【名曲リレー1111】stop#3

■I Can't Stop The Rain / Peter Criss('78)

今はどうか知らんけどピーター・クリスってキッスのなかでもバラード専門というイメージでソロに入ったこの曲なんてまさしくそのイメージ通りでした。しかし40年後まだやってるとは思いもしなかったです。

 

 

【名曲リレー1112】rain#2

■Did It Rain / Don Everly(’74)

エヴァリー・ブラザーズは、60's半ばからヒットチャートから全く見放されてしまっいましたがWarner Brosに残した一連の作品は、70'sに入ってから評価の対象になりました。グループはその後RCAに移り、カントリー・ロック的なLPを出したのち、兄弟間の不和もあって解散。兄ドン・エヴァリーは74年に2枚目となるソロ「Sunset Towers」をOdeからリリースしています。これはヘッズ、ハンズ&フィートのメンバーをバックにしたもので、prodはHH&Fのvo、トニー・コールトン。内容的には混沌としたカントリー・ロックで、好みとは言いがたいけど、"Did It Rain ?"の爽やかさは格別です。エモンズのsteelの心地よいうねりに身をゆだねたいですね。.

 

 

【名曲リレー1113】rain#3

■The Rain The Park And Other Things / The Cowsills('67)

"雨に消えた初恋"という邦題よりもこの原題が好き。カウシルズはロード・アイランド出身のファミリー・グループで、コーラスを生かしたソフトロックというよりはポップスという方が通りがいいでしょう。こういう感じのオルガンが懐かしい。最高位#2.レーベルはMGMでライオンのマークは映画と同じです。

 


【名曲リレー1114】other#2

■Do Unto Others / The Elastic Band('68)

60’s英サイケのエラスティック・バンドの”Do Unto The Others”はGSっぽいポップ感が楽しい。Novaから出てたアルバムは結構濃厚なサイケだったのですが。この動画のgが後にスウィートのアンディ・スコットなのかどうかわかりません。

 

 

【名曲リレー1115】other#3

■The Other Side Of Summer / Elvis Costello(’91)

「Mighty Like A Rose」に入ったコステロのシングル曲。この頃慶太と一緒に武道館で見たんだよなあ。けどもうその辺の記憶はあいまい。多分最後にちゃんと聞いたコステロのアルバムだったりします。コステロ曰くビーチボーイズのパロディを狙ったのだとか。

 

 

【名曲リレー1106】one#2

■One Of Us Two / Ashkan('69)

アシュカンはDecca Novaに1枚残したヘヴィ・ブルーズ・ロック・バンド。後の活動がアシュマン・レイノルズ~フリートウッド・マックなどアーシー系なのであまり評価の対象にならないボブ・ウエストンのgがかなりスゴイ。ゼッペリン・タイプの「In From The Cold」からのヘヴィなナンバーです。

 

 

【名曲リレー1107】one#3

■Just One More Chance / Outer Limits('67)

”Yellow River”をヒットさせるクリスティーのジェフ・クリスティー(vo)がそれ以前にいたのがアウター・リミッツで、ちょっと影があるポップサイケに仕上がった”Just One More Chance”(Deram)は昔から好きな曲。同時期の英ポップサイケでは際立ってよくできた感じあります。

 

 

【名曲リレー1107】just#2

■More Than Just The Two Of Us / Sneaker('81)

ジェフ・バクスターのprodで81年にデビューしたスニーカーは、LAで73年に結成されたそうなんで結構なヴェテランだったわけですけど、このAOR風味のソフトサウンディングなヒット(”思い出のスニーカー”という邦題はどうかと思いますけど(^^;#36)のおかげで色がついてしまいました。日本人に愛されたバンドでありました。リリースはHandshakeという出来たばかりのNYのレーベルで日本ではポリドールから出てました。

 

 

【名曲リレー1108】just#3

■Just Another Whistle Stop / Ocean('72)

オーシャンといえば”Put Your Hand In Hand”(サインはピース)で知られるどっちかといえばかっこ悪いイメージのクリスチャン系のカナダ・バンドなんですが、このザ・バンドのカヴァーは実に渋くてびっくり。ロビー・ロバートソンをまねたような枯れたgも味わい深いです。2枚目の「Give Tomorrows Children One More Chance」('72)から。

 

 

【名曲リレー1120】stop#2

■Stop Stop Stop / Graham Gouldman('66)

