≪座標塾≫「国民」の超え方―ナショナリズムと対抗するために
≪グローカル座標塾第3回≫
「国民」の超え方―ナショナリズムと対抗するために
2010年12月16日(木) 講師・白川真澄
文京シビックセンター4階
外国人の地方参政権法案の国会上程が問題になったとき、「参政権を付与すれば、悪質な外国人によって国家が乗っ取られる」という反対論が噴出したことは記憶に新しい。日本国籍を有する「国民」(「日本人」)だけが主権を行使できるという「国民主権」論が、大手を振ってまかり通っている。
しかし、「国民」は、国家が勝手に境界線を引いて住民を囲い込み、上から創りだしたフイクション(擬似「共同体」)にすぎない。にもかかわらず、日本国家は植民地支配の歴史を清算せず、「在日」の人びとをはじめ日本に暮らす外国人を「国民」か否かで差別し続けてきた。
国籍や民族が異なる人びとがますます多く暮らすようになった現在、「国民」という概念を批判・解体する。
◎会場 文京シビックセンター(後楽園駅・春日駅・水道橋駅;3回目以降は予定)
○東京メトロ南北線・丸の内線「後楽園駅」徒歩1分○都営地下鉄三田線・大江戸線「春日駅」徒歩1分○都営バス「春日駅前」徒歩0分○JR総武線「水道橋駅」徒歩8分
http://www.city.bunkyo.lg.jp/sosiki_busyo_shisetsukanri_shisetsu_civic.html
http://www.b-civichall.com/access/main.html
◆午後6時30分開始~9時終了
◎参加費 5回通し・4000円 1回・1000円
◆講師が作成する講義レジュメを使用します。テキストは用いませんが、参考文献は案内します。
◆毎月1回開き、今期は5回(第1、2回は金曜日、第3~5は木曜日)で1期間とします。
◆要申込み。下記へ。(1回だけでも参加可能ですが、期限後は申込できない場合もあります。詳しくは問い合わせください)
◎グローカル座標塾連絡・申込先
東京都千代田区富士見1-3-1上田ビル210工人社
tel03-3264-4195 fax03-3239-4409
E-mail: im43wj【@】bma.biglobe.ne.jp
(【@】=@ 迷惑メール防止のための表記です)
講師プロフィール
白川真澄
しらかわますみ。1942年生まれ。60年安保闘争、ベトナム反戦、三里塚闘争などの社会運動に関わりつづけ、90年代からは「地域から政治を変える」ことを追求。フォーラム90s、ピープルズ・プラン研究所など理論活動のネットワークづくりにも力を注いできた。著書に『脱国家の政治学』(社会評論社)『アソシエーション革命へ』(共編著、社会評論社)『どこが問題!郵政民営化』(樹花舎)『格差社会から公正と連帯へ 市民のための社会理論入門』(工人社)『格差社会を撃つ ネオ・リベにさよならを』(インパクト出版会)『金融危機が人々を襲う』(樹花舎)ほか。
≪グローカル座標塾第7期≫
【第1回】サンデル教授の「正義」論の功罪
2010年10月22日(金) 講師・宮部彰
【第2回】脱成長の経済へ――日本は「元気」でも「強く」なくてもよい
2010年11月19日(金) 講師・白川真澄
【第3回】「国民」の超え方――ナショナリズムと対抗するために
2010年12月16日(木) 講師・白川真澄
【第4回】ベーシック・インカムは救世主たりうるか
2011年1月20日(木) 講師・白川真澄
【第5回】増税は悪か――「公正な高負担・高福祉社会」
2011年2月17日(木) 講師・白川真澄
〈これまでの座標塾〉
http://www.winterpalace.net/zahyoujuku/
【紹介】グローカル753号
グローカル753号(2010年12月1日発行)
http://www2s.biglobe.ne.jp/~mmr/glocal/
資本の共同体=APECはいらない
バブル招く「通貨戦争」/通貨安競争の中で開催されたG20
多国籍企業の「安全な共同体」めざすAPEC「横浜ビジョン」
鳩山と同じ道へ、新「安保共同宣言」で合意
「尖閣ビデオ」議論で語られないこと
TPPで脅かされる食と農(横浜民衆フォーラム分科会)
共有地裁判勝利へ/三里塚現地調査、加瀬勉さん、清井弁護士と共に
「持たざる者」の連帯行動、奪われた権利を取り戻せ!
