酔い人「空太郎」の日本酒探検

酔い人「空太郎」の日本酒探検

意欲ある先進地酒蔵のお酒をいただき、その感想を報告します。
SAKETIMESにも連動して記事を載せます。

自宅の晩酌に越後伝衛門(新潟市)さんが醸しているお酒をまとめて取り寄せて、飲み比べをしました。

 

2本目はこれです。

 

 

「独身者の機械(どくしんしゃのきかい)」

 

さて、酒粕研究家のさけかす子さんにモニターになってもらった、蔵人体験企画の二日目です。

 

朝一番の作業は当然、蒸しです。

昨日洗米してざるに入れて一晩置いておいた米を甑に投入するのもやってもらいます。

その後、蒸気が上がってきて、米の上まで抜けるようになってきたら、麻布を被せて蒸しの開始です。

ここから60分以上かけて蒸すのですが、蔵元杜氏の加藤晃葵さんは時間で決めず、漂ってくる米の香りの変化を見ながら、蒸し上がり完了を判断しています。

 

 

蒸している間に、種切りをするためのもやし(麹菌)の準備です。

もやしの入った袋から、耳かき様のスプーンで掬って、わずか数グラムを計って、種切りをする缶に入れる作業もしてもらいました。

そして、蒸し上がったら、ホイストで持ち上げて、放冷用の鉄の箱に熱い米を落として、放冷開始です。

 

 

直後の米は90度前後あって、これを手作業で冷やそうとすると、ほとんどやけど寸前です。

「あっちっち」で作業が捗らないので、空太郎の提案で樹脂製のしゃもじを使って米を集めたり広げたりを繰り返します。

しばらく経って冷めてきたら、あとは手袋をはめてせっせと放冷を繰り返し、40度以下に下がったところで、蒸したお米を麹室に引き込みました。

 

その後の作業は明日に。

 

さて、伝衛門のお酒、2本目は愛山を使った、純米酒、一回火入れです。

 

 

上立ち香は複雑系らしいコンプレックスな香りが。

口に含むと中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に打ち粉を振って、サラサラな感触を強調しながら、軽快なスピードで滑り込んできます。

受け止めて保持すると、自律的に膨らみ、拡散して、適度な大きさのガラス玉様の粒々を連射してきます。

 

粒から滲み出てくるのは甘味7割、旨味3割。

甘味は上白糖系の乾いたタイプ、旨味はシンプル無垢なコクが印象的で、両者は足並みを揃えてエネルギッシュに舞い始めます。

 

流れてくる含み香は甘いというよりは旨味由来の酒エキスの我が道を行く香り。

後から酸味と渋味が適量現れて、どちらも甘旨味に絡みつき、そこかしこで複雑な味わいへと転じるのです。

ただし、1本目に比べるとより流動性のある印象で、終盤になるとサラリとしたニュアンスを強めて、そのまま一気に喉の奥へと駆け去っていきました。

 

 

これまた伝衛門の面目躍如のお酒でした。

それでは、3本目をいただくことにします。

 

お酒の情報(26年115銘柄目)

銘柄名「独身者の機械(どくしんしゃのきかい) 2025BY」

酒蔵「越後伝衛門(新潟市)」

分類「純米酒」

原料米「愛山」

酵母「不明」

精米歩合「不明」

アルコール度数「16度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格「720ml=3520円」

評価「★★★★★(7.6点)」

 

自宅の晩酌に越後伝衛門(新潟市)さんが醸しているお酒をまとめて取り寄せて、飲み比べをしました。

1本目はこれです。

 

 

「誰そ彼 渡る舟(たそがれ わたるふね)」

 

越後伝衛門は酒造りをガチで体験したい人のための濃厚な蔵人体験企画を準備中です。

空太郎もそれに協力しており、この冬は数回、モニター企画を実施しました。

 

その流れで、酒粕料理の普及活動を展開している「さけ かす子」さんにモニターをお願いして、一泊二日で酒造り体験をしていただきました。

その模様をご報告します。

 