10CC以前のグラハム・グールドマンは、ソングライターとしても知られてましたが、モッキンバーズを経てソロになった最初のシングルがR&Bテイストの”Stop Stop Stop”(Decca)でした。甘酸っぱいメロディーではなくくすんだ感じのメロディー。See For Milesから出た「R&B Scene」というコンピで知りました。

 

 

【名曲リレー1101】goodbye#3

■Girl Goodbye / Toto(’78)

トトはデビュー以前にスタジオ職人として名を馳せていた連中の集合体で、78年らしいキャッチーなポップロックを聞かせる上にスタジオワークで鍛えられた複雑なリズム感覚を持ったバンドでした。いわゆるロック畑だけからは登場しなかったろう感覚。スティーヴ・ルカサー(g)、デイヴィッド・ペイチ(kb)そしてジェフ・ポーカロ(ds)の3人のテクニカルな演奏は、当時アマチュアの「演奏者」に与えた影響も大きかった気もします。もちろんメロディアスなパワーポップ(扇情的に訴えるメロディーもあります)ということで、ヒットチャート好きなどの「聞くだけ」のリスナーにも、幅広い支持を得ました。個人的に一番聞いたのは78年のデビュー作で”Girl Goodbye”はB面の1曲目。力強いリズムが印象的。ボビー・キンボール(S.S.フールズというトト以前にいたバンドは日本でも出てました)のvoはこのバンドの演奏によく合ってた気がしますが、いろいろあってその後脱退しています。動画は4枚目の頃の武道館ライヴで途中日本でのオフショットが挿入されてて、新幹線ホームやらコインロッカー周辺が懐かしい風景です(そこかっ!)

 

 

【名曲リレー1102】girl#2

■Just A Girl / The Pale Fountanes (’82)

81年に結成されVirginからデビューしたペイル・ファウンテインズはVirginとは別にOperartion Twighlightから,

"Just A Girl"のシングルを出していて、これCrepscule経由で新星堂から12"がリリースされていた気がします。ネオアコバンドの多く同様非ロックな音楽性もあってこの曲でもボッサや欧映画音楽からの影響大きいです。

 

 

【名曲リレー1103】girl#3

■Another Girl Another Planet / The Only Ones('79)

オンリー・ワンズと言うとピーター・ペレット(vo)のルー・リードっぽさを良しとするかが好みの分かれ目だと思うのですが、新宿方面で当時から人気があったと聞きます。初期の名曲”Another Girl Another Planet”は、キャッチーでポップなメロディーと適度なスピード感もあって、パワーポップ的に感じます(でも本来はパンクの流れで語られるバンドでしょう)dsはスプーキー・トゥース出身のヴェテラン、マイク・ケリーでした。

 

 

【名曲リレー1104】another#2

■Try Another Day / Open Mind('69)

仏像の頭部のジャケットがインパクトある無名の英ビート・バンドがジ・オープン・マインドです。時代柄サイケのムードのちらほらありますがシンプルなビートが小気味いい。一般的には無名ですけどサイケ~フリークビート愛好家には割と知られた1枚。Phillipsから出た唯一作は原盤は相当なプライスだそう。4人組でメンバーにはイタリア人もいたそうな。

 


【名曲リレー1105】another#3

■One Way Or Another / Uriah Heep('76)

ユーライア・ヒープも息が長いヴェテランのブリティッシュ・バンドですが、ものすごい数のアルバムが出てます。1年に2枚リリースは当たり前だった初期は、傑作とされるものと、評判にならなかったものが交互に出てきたりとなかなか激しい。ゲイリー・セインの脱退後、ジョン・ウエットンを加え起死回生の復活を遂げた次が「High And Mighty」で、ジャケットも含めあまり話題にならなかった1枚ではありますけど、今の耳で聞くと結構捨てがたい曲もあったりしていいのです。1曲目の”Onw Way Or Another”は、ウェットンのvoがなかなかカッコイイハードロックです。ただウェットンは後にヒープへの客演はビジネス的なものだったと語ってて、この辺のプロ意識は見事だなあと思います(マジで)。このあとUKを組むためウェットンは脱退、デイヴィッド・バイロンは解雇され、バンドは新たなステージを迎えます。

 

 

 

【名曲リレー1096】ain't#2

■I Ain’t Gonna Leave / Morning('72)

