長野「ソガペールエフィス リアサケナチュレル 天神原」虹色の香りが太めの甘旨味に絡みつく | 酔い人「空太郎」の日本酒探検

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意欲ある先進地酒蔵のお酒をいただき、その感想を報告します。
SAKETIMESにも連動して記事を載せます。

本当に久し振りに長野県小布施町のワインメーカー、小布施ワイナリーが醸している日本酒をまとめて取り寄せて、飲み比べをしました。

1本目はこれです。

 

 

ソガペールエフィス リアサケナチュレル 天神原 生酒」。

 

小布施ワイナリーの蔵元の曽我彰彦さんは果てしなく能書をたれるのがお好きの方で、裏貼りに書かれている文字数は年々増えて、それに比例して字が小さくなり、健常者でも虫メガネがないと読めない事態に陥っています。

写真でも読めないと思いますので、個別に分析しながらご紹介します。

 

まずは共通能書の総合前文は以下の通りです。

 

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小布施ワイナリースタッフ全員が雪と厳寒でワイン畑の仕事ができない数週間だけワイン造りから離れ、趣味で極少量を小さなワイナリー内で作り上げるSAKE。

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2008年の空太郎のブログでは、次の様に解説しています。

 

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長野県小布施町にある小布施酒造さんは戦前は日本酒メーカーでしたが、戦中の物資不足の際に日本酒造りを止め、その後、自社生産のワイナリーとして復興し、人気ワイナリーとして脚光を浴びています。

その小布施酒造さんは、ブドウの栽培から収穫、醸造までの作業が一段落する冬場、わずか100石規模で日本酒も醸しています。

その目的、主義、考え方が素晴らしいのです。

要するに、日本酒はワインと同様、地元で獲れた米(理想は自社水田)だけで作るべきもの。

また、アルコール添加はおろか、活性炭処理で濾過をしたりすることもしない素顔のままのお酒を造っていくことが日本酒の未来を拓く、と主張しています。

まったく、その通りで、異議はありません。

以前からエールを送っていますが、極小生産のうえ、ファンが多くて、入手はなかなか困難です。

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そして、1本目のお酒のコメントは以下のようでした。

 

リアサケ ナチュレル 生酛

 農薬不使用米 収量制限米 天神原

 1号2号3号4号5号6号酵母と自然界菌の混交発酵。

 天神原は山間に佇む天空の傾斜地。

 岩魚が生息する鎌田川から直接取水する田の水は夏でも温まらず、稲穂のハングタイムは長い。

 栽培者:山崎正光氏らによる奥山田地区有志

 

小布施ワイナリーは当初は協会7号を使って醸していましたが、2012BYに協会1号から9号酵母まで(8号除く)8つの酵母でそれぞれお酒を造り、話題を呼び、以後、ずっと造り続けてきましたが、曽我さんは変化を求めて、単独以外の組み合わせによる酒造りを始めています。

このお酒は1~6号の6つの酵母を使った純米無濾過生酒です。

 

 

上立ち香は濃醇な酒エキスの香りが。

口に含むと中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に油膜を張って、ツルツルの感触を強調しながら、まっしぐらにドヤドヤと駆け込んできます。

受け止めて保持すると、促されるままに素直に膨らみ、拡散して、適度な大きさの粘り気のある粒々を次々と射掛けてきます。

粒から現出してくるのは甘味8割、旨味2割。

甘味はザラメ糖系の粘りのあるタイプ、旨味は無垢ながらも多彩な主張を繰り返す印象で、両者は極彩色の世界を派手めに描くのです。

流れてくる含み香は酢酸エチル混じりの初々しくも個性的な香りでデコレート。

後から酸味は適量、渋味が少量現れて、甘旨味の強めに締め付けるのです。味わいは緩むことなく、粛々とした雰囲気で最後まで踊りきるのでした。

 

それでは、小布施ワイナリーの今季の日本酒、2本目をいただくことにします。

 

お酒の情報(24年151銘柄目)

銘柄名「ソガペールエフィス リアサケナチュレル 天神原 生酒 2023BY」

酒蔵「小布施ワイナリー(長野県小布施町)」

分類「純米酒」「無濾過酒」「生酒」「原酒」

原料米「長野県高山村産美山錦」

使用酵母「協会1~6号酵母」

精米歩合「70%」

アルコール度数「16度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格(税込)「750ml=1800円」

評価「★★★★★(7.55点)」