【からくりサーカス】を見てくれ
やぁ~「からくりサーカス」のアニメはじまりましたね。現在3話まで放送しました。
めちゃくちゃ楽しみだった反面、自分の心を守る為に「期待しずぎるなよ!いいか!絶対にするなよ!」と言い聞かせて来ましたが、3話まで見て、「あ、意外と大丈夫かもしれない。」と心の平穏を取り戻しました。良かったですホント。
思い入れがある作品というのもありますが、私がとても影響を受けた作品なので、これを期に色んな人に見て貰えると嬉しい。というかもう、この記事をわざわざ読みに来た人は見よ。もう見よ。アニメでもマンガでもいいから。できれば両方見よ。オススメ記事や感想を挟みつつ、この熱いパッションのまま勢いで書いて行きます。
【主な登場人物】
・父親の死でサイガグループの莫大な遺産を相続し命を狙われる少年。才賀 勝。
・人を笑わせないと死ぬ奇病「ゾナハ病」を患う中国武術を扱う青年。加藤 鳴海。
・勝を守る為に巨大な自動人形アルルカンを操るサーカスの美しい少女芸人。しろがね。
本編は「ゾナハ病」「自動人形」「しろがね」の謎が絡まって複雑で壮大な話になっている名作ですので是非読んで。本誌読んでる子ども時代は「果たしてこの広がりまくった風呂敷を全部畳みきれるのか…というか…打ち切りにならないだろうか…」て心配しておりましたが、こちら無事に【完結】しております。【完結】しておりますのでご安心を。(大事なことなので。
アニメではさらっとした解説で流した奇病「ゾナハ病」のことについては原作の方では第1話でもうちょい詳しく説明してますので気になった方はどうぞ。(この時点じゃ謎の病であることに変わりはないですけども。【1話試し読み】 https://csbs.shogakukan.co.jp/book?book_group_id=568
【アニメ 】
全体的にクオリティー高くない?ありがとう。安心した。ありがとう。OPがBUMPって知らなかった。ありがとう。林原さんのしろがね最高ありがとう。
とにかくアニメ化にあたり心配してたのは、「自動人形」です。とにかくこの作品の自動人形は半端無く種類が多い。見た目が一緒の雑魚が殆どいない。初登場した次のページでぶっ壊されてる運命だったとしてもとにかく多い。しかし、今では3Dとアニメを融合させる技術が大分進歩したので、今だからこそできたアニメ化だなぁとしみじみ思います。
テンポはアニメ特有の速さがあり、贅沢な間の取り方はできない分、中だるみはないと見て良いでしょう。「どこまでアニメ化できるのか?」という心配もあるので、可もあり不可もありといった感じ。でも個人的にはそんなに気にならなかったです。
今の所、唯一気になっている点と言えば、しろがねの髪の毛の処理くらいですかね。アニメで見せるための工夫なんだろうと察してはいるけど…も~ちょいなんとかならんか?いやでもアニメのクオリティーはとても高いと思うのでこれ以上求めるのは贅沢な気もします。
【原作はトラウマ量産】
ちょうど親がサンデーを買ってた頃に連載が開始し、当時は私も勝と同じ小学生でした。勝に感情移入して読んでた頃は、同じ小学生が波乱万丈すぎる人生を歩む姿に震えました。主に恐怖でね。やぁ~。さすが藤田先生。少年誌や小学生相手でもまっっったく容赦がない。ある意味わざとらしいくらいに強い悪意を各所で感じます。「子どもたちに愛と勇気を与える前提で、まずは徹底的に恐怖と衝撃を!(要約)」みたいなことを言ってるだけのことはある。その姿勢見習いたい。そういった原作、というか、藤田漫画特有の【エグみ】と【迫力】はアニメでは半減しているというか、アニメではすごくキレイに少年漫画してるように見えます。勝に対する環境・いじめ・暴力、人が死ぬ表現なんかも、漫画だから許される点も多いのでアニメから入った方にも見て欲しいですねぇ~。大人の方や「進撃の巨人」が大丈夫な人なら余裕だと思いますので。