初日は昼過ぎに新潟駅から白新線で20分の豊栄駅までおいでいただき、そこからお迎えの車で蔵へ。

着替えをしていただき、早速、蔵人仕事です。

 

 

この日は翌日蒸すための米の洗米作業です。

10キロ単位で洗うので、米の袋から米を掬って計量する作業から開始。

その後、洗米作業です。

正確に秒数を見ながら、泡の発生する洗米機で洗い、次に米の上からシャワーをし、浸漬へ。

伝衛門では以前は、浸漬も秒単位で管理して、バキュームで水切りまでしていましたが、近年、夏の猛暑で米が非常に溶けにくくなっているので、浸漬時間は長くし、バキュームも省略。

最終的に吸水率だけ確認して、作業は終了でした。

 

 

その後、宿泊する新潟市内のホテルに移動。

夕食は日本酒の品ぞろえが半端なく多い料理屋で3人で歓談。

かす子さんは現在、新潟大学の日本酒学センターに通っており、そちらの話をいろいろ伺って楽しい時間をすごしました。

 

翌日の作業の話は次回に。

 

さて、伝衛門のお酒、1本目は滋賀渡船6号を使った、純米酒、一回火入れです。

 

 

上立ち香は複雑系らしいコンプレックスな香りが。

玩味すると中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に打ち粉を振って、サラサラな感触をアピールしながら、軽快なスピードで転がり込んできます。

受け止めて保持すると、自律的にテンポよく膨らみ、拡散して、適度な大きさのガラス玉様の粒々を速射してきます。

 

粒から滲出してくるのは甘味7割、旨味3割。

甘味は上白糖系にプラスαが付いたタイプ、旨味はシンプルながらも個性的なコクが印象的で、両者は足並みを揃えて元気よく、踊り始めます。

 

流れてくる含み香はジューシーというよりは旨味由来の酒エキスの個性的な香り。

後から酸味と渋味が適量現れて、どちらも甘旨味に絡みつき、そこかしこで複雑な味わいへと転じます。

終盤になると辛さも現れて、全体が引き締まった中でも個性的な余韻を放ちながら、一気に昇華していきました。

 

 

伝衛門の面目躍如のお酒でした。

それでは、2本目をいただくことにします。

 

お酒の情報(26年114銘柄目)

銘柄名「誰そ彼 渡る舟(たそがれ わたるふね) 2025BY」

酒蔵「越後伝衛門(新潟市)」

分類「純米酒」

原料米「滋賀渡船6号」

酵母「不明」

精米歩合「不明」

アルコール度数「16度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格「720ml=3520円」

評価「★★★★★(7.6点)」

 

自宅の晩酌にお酒を選びました。

これです。

 

 

「文佳人(ぶんかじん)純米吟醸」。

 

高知県香美市のアリサワさんが醸しているお酒です。

 

アリサワさんのフェイスブックに3月面白い動画が紹介されていました。

題して「逆さ杜氏」。

完成した醪を袋に流し込んだ後、それを折りたたんで槽に並べて積んでいくのですが、最初は槽が深くて、一番底に並べるにはほとんど逆さまな状態になるのです。

その様子を紹介しているのです。

 

 

もちろん、槽搾りをしている多くの酒蔵でこの事態は起きるのですが、それを「逆さ杜氏」として撮影して紹介しているところが、蔵元夫人の有澤綾さんの素敵なセンスですね。

 

これを見て、「美味しそう」とは思いませんが、「おっ、杜氏頑張ってるな、今季も買おう」と思うかもしれません(?)。

 

さて、いただくお酒は蔵の一番人気の50%精米の純米吟醸、火入れです。

 

 

上立ち香は火入れながらも、鮮度の優れた薄甘い香りが。

口に含むと中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面にわずかに気泡を纏って、初々しい雰囲気で滑り込んできます。

受け止めて保持すると、自律的に軽快に膨らみ、拡散して、適度な大きさのガラス玉様の粒々を連射してきます。

 

粒から滲み出てくるのは甘味7割、旨味3割。

甘味は上白糖系の乾いたタイプ、旨味はシンプルスレンダーな印象で、両者は足並みを揃えて、キビキビとした態度で無駄なく踊ります。

 

