酔い人「空太郎」の日本酒探検

酔い人「空太郎」の日本酒探検

意欲ある先進地酒蔵のお酒をいただき、その感想を報告します。
SAKETIMESにも連動して記事を載せます。

大阪府阪南市の浪花酒造が醸しているお酒をまとめて取り寄せて飲み比べをしました。

3本目はこれです。

 

 

波有手&石田(ぼうで・いしだ)純米吟醸」。

 

浪花酒造が2025年から始めた酒造り体験企画に参加してきました。

午前中は蒸し米運び、放冷、洗米作業などをこなして昼食&昼休みでした。

 

そして、午後です。

まずは冷蔵庫で冷ました蒸し米を仕込みタンクへ投入しました。

櫂入れもしっかりやらせてくれました。

次に麹室に入り、まずは出麹作業。

できあがった麹を小分けして、室の外の枯らし場に並べます。

続いて、朝一番(これは8時前)に盛りに移行していた麹の仲仕事をします。

室に入る時は毎回二段構えで手を入念に洗わされますが、麹の作業はすべて素手でこなしました。

手袋をしないのは、おそらく杜氏さんが、麹の具合を手の感触で確認するのも重要と考えているからだと思いました。

 

 

作業が一段落すると、清掃・片付け作業に入りました。

洗濯物を干すなどの作業もきっちりこなして、16時過ぎに蔵人としての作業は終了。

17時までの時間は販売所で蔵元と会話しながら、お酒をひと通り試飲し、最後に買い物をして終了でした。

 

さて、3本目は地元の波有手谷福地区と石田地区で収穫された、ひのひかりを使った60%精米の純米吟醸、火入れです。

 

 

上立ち香は凡庸な酒エキスの香り。

玩味すると中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に油膜を張って、スベスベの感触をアピールしながら、粛々とした態度で忍び入ってきます。

受け止めて保持すると、促されるままにゆっくりと膨らみ、拡散して、適度な大きさの硬めの粒々を次々と射掛けてきます。

 

粒から現出してくるのは甘味7割、旨味3割。

甘味はザラメ糖系の硬質なタイプ、旨味は複数の個性的なコクが複雑系をなしており、両者は足並みを揃えて重厚で荘厳な雰囲気を描きます。

 

流れてくる含み香も癖のある独特な香り。

後から酸味と渋味が僅少現れて、アクセントをわずかに付与。

味わいは終盤までどんよりとした雰囲気で終盤を迎えるのでした。

 

 

それでは、浪花酒造のお酒、最後の4本目をいただくことにします。

 

お酒の情報(26年38銘柄目)

銘柄名「波有手&石田(ぼうで・いしだ)純米吟醸 2024BY」

酒蔵「浪花酒造(大阪府阪南市)」

分類「純米吟醸酒」

原料米「地元産ひのひかり」

酵母「不明」

精米歩合「60%」

アルコール度数「16度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格(税込み720ml=1900円」

評価「★★★★(7.45点)」

 

大阪府阪南市の浪花酒造が醸しているお酒をまとめて取り寄せて飲み比べをしました。

2本目はこれです。

 

 

浪花正宗(なにわまさむね)純米吟醸」。

 

浪花酒造が2025年から始めた酒造り体験企画に参加してきました。その時の模様を報告します。

 

8時から17時までの竹コース(8800円)に参加しました。

定員は3人でしたが、空太郎一人でした。おかげで濃厚な体験でした。

8時に休憩室に行き、蔵元、杜氏、蔵人(2人)に挨拶をしました。

8時15分から作業開始。

まずは、蒸し米の掘り出し、運びに加わる。

蒸した米をプラ箱に入れて、コンベアのある場所まで運んで、2階へと送る。

2階の広いスペースで小分けにして自然放冷。

ある程度冷ましたところで、冷蔵庫にしまいます。

続いて酒母室へ。

酒母の攪拌と温度測定をします。

醪も舐めさせてもらいました。

 

 

