「暮らしをともにつくる小さな工務店」つみき設計施工社代表ブログ -131ページ目

宮大工とめぐる修学院離宮②

・とぐさ張り



修学院離宮正面入り口の竹垣の詳細の写真です。

中央右側の竹が、左隣の竹の節の位置に合わせて繊細にえぐられているのが分かるでしょうか。


美しい竹の曲面が隙間なく連続して、美しい竹垣の面をつくるための技だそうです。





「一日五本くらい」

それほどの手間をかけて、とぐさ張りの竹垣をこしらえるそうです。

それほどの手間をかけてつくられた竹垣が、拝観前のわたしたちを出迎えてくれます。



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木と正面から向き合うことで、特に数寄屋建築では、やわらかい、人間らしい曲線が生まれます。

修学院離宮に行かれた際には、是非細かなところに宿る人の思いを拾ってみて下さい。





・竹の雨樋



個人的にとても気に入ってしまいました。

修学院離宮内の建物の雨樋(雨を受けて排水する管)は、すべて、竹でつくられています。



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通常の雨樋は写真のように地中の排水に接続されますが、

その中でも下の写真の雨樋は、屋根と並行に据えられた雨受けの竹材がそのまま木の中へと伸び、流れた雨がもう一度雨のようになって庭の木に降るしかけになっています。



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ちょっとした霧雨でも、屋根中に降った雨をかき集めれば、

庭の一部の木に降る雨の音や涼しさを感じられたのかもしれません。



むかしの人の遊び心。当時つくられた方の心のゆとりを感じさせられる一場面でした。



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宮大工とめぐる修学院離宮①

・相良昌義の原点

「一本の原木から、木挽きから加工までする棟梁の姿を横目で見ていた。衝撃的だった」



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修学院離宮中央の池に、優雅に、力強くかかる太鼓橋。
相良さんが京都での修業時代に在籍した工務店ではじめて目の当たりにしたその加工の光景は、相良さんにとって、今でも職人としての心の原点になっていると言います。
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一本の木が、確かに人の手によって、人を思いつくられ、建造物となり生を受ける過程。
人と自然の関係の中でただ純粋に行われる営み。
本当の豊かさ、贅沢は、確かにここにあります。



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p.s

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ちなみにこの写真は修学院離宮の竹垣の詳細です。
この写真の中のある部分、職人さんのとんでもない手間がかかっているそうです。
通常の竹垣との違いが分かるでしょうか?


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心ある職人さんとの新しい出会い

・ 大工さんの抱える思い

「職人として、与えられる仕事は選ばず、こなしたい。それが職人の生き方であると思うと同時に、このままでは、大工の仕事が住宅やマンションの工業生産の一部の様になってしまってきていることは本当に悲しい。」

京都で親子二代職人として、工務店をなされてきた方から連絡をいただき、わたしたちの京都滞在に合わせて、昨日お会いしました。


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「もっと人間くさいものを誇りを持ってつくっていきたい。だけど、時代とは異なる精神論を持ってやっていくための具体的なビジョンやストーリーがうまく画けずにいる。」

心ある職人さんが抱える現実を目の当たりにしていると感じた。
職能によって、個人が持つ知識や技術、強みは異なる。しかしそのために、弱者が生まれる社会にはわたしは賛同したくありません。

「人を思い、心をこめてものをつくる。」
そんな単純なことが、誰もが誇りを持ってやっていける世の中を目指したい、
心をこめてつくったものの良さを、できるだけ多くの人と共有したい。
そのために手を取り合う、第一歩となる出会いとなりました。

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