流れてくる含み香は仄かなメロンの香りで薄化粧を付与。

後から酸味と渋味が適量現れて、くっきりとしたメリハリを施します。

甘旨味のシャープでスレンダーな舞いが最後まで続くのでした。

 

 

いつもの一番美味しい文佳人でした。

 

お酒の情報(26年113銘柄目)

銘柄名「文佳人(ぶんかじん)純米吟醸 2025BY」

酒蔵「アリサワ(高知県香美市)」

分類「純米吟醸酒」

原料米「不明」

酵母「不明」

精米歩合「50%」

アルコール度数「16.5度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格「720ml=1980円」

評価「★★★★★(7.6点)」

 

自宅の晩酌にお酒を選びました。

これです。

 

 

「死神(しにがみ)純米」。

 

島根県邑南町の加茂福酒造さんが醸しているお酒です。

 

この思い切り縁起の悪い名前の由来については、10年以上前に空太郎がブログに記事を書いておりますので、そちらをご参照ください。

 

「死神」のお酒は10年以上、ごぶさたしていたのですが、昨年(2025)10月に都内で開かれた島根県の酒イベントに加茂福酒造のブースがあって、近づいてみると、見たことのない女性が一人で接客していたのです。

「ひょっとして蔵元の関係者ですか?」と伺うと、

「いえ、私はこのほど、蔵を応援するため、取締役になった者です」

とのご返事。

名刺交換させてもらうと、「取締役 坪倉菜水」さんとありました。

 

 

坪倉さんは松江市在住の一級建築士が本業ですが、

「仲間たちで加茂福酒造を支援することになり、私も役員になって、営業活動などをしています」

と説明されました。

どうやらオーナーも交代したようで、ただし、蔵元杜氏であった吉賀憲一郎氏はそのまま造りを続けているようでした。

 

さて、そんな話を聞いたので、久しぶりに取り寄せてみたというわけです。

精米歩合非表示の“純米酒”、火入れです。

 

 

上立ち香は老熟した重い香りが。

玩味すると中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に厚めにとろみ層を乗せて、のろのろとしたペースで忍び入ってきます。

受け止めて保持すると、促されるものの、ややだるそうに膨らみ、拡散して、思い切り粘っこい粒々を次々と射掛けてきます。

 

粒から現出してくるのは甘味6割、旨味4割。

甘味はザラメ糖系の幅のあるタイプ、旨味は朴訥なコクが織り上がった印象で、両者は一緒に足取り重く、のろのろと徘徊を始めます。

 

流れてくる含み香は過熟でかつ火冷めたっぷりの香り。

後から現れるのはほんのわずかな渋味だけで、甘旨味は終盤までぼんやりとしたムードで鈍重な世界を描き続けるのでした。

 

 

蔵のテコ入れには酒質向上も課題と感じました。

 

お酒の情報(26年112銘柄目)

銘柄名「死神(しにがみ)純米 2025BY」

酒蔵「加茂福酒造(島根県邑南町)」

分類「純米酒」

原料米「不明」

酵母「不明」

精米歩合「不明」

アルコール度数「15度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「×」

標準小売価格「720ml=2250円」

評価「★★★(7.4点)」

 

自宅の晩酌にお酒を選びました。

これです。

 

 

「美月(みづき)純米吟醸」。

 

島根県安来市の吉田酒造さんが醸しているお酒です。

 

「出雲月山」を主力銘柄にしている吉田酒造ですが、今回、低アルコールのお酒を出すにあたって、別のネーミングを使うことにしました。裏ラベルで語っているので、ご紹介します。

 

 

*******************

アルコール度数を抑え、よりクリアーな香りと味わいを目指しました。

華があり、透き通るような味わい、それでいて米の旨みがあとからふわっと追いかけてくる。

米の旨みを最大限に引き出しながらも透明感のある飲み口で「日本酒がはじめて」という方にもおすすめです。

『美』しく月山山頂で輝く『月』の様に飲む人全てを魅了する究極の味わいを追及していきます。

*******************

60%精米の純米吟醸、アルコール度数は13度です。

 

