2023年7月9日、第二次大分県探索二日目。大雨警報下の国東半島徘徊の序盤に訪ねた印象深い物件をご紹介。この日のネタで記事にしているのは、最序盤の川部橋とラストの掛樋隧道。
タメなく、ドン!
ここは大分県道708号夷堅来線・上小畑地内。集落から山に入ってすぐ、明らかなボトルネック感がステキな素掘り隧道が登場。現在地こちら。
伝わりにくいだろうが、
まあまあの登り勾配がついている。
現地には扁額も銘板もなく情報ナッシンだったが、Q地図様によれば、第2循環隧道という一風変わったお名前。ちなみにこの先程なくに「第1」がある。
延長は30m、
1957(昭和32)年完成だそうだが…ホンマかいな?場所が場所(明治隧道の宝庫・国東半島!)だけに、もっと古いもんじゃないのかと勘ぐってしまうんだが。
抜けた先の、鉄板の構図@ズーム。
気になるものがこの時点で写ってるのだが、お気づきになっただろうか?
まあとりあえず、向こうに抜けよう。
車もあんなだし(笑)。全然車が通らないとはいえ落ち着かない。
抜けながらの洞内の様子。
素掘りの全面モルタル吹付け、ですな。
で、抜けて車を停め、
改めてお邪魔。
もうすでに、「気になるもの」が全面的に写っているが…
おわかりですよね?
そうこれ、
岩壁を掘り込んで造られた水路!
そういう造りだから、
当然、片洞門になっている。めっちゃカッコいいなこれ。
そしてその水路も、
なんと隧道内で別の隧道へと吸い込まれている!こんなん初めて見たぞ!
果たしてこういうのも、洞内分岐と呼ぶんだろうか。
どっちかっていうと、隧道 in 隧道とか呼びたいわたくし。そのほうが実態を正しく表してると思う。
照らしてみた水路隧道は、
少し左へ逸れながら、どっかへと向かって消えて行っていた。まるであの世に流れていくかのような迫力…。
時間があればこの隧道の抜ける先を探しに行ってみたかったけど、たぶん私有地(田畑)の中っぽい…。
最後に、洞内からちょい引きで。
水路が極めて水平に近い緩勾配であることを踏まえ、(先ほど書いたが)隧道の登り勾配がこれで伝わると思う。
この隧道もまた、隧道王国・国東半島にあっては極めてマイナーな部類だと思うんだが、他所にあったならもっと名が売れてたんじゃないのかねキミぃ。
個人的にそんだけのインパクトを感じた隧道だった。
以上。