LAで結成されたカントリー・ロックのモーニングは、ラヴのジェイ・ドネラン(g)やカレイドスコープ(英サイケではなくデイヴィッド・リンドレーがいた米バンド)のスチュワート・ブロトマン(b)がおりました。デビューはVaultでしたが72年のセカンド「Struck Like Silver」はFantasyからのリリース。ハッとするようなメロディーではないですが緩いうねりみたいなものを感じます。谷本さんが教えてくださったファーストもいいですがこっちも。

 

 

【名曲リレー1097】ain't#3

■Say It Ain't So Joe / Murray Head('75)

俳優のマレイ・ヘッドといえば「ジーザス・クライスト・スーパースター」のロンドン・キャストがロックファンには知られていますけど、75年に出た「Say It Is't So」はなかなかの名作。sswとして全曲書いてます。タイトル曲の”Say It Ain't So Joe”は俳優らしい表現力で聞かせます。生スライドはフリートウッド・マック出身のボブ・ウエストンです。

 

 

【名曲リレー1098】say#2

■Say You Love Me / The Rumours ATL('16)

これは反則か(^^) マック・トリビュート・バンドのルーマーズATLは、アトランタ出身の6人組。マックを知ってると余計に楽しい。ちょうど77年ごろのスティーヴィー役のメッケンジーもそうですがクールでしゅっとした感じのクリスティン役のエイドリアンも、短パンはいたマクヴィー役のジムもおもしろい。タスクというトリビュート・バンドもありますが。

 

 

【名曲リレー1099】say#3

■Say Goodbye To Hollywood / Billy Joel('76)

ビリー・ジョエルのブレイク前夜の76年の「Turnstiles」に入ったこの曲は、ロネッツのヴェロニカを念頭に置いて歌われたと言われてますが、確かにイントロは”Be My Baby”ですもんね。翌年ヴェロニカがカヴァーして(バックはEストリート・バンドでした)、イギリスでヒットしたときはきっとうれしかったんだろうなあ。ちなみにハリウッドにさよならしてNYに帰ってきて再ブレイクしたビリー・ジョエルだったのでした。

 

 

【名曲リレー1100】goodbye#2

■Goodbye USA / Snafu('73)

プロコル・ハルムの初代dsだったボビー・ハリソン(vo)がジューシー・ルーシーのミッキー・ムーディー(g)、パラディンのピート・ソリー(kb)らと組んだのがスナフーです。オールマン・ブラザーズみたいな音をやりたかったとムーディーは後にインタビューで答えてましたが、同時代の米ソウルからの影響もある英ファンクです。アメリカンな風景を憧憬したこの手のものに付き物のカントリーロックな味わいは少なく(ソリーがviolin弾く曲ではちらっと感じるくらい)、とにかくジャケット(ロジャー・ディーンです)の水牛のようにずっしりと重く暑苦しいです。73年の「Snafu」はWWAというPhonogram系のレーベルからリリース。最近の紙ジャケでは「スナッフ」と表記されてますが、どうしたってスナフーでしょう。繰り返されるワウを使ったgと重いエレピが印象的な”Goodbye USA”。

 

 

 

【名曲リレー1091】bring#3

■Bring Back The Spark / Be Bop Deluxe('76)

拡大版が出たという噂のビ・バップ。デラックスの「Modern Music」。アルバム1枚でいえば一番完成されてた気がします。というか初期の荒々しいのよりもこれくらいの方が耳当たりもよくて好きな軟弱派です。すごく理系のロックという感じがします。

 

 

【名曲リレー1092】spark#2

■You Are My Spark / Dog Soldier('75)

熱心なファン以外は、キーフ・ハートレー一派の動きなんて気に留めてないでしょうが、いつものバンド名だけ変えてやってる音楽は変わらない(ブルーズ・ロックに管楽器を入れたジャズロック風味)とは違って、75年のドッグ・ソルジャーはぐっとポップになって聞きやすくなりました。ただ75年のイギリスということでキャッチーな線を狙いながら従来のロック感は捨ててない(管楽器なしですけど)。ヘムロックから出戻ったミラー・アンダーソン(g,vo)とハートレー、アートウッズ出身でコリン・ブランストーンのバンド出身のデレク・グリフィス(g)以外は知らない人ばかりですが。

 

 

【名曲リレー1093】spark#3

■Searching For The Spark / Steve Hillage('78)