作品や物語全体で「からくり」と「サーカス」を感じさせてくれる物語やら世界観やら構成やらがとても好きですし、読み終わった後の「あぁ~サーカス終わっちゃったなぁ」みたいな少し物悲しいスッキリ感も好きです。吐き出してスッキリしたのでこの辺で終わります。TOKYOMXなら毎週木曜22時半からやってます。よろしく~。
noz
今年も黄金町バザールに行ってきました。
須々木です。
だいたい毎度行くイベントというのがいくつかありますが、Random Walkの活動拠点から程近いエリアで毎年開催されている「黄金町バザール」もその一つです。
●「黄金町バザール」とは
横浜市中区黄金町エリアでアートによるまちの再生に取組むアートフェスティバル。
「街」という日常の空間を舞台に、2008年より毎年秋に開催し、国内外のアーティスト、キュレーター、建築家を招聘。
当イベントの開催をきっかけに、若手クリエイターの実験の場として街を開放し、地域コミュニティに新たな可能性が生み出されることを目指している。
過去に僕は特にしっかりブログで扱ったことはないっぽいですが、結構連続で行っています。
正確には何回目だろう・・・いつかのトリエンナーレの連携チケットで行ったのがきっかけだったはずだが・・・
開催エリアは京急線の日ノ出町駅から黄金町駅にかけての大岡川沿い。
※今回の会場マップはこちら。
知らない人向けに軽く触れておきますが(と言ってもネットで調べたものをダイジェストにしただけ)、この地区はなかなか特殊な歴史的経緯を経て、このようなイベントを開催しています。
日本の玄関口となる横浜港開港から栄えはじめ、関東大震災、太平洋戦争末期の横浜大空襲で大きな被害を受けた末の戦後。
高架下のバラック小屋が飲食店街となり、やがて名の知れた「青線地帯」(非合法売春地帯)となり、スラム化が進行。
当然のように麻薬密売も活発になり、治安は悪化。
昭和30年代、警察の取り締まり強化や各種対策により麻薬密売は下火になるも、昭和50年以降、娼婦の多国籍化(中国、東南アジア、中米など)が進む。
なお、計算上、2000年時点で、この付近(初音町と黄金町)の人口2000人のうち半数程度が外国人売春婦だった模様。
2009年の「横浜開港150周年」に向けた街のイメージアップのため、2005年1月「バイバイ作戦」が決行され、機動隊を投入した大規模集中摘発の末、同年8月までに全店閉店。
空き店舗から再びスラム化していくことを恐れ、対抗策として、アーティストが創造、発表、滞在する「創造界隈」を形成する事業を開始。
そして、2008年から「黄金町バザール」が始まりました。
◆もっと知りたい人は・・・
僕はとある事情で付近を深夜に歩いたことがありますが、それが2005年12月。
時間軸的には、一斉摘発の直後あたりですね。
このときは、とある事情で、何キロも深夜の東京都~神奈川県を徒歩でテクテク歩いていたのですが、急にあたりの雰囲気がガラリと変わったのを結構よく覚えています。
・・・というか、いま気付いたけれど、「黄金町バザール」は今回で10周年だったんですね。
全然そういう宣伝をしていなかったけれど。
そんなわけで、ここからは適当に写真を貼っておきます。
安物の小さなデジカメを手持ちで撮っているので、写真の質はかなり微妙ですが、許してください(しかも薄暗いところが多くてさらにアウト)。
映像作品、インスタレーションも多いので、写真で伝わるのはホンのわずかな情報であり、どちらにしろ限界があるわけですが。
