フジテレビ『ザ・ノンフィクション』で、キッチンカーに夢を託した若者の現実を追っていた。
物知り顔の大人の常識から言えば「夢はそんなに甘くないのだよ、若者!」と一蹴していれば済むのだろう。しかし私の性格から考えれば、きっとこの若者と同じように「一発勝負」していたに違いない。
それぞれが「コロナ禍」を経験し、組織に属さない自分の働き方や将来設計を見直した人は多いはず。それは若者だけに限らない。
飲食店経営者が実店舗だけでなく、イベント参加やデリバリー、テイクアウト需要のために販売チャネルを増やしたケースも多い。
頑張れば頑張っただけ自分に還ってくる仕事は、苦労が多くてもやり甲斐があるというものだ。他人が人のモチベーションを削ぐようなことを言ってはいけない。(銀行やコンサルなら別だが)
キッチンカーの開業に当たっては、無理なく用意できる程度の自己資金(150〜200万円)から始まり、クルマの改造代やリース代が必要。またフランチャイズならそこそこの「加盟金」が掛かる。
そして国から「新規事業チャレンジ資金」等の補助金や有利な融資もあるため、思いの外参入のハードルは「高くない」と言える。
☝️回りくどく言ったが、私の知人も新規にキッチンカー事業に乗り出したが、今は辞めて借金返済中の身である。
放送でも指摘したように、キッチンカーはその手軽さから新規参入が「年間3,000台」と競争過多が一気に広がってしまった。安易な開業コンサルも増えたに違いない。
👤夢を叶えるための障壁を(私見も込みで)挙げると、
・キッチンカーの納車に時間が掛かる
・各種営業許可申請が煩雑(それに見合う設備が必要)
・損益分岐点が「売り上げ5万円」としても、それだけを売る良い場所がない→場所を借りる際も売り上げの10〜15%の賃料が掛かる。
・イベントに期待したが出店希望者が多い、アイテムが重なる、不利な場所の割り振り等思った通りにはいかない(ー ー;)
・SNSで告知してもその効果は限定的
・マンパワーは人件費を賄えないので自分が頼り
☝️その結果、夢破れる人が後を絶たないのである。
まあこれはキッチンカーに限ったことではなく、どんなチャレンジにも言えることではある。
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👤私も商売を失敗した側の人間なので言っても良いと思うが、『ひと儲け企(たくら)んだのも自分なんだから、失敗しても自己責任』と言っている。(なんて冷たい人…)
番組で紹介された若者たちも、これからいくらでもリターンマッチは可能なはず。これ以上の勉強(経験)はないのだから、ぜひこれで挑戦をやめないでもらいたいと願います。
失敗経験の先輩からエールを贈ります!