 

上立ち香はイソアミルのスレンダーな香りが。

口に含むと中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に油膜を張って、スベスベの感触を振りまきながら、軽快なテンポで滑り込んできます。

受け止めて保持すると、自律的に膨らみ、拡散して、適度な大きさのガラス玉様の粒々を速射してきます。

 

粒から滲み出てくるのは甘味7割、旨味3割。

甘味は上白糖系のドライなタイプ、旨味はシンプル無垢で透明感に優れた印象で、両者は足並みを揃えて、クリアで潤いたっぷりの踊りを披露します。

 

流れてくる含み香はイソアミルの遠慮がちな香りで薄化粧を付与。

後から酸味が適量、渋味が少量現れて、グレープフルーツを思わせる酸味は甘旨味の舞いを囃してメリハリ付けに寄与。

渋味もそれをさらにサポートし、味わいはしっかりとした切れ味を見せながら、喉の奥へと駆け去っていきました。

 

 

低アルコールを感じさせない魅惑的な後味でした。

 

お酒の情報(26年111銘柄目)

銘柄名「美月(みづき)純米吟醸 2025BY」

酒蔵「吉田酒造(島根県安来市)」

分類「純米吟醸酒」

原料米「不明」

酵母「不明」

精米歩合「60%」

アルコール度数「13度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「×」

標準小売価格「720ml=1870円」

評価「★★★★★★(7.65点)」

 

自宅の晩酌にお酒を選びました。

これです。

 

 

「春きぬちゃん 特別純米」。

 

島根県飯南町の赤名酒造さんが醸しているお酒です。

 

赤名酒造はコロナの発生頃から、SNS発信に力を入れてきています。

ほぼ毎日のように発信をしているのですが、昨年(2025)、祝日に蔵の前に日の丸の国旗を掲揚したところ、「他国を威嚇する行為だ」との批判のコメントがあり、それをきっかけに蔵のSNSが騒動になりました。

 

 

「営業にマイナスだ」などの声がある一方で、蔵を支持する声も多く、むしろ、日本酒の売り上げにはプラスだったようです。

その後、蔵は祝日だけでなく、毎日国旗の掲揚をするようになっています。

SNS全盛の時代ならではの出来事ですね。

 

さて、いただくのは60%精米の特別純米酒、火入れです。

 

 

上立ち香はイソアミルの芳しい香りが漂ってきます。

玩味すると中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に打ち粉を振って、サラサラな感触をアピールしながらまっしぐらに転がり込んできます。

受け止めて保持すると、促されるままに素直に膨らみ、拡散して、適度な大きさの硬めの粒々を連射してきます。

 

粒から滲出してくるのは甘味7割、旨味3割。

甘味は上白糖系の乾いたタイプ、旨味は複数のコクが歪みながら織り上がった印象で、旨味主導で重厚な舞いを見せます。

 

流れてくる含み香はなぜか、バターの香りに近い香り。

後から酸味が適量、渋味がそれ以上多く甘旨味と複雑に絡み合うのです。

このため、徐々に動きが鈍くなり、味わいはレーズンを連想させる世界へと進み、喉の奥へと駆け去っていきました。

 

 

なんとも評価の難しい仕上がりでした。

 

お酒の情報(26年110銘柄目)

銘柄名「春きぬちゃん 特別純米 2025BY」

酒蔵「赤名酒造(島根県飯南町)」

分類「特別純米酒」

原料米「不明」

酵母「不明」

精米歩合「60%」

アルコール度数「15度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「×」

標準小売価格「720ml=1980円」

評価「★★★★★(7.5点)」

自宅の晩酌にお酒を選びました。

これです。

 

 

「石見銀山(いわみぎんざん)特別純米 しぼりたて生原酒」。

 

島根県大田市の一宮酒造さんが醸しているお酒です。

 