作品そのものだけでなく、作品を取り巻く現実の周辺環境、時代的背景込みで鑑賞するものなので、興味があれば直接足を運んでみてください(今回は期間終了が近いの注意)。
実際、展示スペースについては、各々のアーティストのこだわりを最も感じるところです。
普通に道を歩いていて、ふと横を見るとこんな感じ。
鏡のところはモニターになっているので、実際にはアニメーションが流れています。
京急線の高架
「ちょんの間」の建物を活用しているところも多く、階段周りをはじめ、圧倒的違法建築感があります。
基本的に階段は狭くてとても急。
それぞれの部屋はとても狭いです。
ただ、アーティストはそれらをうまく活用し、作品を見せています。
ボロボロのアパートの外階段の裏のスペースにも作品が。
建物の外壁もキャンバス。
畳はどかしている場合が多いのですが、そのままの場合もあります。
作品を見て回るのも楽しいのですが、「これ、ホラーゲームの背景とかに使えるんじゃ」などと妄想も膨らみます。
本が砂糖漬けにされています。
映像とセットで味わうタイプなので、これだけだと意味不明だと思いますが。
京急高架下は、アート関連スペースとして整備されているので、建物は全体的に小奇麗です。
とは言うものの、クリエイターが集まって活動しているので、かなり散らかっているところも多くありますが。
奥の扉は外の道路から直接つながっている出入り口。
まわりはほぼ全面に水がたまっていて、扉の前の長靴をはいてジャブジャブ。
配管の中から音が聞こえてきます。
相当怪しい雑居ビル(廃ビル?)の2階にあがると、なんかスピリチュアルな空間でした(説明難しい)。
上の写真の空間から下2枚は連続。
写真は以上です。
もちろん、写真では全然伝わりそうにないものはカットしているので、実際はもっといろいろあります。
ひと通り回りましたが、なかなかのボリュームでした。
この界隈は、基本的には滞在して籠って創作する感じなので、アーティストの生活空間にお邪魔している感もあります。
商業主義とは程遠い感じで、本当に純粋に己の中の物差しだけで挑んでいる感じがストレートに伝わってきます。
トリエンナーレなどと比べれば当然粗削りだと思いますが、だからこその刺激もあります。
また、特殊な経緯を辿ってきたこの地区について、「まっさらにしてアートの街に作り変えよう」というよりは、逆にある種の親近感を見出し、過去を否定せずあるがまま受け入れ、その延長上に自分たちの活動を位置づけているように感じます。
実際、多国籍で雑多な雰囲気は、時代に合わせ形を変えつつも確かに継承されているように思えます。
というわけで、いろいろ適当に書いてきましたが、アートな方向が好きな人は結構楽しめるんじゃないかなあと思います。
sho
9月~10月前半の活動報告
遊木です。
なんだかあっという間に9月が終わり、気付いたら10月も十日を過ぎていました。
ぼーっとしてたらすぐに年末になってしまう…(恐怖)
活動報告です。
9月分を忘れていたので、ここ一ヶ月半ぐらいのをまとめて。
■漫画制作
「クラウン」の2話を制作中です。実は絶賛修羅場中です。
1話より大分スピードは上がりましたが、序盤はどんどん新しいものが出てくるので、暫くの間は作画に四苦八苦しそうです。
しかも、この物語は主役二人がツンキャラ同士でどっちも表情に乏しいので、描写のさじ加減が大変……早くもっと感情表現豊かなキャラを投入したい。
なんとか10月中の公開を目指して進めています。
■八景島
年パスを持っているのに忙しくてなかなか行けてませんでしたが、9月頭にようやく乗り込みました。
25周年リニューアルでアクアミュージアムの4階が大分にぎやかになりましたね。水族館なのか動物園なのかもはやわかりませんが、ジンベエザメも戻ってきたし、沢山の生き物が見られるのは嬉しいです。