スティーヴ・ヒレッジは、大雑把にいえばプログレ畑の人ですけど早くからテクノ方面、アンビエント方面、トランス方面へ触手を伸ばしてまして、同じ畑の大方の人たちとは違う動きをしています。ギターの可能性に挑戦しながら、ギターを超えてしまったギタリストという印象もあります。転機となった「Motivation Radio」('77)はスティーヴィー・ワンダーとの仕事で知られるマルコム・セシルのprodでした。ここに入った”Searching For The Spark”は、「Live Herald」のヴァージョンでは、ゴング時代のフレーズを盛り込みながら、弾きまくります。それでいて音楽スタイルはプログレの枠を超えてまして、他のカンタベリアンともまた違います(うまく表現できないもどかしさ)。相方ミケット・ジルウディの存在なしでは完成しなかった音楽でもあります。

 

 

【名曲リレー1094】searching#2

■Searching For A Heart / Don Henley('04)

ウォーレン・ジヴォンの死後リリースされた仲間たちによるジヴォン・トリビュート「Enjoy Every Sandwich」('04)からのナンバー。オリジナルはあまり聞くことなかった「The Envoy」から。もう反則だと思います、ドン・ヘンリーの声は。少なくともここ20年くらいのイーグルスにいい感情を持ってない僕も、思わずぐらっと来るような艶がこの歌声にはありますね。

 

 

【名曲リレー1095】searching#3

■I Ain't Searchin' / Nick Jameson('76)

アメリカン・ドリームと言うフィラデルフィアのバンドにいたニック・ジェイムソンは解散後ベアズヴィル・スタジオのエンジニアとなりフォガットのアルバムに参加したりもしてました。77年の初ソロ「Already Free」(Bearsville)は、師匠でもあるトッド・ラングレンを思い出すマルチ・ダビング作品で、後にジョン・ホール・バンドのds、エリック・パーカー(兄はベター・デイズ~スタッフのクリス・パーカー)とポール・バタフィールド(harp)以外はジェイムソンがプレイ。スティーリー・ダンっぽい曲もあればフォーク・ブルーズもあるなんでもありですが、なかなかCD化されない1枚。需要あると思うけどなあ。”I Ain't Searchin'”は、アメリカン・ドリーム時代のレパートリーでした。.

 

 

 

【名曲リレー1086】one#2

■One More Night / Streek('81)

これまた知らなかったやつ。LA出身の4人組とか、ストリークはこの曲が#47と唯一のヒットです。AOR風味のポップロックです。単純ですがこういう甘い曲ツボに入ったりします。ご存知の方いたら情報よろしく。レーベルはCBSなんで日本でも出たでしょうねえ。ちなみにCBS傘下のBadlandというレーベルはストリークとグレッグ・ギドレーしか出しておりません。

 

 

【名曲リレー1087】one#3

■One Day Tomorrow / Edgar Winter ('75)

エドガー・ウィンター・グループとは別にソロ名義だった「Jasmine Nightdreams」ですけど、メンバーもいつもの人たちですし、基本線は同じ。ただポップなハードロックにこだわってない部分は違うかな。特にアルバム後半はジャズ・ファンク風味炸裂でした。そしてアルバム1曲目だった"One Day Tomorrow"のさわやかさはそれまでのEWGにはなかったものでした。

 

 

【名曲リレー1088】tomorrow#3

■Roads Of Tomorrow / Rex Foster With Don Merilly('70)

数年前韓国のBella TerraからCD化されたテキサス出身のssw、レックス・フォスターの「Roads Of Tomorrow」('70,Barclay)は、仏録音と言う事もあってか、いわゆる米南部のsswのアルバムとはムードが違います。夕日を背に浴びて浮かび上がるギターケースを抱えた3人のたたずまいも、この人の特異な感じ(独特の浮遊感、アシッド感)をエキゾティックにイメージさせます。基本的には弾き語りですがcongaが印象的に使われています。

 

 

【名曲リレー1089】tomorrow#3

■Who Knows What Tomorrow May Bring / Traffic('68)

トラフィックの2枚目「Traffic」は、前作のソフトサイケの路線からルーツ方面の本来の線に舵を切った1枚で、前作ではインド趣味以外持ち味を出してなかったデイヴ・メイスンが、アーシーな音楽性を前面に出しています。ただやはり他の3人とはちょっと別物な印象ですが。この”Who Knows What Tomorrow May Bring”はキャパルディのds以外はスティーヴ・ウィンウッドが全楽器を担当。おそらくはメイスンは不参加でしょう。再結成後のトラフィックはしばらく3人でライヴを行いますが、この時期の70年のフィルモアでのライヴが「John Barleycorn」のデラックス版に入ってます。回収されたライヴ盤とは別物らしいですが。

