■ 新しいステムベアリングを取り付け
先日、管理人のもとにやって来たヤマハマジェスティ250(マジェスティC)
「ステアリングの動きに引っ掛かり」を感じてステムベアリングの交換作業を開始した。
作業中にはハンドルボスとステムの取り外しに苦戦したりと紆余曲折があったりしたのだが、なんとか新しいステムベアリングを取り付けて快調なハンドリングを取り戻している。
(参考)
前々回 ステムベアリングの交換#01【SG03J 5SJ】ヤマハ「突発性」マジェスティC(YP250)
前回 ステムベアリングの交換#02【SG03J 5SJ】ヤマハ「突発性」マジェスティC(YP250)
本内容は管理人が行った活動の記録だったりする。
各名称等は管理人が使用しているもので正式なものではないかも。
こんな記録を参考にせず、正しい情報を入手して、正しく活動されたい。
万一、参考にしてしまう場合には自己責任で。
■ 前回までの経緯
ヤマハの純正部品で新しいステムベアリングほかを準備して、フロント・ステムまわりの分解作業を開始。
ステムベアリングに到達する直前、ハンドルボスが固着していて作業の継続が危ぶまれたのだが、
ギヤプーラーを投入した結果、ハンドルボスを取り外すことに成功している。
ステムベアリングまわりを分解した結果、
下側ベアリングのアウターレースなどに打痕を確認している。
■ 新しいベアリングを装着
古いベアリングの取り外しに成功して、新しいベアリングの取付作業に入る。
ヤマハの純正部品を取り寄せておいた、
下側ベアリングと、
上側ベアリング等。
新しい下側ベアリングを確認しておく。
新品のボールベアリング。
もちろん打痕はない。
ステム下側にインナーレースを取り付けるのだが、
ステム下側。
新しい下側のゴムシールを用意して、
ステム下部にゴムシールを取り付け。
その上にインナーレースを打ち込み。
新しいインナーレースを保護するため、取り外した古いインナーレースを介して新しいインナーレースをパイプを用いて打ち込んでいる。
新しいインナーレースを完全に打ち込んだ後、古いインナーレースを取り外しておく。
ステム下側のアウターレースはフレーム側のヘッドパイプ下側に、新しいアウターレースを挿入して、
古いアウターレースを利用して打ち込んでいる。
打ち込まれた新しいアウターレース。
上側のステムベアリングは打痕が確認された訳でもなく、正直なところ「別に交換せずとも再利用すれば良かったのではないか・・・」などと考えてしまったりするのだが、せっかく準備しておいた部品がモッタイナイとか、打痕は確認できなくともステアリングの動きに何らかの悪影響がある可能性が無いとは言い切れないということで、そんな場合に再度交換作業を行うことを考えると、ここでまとめて交換しておいた方が効率が良いだろうという判断になってしまう。
フレームのヘッドパイプ上側、
ヘッドパイプの内部に錆は見あたらない。
せっかくなので「趣味の防錆剤塗布」を実施してしまう。
新しい上側ステムベアリングのアウターレース。
刻印とか。
アウターレースをヘッドパイプに載せ、
古いアウターレースを介して打ち込んでいる。
打ち込む際の音が金属音に変わり打ち込みが完了したところで、
保護のため被せてあった古いアウターレースを取り除いている。
ステム取り付け作業にうつる。
ここのグリスが不足するとステムベアリングの耐久性に悪影響があるといわれている。
世間では取り付けるボールレースの内部隙間等にグリスを充填するための工具等があるのだが、管理人はそんな工具は保有していないので、別の方法で適当な量を充填して満足している。
下側インナーレースにグリスを塗り、
ボールレースを乗せて回転させ、ボールの隙間等にグリスを引き込んでおく。
追加でグリスを盛って、更に回転とか。
そうそう気軽にグリスを補充することもできない箇所なので、気持ち多めに盛っておいた方が良い気がする。
ステムシャフト自体にも防錆のためグリスを塗っておいた。
