【前篇】より続く。
波型プレート巻き区間はすぐ終了、
いよいよ石積みが直に拝めるようになった。
ていうか、ここのライナープレート巻き、要ります?全然崩れてる様子もないし、なんかもったいないと感じた。せっかくの希少な総石造隧道なのに。
ちょっと進んだところで、奇妙なもの発見。
最初は檻罠かと思ったが違った。なんらかの棚的なものだ。
その隣には、
エキスパンドメタルの金網と…コンパネ?
何に使われていたものだろう。てか、こんなのが置かれているということは、この隧道、やっぱもう現役じゃないのか、もしかして?
まあそんなことは、今はいい。美麗な総石造隧道を、マインドフルネスの境地で、ただ観賞しよう。

いやしかし、ほぼなんの綻びも見られない。これは一級品、見事なもんだ。美事といってもいい。
側壁部とアーチ部、
いずれもコブ出し仕上げながら、側壁部は豪快に、アーチ部は繊細にと、明らかにトーンが違う。なんなら、石の種類も違うような?こういうの、ほぼ見たことないな。
香川県は、有名なサヌカイトや庵治石など、実は石で知られたところ。なので、こうした総石造隧道が存在するのも不思議ではないのかもしれないが、隧道の施工に長けた熟練の石工なんかもいたのだろうか?
この緻密な仕事ぶり(と、その結果としての現在の極上コンディション)を見るに、相当な技術を持った人間が施工したことは間違いないと思える…と考えると、もしかすると愛媛県の別子銅山関連の職人たちが携わったのかも?
例によって、同じような写真多数なのでバッサリ割愛し、出口手前へ。
こちらも同じく波型プレートで巻かれている。必要なさそうに見えるけどなあ。
で、お約束の鉄板の構図。
主張が激しい構造物が目を引く。
向き直って正対。
高さ制限バー…ではない。これはおそらく、ポータル転倒防止の支え。
これまでに記事にした中では、今山隧道とか黒血川橋梁とか…他にもあったっけ?けどこれらは鉄道線路下、築堤を抜けるもので、ここのように山岳トンネルでこの手の構造物を備えたものって、これまた珍しいような。
扁額はこちらも隧道名。
同じものっぽい。
隧道が目的だったけど、
何とも雰囲気がイイので、もう少しだけ進んでみよう。
路面には、ダブルトラックはおろかシングルトラックもない。
実質廃道、ってことなのだろう。それにしては隧道のコンディション、極上すぎなんだけど。わたくしの大好きなリビングデッド隧道か。
振り返れば、忘れ去られたような
「右(左)背向屈曲あり」標識。これに逢えたのに満足し、ここで引き返すことにした。
戻りに動画を撮ったので、雰囲気だけどうぞ~。
四国の熊生息数は二十数頭だそうだが、一応熊鈴つけておりました。
戻りに撮った、鉄板の構図。
いやぁ、イイもんですなあ~。
あとは溜め池を眺めながら…
獣害除けフェンスを抜け…
戻ってきた。
じゅうぶんにゆったりと鑑賞しながらも、わずか45分で戻ってこられた。ありがたや~。
なにがイイってこの隧道、そのクオリティは当然だが、クソみたいな落書きの類が一切ないのがまたありがたい。前日に訪ねた某隧道はそりゃあ酷くって心が萎えてしまったって出来事があったので、余計にそう感じた。
なんかいくつかのサイトでは、この隧道は立入禁止になっている的な記述も見られたんだが、わたくしの訪問時は、獣害除けフェンスも隧道前も、そのような表記は一切なかった。にもかかわらずの、ノーDQN。こりゃあありがてぇ。
アプローチの道路も含めて瑕疵は一切なく、素人目にではあるけど隧道も何ら問題なし。これはぜひこのまま、ゆるく現役、半分退役状態にステイで、この貴重な土木遺産の「生きたまま」の保存をお願いしたいところだ。
以上。