休憩後、10時半から洗米作業です。

明日の留め仕込みのための掛米(まっしぐら)の洗米作業で全部で300㌔もありました。

10キロ単位でウッドソンで洗米50秒、シャワー50秒。

浸漬12分。

30回繰り返すこの作業を5人全員でこなしました。

しっかりと時間がかかりましたが、小分け洗米の重要性を痛感できました。

これで午前中の作業は終了し、休憩室で蔵が用意した弁当で一緒に昼食をいただきました。

食後は思い思いに昼休みを取りました。

 

続きは明日に。

 

 

さて、2本目は55%精米の純米吟醸、火入れです。

 

上立ち香は凡庸な酒エキスの香り。

口に含むと中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面にとろみ層を乗せて、鷹揚な雰囲気で忍び入ってきます。

受け止めて保持すると、促されるままにゆっくりと膨らみ、拡散して、適度な大きさの粘り気を帯びた粒々を次々と射掛けてきます。

 

粒から現出してくるのは甘味9割、旨味1割。

甘味はザラメ糖系の濃醇なタイプ、旨味もシンプル朴訥で脂身の多い印象で、両者は足並みを揃えて、中トロの世界を描きます。

流れてくる含み香はとろりとした酒エキスの香りでデコレート。

 

後から酸味と渋味が僅少現れるも、太目の甘旨味のダンスに押されて、かろうじてメリハリを施すのみ。

終盤まで芳醇な甘旨味が濃霧のような世界を描き切るのでした。

 

 

それでは、浪花酒造のお酒、3本目をいただくことにします。

 

お酒の情報(26年37銘柄目)

銘柄名「浪花正宗(なにわまさむね)純米吟醸 2024BY」

酒蔵「浪花酒造(大阪府阪南市)」

分類「純米吟醸酒」

原料米「不明」

酵母「不明」

精米歩合「55%」

アルコール度数「16度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格(税込み720ml=2080円」

評価「★★★★(7.4点)」

大阪府阪南市の浪花酒造が醸しているお酒をまとめて取り寄せて飲み比べをしました。

1本目はこれです。

 

 

浪花正宗(なにわまさむね)特別純米」。

 

浪花酒造は1716年に現在の地で創業した大阪では最も古い蔵です。

長年、普通酒主体で大阪南部の商圏を握って数千石を造っていたこともありましたが、1990年以降、生産量が減少。

生き残るために特定名称酒に軸足を移しつつあった矢先の2013年に一部の純米酒に醸造アルコールを添加して出荷していたことが発覚。

これを契機にさらに規模を縮小し、現在は特定名称酒主体の蔵に変わっています。

醸造規模は200石弱。

 

 

そして、2025年夏に社長に就任した11代目蔵元、成子善一氏がユニークな酒造り体験企画を始めました。

これまでの酒蔵における体験企画の多くが、参加者を客人扱いして、酒造り作業の“さわり”だけをやってもらうというものがほとんどですが、成子社長は、働いている蔵人の一員として作業に携わってもらう方が喜ばれると考えて、その趣旨に沿った体験企画を始めました。

 

 

コースは松竹梅の3つあって、午前中のみの梅コース(5500円)、8時から17時までの竹コース(8800円)、竹コースに特別見学が加わった松コース(16500円)。

いずれも定員は3人まで。

これに空太郎がこのほど参加してきたので、その内容を次回以降、ご報告します。

 

さて、1本目は60%精米の特別純米、火入れです。

 

 

上立ち香は凡庸な酒エキスの香りが。

玩味すると中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面にうっすらととろみ層を乗せて、おっとりとした雰囲気で忍び入ってきます。

受け止めて保持すると、促されるままにゆっくりと膨らみ、拡散して、適度な大きさの粘り気を帯びた粒々を次々と射掛けてきます。

 

粒から現出してくるのは甘味8割、旨味2割。

甘味はザラメ糖系のどろりとしたタイプ、旨味もシンプル朴訥で、気持ち雑味が混じっており、両者は同調しながらのっそりと徘徊を始めます。

 

