■ パニアケースの底にプロテクター追加

 最近、管理人が長距離ツーリングで主に使用しているパニアケース(トップケース&サイドケース)は、GIVIのトレッカーアウトバック系のケース類。

 基本的に長距離ツーリング時でも、テント泊が中心となる管理人の使用状況では、キャンプ場等に到着したら、車体からケース類を取り外して、地盤面に降ろして使用する場合が多い。

 そんな際に、ケース類を降ろす(置く)地盤面が、硬くて平らに整えられた地面であれば問題ないのだが、実際にケース類を使用する場面では凹凸があったり、傾斜があったり、軟弱だったり、とにかく整地された場所以外である機会も多く、装備類を大切に扱う管理人の場合、ケース類の保護に気をつかったりしてしまうこともある。

 GIVIのトレッカーアウトバック系ケース類の場合、その構造はアルミ板を基本にしていて、コーナー部分等にはエンジニアリングプラスチックを用いた部品を配置して、ケース本体のプロテクターのようになっている。

 これはこれで素晴らしいのだが、プロテクター部分を損傷させてしまった場合、気軽に交換できるような構造にはなっていない。

 (プロテクターが破損するほどの衝撃を受ければ、ケース本体を交換する必要があると言われればそれまでなのだが)

 

 普段使い時の細かな傷や削れによってプロテクターが傷だらけになった場合、できればプロテクターを交換するとか、そもそも傷や削れを避けられるようにしておきたいと考えてしまう管理人。

 今回も自己満足のために、プロテクターをプロテクトするための何らかの措置を講じておいたりするのだった。

本内容は管理人が行った活動の記録だったりする。

各名称等は管理人が使用しているもので正式なものではないかも。

こんな記録を参考にせず、正しい情報を入手して、正しく活動されたい。

万一、参考にしてしまう場合には自己責任で。

■ ケース類の状況とか

 
 運用中のトレッカーアウトバック系サイドケース。
 
 その底面側は、
 過去にゴム製の「底足」を取り付けている。
 
 ゴム製の底足。
 これは鞄やバッグ・スーツケース類用の脚・石突用に販売されているもので、これが正しい使い方ではある。
 
 ただ、もともと左右方向に細い(前面投影面積に配慮した)サイドケースで、しかも底部を絞った形状のアウトバックケースの場合、底足と底足の間隔が狭すぎて、重心が上がったこともあり、ケースを地面に置いた際に倒れやすく(不安定に)なってしまった。
 
 そこで、
 各部を計測して、
 
 
 
 
 
 ケース内に取り付けた内装(プラ板&発泡材)を一旦取り外し、
 
 ゴム製の底足を取り外した。
 
 
 
 
 
 
 計測した形状をもとに、
 3Dプリンターで、高さを減らし、左右幅を若干拡大した底足を印刷した。
 ちなみに材質は耐候性に優れたASA樹脂。
 
 
 
 
 これを、
 ケースの底に、
 
 被せてみた。
 
 ゴム底と、プロテクターそのものの凸部。
 
 
 そこに、
 新作の底足を仮取付。
 
 ステンレス製のスクリュで取り付けた。
 
 
 
 
 
 
 ちなみに、
 (左)GIVI標準のビス
 (右)今回用意したステンレス製のスクリュ
 
 底足を追加しても、ナットが嵌るようになっている。
 
 ケースに取り付け出来て、重心位置の上昇も最小限。
 防護機能も満足(強度・耐摩耗性)ということで、
 プロテクターの量産を開始。
 
 
 なお、機種によって(トップケースのベース=キャリアベースによって)異なるのだが、トップケースに先に作成した底足を取り付けた場合、キャリアベースと底足が干渉してしまってケースをキャリアに装着することができなくなる。
(サイドケースの下方向には路面までのクリアランスがあるのだが、トップケースの下にはキャリアベースが存在するため、分厚い底足を取り付けるとキャリアベースと干渉してしまう。)
 
 XT660Zテネレの場合、SWモテックのGIVIモノキー系キャリアベースを装着しているため干渉しないのだが、トレーサー900にはGIVIの機種別キャリアに汎用トップケース用ベースを装着しているので、前側2か所の底足が干渉してしまう。
 
 画像上(車両前方方向)にある2か所の凸部(キノコ状部品)にトップケース底面の凹部を差し込んで固定する。
 そのすぐ横に底足部分があるため、底足に厚みがあるとキャリアベースと干渉してしまう。
 
 そこで、
 2個だけ、ギリギリまで厚みを削った底足を用意しておいた。(画像上の2個)
 
 厚みを削った(薄型)底足の取付状況。
 
 
 それ以外は、
 通常の底足。
 
 通常の底足と、それまで使用していたゴム底との比較。
 
 
 4つの脚部に新型の底足を取り付けた。
 
 
 
 
 
 
 実質的に接地面が広がったため、安定度は増している。
 
 
 取り付けた後、
 ケースの防水性を維持するため、ボルトの周囲を接着剤で埋め、
 
 ナットのカバーを取り付け、
 
 発泡クッション(自作)を取り付け、
 
 樹脂板を復旧しておいた。
 
 トップケースも同様。
 
 ちなみに、以前はゴム底が取り付けられないため、底足の代わりにゴム片を近くに貼り付けてあった。
 
 ゴム片。
 
 新型(薄型)底足とゴム片の比較
 
 ゴム片よりは効果がありそう。
 
 横から見た。
 
 新型底足、薄型(左)と、標準(右)の比較。
 
 
 問題のトップケースの前側底足部分。
 取付。
 
 ぎりぎりキャリアベースと干渉しない高さ。
 (すぐ右にある、凹みがある部分の高さまでキャリアベースがくる)
 
 
 実際にトレーサー900のキャリアベースに取り付けると、
 最小のクリアランス。
 ぎりぎりではあるが、無事に機能を発揮できる底足を取り付け出来た。
 
 
 
 
 
 これで荒れたキャンプ場でも安心してケース類を運用・脱着できる。
 これも良い自己満足。
 
 もう少しケース類の防護措置を実施したくなったが。
 
 上面と底面の防護措置に続く予定。