 

 

【名曲リレー1090】bring#2

■Bring On The Night / The Police('80)

いわゆるロックの、ギターソロがあって、バンドの花形なギタリストのイメージではないけど、ポリスのアンディ・サマーズという人もかなり革新的なギタリストです。New Waveの一員としてデビューしながら、しっかりメンバーはOld Wave(死語)だったポリスのなかでも、60'sから活動する長いキャリアを持ったサマーズはアニマルズやケヴィン・エアーズ、ケヴィン・コインのバンドでやってた人。”Bring On The Night”のgはうまく言えないけど、胸をえぐられるようなフレーズ満載。スティーヴィー・ニックスの”Edge Of 17”のイントロのgはこの曲から影響受けてるとは、弾いたワディ・ワクテルの弁。

 

 

【名曲リレー1081】wild#3

■Wild Tiger Woman / The Move('68)

”Fire Brigate”と”Blackberry Way”に挟まれたムーヴの68年のシングル。両大ヒットに挟まれてちょっと居心地悪いのですが、タイトル通りワイルドに決めたロックンロール。こういうチープなロックンロールも得意としたのがこのグループの懐の深さでもあったのです。

 

 

【名曲リレー1082】tiger#2

■Tigers And Fireflies / Lynsey De Paul('79)

「きれいなおねえさん」というか「お化粧おねえさん」のリンジー・ディ・ポールの後期作品「Tigers & Fireflies」(Polydor)は単体でCD化されてるか不明ですけど、RPMから出てるアンソロジーのVol2で大部分は聞けると思います。ルパート・ホルムズがprodした英国流AOR風味の1枚。何とイギリスと香港と日本でしか出てないというLPでした。新作としてはアルバムがこれで最後で、80’s~90’sとリンジーの名前を聞くことはなかったのです。

 

 

【名曲リレー1083】tiger#3

■Ride The Tiger / Jefferson Starship('74)

ポール・カントナーとグレイス・スリックを中心に新たなメンバーでスタートしたジェファーソン・スターシップの1発目「Dragon Fly」の1曲目でした。パパ・ジョン・クリーチの弾くエキゾティックなfiddleとポール&グレイスのダブル・ヴォーカルがなかなか疾走感あふれる感じでカッコイイ。ジャック・トレイラーのところから参加したクレイグ・チャキーソの若々しいロックっぽいgもなかなかカッコイイのです。歌詞を書いたByong Yuという人は、誰かの変名?

 

 

 

【名曲リレー1084】ride#2

■Circus Ride / Brownsmith('75)

シアトルのFirst Americanというインディーからリリースされ(モノクロジャケ)、その後Capitolから全国配給されたという(緑色が付いたジャケ)、ブラウンスミス唯一の作品。98年にヴィヴィッドからCD化されるまで存在も知らなかった1枚で、プレAORの中でもフォーキーな感じが心地いい。ドン・ブラウンとギャレット・スミスの2人を中心にした5人組で、全編似たような感じなので少々飽きるかもしれませんが、"Circus Ride"がベストトラック。朝の光を浴びながら聞きたいような曲。もうちょっと気候のいい朝にね。

 

 

【名曲リレー1085】ride#3

■One Way Donkey Ride / Sandy Denny('77)

サンディー・デニーの遺作となった「Rendezouz」の中でも一番好きな曲です。気高さと親しみやすさが混在したよくできたアルバムです。フォザリンゲイ以来の仲間に旧友スティーヴ・ウィンウッドが参加しています。

 

 

【名曲リレー1076】you#2

■Just To Be With You / Paul Butterfield Blues Band('68)

4th「In My Own Dream」('68)あたりで従来のブルーズから、ずいぶんはみ出した感じの音楽をやり始めたポール・バタフィールドです。具体的にはホーン・セクションを加えてのスタイル。その路線が確立するのは次の「Keep On Moving」からですが。この”Just To Be With You”はマディ・ウォーターズで知られるバーニー・ロス作品。吹いて歌って大活躍。エルヴィン・ビショップ(g)はこのアルバムまで。オルガンを弾いてるのはゲストのアル・クーパーです。

 

 

