長野「信州亀齢 しぼりたて 純米生酒」秀麗な甘旨味が隙無く舞い、余韻まで完璧に仕上げる | 酔い人「空太郎」の日本酒探検

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意欲ある先進地酒蔵のお酒をいただき、その感想を報告します。
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自宅の晩酌にお酒を選びました。

これです。

 

 

信州亀齢(しんしゅうきれい)しぼりたて 純米生酒」。

長野県上田市の岡崎酒造さんが醸しているお酒です。

 

数年前からじわりじわりと人気が高まり、入手が困難になりつつある「信州亀齢」ですが、昨年暮れにはBTSのメンバーのV(ヴィ)が信州亀齢を愛飲していることがSNSで発信され、ますます注目度が高まっています。

蔵は設備面の制約から大幅な増産は難しく、飛び込んでくる追加の注文にどう対応しようか苦慮しています。

 

 

蔵の店頭での販売も厳しくなっていますが、「はるばる上田の蔵にまで来て下さるファンに、売り切れですとは言えない」(蔵元の岡崎謙一さん)と、1人1本という条件付きながらも、通年販売を続ける構えでいます。

実はこのお酒は空太郎が上田へ行った時に蔵で購入した生酒になります。

 

60%精米のしぼりたて、無濾過生原酒です。

 

 

上立ち香は初々しい麹バナ混じりの甘い香りが鼻腔をくすぐります。

玩味すると中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に微細な気泡を適度に乗せて、まっしぐらに滑り込んできます。

受け止めて保持すると、気泡のプチプチとした破裂をBGMにして、軽快に膨らみ、拡散しながら、適度な大きさのガラス球様の粒々を連射してきます。

粒から滲出してくるのは甘味8割、旨味2割。

甘味はザラメ糖系の上品なタイプ、旨味はシンプル無垢で、両者は足並みを揃えて、シルキータッチのハーモニーを奏でます。

流れてくる含み香はいろいろな果物のバスケットを思わせる多彩な甘さでデコレート。

後から酸味と渋味が少量現れて、効果的なメリハリを付与します。

甘旨味の隙のない舞いは終盤まで崩れず、最後に飲み下した後の甘い余韻も完璧でした。

 

ときめき一杯のお酒でした。

 

お酒の情報(24年61銘柄目)

銘柄名「信州亀齢(しんしゅうきれい)しぼりたて 純米生酒 2023BY」

酒蔵「岡崎酒造(長野県上田市)」

分類「純米酒」「生酒」

原料米「不明」

使用酵母「不明」

精米歩合「60%」

アルコール度数「15度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格(税込)「720ml=1500円」

評価「★★★★★★(7.7点)」