流れてくる含み香は薬っぽい香りが混じった酒エキスの香り。

後から酸味と渋味が相当量現れて、甘旨味の足元に絡みつくのです。

後半に向けて着実に動きが鈍くなり、最後に酸味がさらに強まって、終盤は辛さが前面に出ました。

 

 

それでは、浪花酒造のお酒、2本目をいただくことにします。

 

お酒の情報(26年36銘柄目)

銘柄名「浪花正宗(なにわまさむね)特別純米 2024BY」

酒蔵「浪花酒造(大阪府阪南市)」

分類「特別純米酒」

原料米「不明」

酵母「不明」

精米歩合「60%」

アルコール度数「16度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格(税込み720ml=1600円」

評価「★★★★(7.35点)」

 

近年、飲み放題設定のある銘酒居酒屋で飲める日本酒のレベルが急ピッチで上昇しています。

どのぐらい飲み放題ができるお酒の質が上がっているかを、いろいろな店を巡り、散発的にご報告していきます。

 

第76弾は五反田の「チャコールグリル山武商店」さんです。

 

 

チャコールグリル山武商店さんの飲み放題コースは料理10品に2時間ノミホ(オーダーストップは1時間半きっかり)がついて6380円です。

値段はまずまず手頃ですが、たっぷり並ぶ日本酒のメニューの中からノミホで飲めるのはたったの10品ほどであるのが残念でした。

こうなれば全部頼むぞ!の勢いでスタートしました。

 

1本目にいただいたのはこれです。

 

 

「仙禽(せんきん)モダン 初槽 あらばしり」。

栃木県さくら市のせんきんさんが醸しているお酒です。

 

適度なガス感とヴィヴィッドな甘旨味が伸びやかな世界を描いていました。

7.65点。

 

2本目にいただいたのはこれです。

 

 

「ちえびじん 干支ラベル 2026」。

大分県杵築市の中野酒造さんが醸しているお酒です。

 

やや多めの甘味が艶っぽく主役を張り、ライトヘビーな世界でした。

7.6点。

 

3本目にいただいたのはこれです。

 

 

「ささまさむね 特別純米」。

福島県喜多方市の笹正宗酒造さんが醸しているお酒です。

 

酸渋抑え目で穏やかな甘旨味が静かに舞うスタンダード酒でした。

7.5点。

 

4本目にいただいたのはこれです。

 

 

「聖(ひじり)極醸」。

群馬県渋川市の聖酒造さんが醸しているお酒です。

 

気泡の破裂をBGMにして、蜜を含んだ甘旨味がデリケートでファインな世界を描き切りました。

7.65点。

 

5本目にいただいたのはこれです。

 

 

「鳳凰美田(ほうおうびでん)赤判 純米大吟醸本生」。

栃木県小山市の小林酒造さんが醸しているお酒です。

 

色気たっぷりの甘旨味の舞いが主役で酸渋が少なく、飲み下した余韻にいささか甘さが残るのでした。

7.55点。

 

6本目にいただいたのはこれです。

 

 

「大江山酒(おおえやまざけ)純米吟醸」。

石川県能登町の松波酒造さんが加越(石川県小松市)さんで醸したお酒です。

 

凡庸な甘旨味に渋味が締め付けるのは良かったのですが、若干の火冷めが足をひっぱりました。

7.45点。

 

最後の7本目にいただいたのはこれです。

 

「金陵(きんりょう)U2 純米」。

香川県琴平町の西野金陵さんが醸しているお酒です。

 

中太の甘旨味が酸渋の干渉がない世界で、終始ぼーっとしたムードで徘徊していました。

7.45点。

 

やはり、選択肢の余地が少ないのは残念でしたし、料理が最後のご飯ものまで最初の1時間でサーブされて、次々と冷めていくのも気になりました。

お酒の注文にも店長らしき方が対応してくださいましたが、ほとんど笑顔がなく、次々と日本酒を頼みにくい雰囲気が滲み出ておりました。

そういうわけで、4.3点(★★★)をつけさせていただきました。

 