【名曲リレー1077】you#3

■The Way You Do The Things You Do / Rita Coolidge('77)

テンプテーションズの軽快なR&Bをねちっこい感じでカヴァーしたリタ・クーリッジの「Anytime Anywhere」からの3枚目のシングルだったと思います。泥臭いスライドは先日日本でお亡くなりになったヴェンチャーズのジェリー・マギーでしょうね。

 

 

【名曲リレー1078】thing#2

■Things Are Getting Better / Stone The Crows('70)

ジミー・マカロック参加前のストーン・ザ・クロウズが好きです。マギー・ベルは、数ある「どこどこのジャニス」のグラスゴー代表なんですけど、ジャニスをそんなに好きじゃない僕も楽しめます。セカンドの「Ode To John Law」は次の「Teenage Licks」と並ぶ傑作でしょう。

 

 

【名曲リレー1079】thing#3

■Wild Thing / Jordan Christopher & The Wild Ones('65)

”Wild Thing"という曲も世代でだれがやったか、というのが違いますね。元々はsswのチップ・テイラーが書いた曲。オリジナルはジョーダン・クリストファー&ザ・ワイルド・ワンズというバンドだったそう。その直後にイギリスのトロッグスがヒットさせ、ジミヘンがワイルドにカヴァー、70’sに入るとファンシーが女性voでカヴァー、近年では映画「メジャー・リーグ」で使われたXのヴァージョンですね。貼ったのはオリジナルですけど、トロッグスのヴァージョンでもそうですが、実はへっぽこなローファイなムードな曲なんです。

 

 

【名曲リレー1080】wild#2

■Wild Age / Warren Zevon('79)

「さすらい」も人気盤ですが愛着度では「Bad Luck Struck In Dancing School」(’80)も負けません。今となってはなつかしの西海岸テイストがあちらこちらに。最後に入った”Wild Age”はデイヴィッド・リンドレイのゆるやかなうねりを持ったラップ・スティールが心地いいです。コーラスではグレン・フライとドン・ヘンリーが加わるAsylum印。

 

 

 

【名曲リレー1071】breakdown#3

■Windy City Breakdown / Jonathan Cain Band('77)

後にジャーニーに加わるジョナサン・ケインがそれ以前に組んでたバンドがJCB。Bearsvilleに1枚77年にLPがありました。ケインはkb奏者なので、ホンキートンクなピアノ、ファンキーなクラヴィなどを使った曲があってジャーニーとは直接つながりません。Windy Cityとはシカゴの別称なんです(ケインはシカゴ出身)が、この曲はなかなかキャッチーなロックンロールです。

 

 

【名曲リレー1072】city#2

■Hurry To The City / Randy Pie & Family('73)

ランディ・パイ&ファミリーは、ドイツはハンブルグ出身のハードロックですが、この73年のシングル曲”Hurry To The City”(Atlantic)に、パープル時代のリッチー・ブラックモア(g)が参加という話があります。これに関して書かれてるのがwikiくらいなんですが、「Connoisseur Rock Profile Collection Volume Two」('91)というブラックモアのセッションを集めたコンピにも入ってますので、ホントらしいですね。後半確かにそういうフレーズも聞かれます。このあとランディ・パイと改名して活動してるようで、米盤LPは割と見かけてました。

 

 

【名曲リレー1073】city#3

■Fool For The City / Foghat('75)

サヴォイ・ブラウンから生まれたフォガットは英国バンドですが、活動の場をデビューからアメリカに移してることもあってサウンドの乾き加減はハンパないです。とはいっても純正アメリカンロックかといわれるとそうでもないビミョー感があります。bassのトニー・スティーヴンスが辞めたんで、Bearsvilleレーベル(ここと契約した初の英国バンドがフォガットだったそうです)のエンジニア出身のprodのニック・ジェイムソンがbassとして参加しています。「Fool For The City」は疾走感あふれるタイトル曲がカッコいい。

 

 

【名曲リレー1074】fool#2

■Won’t Get Fooled Again / Labelle('72)

ザ・フーの曲で一番カッコイイのは何だろう?答えは日によって変わるでしょうが、“無法の世界”はかなりの確率で上位に入ってくるでしょうか。オリジナルは「Who’s Next」(’70)から。パフィーの”ジェット警察”というリスペクトたっぷりの曲もありますが、カヴァーという事で今日はラベルを挙げときます。パティ・ラベル、ノナ・ヘンドリクス、サラ・ダッシュからなる黒人トリオで、60’sにはブルーベルズを名乗ってました(ローラ・ニーロの「Gonna Take A Miracle」では全面協力)。72年の「Moonshadow」(タイトル曲はキャット・スティーヴンスのカヴァーです)から。ザ・フーとはずいぶんイメージ違いますよね。

