追憶の行者橋 (和歌山県田辺市中辺路町小松原~温川) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

先日、いつものハルニチさんの広報check記事を見ていて、ある橋の撤去(新道への付け替えに伴う)を知った。正直全然どってことない橋ではあったんだけれど、ロケーション含めてなぜだか印象に残ってる橋だったので、ちょいと追悼記事でも書いておこうかなと。

 

 

訪問(というよりは通りすがりだが)は2019年4月28日、平成最後の遊撃@紀伊半島の2日目。この日のネタで記事にしているのは、出谷の野猿梅垣内隧道と梅垣内谷橋加財バス停内井川橋(廃)と豪華オプション。時系列では内井川橋のちょっと前になる。

 

 

 

まずは、いきなりドン。

ほら、どってことない橋でしょう?場所はここ。撮影は北側より。

 

 

 

 

 

お名前は…って、記事タイトルに書いてるが、

「ぎょうじゃはし」。銘板が白く塗られて見にくかったぞ。

 

 

 

 

 

お誕生日は、

「昭和三十七年二月架換」。ということは先代以前の橋も存在してたってことだが、このたび道自体が付け替わってその役目を終えた、と。

 

 

 

 

 

橋上から望む、こちら上流側。

ほぼ完全に水なし状態。

 

 

 

 

 

こちら下流側。

すぐそこで、中川へと流入している。水ないけど。

 

ちなみに現在は、ちょうど中川との間のスペースに新道が通っており、景色は一変している。

 

 

 

 

 

渡って南側より。

この手の橋って、きっと誰も気にしないと思うんだが、わたくし残念ながら守備範囲なんだなあ…(笑)。

 

 

 

 

 

左側の親柱は河川名。

「芋尻谷川」。

 

 

 

 

 

右側は漢字での橋名。

「行者橋」。

 

 

 

 

 

この芋尻谷川、水なしなのもさることながら、めっちゃ簡単に降りられたので、

上流側からサイドアングル~。

 

 

 

 

 

で、当然…

真下へ(笑)。リベット打ちまくりなヤレた5本のビームが非常にいい。

 

 

 

 

 

この良さの伝わる人、いますよね~。きっと。

こういうの案外、どこでも見れるもんでもないのよ。

 

 

 

 

 

これは下流側からのサイドアングル。

撮影位置、現在ではちょうど新行者橋の真下あたりになるのかな。

 

 

 

 

 

さて~。

 

この行者橋北側にあるのがこれ。

これがなんなのか、正直よくわからないのだが、Google Mapには「行者さん」として登録されてたりする。当然、橋の名称もこれにちなむものだろうと。

 

 

 

 

 

こんな石柱が立っているが、

どういうものか、いまいちわからない。

 

建立は「弘化四未四月十四日」とめっちゃピンポイントな日付が刻まれていた。「金峯山寺権大僧都英正院」「奉供羪大峯山上三十三度現當二世安楽祈所」「角之坊法印」と、修験道にまつわるものであることはわかるけど…。「安楽祈所」って、遥拝所みたいなものか?

 

 

 

 

 

小さいながらも立派なお堂の中には、

役行者と思われる像。これが「行者さん」だ。

 

 

 

 

 

「行者さん」擁するこのロケーション込みで、

印象に残った行者橋。いい雰囲気だったけどなあ。あえなく撤去されてしまった。

 

橋は撤去されてしまったが、「行者さん」は現在もちゃんと保存されているようで、まずは良かった。

 

 

 

 

 

最後に、ストビュー画像を埋め込んでおく。

切り替えれば、旧道時代の画像も見られる。変化を感じていただければ。

 

 

 

つうわけでハルニチさん、ガッツリ乗っからせていただきました。ありがとうございました。