えーと、予告篇はなんかヘンなテンションで支離滅裂でしたな。すいません。コレを書くから一人前ってわけでもございませんので、特にヘンな気負いもなく(爆)。
今回ご紹介する物件は、この趣味に足を突っ込んでいる人間の間では知名度が高い。わたくしにとっても、今回の富山遠征においていくつかある最重要ポイントのひとつだった。
楢尾トンネルを後にして、
国道471号線を北へとひた走ること20分。
もう、そろそろのはずだ…胸が高鳴る。
もちろん、数多の先輩方の記事を見てきたから、どんなもんかはわかっている。それらの記事から大きな変化が起こってなければ、まずは見落とすことはないはずだ。
そう、さすがにコレは見落とさ
なーーい!!
3ケタ国道…いや、たとえどっちかっつうと酷道寄りではあってもだ。国道の路傍に臆面もなく「くぱぁ」と(爆)こんな穴が開いとるとか、さすがにどういうつもりなのかね、キミぃ!
場所はコチラ。
とりあえず
転回して穴の前に駐車。
ここの前は国道が広くなってて、普通車は余裕で転回可能。しばらくなら停めてても大丈夫…たぶん(笑)。
しっかし、ツッコミどころありすぎやろコレ。
国道に向かってくぱぁしてるところもそうだし、特筆すべきはそのサイズ。ノートさんとの比較でも、とても自動車が進入できる大きさでないのは一目瞭然。
またその開口位置も、およそ一般的な隧道の立地概念からは大きく逸脱している。峠を登りつめた位置でもなく、谷のどん詰まりでもなく、避けて通れない天険が存在するでもない、単なるカーブ外側の法面(にしか見えない)。
そして…何ら立入禁止の措置がとられてないことも驚きだ。何しろ…
いや、その辺は今からおいおい。
まず、この穴はいったいなんなのか?といえば。
正対するとこの感じ。
身長173センチのわたくしが普通に立って普通に撮影した。
つまりは、明らかな人道サイズということ。
そして、彼はすぐに名乗ってくれる。
栃折隧道
昭和三十四年十二月竣工
存外に立派な扁額。コレが語ってくれることは何気に多い。
まず、コレが作業穴みたいなものでなく、れっきとした隧道であるということ。昭和34年という自動車社会が到来した後に、あえて人道隧道が掘削された、ということ。そして、豪雪地帯であるこの地で真冬の12月に竣工している、ということ。
地図を見ればわかるとおり、ここからほどなくして国道は栃折峠を越える。普通に考えれば、峠下に隧道を穿つというのは、峠越えをショートカットすることで交通利便性向上に寄与することを意味する。しかしこんな人道サイズでは、何の意味もないじゃないか!
…ということになる。普通に考えれば。
まあね、わたくしはすでに予習が完璧すぎてすべて知っちゃってるわけだけどもさ(笑)。
御託ばかり並べてても面白くない。説明は後回しで、まずは入ってみますか。念願の入洞~!
外から見りゃあ、可愛らしいサイズでポカーンと開口してるから、ほぼ出オチ物件扱いとか(笑)。そんなおっそろしいイメージはないだろうが、
おうふっ。
事前知識がなかろうと、早くもこの時点で知る事になる。
「なんかめっちゃ長そうなんですけど?」
「チョイチョーイ。向こうの明かりが見えないんですけど?」
そして人によっては、
「なんかめっちゃ怖いんですけど?」
まあ、最後のひとつは、
わたくしらにとっちゃあ、取るに足らない…って、もう入っとるがな(笑)。
しかしこの感じ…この翌日訪ねることになったニコイトンネル入口付近にそっくりやな~、サイズ感とかも。
そして、
コンクリートポータルで油断させるところもな。
当然、こうなる。
次回【2】、闇の奥へ。