ようやく、この時が来た。
2020年11月29日、福井県宿題回収ツアー2日目、因縁のあの物件へのアタックが、ようやく実現。
こここそが、最大の「宿題」だった。
この日から遡ること2年と1ヶ月。この物件の探索をもって3日間の「悲報転じて北陸遠征ツアー」を打ち上げるはずだったのだが、想定外のあり得ない事態により探索を断念せざるを得なかった、まさに因縁の地。詳しくはこのダイジェスト末尾を参照のこと。
存在を知ってからだと、ゆうに5年以上。この日、ようやく探索が叶った、というわけ。
ちなみにこの日のネタで他に記事にしてるのは、朝イチの東勝原発電所取水堰堤の吊り橋。
つうわけで、8時半に「道の駅九頭竜」にて山神さん、akatora-nekoさん、RKパパさんと待ち合わせ。まずオプション探索の後に、満を持してやってきた。
現在地はコチラ。
すぐそこに見えるは、現R158の葛ヶ原橋。
あの橋で九頭竜川左岸に渡る現道に対し、旧道は右岸を通っていた。
その右岸を今から辿っていこうとしている。因縁のブツと対面するために。
身支度を整え、
山神隊長を先頭に、スタート。
歩き始めてすぐに、
吊り橋のコンクリ主塔を見つけた。
葛ヶ原橋の旧橋…でもないだろう、あのサイズでは。これはまた帰りに観察することにして、とりあえずスルー。
そしてこんな杭も見つけた。
「北電社有地」。北陸電力の境界杭だった。
先ほどの地図リンクでもわかるとおり、この旧道の先には湯上発電所があり、その絡みでだろう。とりあえず進入禁止などの表示はなかったはずなので、これまた華麗にスルー。
現道の葛ヶ原橋の竣工は1964(昭和39)年。したがって、この道はその頃に旧道化したはず。
本格的に放棄されたのがいつかは不明だが、湯上発電所の運転開始が1968(昭和43)年5月とのことなので、発電所建設期間も考え合わせれば、昭和40~41年ごろには道路としての役割は終えていたものと思われる。発電所建設の作業路として使われたかもしれないが…。
やがて、遠くに
何かが見えてきた。
ズームしてみた(手前の木が邪魔だが)。
向こうのドーム状建屋が湯上発電所で、手前の滝…のように見えるものは…まああえて説明しないでおこうかな。これもけっこう見ものなので。
さて、道は淡々と、
大きな障害もなく続く。…まあ、真正の廃道ではあるが、さほど歩きづらくはない。
とか言ったそばから、
相当に古そうな大崩落痕跡で、路盤が一気になくなった。
ピリッとくる場面なので見落としそうになったが、この山側のこれ。
岩盤むき出しの中にコンクリ構造物があって、そこにぶっ刺さった(そしてぶった切られた?)四本の古レール。
これ、どういう用途のものだったんだろうか。なんとなく現道にはそぐわないので旧道化してからのもののように思えるが、はてさて?
さて…行く手を見ると、
さっきのあの「滝」。
わかるだろうか?あれ、山からの水を旧道上空で流すために設置された構造物なのだった。ああいうのたまに見るが、何と呼ぶんだろう。スノーシェッドでもロックシェッドでもないから、ウォーターシェッド、とか?
後ほどあそこにも行くんだが、その手前にドでかい岩盤が完全に立ちはだかっている。これが意味するものは?
もちろん、
拙ブログのお客様ならもうおわかりで。記事タイトルにもなっとるし。
山神隊長の見下ろす視線のその先には…
あはーん、とね。
【2】に続く。