 

この様に前玉の前後どちらから見てもカビとカビの痕は確認できなくなりました!

よ~く目を凝らしてみると前玉の中に小さなチリのような物の混入が散見されますが、これ以上の分解手出しは危険な感じがするのでここまでにしておきます。

 

今回のクリーニングで方法を少し変更しました。

今まではクリーニング液を浸した綿棒でレンズをクリーニングしてからソフトティッシュで拭いてから仕上げにマイクロファイバークロスで乾拭きしていたのですが

今回はクリーニング液を浸した綿棒でレンズをクリーニングしてから直接マイクロファイバークロスで拭き取りました。

この方法が物凄くレンズを綺麗に仕上げることが出来たんです!

マイクロファイバークロスは洗浄(洗濯)可能なので複数枚持っておいて洗濯しながら回転して使用すれば作業効率がかなり捗ります。

 

その後さらにネットを検索したところ、弱く儚い『アクロマチックコーティング (AC)』は前玉の一番手前のレンズの裏側だけにコーティングされているようです。

ですから今回私がクリーニングした後玉等は問題無くクリーニングできたようです。

 

 

次にヘリコイドの簡易清掃を行います。

ヘリコイドリングを完全に取り外すことなく可能な範囲で古いグリスを拭き取り新しいグリスを充填したいと思います。

まずはフォーカスリングを∞の位置にして三本のリングを緩めてフォーカスリングを取り外します。

レンズ径が大きくなった分隙間が狭くなりドライバーが入りにくくなっていますね。

 

 

ヘリコイドリングのグリスはこの様に緑青が混ざっているのか薄緑色になってます。

それとこのレンズはかなりヘリコイドが飛び出す構造をしていますね。

 

 

 

この爪の位置よりヘリコイドが上に上がってしまうとヘリコイドリングが鏡胴から外れてしまいますので今回は要注意です。

 

 

古いグリスの除去及び清掃にはこれを使います。

 

 

3-36でベットリ状態ですが、丁寧に拭き取る事によりヘリコイドの溝が綺麗になります。

 

 

清掃後にモリブデングリスをヘリコイドの溝にしっかりと入り込むように薄く塗り込みます。

 

 

何回かヘリコイドを前後に回転させて馴染ませてからh実出たグリスを丁寧に拭き取ります。

 

 

フォーカスリングをアルカリ電解液で清掃します。

 

 

多少は文字が白くなりました

 

 

突然右のリングがレンズ本体から外れてきました!

 

 

このイモネジが三本緩んだようです。

改めて締め付けてから念のために緩み止めの接着剤を塗布します。

 

 

フォーカスリングを取付けた後にレンズユニットを本体に挿入します。

その際に赤矢印のピンが

 

 

本体側の赤矢印の溝に嵌るようにします。

 

 

リングナットでレンズユニットを本体に固定します。

 

 

フィルターリングにあるこの溝に

 

 

本体側のこのピンに合わせて挿入します。

 

 

そして銘板を取付けます。

この銘板がフォーカスリングを固定する役目を兼ねていました。

緑色がとても綺麗です。

 

 

後玉もこの後にもう一度最終クリーニングをして大分きれいになりました。

 

 

青色LEDの透過もこんな感じです。

 

 

外観も多少は綺麗になりました。

ヘリコイドの動きもとてもスムースになり、重すぎず軽すぎず丁度良い塩梅になりました、

 

『アクロマチックコーティング (AC)』にはとてもナーバスになってしまいましたが、

過去に手痛い大失敗をしているので仕方ない所です。

それ以外はとても素直で作業がやり易いレンズでした。

 

 

 

前回までのTakumarシリーズにはしてやられました。

入門用として適したレンズのはずなのですが、とんでもないトラブルを内包したレンズが二本もありまして大幅な時間を浪費させられつつも復活させることができませんでした。

 

 

今回よりミノルタの標準レンズをクリーニングしていきます。

 

 

一番手はAUTO ROKKOR-PF 55mm F1.8 です。

いわゆる『緑のロッコール』と呼ばれたレンズですね。

ROKKORレンズの練習にはもってこいです。

シリアルナンバーは 2434337 です。

 

 

このレンズはレンズの汚れよりもヘリコイドの動きがあまりよろしくないのでそちらを攻めて行きたいと思います。

 

 

銘板を外すとこのようになっています。

赤矢印の三本のネジを緩めてフィルターリングを外します。

 