 

総合評価が4.8点以上の5つ星の秀逸飲み放題居酒屋は以下の通りです。

常笑(中野)、かぐら(神田)、フィッシュ・オン・ディッシュ・ロリー(板橋)、ししくら(池尻大橋)、炭火焼鳥煙(門前仲町)、八福寿家(恵比寿)、カミヤ酒場(小伝馬町)、鳥酎はなれ(飯田橋)、ナイン(船橋)、バルカミヤ(小伝馬町)、のすけ(明大前)、GASHUE(仲御徒町)、居酒屋純ちゃん(荒木町)、つくしのこ(池尻大橋)、サケラボトーキョー(十条)、日がさ雨がさ(四谷三丁目)、MrHappy(神保町)、オールザットジャズ(荒木町)、まき野(高田馬場)

酒の神様を祀る奈良県桜井市の大神神社に行ってまいりました。

帰りに近くで一杯やろうと、「鳥敏」というやき鳥・炉端屋さんに寄りました。

いただいたお酒はもちろん、地元の今西酒造が醸すお酒でした。

 

最後の3本目にいただいたのはこれです。

 

 

「三諸杉(みむろすぎ)純米吟醸」。

 

大神神社は酒の神様と杜氏の神様も祀っているわけですが、さらに大神神社の価値を高めているのが、ここが杉玉(酒林)発祥の地なのです。

大神神社のご神体である三輪山は全山天然杉で覆われており、創建後、まもなく、杉の葉を使った杉玉が作られていたそうです。

現在では11月の醸造安全祈願祭の際に参列した蔵元や杜氏に対して醸造安全の赤い御幣とともに「しるしの杉玉」が授与されています。

 

 

杉玉は受け取った時は緑が濃く、フレッシュな新酒ができたことを知らせ、それが徐々に茶色に変化していく様が、酒の熟成の進行を表していると言われています。

神社には直径1.5m、約200㌔もある杉玉が飾られています。

 

さて、3本目も、地元向けの漢字の「三諸杉」で、60%精米の純米吟醸酒、火入れです。

 

 

上立ち香は気持ちとろりとした甘い香りが。

口に含むと中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に油膜を張って、ツルツルとした感触をアピールしながら、優雅に忍び入ってきます。

受け止めて保持すると、促されるままに素直に膨らみ、拡散して、適度な大きさのガラス玉様の粒々を速射してきます。

 

粒から滲み出てくるのは甘味7割、旨味3割。

甘味はザラメ糖系の奥行きのあるタイプ、旨味もシンプル無垢で弾力性が強い印象で、両者は足並みを揃えて優しく、流麗な舞いを披露します。

 

流れてくる含み香はグルコース由来の甘い香りでデコレート。

後から酸味と渋味は僅少しか現れず、隠し味役に留まり、甘旨味のエレガントな踊りが最後まで乱れることなく続くのでした。

 

 

3本目はやや大人し過ぎました。

 

お酒の情報(26年35銘柄目)

銘柄名「三諸杉(みむろすぎ)純米吟醸 2024BY」

酒蔵「今西酒造(奈良県桜井市)」

分類「純米吟醸酒」

原料米「不明」

酵母「不明」

精米歩合「60%」

アルコール度数「15度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格(税込み1800ml=2860円」

評価「★★★★★(7.5点)」

酒の神様を祀る奈良県桜井市の大神神社に行ってまいりました。

帰りに近くで一杯やろうと、「鳥敏」というやき鳥・炉端屋さんに寄りました。

いただいたお酒はもちろん、地元の今西酒造が醸すお酒でした。

 

2本目にいただいたのはこれです。

 

 

「三諸杉(みむろすぎ)切辛(せっから)特別純米 辛口」。

 

