新潟に用事ででかけました。知人と一杯やることになり、選んだお店が「越後一会 十郎」でした。
ここは新潟の地酒がきっちりそろっていることを自慢にしているお店で、以前来たことがあったので、再訪したわけです。
しかし、メニューをみると、スペック表示がなく、銘柄名だけが羅列されており、いささかためらいながら、お酒を頼んでいきました。
4本目はこれです。
新潟県佐渡市の逸見酒造さんが醸しているお酒です。
佐渡島(佐渡市)は人口が51000人の小さな市でありながら、日本酒を造っている蔵が5つもあります。
これはいわば資産とも言えるので、5蔵が連携してアピールしていったらいいのになあ、と空太郎はずっと昔から思っていました。
そうしたら、ようやくが動きが出てきました。
「佐渡五醸(サドゴジョウ)という名前で活動が始まっています。
ホームページもでき、佐渡島で収穫された同じ米で各蔵が酒を造り、共通のラベルで販売するという企画もスタート。
推進しているのが佐渡酒造協会で、その会長をしているのが、逸見酒造の蔵元、逸見明正さんなのです。
結構なことです。
次に是非、取り組んでほしいのが、やっぱり、酒蔵ツーリズムですね。
5蔵を巡って、酒造りがいかに、蔵によってこだわる部分が異なることがわかるととてもよろしいかと思います。
是非、一泊二日の企画をお願いしたいです。
さて、いただくお酒は60%精米の純米酒、生酒です。
玩味すると中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に油膜を張って、スベスベの感触を強調しながら、優雅な雰囲気で忍び入ってきます。
受け止めて舌の上で転がすと、促されるままに素直に膨らみ、拡散して、適度な大きさのガラス球様の粒々を連射してきます。
甘味は口の中に入った瞬間にパッと広がり、旨味はそれに追随して、味わいを華やかで潤い溢れる世界へといざなうのです。
流れてくる含み香はフレッシュな酒エキスの香りでデコレート。後から酸味と渋味はほとんど現れず、穏やかで清澄な甘旨味の舞いが終盤まで不変なムードで続くのでした。
優等生的な美酒でした。
銘柄名「真稜(しんりょう)至(いたる)純米生酒 2023BY」
酒蔵「逸見酒造(新潟県佐渡市)」
分類「純米酒」「生酒」
原料米「不明」
使用酵母「不明」
精米歩合「60%」
アルコール度数「15度」
日本酒度「不明」
酸度「不明」
情報公開度(瓶表示)「△」
標準小売価格(税込)「1800ml=2640円」
評価「★★★★★(7.6点)」