相良昌義(2)
今日も相良さんとの打ち合わせの前に、相良さんが職人として参加していらっしゃる現場を見させて頂きました。
木ってものへの興味が加速してきた今日このごろです。山も好きです。でも海も好きです。
前回書いた、鴨居とほぞ穴の部分。
左下写真のように、現在すべての鴨居がほぞ穴に全く隙間無く差し込まれています。
隙間なく鴨居を柱に挿入するには、まず左下のような型枠で墨付け(穴の縁取り)をした後、墨の若干内側を基準に穴を掘っていくそうです。そうすることでほぞ穴が挿入する鴨居よりも0.数mm小さくなることで、隙間無く挿入され、柱と鴨居の一体となった構造(建具の枠)ができるそうです。理屈はそういうことですが、
「感覚で」
とおっしゃっていました。
日々の鍛錬の中で養うべきは「感覚」「勘」と呼ばれるものであると感じます。
今日の打ち合わせは、とても濃いものに感じました。ほとんど雑談だったけれども。
職人と設計者の垣根を越え、日本が誇る確かな腕と発想の力を日本の住まいに広く注力することを目標として、
具体的な事業展開の話が進みます。まだまだですが、一歩づつ具体化していきます!話が固まってき次第、ここでも発表していきたいです。
明日は、都内の材木屋さんとの打ち合わせです。
新たに人に出会える度に、想像力がふくらみます!
相良昌義(1)
職人建築家である相良さんとの打ち合わせ前に、相良さんが参加していらっしゃるお寺の現場を見させて頂いています。都度その感動のほんの一部でもここでお伝えできればと思います。
都内のお寺の現場ですが、相良さんをはじめとする職人の方々が造り上げる木の空間は、まるで彫刻のようです。木のかたまりが訴えかけてきます。寺社の全体写真を公開できないのが残念ですが、部分部分で職人の技を紹介します。
下の二枚は、柱の上部にノミで掘られたほぞ穴の部分です。
下の写真のほぞ穴より上の写真のほぞ穴の方が深く掘られているのが分かりますでしょうか。
このほぞ穴には左下の、建具(襖、戸)のレールとなる部材を差しこみます。差し込む際に、ほぞ穴が同じ深さでは、レールが柱の間でひっかかって差し込めません。そのため、レールを左端から左側の柱の深いほぞ穴に深く差し込み、続いてレールの右端を右側の柱に差し込むそうです。
柱の中腹にも下のように彫り込みがあります。こちらは建具を差し込むためのものです。
このように建具や建具レールを柱に彫り込んで差し込むことで、外の冷たい風が内部に入り込むのを防ぐそうです。現在のドアや窓のアルミサッシで代用されていますが、全て木であった時代があったんですね。
相良さん曰く
「理屈はあっても、いつまでたっても怖さはある。」
とおっしゃっていました。
木を理解して、本気で向き合っている人の言葉です。相良さん最高。
またお盆休み突入後に現場を見せてくださるそうなので、楽しみです。
現在、相良さんのような職人が持つ日本のものづくりの高い技術をどうやって伝えていくか、
現代の住生活のおいてどう表現されるかを、話し合い、企画を進めていっています。
具体的になる毎に、ここでお伝えできればと思います。
きゅう_プロジェクト
都内のお寺の現場ですが、相良さんをはじめとする職人の方々が造り上げる木の空間は、まるで彫刻のようです。木のかたまりが訴えかけてきます。寺社の全体写真を公開できないのが残念ですが、部分部分で職人の技を紹介します。
下の二枚は、柱の上部にノミで掘られたほぞ穴の部分です。
下の写真のほぞ穴より上の写真のほぞ穴の方が深く掘られているのが分かりますでしょうか。
このほぞ穴には左下の、建具(襖、戸)のレールとなる部材を差しこみます。差し込む際に、ほぞ穴が同じ深さでは、レールが柱の間でひっかかって差し込めません。そのため、レールを左端から左側の柱の深いほぞ穴に深く差し込み、続いてレールの右端を右側の柱に差し込むそうです。
柱の中腹にも下のように彫り込みがあります。こちらは建具を差し込むためのものです。
このように建具や建具レールを柱に彫り込んで差し込むことで、外の冷たい風が内部に入り込むのを防ぐそうです。現在のドアや窓のアルミサッシで代用されていますが、全て木であった時代があったんですね。
相良さん曰く
「理屈はあっても、いつまでたっても怖さはある。」
とおっしゃっていました。
木を理解して、本気で向き合っている人の言葉です。相良さん最高。
またお盆休み突入後に現場を見せてくださるそうなので、楽しみです。
現在、相良さんのような職人が持つ日本のものづくりの高い技術をどうやって伝えていくか、
現代の住生活のおいてどう表現されるかを、話し合い、企画を進めていっています。
具体的になる毎に、ここでお伝えできればと思います。
きゅう_プロジェクト
富士山
一泊二日で富士山に行ってきました。一日目に5合目から頂上へ。
曇りの予報でしたが、ガスが程よくかかり、暑すぎることもない気持ちのよい登山でした。
本当に天候に恵まれ、登山中の視界下に広がる裾や駿河湾の景色も、夜の真黒な空を埋め尽くす星も、朝4時半のご来光も、とても美しいものでした。
一泊した頂上小屋は、評判の通り、大変劣悪なものでした。ぎゅうぎゅう詰めであること、飯がたいしたものではないこと、清潔な環境ではないことは、山頂小屋に泊まる限り仕方の無いことで、泊まれるだけありがたいことです。しかし、働いていらっしゃるスタッフの方がとてもとても感じが悪く、宿の雰囲気が極めて悪く感じられたことは本当に残念なことです。「富士山頂」という場所にあるべき環境、たくさんの人がどんなことを思って登ってくるのか、一度切実に考えてもらいたいです。
ちなみにこの小屋に泊まると午後7時以降は小屋の外に出る事ができなくなります。登山者の安全面、健康面のため、捉え方はいろいろあると思いますが、午後7時では山頂から見る夕日も星空も見る事はできません。
(日帰りでない富士登山をする限り、このことも踏まえて小屋選びをすることをおすすめします。)
ネガティブなことを少し書いてしまいましたが、ご来光を浴びればそんなことはすべて忘れました。
本当に良い登山でした。ありがとうふじさん!
今日は夕方から、相良さんと打ち合わせです。日焼けがまだひりひりしますが、相良さんが今参加していらっしゃる寺社の現場の見学も少しさせていただく予定です。現場はインスピレーションのかたまりです。
きゅう_プロジェクト