上側のボールレースとインナーレースを取り出し、
グリスを塗ったアウターレースにボールレースを載せ、こちらもグリスを盛ってからボールレースを回転させてグリスをボールレース内の隙間に引き込んでいる。
インナーレースにもグリスを盛って、
ボールレースの上に被せている。
錆止めとか防水の意味とかでグリスを載せて、
カバーを被せ、スペシャルナット1枚目を締め込み。
ここでフックレンチを用いて、力いっぱいスペシャルナットを締め込みベアリングを落ち着かせてから、一定量締め込みを緩めるというのが正しいステムナットの調整らしい。
管理人の場合は、あまり強くスペシャルナットを締め込んでベアリングの動きを阻害することを警戒するのと、所詮は素人が自分で乗る車両を整備しているので一発で完璧な締め込みトルクを実現するのは期待していない。かつ、後で再度分解して調整しなおせば良いということで、若干緩めの締め込みとしている。
更にゴムワッシャを被せて、
スペシャルナット2枚目を締めている。
1枚目と2枚目のスペシャルナットを連結するスペシャルワッシャを取り付け。
ハンドルボスがステムと空回りしないように固定するウドラフトキー。
分解時に回収に成功していたので、
ステムの凹部にウドラフトキーを取り付け、
ステムにハンドルボスを通し、ナットを締め込んでハンドルボスとステムを結合している。
■ 走行可能な状態まで復旧
ステムベアリングの交換が完了したところで、その他の部分を走行可能な状態まで復旧している。
メーターまわりとか、
イモビライザー等の配線も元に戻している。
スピーカーとかの配線も復旧。
外装パネル・スクリーン等も復旧して、
走行可能な状態にまで復旧している。
■ 試走&再調整とか
走行可能な状態まで復旧して試走した結果、以前のステアリング中央付近のひっかかりは完全に解消している。
ただステムナットの締め込みが甘かったようで、段差を乗り越えたりする際にフロントに違和感を感じるし、強めに前ブレーキをかけたりすると、微妙にステムまわりに「コクッ」というズレというか動きを感じる。
そこでさっそくステムナットの増し締めを行うことにした。
直前にハンドルボスを取り外すまで作業を行ったばかりなので、周辺部の外装部品等を外すのは慣れている。
今回はハンドルボスを取り外す必要がないので、前回よりも簡略化した内容で分解作業を行い、
簡略版のステムナット締め込み状態。
フックレンチを用いて、
スペシャルナットを締め込んでいる。
・3枚目のスペシャルナットを緩めて、スペシャルワッシャを上に持ち上げ1枚目と2枚目のスペシャルナットの結合を解く。
・2枚目のスペシャルナットを緩める。
・1枚目のスペシャルナットを満足するところまで締め込み。
・2枚目のスペシャルナット、スペシャルワッシャ、3枚目のスペシャルナットを締め込み。
前回よりもスペシャルナットの締め込みを強化して、再度走行可能な状態にまで復旧している。
(再)試走の結果、ステアリングの動きに重さ等は感じない。
前ブレーキを強くかけた場合でも、違和感を感じなくなった。
前輪を持ち上げてステアリングを切っても、動きにおかしなところや操作力が重いところはない。
・・・なかなか良いのではないか。
やはり大型で余裕があるスクーター。
ステアリングに違和感を感じながら走るよりも、スムーズな動きのステアリングで、セルフステアに任せて走るような乗り方も快適である。
ステムベアリングの交換は、作業に慣れないうちは外装部品の分解に手間取ったり、「実際の作業時間」と「手元から分解中の部品を落として外装部品の内部に落ち込んでしまった部品を捜索&回収するのに悪戦苦闘するための時間」がほぼ同等だったりするような印象もあり、誰にでもお薦めできるような作業ではないのだろう。
ただ、ステアリングまわりに違和感がある車両であれば、ちょっと手間はかかるがステムベアリングまわりを交換することで劇的な変化を感じられるので、ぜひ実施した方が良かろうと思ったところで作業完了としておいた。
2026年06月