一宮酒造は蔵元令嬢の浅野理可さんが2017BYから杜氏をしています。

三姉妹の次女の浅野さんは早くから蔵を自分が継ぐ決意をして、東京農大に進学。

在学中も地酒販売店でアルバイトをして、酒の知識を蓄え、2013年に卒業後は蔵に帰って、杜氏から酒造りを学んで蔵元杜氏になりました。

杜氏になる前に、同級生の怜稀さんと結婚し、二人で酒造りをしてきました。

 

 

旦那が副杜氏となったことから、出産しても蔵の酒造りは回ったので、以後10年間で、3人のお子様を設けています。

蔵元令嬢の女性杜氏で、旦那のサポートのおかげで、子供を設けているケースは意外と多くあります。

後継ぎも確保できて、蔵の存続にはよろしい話です。

 

さて、いただくお酒は、改良八反流(かいりょうはったんながれ)の60%精米の特別純米、生原酒です。

 

 

上立ち香は生酒らしい初々しい薄甘い香りが。

口に含むと中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に油膜を張って、元気よくスキップを踏みながら、駆け込んできます。

受け止めて保持すると、自律的にグングンと膨らみ、拡散して、適度な大きさのガラス玉様の粒々を速射してきます。

 

粒から滲み出てくるのは甘味7割、旨味3割。

甘味はザラメ糖系のピュアなタイプ、旨味はシンプル無垢で滑らかな印象で、両者は足並みを揃えて、小粋な舞いを見せます。

 

流れてくる含み香はフルーツバスケットのような多彩な香りでデコレート。

後から酸味が適量、渋味が少量現れて、甘旨味と含み香に寄り添うようにして、味わいをメロンとブドウがミックスした世界へと導くのでした。

飲み下した後の余韻もすっきり爽やかでした。

 

 

美味でした。

もっと首都圏でプレゼンスが大きくなってほしいです。

 

お酒の情報(26年109銘柄目)

銘柄名「石見銀山(いわみぎんざん)特別純米 しぼりたて生原酒 2025BY」

酒蔵「一宮酒造(島根県大田市)」

分類「特別純米酒」「生酒」「原酒」

原料米「改良八反流」

酵母「不明」

精米歩合「60%」

アルコール度数「15度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格「720ml=1760円」

評価「★★★★★★(7.65点)」

 

宮城県で「萩の鶴」と「日輪田」を醸す萩野酒造が、初めての試み「春の自由 きき酒会」を開きました。

蔵が造っているほとんどのお酒を2時間の間、心置きなく利けるということで、弟子と一緒に行ってまいりました。

 

 

すべてをじっくりと利けたので、ご報告します。

「萩の鶴」と「日輪田」のスイープアウトの後は、残る派生商品をいただきました。

 

1本目はこれです。

 

 

「新酒の生 メガネ専用」(非公開)。

 

健康的な甘旨味にたっぷりのリンゴ酸が溶け込んだ甘酸っぱい世界でした。

7.6点。

 

2本目はこれです。

 

 

「有壁の隠し酒 純米大吟醸」(40%)。

 

スレンダーな甘旨味に適量の渋味が絡んで、最後まで引き締まった世界が描かれ、切れ上がりも良かったです。

7.6点。

 

3本目はこれです。

 

 

「DATE SEVEN 2023 萩の鶴」(47%)。

 

氷温で囲ってあったようで、甘旨味の円やかさが増すものの、崩れはなく、フィニッシュの切れもまずまずでした。

7.6点。

 

最後の4本目はこれです。

 

 

「萩の鶴 Gradation」(非公開)。

 

圧倒的な水飴の甘味が終始、主役の舞台を独占する、まさに典型的な貴醸酒の世界でした。

7.55点。

 

 

利き酒は蛇の目に入ったお酒をスポイトで吸い上げて自分のお猪口に注いでから利くスタイルで、結果的にはガンガンと煽ることができないので、2時間近く利いても酔いすぎることはありませんでした。

それでも、種類が多かったのと、ごく一部はお燗でもいただけたので、満足度は高かったです。

これで一人1500円はお得感一杯でした。

ありがとうございました。

来年以降も続けてください。

宮城県で「萩の鶴」と「日輪田」を醸す萩野酒造が、初めての試み「春の自由 きき酒会」を開きました。

蔵が造っているほとんどのお酒を2時間の間、心置きなく利けるということで、弟子と一緒に行ってまいりました。

 