大神神社の訪問の楽しみは本殿の酒の神様に祈るほかに、もう一つありました。

境内にある活日(いくひ)神社の参拝も目的でした。

神社に祀られている高橋活日命(たかはしいくひのみこと)は、『日本書紀』に登場する最古の杜氏(酒造りの神)なのです。

彼は崇神天皇の時代、大物主大神のお告げにより一夜にして神酒を醸し、疫病を鎮めたとされる人物です。

このため、杜氏の神様と呼ばれています。

 

 

杜氏の神様を祀った神社は大神神社にしかない、唯一無二の存在です。

境内の神社は本殿から数分ですが、静まり返った三輪山の雰囲気がなんとも厳かなムードでした。

 

さて、2本目は、今西酒造の特約店流通ではない漢字の「三諸杉」で、しかも、シリーズの中で一番の辛口らしく「切辛」のラベルの中央に大書されていました。

 

 

上立ち香はスレンダーな酒エキスの香りが。

玩味すると中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に打ち粉を振って、サラサラな感触を振りまきながら、軽快なスピードで転がり込んできます。

受け止めて保持すると、自律的に膨らみ、拡散して、適度な大きさのガラス玉様の粒々を連射してきます。

 

粒から滲出してくるのは甘味7割、旨味3割。

甘味は上白糖系のドライなタイプ、旨味もシンプル無垢で筋肉質な印象で、両者は足並みを揃えて太ももを高く上げるようにして踊ります。

 

流れてくる含み香は弾力性に富んだ酒エキスの香りで薄化粧を付与。

後から酸味が僅少、渋味が適量現れて、明快なアクセントを付与。

甘旨味は終盤まで鋭角的に駆け回り、最後は反転縮退して、一気に切れ上がって、余韻は短く、爽快でした。

 

 

辛口ではなく素晴らしい切れのよい旨口酒でした。

「みむろ杉」とまったく遜色のない仕上がりに激賞でした。

それでは、今西酒造のお酒、もう1本いただくことにします。

 

お酒の情報(26年34銘柄目)

銘柄名「三諸杉(みむろすぎ)切辛(せっから)特別純米 辛口 2024BY」

酒蔵「今西酒造(奈良県桜井市)」

分類「純米酒」

原料米「不明」

酵母「不明」

精米歩合「60%」

アルコール度数「15度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格(税込み1800ml=2600円」

評価「★★★★★★(7.65点!)」

 

酒の神様を祀る奈良県桜井市の大神神社に行ってまいりました。

帰りに近くで一杯やろうと、「鳥敏」というやき鳥・炉端屋さんに寄りました。

いただいたお酒はもちろん、地元の今西酒造が醸すお酒でした。

 

1本目にいただいたのはこれです。

 

 

「みむろ杉 Dio Abita(ディオ・アビータ)」。

 

大神神社は日本三大酒神神社(残るは京都の松尾大社と梅宮大社)の一つで、日本で最も古い神社の一つです。

主祭神は大物主大神で、醸造のほか、稲作豊穣、疫病除けなどの神として篤い信仰を集めています。

酒の神として日本中の酒蔵が崇めており、毎年11月には大規模な醸造安全祈願祭が取り行われ、全国各地から蔵元と杜氏が集まってきます。

 

 

空太郎も気になっていましたが、これで三大酒の神社を訪問したことになりました。

 

さて、1本目にいただくのは、みむろ杉のろまんシリーズの中で1,2を争う人気のお酒です。

山田錦60%精米の火入れです。

 

 

上立ち香はスレンダーで澄み切った薄甘い香りが鼻腔をくすぐります。

口に含むと中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった油膜を張って、スベスベの感触をアピールしながら、まっしぐらに転がり込んできます。

受け止めて保持すると、リズミカルに膨らみ、拡散して、適度な大きさのガラス玉様の粒々を速射してきます。

 

粒から滲み出てくるのは甘味7割、旨味3割。

甘味は99.9%純度のクリアなタイプ、旨味もシンプル無垢でとっても滑らかな感触で、両者は足並みを揃えて、元気よくバランスのよい踊りを見せます。

 