■横浜創作オフ会
幹事がまとめをしていましたが、9/15(土)は横浜創作オフ会でした。
リピーターも新規メンバーも過去最多の人数で、創作媒体の偏りも大分なくなってきたなぁと思います。
当日は本当に楽しくおしゃべりするだけですが、その場で生まれた繋がりが、後日新しい創作に活かされていると感じることが増えてきたので、このままより活発になって欲しいと思います。
オフ会当日に配ったペーパーには「クラウン」の設定資料などを載せたので、今後特設ページなどが出来たときは、これらの内容を正式に公開していこうと思います。
ちなみに、このオフ会に参加されていたNext Villageさんの「CisLugI-シスラギ-」は、オフ会当日までにプレイし終わりませんでしたスミマセン…思っていたよりずっと内容量があった…。
でも、その後三日間ぐらい使って全てプレイしたので、近々行われる(予感がする)関係者…ではないメンツ(ぇ)での講評会には参加する予定です。
感想は須々木氏があげているので、そちらをどうぞ。
■ビアガーデン
例によって天候に恵まれず、夏から流れていたビアガーデンに行きました。
前日が台風だったせいで風がやばかったですが、なんとかいけそうだったのでRW現旧メンバーで開催。
その後は本部で長々と創作についての話をしましたが、これがなかなか有意義な時間でした。(私は話を聞きながら原稿をしていたが)
■結婚式
先週末は、大学の友人の結婚式に参列してきました。
余興を頼まれていたので、8月から地味に準備を進めていたのですが、いかんせんそんなに集まれる時間もないし、台風などで予定が変更されたりと、結局前日入りしたホテルで完成させるという、ギリギリを攻めての準備となりました。…この歳になって初めてグル―ガンを使いましたよ…すげぇなアレ、超便利だ。
バタバタしつつも感動的で素敵な式だったと思います。お幸せに!
■その他
結構前から買おう買おうと思っていた資料本を、ようやっと購入しました。
アルファポリスでじわじわ溜めていた投稿インセンティブを使ったのですが、自分の作品で溜めたポイントで、自分の作品の為の本を買えることがなんだか嬉しいです。
あと、pixivFACTORYでまた同人誌一冊無料キャンペーンがやっていたので、「クラウン」の一話を試しに印刷してみました。
web媒体と印刷物では、やはり見え方にかなりの違いがあることがわかりました。難しい問題ですが、今後の制作の参考にしていこうと思います。
こんな感じでしょうか。
あとツイッターでは当日に挨拶を流しましたが、10/1はRandom Walk創設記念日でした。
今年度はメンバーにとってもかなりの踏ん張りどきで、現在進行形で各々制作に取り組んでいます。各自課題内容に違いはありますが、本人たちなりに頭を悩ませている最中ですので、温かい目で見守って下さると嬉しいです。
今後ともRandom Walkをよろしくお願い致します。
ではでは!
aki
なんかまだ大丈夫っぽい。
どうもこんばんは霧島です。
二日連続でブログ書いてます。
来月こそはもっと分散させて
ブログ書くぞ…(毎回言ってる)
結局今日は台風の影響で
仕事がだいぶ早く終わりました。
ひどくならないうちに帰れという…
いやホント自然には
逆らわない方がいいよね!!
なんか仕事詰め込み過ぎてて
気が付けばしばらく休みがない
感じだったので逆に半日休めて
良かったかもしれない。
帰ってお風呂入ってうっすら寝たので
今日はこれから夕飯食べたら
ネームの続きをやろうと思います。
相変わらずネーム難産マンですが、
今度こそ作品としてご覧いただける
ように頑張ります…!
