壬申の乱から1350年!・・・
やっぱり、映画やドラマが作られるでもなく
でも先月飛鳥に行くことができ、天武・持統陵始めまつわる史跡を巡れたので十分満足!と一人慰めていました。
そこへ、壬申の乱前後を額田王(ぬかた の おおきみ)を主人公に描く歴史エンタメ大作!しかも作者は澤田瞳子さん
この上ないです。
ブログで教えて頂きました。ありがとうございました。
発売されたばかりの新刊。壬申の乱が旧暦6月~7月だったので、これに合わせて来たものと勝手に思ってます。
5章から成るこれだけの長編。
1章ずつ行きたいと思います。(本が重くて読む手が疲れるのもありますw)
サブタイトルはないですが、挿絵が表してくれます
熟田津(にきたつ)です。
冒頭、額田王に続いてすぐ登場するのが大田王女
先月飛鳥旅でその墓(越塚御門古墳)に行きましたが隣接する牽牛子塚古墳(斉明天皇陵)が凄過ぎて、記事で触れる間がありませんでした。
(先程書き足しておきました)
斉明天皇(この作品では宝王女)の孫であり息子・大海人皇子の妻という大事な人だったのですね。
お墓が仲良くくっついている感じが分かりました。
場面はいきなり半島への軍事介入のため瀬戸内を行く船上。
女性天皇自らだけでなく、大事な孫娘(しかも臨月!)に女性秘書官=額田王も連れて行く、この当時の女性の立場は今では想像もつきませんね。
その勇ましさもあって、斉明天皇の乗る船は最新鋭のステルス戦艦のイメージになってしまう
額田王は天智と天武の間で取り合いされた可憐な女性ではなく、有能な宮人(=官僚)として描かれます。
かつ、有名な一首に
あかねさす 紫野行き標野行き
野守は見ずや 君が袖振る
と色彩豊かに読み上げた
皇室の面々に深く寄り添った最初にして最大の歌人
(下リンクより)でありながら重大な秘密を抱える。
さすが!澤田瞳子さん
第一章はもっとも有名な歌
熟田津に 船乗りせむと月待てば
潮もかないぬ 今は漕ぎ出でな
に向かっていきます。
高校で習いましたが、この歌の力強さ初めて分かりました。
参照したネット記事。額田王とその歌のとてもいい解説だったのでリンク残しておきます。
百人一首に採られてなかったのもビックリでした。