12、5三里塚・東峰現地行動へ
「検察問題」はトカゲのシッポ切りで終わるのか(河合成彦)
<投稿> 「他者」に手をさしのべる「正義」とは/サンデルを読んで考えてしまいました
米中間選挙 「茶会旋風に吹き飛ばされたオバマ民主党
年末一時金カンパの訴え
サンデル「正義」論めぐり議論(座標塾7期第一回)
【呼びかけ】12.5三里塚・東峰現地行動へ!
12.5三里塚・東峰現地行動
成田空港30万回発着を中止せよ!
航空機騒音拡大・環境破壊を許さない!東峰住民の追い出しをやめろ!
一坪共有地・団結小屋強奪裁判の勝利を!
●日時 12月5日(日)
●集会/午後1時30分、東峰共同出荷場 デモは開拓道路のコース
●主催 三里塚空港に反対する連絡会
〒289-1601 千葉県山武郡芝山町香山新田131-4 電話&FAX0479-78-0039
●集会場への行き方 京成線上野発(特急)?成田駅乗り換え東成田駅への時刻表/上野発11:23 成田駅12:30着 12:35発の芝山千代田駅行に乗り換え 東成田駅12:40着/京成東成田駅地上に12:40~12:50過ぎに迎えの車が待機しています。
※注意 上記時刻はダイヤ改正前のものです。
正しくは
上野発11:27
成田駅12:34着 12:46発の芝山千代田駅行に乗り換え
東成田駅12:52着
成田国際空港株式会社は昨年10月、平行(B)滑走路の2500m化を完成させ、供用を開始した。平行滑走路でもジャンボ機の使用が可能となり、年間発着回数は20万回から22万回に増加した。これにより東峰、天神峰地区はこれまでにも増して騒音、排気ガスが激しくなり、住民の生活は苛酷な状況下に置かれることになった。空港会社は、さらに年間30万回にまで発着数を増やすことを目論んでいる。かかる農民追い出し攻撃を断じて許してはならない。
羽田空港では新滑走路の完成により、10月31日以降、国際定期便が就航し、フランス、カナダ、アメリカ、中国をはじめアジア諸国など16地点を結ぶ国際定期便の路線が開設され、海外の航空会社16社(全日空、日航との共同運行が多い)が就航する。これで羽田は国際ハブ空港への道を大きく踏み出すことになった。
成田空港会社はこのことに危機感を募らせ、何としてでも年間30万回を実現しようとしている。平行滑走路の発着回数を増やすためには「く」の字型に曲がった誘導路を直線化する必要がある。さらに新たな誘導路も設置しようとしている。そこで支障となっている団結街道(市道)を成田市と図って廃道にし、封鎖してしまった(6月28日)。神峰現闘本部を撤去するために裁判に訴え、司法権力を使って奪取しようとしている。
一坪共有地強奪策動粉砕!
空港会社は昨年7月、一坪共有地6カ所(木の根1、横堀現闘本部を含む4、東峰1・共有者約70名)に対して金銭での売却を迫る裁判を起こした。シンポ・円卓会議の結果、事業認定を取り下げ強制代執行という手段を取れなくなった空港会社は裁判により土地を強奪しようとしているのだ。また、8月には共有運動の拠点となっている横堀の団結小屋(反対同盟大地共有委員会〈?〉連絡先)に対しても、小屋の撤去と土地の明け渡しを求める訴訟を土地の地権者を原告に立てて起こさせた(被告は建物の所有者となっている反対同盟)。
空港会社は、横堀の横風滑走路予定地域については誘導路やエプロンの整備をするという計画を国交省に提出している。横風予定地は木の根ペンション・一坪共有地、横堀鉄塔、団結小屋という反対拠点の存在により滑走路として使用することは一切不可能である。そこで点在する一坪共有地を取り上げてできる施設を建設しようとしているのだ。
一坪共有地裁判は、「反対同盟・大地共有委員会(?)」として横堀、木の根、東峰地区の一坪共有地、さらに個人(横堀地区)が空港会社を相手にして闘われている。裁判闘争を闘い抜き空港会社の一坪共有地強奪策動を粉砕しよう。
空港会社の暴挙を阻止しよう
国土交通省、千葉県知事、空港周辺自治体首長、空港会社による「4者協議会」は、10月13日、年間発着30万回を合意した。1.5倍の発着枠増加で最も騒音の被害を受ける成田、芝山の住民からは対策の不充分性、性急な合意への不安、不満が多く出されているが、それらをないがしろにして合意決定は強行されたのだ。
利潤のみをひたすら追い求め、用地内農民追い出しや周辺住民に被害を押し付けながら空港機能拡大を目論む空港会社を断じて許すことはできない。
三里塚・用地内農民と連帯して闘おう! 空港の軍事使用を許すな! 12.5東峰現地行動に結集しよう!
(2010.10)