流れてくる含み香は潔いほどのフルーティな香りでデコレート。

後から酸味と渋味が適量現れて、メリハリを施します。

おかげで味わいはさらにくっきりクリアな世界を磨き、最後は反転縮退して、一気に昇華していきました。

 

 

それでは、今西酒造のお酒、もう1本いただくことにします。

 

お酒の情報(26年33銘柄目)

銘柄名「みむろ杉 Dio Abita(ディオ・アビータ) 2025BY」

酒蔵「今西酒造(奈良県桜井市)」

分類「純米酒」「原酒」

原料米「山田錦」

酵母「不明」

精米歩合「60%」

アルコール度数「13度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格(税込み1800ml=3850円」

評価「★★★★★★(7.65点)」

 

地酒酒販店大手のはせがわ酒店が2020年8月に東京駅構内に開業したミニ日本酒醸造所。

当初はにごり酒を散発的に販売するだけで、なかなか澄酒に出会えなかったのですが、今回、運よく出会うことができたので、買って、新幹線の中でいただきました。

 

これです。

 

 

東京駅酒造場 試験醸造#6 純米吟醸原酒 中取り 瓶火入れ」。

 

酒販コーナーに隣接した醸造所はわずか7畳程度しかない広さですが、必要な設備はひと通り揃っています。

しかもガラス張りなので、内部がよく見えて、日本酒を造る様子が観察出来ます。

日本文化を広めるのにも貢献できる立地で、空太郎はとっても期待しています。

 

 

けれど、国から受けた清酒免許は試験免許なので、造ったお酒はおそらく、隣接した店舗やバーでしか販売できないと思われ、稼働率が低いのが残念です。

でも、頑張って澄酒を造ってくれたのには拍手を送りたいです。

 

山田錦60%精米の純米吟醸の瓶火入れです。

 

 

上立ち香はスレンダーなイソアミル系の香りがほんのりと。

玩味すると中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に打ち粉を振って、サラサラな感触をアピールしながら、軽快なテンポで滑り込んできます。

受け止めて保持すると、自立的にテンポよく膨らみ、拡散して、適度な大きさのガラス玉様の粒々を連射してきます。

 

粒から滲出してくるのは甘味7割、旨味3割。

甘味は上白糖系のライトでドライなタイプ、旨味もシンプル無垢で、心持ちざらついた感触で、両者は足並みを揃えて、ふわふわと半ば浮き上がるような舞いを見せます。

 

流れてくる含み香は酢酸イソアミルと酢酸エチルがミックスして、薄化粧を付与。

後から酸味と渋味が僅少現れて、効果的にメリハリを施し、甘旨味は心地よさそうに最後までヘルシーでヴィヴィッドな世界を描き切りました。

 

 

期待通りの仕上がりでした。

今後、いろいろなものにチャレンジしてほしいです。

 

お酒の情報(26年32銘柄目)

銘柄名「東京駅酒造場 試験醸造#6 純米吟醸原酒 中取り 瓶火入れ 2025BY」

酒蔵「はせがわ酒店東京駅グランスタ店(東京都千代田区)」

分類「純米吟醸酒」「原酒」「中取り酒」

原料米「山田錦」

酵母「協会901号」

精米歩合「60%」

アルコール度数「14度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格(税込み300ml=2200円」

評価「★★★★★(7.5点)」

 

自宅の晩酌にお酒を選びました。

これです。

 

 

「天遊琳(てんゆうりん)特別純米」。

三重県四日市市のタカハシ酒造さんが醸しているお酒です。

 

タカハシ酒造の天遊琳は2000年に入ってまもなく注目され、コミック本などにも紹介されて、一時は多くの地酒販売店が取り扱い、空太郎は「いずれ三重を代表する酒になるのでは」とさえ想像しました。

しかし、こうした動きを受けても蔵元の高橋伸幸さんはひたすら蔵元杜氏として酒造りに専念し、蔵としても個人としても一切、情報発信をしないできました。

マスコミにも一切出てきません。

 

