おはようございます。
ただ今は日曜日の朝の08:30です。
ここ横須賀にある私の作業部屋の室温はこの時間で6度となっています。それなりに寒いです。
その寒さのおかげで空気が澄んで東京湾を挟んだ千葉県側がいつもより鮮やかに写っています。
(画像はスマホでの撮影です)
ところでなんですが。。。
50年以上を経過したオールドフィルムカメラに対する寒さ(気温)の影響ってどんなものなのでしょうか?
この問題を真剣に気にされている方は意外に少ないのではないでしょうか?
かくいう私も今までほとんど気にしていなかったのです。
このカメラに関わるまでは…。
実は昨日一台のフィルムカメラが売れました。
ただ…、その売れたカメラが画像の YASICA Half 14 だったのです⤵⤵⤵
このカメラは分解&修理の度にシャッター機構の脆弱性について懸念を感じておりました。このカメラの場合、修理が完了してから月日が経つとシャッターが正しく開閉しなくなる症状が再発してくるハズでしょう。ですがその時期が判らず、それは数年後かもしれないし早ければ数か月後に発症するかもしれません。
私の推測ではどうやらシャッターの動力源となるフライホイールの回転軸の摩耗が原因だと思っています。この車軸の摩耗によるクリアランスの増大が摩擦抵抗を増大させ、更に車軸に塗布した潤滑油の劣化やそこにチリ・ホコリ等が付着する事による抵抗の増大等が原因でシャッターが正しく開き切ることができなくなるようです。
この症状が発症しているかどうかの確認方法としては絞りリングをB(バルブ開放)の位置にしてシャッターを切ってみてシャッター羽根が開放された状態で止まれば正常です。
残念ながら私の見立てでは新品部品が手に入らない限りこの症状を完全に修復をする事はは不可能であると判断しております(私の実力不足の可能性も過分にありますが)。
とまぁ、通常運転時?ですらこのような問題を常に頭の片隅に入れながら撮影のオぺレーションを行うのがこの YASICA Half 14 ですから、
修復を完了させて半年上経過していて更に現在のように気温の低い冬の季節であればまともにシャッターが開閉するか非常に心配になります。
まして発送先は日本よりも緯度の高い欧州の地域ですから現地でまともに動くかどうかとても心配です。
ということで
発注を確認した直後の昨日の朝にシャッターの動作確認をしてみたところ、見事にシャッタスピードB(バルブ開放)の状態でシャッター羽根は開放状態にならずにすぐに閉じてしまいました⤵⤵⤵
まぁ予想通りの結果だったとも言えるのでそんなに慌てはしませんでしたが、再び一部分解してフライホイールの車軸等の可動部にベンジンを流し込むか…。と考えていたのですが、その前に次のようなアイデアが頭の中に浮かびました。
『カメラはこのまま現状の状態にしておいて、エアコンで部屋の温度を上げたらこのカメラのシャッターはキチンと開閉するようになるのかな?』
ということで実験してみました。
YASICA Half 14 を作業机の上に放置しておきながら ROKKOR レンズのクリーニングのデスマーチに邁進しながら5時間程度経過した後に再びYASICA Half 14 のシャッターをB(バルブ開放)で切ってみると…。
見事に開放状態で止まってくれました!
とこれには…。素直には喜べませんねぇ。
『どこぞの貴族の病弱な深窓の麗人かよオマエは!』とツッコミたくなります。
動くか
動かないか
この二者択一じゃないと対処できませんよ私には。
実に難しいですこのカメラは⤵⤵⤵
閑話休題
結局
再び一部分解してフライホイールの車軸等の可動部にベンジンを流し込んで清掃もどきのような作業をおこないました。
またセルフタイマーにもベンジンを流し込んで動作確認をしながら調整を行いました。
そして一晩明けて本記事の冒頭に戻りまして室温6度の状態で動作確認を行いました結果、
この姿勢でシャッターを押すと100%の確立でシャッターが開放で止まりました。
この姿勢でシャッターを押すと95%の確立でシャッターが開放で止まりました。
まぁ、これが私には精一杯です。
他の古いフィルムカメラ達と気温・低温の関係はここまで酷く厳しくは無いと思いますが、
やはり寄る年並で何らかの影響を受けるのではないでしょうか。
その中でも特にYASICA Half 14 & Half 17 にはこういったリスクというか現象が実際に起こったという事です。
ご注意ください。