 

 

 

 

 

【名曲リレー1075】fool#3

■You Fool No One / Deep Purple('73)

ものすごく久しぶりに「Made In Europe」を聞いてました。本編の始まる前にジョン・ロードの短いソロがあって(ユダヤ民謡”Hava Nagila"とか、ドイツのお客さんもウケてます)、曲の途中にリッチーのgソロ(gだけ)があってそこから導かれるように、ブルーズには聞こえないリッチーのブルーズ、そしてペイスのdsソロへつながる構成です。こういうカウベルを使ったハードロックはリッチーの好みで、レインボウでも似た感じのやってましたね。

 

 

 

【名曲リレー1066】queen#2

■Gypsy Queen / Van Morriosn('70)

「His Band And Street Choir」('70)に入ったヴァン・モリソンの”Gypsy Queen”は官能的でソウルフルな小品。このアルバムは、まずジャケットの色合いが素晴らしいのです。「Moondance」と同じ年にリリースされるくらいこの年の創作活動は充実しておりました。

 

 

 

【名曲リレー1067】queen#3

■Teenage Queen / Rick Derringer(’73)

デリンジャー現象とは、電離層に異常があって起きる電波障害の事で、「Q」のガラモンでおなじみの話ですが、ジョニー・ウィンター(アンド)、エドガー・ウィンター・グループ、ホワイト・トラッシュ、ソロ、デリンジャー(バンド)と八面六臂の活躍をつづけたリック・デリンジャーの70’sの活動もこう呼んでもいいかと思います(長い前振り)。73年の「All American Boy」は初ソロでハードロックからバラード、グラム・ロック、カントリー・ロックまで多彩なこの人の音楽性がまとまった好盤でした。根底にあるのはポップさですけど。”Teenage Queen”は、ジョー・ウォルシュのバーンストーム(ウォルシュ=ヴァイターリ=パサレリ=ハリス)がバックをつけたセンチメンタルなナンバーで、リックの甘いルックスに合う曲でした。この交流はprodのビル・シムジクつながりでしょうね。

 

 

【名曲リレー1068】teenage#2

■Teenage Kicks / The Undertones

北アイルランド出身のアンダートーンズは、後に"A Good Heart"をヒットさせるフィアガル・シャーキーやザット・ペトロール・モーションを組むオニール兄弟をフィーチャーしていました。彼らの成功はBBCのジョン・ピールのプッシュも大きかったと言われてますが、ベースラインなど曲の構成がいかにもパンクシーンから登場した感じでそれでいてポップな雰囲気をたたえていました。"Teenage Kicks"は78年に地元のインディーから出したデビュー曲。若さ満載です。

 

 

【名曲リレー1069】teenage#3

■Teenage Nervous Breakdown / Nazareth('73)

ナザレスというバンドは、ダン・マキャファティ(vo)の好みなのか、同時代の米ロック(それも非ハードロックの)を積極的に取り上げながら、それをナザレス・スタイルのハードロックに仕立てるということを得意としてます。マキャファティのシャウティング・スタイルは、僕の好みではないんですが、ついつい原曲をどんな風に料理してるのか興味あるんでチェックします。リトル・フィートのセカンドに入った”Teenage Nervous Breakdown”を、「Loud'N'Proud」に収録。これはミュージック・ラーデンでのスタジオ・ライヴです。

 

 

【名曲リレー1070】breakdown#2

■Steamer Lane Breakdown / The Doobie Brothers('78)

マイケル・マクドナルドが主導権を握った70’s後半のドゥービーにあって「Minute By Minute」の商業的成功こそが、もうこの路線で行くことが正式決定を後押しした感じでした。このアルバムは十分都会的なのですが、パット・シモンズ主導の従来路線(それでもずいぶんマクドからの影響を受けてますけど)も半数くらいあって、まだどっちに転ぶのか予断を許さない(ライヴはいつも通りだったので)ようにも見えました。シモンズ作のこのブルーグラス調のインストもまた、今となっては異色曲かも。79年に日本公演のライヴから。バクスター弾きまくり。