 

このため、三重の酒としての影もどんどん薄くなっています。

残念です。

蔵の将来を見据えて、どのような酒を造っていくのかを発信してほしいものです。

 

それでもたまには飲んでみようと、7年ぶりに取り寄せた次第です。

 

55%精米の特別純米、火入れです。

 

 

上立ち香は凡庸な酒エキスの香りが仄かに。

口に含むと中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に打ち粉を振って、サラサラなムードで忍び入ってきます。

受け止めて保持すると、促されるままに素直に膨らみ、拡散して、適度な大きさのガラス玉様の粒々を速射してきます。

 

粒から滲み出てくるのは甘味7割、旨味3割。

甘味は上白糖系のドライなタイプ、旨味もシンプル朴訥でやや肥えた印象で、両者はゆったりと余裕を見せながら舞い始めます。

 

流れてくる含み香は酒エキスに酢酸エチルがミックスした香りでデコレート。

後から酸味が僅少、渋味が相当量現れて、ややか弱い甘旨味の足元に絡みつくのです。

終盤になると苦味も顔を出して渋味に加勢。

このため、味わいは尻重になり、最後はのっそりゆっくりな退場になりました。

 

 

厳しめに言えば眠気を誘う仕上がりでした。

 

お酒の情報(26年31銘柄目)

銘柄名「天遊琳(てんゆうりん)特別純米 2024BY」

酒蔵「タカハシ酒造(三重県四日市市)」

分類「特別純米酒」

原料米「不明」

酵母「不明」

精米歩合「55%」

アルコール度数「15度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格(税込み720ml=1980円」

評価「★★★★(7.45点)」

 

新潟県阿部酒造の新しい蔵にできたバーカウンターで阿部酒造のお酒をいくつかいただきました。

最後の3本目はこれです。

 

 

「安田鳥越」。

阿部酒造は収穫した酒米の地域別にいろいろな名前を付けて銘柄に使っています。

これもその一つで、ラベルに蔵元の語りがありますので、ご紹介します。

 

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蔵から最寄りの圃場安田・鳥越。

人々の営みと密接した里地域にある。

新潟らしい一面に広がる田んぼの景色は圧巻だ。

ここは矢島衛氏が地域の人から預かり作付けを始めた場所。

駅舎からも見えるこの景色を我々は酒蔵として米を買い続け、耕作放棄地を防ぎたい。

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阿部酒造の蔵がある地域は農地はほとんどが見事なほどの水田が広がります。

そんな景色を思いながらいただきます。

 

 

上立ち香は仄かにメロンの香りが鼻腔をくすぐります。

玩味すると中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に打ち粉を振って、サラサラな感触を振りまきながら、軽快なスピードで滑り込んできます。

受け止めて保持すると、きびきびとした雰囲気で急ピッチに膨らみ、拡散して、適度な大きさのガラス玉様の粒々を連射してきます。

 

粒から滲出してくるのは甘味7割、旨味3割。

甘味は上白糖系の乾いたタイプ、旨味もシンプル無垢ながら若干肥えた印象で、両者は足並みを揃えて堅実な隙の無い踊りを披露します。

 

流れてくる含み香はメロンに酒の甘いエキスの香りが加わってデコレート。

後から酸味が少量、渋味がそれよりも多めに現れて、甘旨味を効果的に引き立てます。

味わいは終盤まで引き締まったまま続き、最後に飲み下した後の余韻は短く、快適でした。

 

 

3種類でしたが、じっくりとたくさん飲めました。

ごちそうさまでした。

 

お酒の情報(26年30銘柄目)

銘柄名「安田鳥越 2025BY」

酒蔵「阿部酒造(新潟県柏崎市)」

分類「純米酒」

原料米「不明」

酵母「不明」

精米歩合「不明」

アルコール度数「13度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格(税込み720ml=2310円」

評価「★★★★★(7.6点)」