広島「華鳩 純米生酒呉未希米」洗練された甘旨味が渋味のアクセントを受けて完成度の高い舞いを見せる | 酔い人「空太郎」の日本酒探検

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意欲ある先進地酒蔵のお酒をいただき、その感想を報告します。
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自宅の晩酌にお酒を選びました。

これです。

華鳩(はなはと)純米生酒 呉未希米」。

広島県呉市の榎酒造さんが醸しているお酒です。

 

このお酒に使っている呉未希米について、蔵元が裏貼りで説明していますので、そのままご紹介します。

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『呉未希米』とは地元呉産の八反錦です。

『未来』と『希望』を込めて名付けられました。

2011年、それまでなかった呉産の酒造好適米でお酒を造ろうと宝剣の土井さん、農家の中谷さん達、JA呉、呉市と一緒に始めたプロジェクトです。

徐々に作付け面積も増えたので、私達、華鳩も2018年から参加しています。

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このお米で酒を造っているのは宝剣酒造、相原酒造に次いで3蔵目になります。

 

60%精米の純米生酒です。

上立ち香はとろりとした甘酸っぱい香りが仄かに感じます。

玩味すると中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に油膜を張って、ツルツルの感触を強調しながら、滑り込んできます。

 

受け止めて保持すると、自律的に膨らみ、拡散しながら、適度な大きさのガラス球様の粒々を連射してきます。

粒から滲み出てくるのは甘味7割、旨味3割。

甘味は上白糖系のさらりとしたタイプ、旨味はシンプル無垢の柔らかい印象で、両者は足並みを揃えて、洗練された都会的な舞いを披露します。

 

流れてくる含み香はメロン系の落ち着いた香りに生の良さが加わって、薄化粧を付与。

後から酸味と渋味が少量現れて、くっきりとしたアクセントを施します。

甘旨味はキリリとした引き締まった完成度の高い踊りを終盤まで続け、飲み下した後の余韻は短く爽快でした。

素晴らしい仕上がりに感じました。

久々に飲む華鳩は美味しかったです。

 

お酒の情報(23年123銘柄目)

銘柄名「華鳩(はなはと)純米生酒 呉未希米 2022BY」

酒蔵「榎酒造(広島県呉市)」

分類「純米酒」「生酒」

原料米「呉産八反錦」

使用酵母「不明」

精米歩合「60%」

アルコール度数「16度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格(税込)「1800ml=2970円」

評価「★★★★★(98点)」