 

すべてをじっくりと利けたので、ご報告します。

「萩の鶴」のスイープアウトの次は「日輪田」のスイープアウトでした。

 

1本目はこれです。

 

 

「日輪田 生酛 純米大吟醸 雄町」(45%)。

 

細面の甘旨味に、ほんのわずかな酸渋が薄い輪郭を施す大人しい仕上がりでした。

7.55点。

 

2本目はこれです。

 

 

「日輪田 生酛 純米」(60%)。

 

これまたスレンダーな甘旨味に酸渋が遠慮がちに囃す生酛らしくない食中向けの仕上がりでした。

7.55点。

 

3本目はこれです。

 

 

「日輪田 生酛 純米生原酒」(65%)。

 

生酒らしい活力が全体を賑やかにさせて、最後まで飽きないムードでした。

7.65点。

 

4本目はこれです。

 

 

「日輪田 生酛 純米大吟醸 山田錦」(35%)。

 

ファーストアタックは甘すぎるように感じるものの、後半になると酸渋が全体を引き締めて、終盤にかけて改善し、飲み下した後の余韻は好感が持てました。

7.6点。

 

最後の5本目はこれです。

 

 

「日輪田 生酛 純米 雄町」(60%)。

 

五味がそれぞれ手堅く役割を演じ、なぜか最後は干しブドウを連想するフィニッシュでした。

7.6点。

 

5本とも酸度が2.0を超えず、えぐさのまったくない、おとなしく清楚な印象でした。

こういう生酛酒は意外と少ないのではないでしょうか。

 

 

さて、最後は主力の「萩の鶴」「日輪田」以外の特殊品をまとめて紹介します。

 

宮城県で「萩の鶴」と「日輪田」を醸す萩野酒造が、初めての試み「春の自由 きき酒会」を開きました。

蔵が造っているほとんどのお酒を2時間の間、心置きなく利けるということで、弟子と一緒に行ってまいりました。

 

 

すべてをじっくりと利けたので、ご報告します。

まずは、「萩の鶴」をスイープアウトしました。

 

1本目はこれです。

 

 

「萩の鶴 特別純米 辛口」(60%)。

甘味抑え目、旨味主体で酸渋がしっかりメリハリをつけて、最後の切れも良かったです。

7.6点。

 

2本目はこれです。

 

 

「萩の鶴 特別純米 吟のいろは」(60%)。

スタンダードな甘旨味に独特のコクがわずかに加わり、バランスよく個性的な舞いを見せました。

7.65点。

 

3本目はこれです。

 

 

「萩の鶴 純米吟醸」(48%)。

甘味が多めで優位に立ちながら、気持ち華やかに踊るのでした。

7.55点。

 

4本目はこれです。

 

 

「萩の鶴 純米吟醸 雄町」(55%)。

ひとつ前の純米吟醸よりも、甘さが気持ち太くて、放つ艶も色っぽかったです。

7.6点。

 

5本目はこれです。

 

 

「萩の鶴 極上純米酒」(55%)。

五味のバランスが良く、しかも余韻がラムネっぽい爽快さが魅力でした。

7.65点。

 

6本目はこれです。

 

 

「萩の鶴 純米大吟醸 美山錦」(35%)。

99.9%純度の甘味が、ゴージャスな含み香とカラフルな世界を描いていました。

7.6点。

 

7本目はこれです。

 

 

「萩の鶴 純米吟醸 しぼりたて生酒」(48%)。

フレッシュで初々しい甘旨味がトロトロの艶を放ち、唾液腺を激しく刺激しました。

7.65点。

 

ラストの8本目はこれです。

 

 

「萩の鶴 純米大吟醸 山田錦」(35%)。

主役を張る甘味が美しく舞うものの、終盤になると疲れが見えました。

7.55点。

 

意外と良かったのが、2020年にデビューした酒造好適米、吟のいろはのお酒でした。

 

 

それでは、次に、生酛酒母縛りの「日輪田」のお酒をまとめていただくことにします。