 

また、この赤矢印の部分の溝ににカニ目スパナを掛けてリングナットを外します。

 

 

 

すると前玉ユニットだけではなくて絞り羽根ユニットや後玉ユニット一切合切がゴロッと外れます。

 

 

レンズユニットが外れるとこのようになります。

 

 

そして再び三本のネジを緩めて今度はフォーカスリングを外します。

 

 

このレンズはこの様にヘリコイドがかなり飛び出してくれるのでヘリコイドを完全に分離することなく、この状態で手を加えて行きます。

 

 

 

IPAでヘリコイドの歯車を清掃してみたのですがあまり良く古いグリスが除去できなかったので、CRC 3-36で清掃しました。

 

 

絞りリングの数字部分をアルカリ電解水で清掃しました。

上の数字との色の違いが判るでしょうか?

この後上の数字も洗浄しました。

 

 

ヘリコイドにモリブデングリスを塗布します。

薄めに且つ歯車の溝の中まで入るように塗布します。

 

 

塗布が完了しましたらヘリコイドを沈めこませます。

すると余分なグリスがヘリコイドの外周部に溢れてきます。

 

 

溢れたグリスを綺麗に拭き取ります。

動きがとてもスムースになりました。

重すぎず軽すぎず丁度良い塩梅になりました、

 

 

 

フォーカスリングとフィルターリングもアルカリ電解水で清掃しました。

 

 

ここからレンズのクリーニングに入ります。

今回はなるべく前玉と後玉の表面だけをクリーニングしてレンズの内側はなるべく手を付けたくないです。

とはいえ埃だらけですね。

 

というのも『緑のロッコール』で有名な緑色のコーティングはアクロマチックコーティングと呼ばれるものなのだそうです。
アクロマチックコーティングはすぐ剥げてしまうような軟らかいコーティングでしてレンズの内側のコーティングに使われているそうです。触れるとコーティングが傷つくため極力触れない方がよいです。

実は私過去にMC ROKKOR 85mm F1.7というレンズを分解清掃したら前玉の一番手前のレンズの内側のコーティングをごっそり傷付けてしまってお釈迦にしたことがあります⤵⤵⤵

あれは泣きました。。。

ですから今回はなるべく内側のレンズ清掃はしたくないのです。
 

 

後玉もホコリだらけなのですが、更によく見るとカビの痕のような薄クモリが存在しているようです。

 

 

それでも表面だけのクリーニングでもこんな感じに仕上がりました。

ただちょっと表面に線傷がありました。

 

 

後玉も蛍光灯下ではとても綺麗なのですが…。

 

 

 

青色LEDの透過だとこのように薄クモリがハッキリと見えてきます。

 

 

致し方が無いので後玉の一番手前のレンズの内側だけ分解してクリーニングしてマイクロファイバークロスで拭き上げました。

 

 

 

結果は大分良くなりました。

画像からはその違いが判りませんが…。

 

 

フォーカスリングを三本のネジで取り付けたらレンズユニットを落とし込むような感じで挿入します。

 

 

リングナットをカニ目スパナで締め込んでいってレンズユニットを固定します。

 

 

フィルターリングも三本のネジで取り付けて

 

 

仕上げに銘板を取付けようと思ったら…。

 

 

銘板の白文字が少し汚れた感じがあったので、アルカリ電解水で清掃しました。

 

 

前面はこんな感じです。

画像では見えませんがレンズに線傷が数本あります。

 

 

後面はこんな感じ。

こちらもレンズに線傷があります。

 

 

レンズ本体は清掃したせいかかなり見た目が良くなりました。

 

AUTO ROKKORって思ったよりも古い時代に生産されたレンズなので今回のようにレンズ表面に線傷があっても仕方ないのかな、とは思います。

それらの傷はおそらく撮影に影響するレベルではないんじゃないかと個人的には思っておりますが。

たしかミノルタのAUTO ROKKORレンズは世界で初めてのマルチコーティングレンズだったのではないかと思います。

 

AUTO ROKKOR レンズも非常に素直な構造をしていて精度も良くドッシリしているので(その分重い)分解&清掃作業は非常にスムースに行えます。

レンズユニットが前玉&後玉付いた状態の一体でゴロンと外れてくれるのでチョット驚きますが、それがまた作業のやり易さに繋がっています。

前回のTAKUMERシリーズに負けないぐらい入門用として適しているレンズではないでしょうか。