しばらくろくに作品作れてないから
フラストレーションが限界突破
しそうである。
ということで息抜きに描いたイラストを
ぺたっとしておきます。
クリスタ触ったのすら久しぶりすぎてな…
(アナログ派)
したらば今日はこの辺で。
rin
『CisLugI-シスラギ-』プレイしました。
須々木です。
ここはレビューサイトではありませんが、時々、レビューのようなそうじゃないような謎記事を書きます。
というわけで、今回取り上げる作品は・・・
SF革命群像劇
『CisLugI-シスラギ-』
2018年8月発売のPC用ノベルゲーム(全年齢)です。
制作はNext Villageです。
http://nextvillage.sakura.ne.jp/
例によって、まとまりなくつらつらと書いていきます。
すべて個人的な感想であり、ちょっとした覚え書きのようなものです。
必要以上に深読みしないでください。
なお、ネタバレはしない方向で書いています。
* * *
さて、このブログを見ている人で知らない人はいないと思いますが、念のために知らない人向けに動画を貼っておきます。
オープニングムービーです。
大きな画面推奨です。
(あれ・・・貼っていいのかな? 問題があったら言ってください)
作品紹介は・・・とりあえず公式を見てください。
※前知識なしでこのブログを見ている人は、こちらに目を通した方が良いです。
http://nextvillage.sakura.ne.jp/index.html#world
体験版はこちらより
http://nextvillage.sakura.ne.jp/trial_download.html
“視る体験版”グランドPV
https://www.youtube.com/watch?v=su3yz8FJ-8E
というわけで、8月某日、COMITIAに用のあった米原にお使いを頼んでゲットしてきてもらいました。
↓ ↓ ↓

オムニバス形式ということで、冒頭の選択肢から以下の4つのエピソードをプレイすることができます(各エピソード内では分岐ナシ一本道)。
◇罪過の兎は手を伸ばす
◇道化の電波時計は時を刻むのか
◇不良の少女は愛を知らない
◇彼岸の獣は言葉を喰んだ
僕は「罪過の兎は手を伸ばす」からプレイしましたが・・・(左上だったので)
『尊厳維持装置』という針状の爆弾が国民全員の脳内に埋め込まれ、「死にたい」と言えば苦しまず、いつでも気軽に自殺を行えるようになった世界の話なので、当然ライトな方向の作品でないことは分かっていましたが・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・
ちょっとばかり甘くみてました。。
エピソードごとに雰囲気やボリュームはだいぶ違いますが、少なくとも「罪過」に関しては、そこそこの覚悟が必要だなと。
「罪過の兎は手を伸ばす」は、本作においては軸と言える一本だと思いますが、これはなかなか何と言っていいのやら。
これでもかと揺さぶってくるストーリーは一見の価値ありですが、そこに留まらないアレやコレやもモリモリ盛り込んでいます。
これは一本終えるまで止まることはできません。
ですが、ただ心地よく良い気分でエサを与えられ続けて前進していくのとは少し違います。
ちょっとばかり過激な言い方をするなら、本作は、プレイヤーの顔色を伺って、口当たりの良いものをひたすら与えてくれるようなタイプの作品ではありません。
むしろ、プレーヤーを引き裂き殺しにかかっている。
油断しているとヤられる!
その上で、続きを読まずにはいられない状況に追い込まれます。
正直、途中「これはプレーするべきではなかったかも・・・」とかなり本気で思いました。
もちろんクオリティ的な問題ではなく、メンタル的に純粋にキツかった。
人によって感じ方に差はあると思いますが、結構耐え難く感じる人がいるんじゃないかと思うレベルで展開していきます。
ただ、これは作品として必要なものではあるので、裏を返せば、配慮忖度妥協を遠慮なくカットし、作品世界を突き詰めていったことの証なのでしょう。
というわけで、広く人に薦める気になるかというと、少し躊躇わざるを得ない、ちょっとした危険物の趣きがあります。
だけど、そういったものだからこそ刺さるとも思います。
むしろ、逆に清々しくさえ思えてきます。
当然、人それぞれ好みというものがありますし、無難に万人受けするタイプの作品とも思えませんが、プレイすれば「ちょっとゲームつくってみた」ではないということだけは、間違いなく伝わると思います。
同じ初期条件でゲームをつくらせて、ここまでのものを世に出せる人たちが日本にどれだけいるのか・・・と真顔で言えるくらいには本気度を感じます。
というわけで、この記事をここまで読んでしまった人でまだプレイしていない人は、とりあえずやりましょう。
やってみて微妙だったら、文句はNext Villageまで (オイ
内容についてもっと具体的に触れるのもありかと思いましたが、ネタバレはせっかくのカタルシスを損ないかねないので、ここではナシということで。
=== 以下、独り言 ===
一方で、中身に触れないと魅力を伝えにくい難しさは感じます。
現代の広く〈商業コンテンツ〉は、表面的な分かりやすさを徹底追求して生存競争をくぐり抜ける戦略をとり、「触れないと分からないような中身にどれほどの価値が?」と言わんばかりの、逆転の発想と本末転倒をない交ぜにしたような超現実路線で攻めているように感じますが、本作は、それとは一線を画しているように思えます。
「やれば分かる」が、この現代のコンテンツ市場に通用するのか?
そういった穿った見方をついしてしまい、本作が世に出たことが前述の価値観への挑戦状と勝手に捉えるのなら、その行く末というもの自体が興味をひくし、個人的には一つのエンターテインメント・コンテンツと思えたりもします。
平たく言えば、リアルな方向でこの先どうなるのか興味深い。
=== 独り言、ここまで ===
ちなみに、インパクト含め総合的には「罪過の兎は手を伸ばす」が一番印象に残りましたが、「道化の電波時計は時を刻むのか」の独特の言語センスも癖になります。
エンディングテーマは「彼岸の獣は言葉を喰んだ」の「沈魂花」が好みです。
※ レビューっぽい何かはここまで。以下、ますます脱線。
“同人ゲームの枠組みを超えた作品”
“同人ゲームとしては初となる地上波TVでのCM”
このような謳い文句を添えてプロモーション展開されてきた『CisLugI』ですが、実際、事前に聞かされずにプレイすれば、同人ゲームと思わない人も普通にいる気がします。
プレイすれば分かると思いますが、特に過剰な宣伝文句を並べているわけではなくて、本当に字面のとおりだと思います。
一方、ひと呼吸おいて思考し、「同人ゲームとは?」なんて思う人も普通にいるでしょう。
というか、そもそも〈同人ゲームの枠組み〉って何なんでしょうね。
こういう、根本的な問いを引き摺りだすきっかけを与えてくれるのも、本作の一つの特徴という気がします。
結局、本作は問題提起の話です。
自殺が合法化された世界において“命を問う”話であり、世界を覆う常識に疑問を投げつける者たちの話です。
体制(大勢)を疑い、抗い、問い直す、行動する。
これを、本作の世界観からの引用で表現するなら〈革命〉と言うのでしょう。
そして、そんな〈革命〉を描いた作品が、リアルにおいても“問い”を投げているのだとしたら、これはまた新感覚の面白さのような気がします。
制作している側としては「いいから黙って作品を楽しめ」と思うかもしれませんが、この相似関係は何やら匂い立つものを感じずにはいられません。
つまり何が言いたいのかというと、『CisLugI』という作品は勿論のこと、それを制作した『Next Village』自体にも注目して欲しいなと。
「この人たち、何をしたい人たちなんでしょうね?」と。
「何をする人たちなんでしょうね?」と。
作品世界の中で起きる〈革命〉には、本当の意味で巻き込まれることはできません。
しかし、リアルの出来事、しかも現在進行形の出来事については、その限りではありません。
ここは一つ、「革命群像劇」なるものに巻き込まれてみてはいかがでしょう?
* * *
さて、最後に一応。
ここで触れるか触れないかと思いましたが、ちょっとだけ触れておきます。
プレイした人で気付いた人がいるか分かりませんが、エンドロールで、なんとビックリわざわざ「横浜創作オフ会メンバー」なんてクレジットされています。
知らない人からしたら「何じゃこりゃ?」だと思いますが、ありがたきことかな。
僕は、横浜創作オフ会幹事をやっているわけですが、当然のように本作に何一つ貢献していません。
オフ会に集まる多彩なメンツを眺めれば、Next Villageとの関係は、ギブ&テイクと言えるのかもしれませんが、それでもテイクの方がかなり多い感覚です。
スペシャルサンクスのクレジットも、こちらとしては棚ぼた的なもので、「宣伝してもらってありがとうございます!」という感じです。
改めて言うまでもなく、本作のすべては彼らのたゆまぬ努力の結果でしょう。
“次”を楽しみにしております。
http://nextvillage.sakura.ne.jp/
sho






























