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【報告】「大逆事件」から100年 反天連12・23集会

「大逆事件」から100年 反天連12・23集会



格差と戦争にNO!


【報告】「国民」の超え方――ナショナリズムと対抗するために

グローカル座標塾第7期第3回「国民」の超え方――ナショナリズムと対抗するために


12月16日、グローカル座標塾第7期第3回「国民」の超え方――ナショナリズムと対抗するためにが開かれた。講師は白川真澄さん(ピープルズ・プラン研究所)。


講演では、2010年は「尖閣」問題などナショナリズムが激しくかき立てられる出来事が相次いで起こった年と指摘。
現在の国際法では「尖閣諸島は日本領」となるのかもしれないが、どのように日本国家が領土にしたのかを問題にすべき。

何より国家の領土を絶対化・固定化する論理を超えなければならない。
そして、近代国家主権そのものを問い直すべき。

先住民族からは国家主権を揺るがす権利主張が行われている。
国民とは「あるもの」ではなく、「なるもの」。国民はフィクション。「想像の共同体」。


戦後、日本国家は在日の植民地出身者に対して指紋押捺に代表される差別を続けていた。

新憲法制定過程のマッカーサー草案には内外人平等の条項があったが、日本側が削った。

現在の日本社会では格差・貧困の広がりを背景に、安心のよりどころにナショナリズムを求めている。ナショナリズムの広がりを背景に、右翼の大衆動員が拡大している。


日本をはじめ、歴史認識のナショナリズム、資源ナショナリズムなどが世界的の凝っている状況だが。

これに対して、ハーバマス「憲法愛国主義」では
血統・文化の共同体の基礎とする愛国主義に対して
人権の価値を定めた憲法への忠誠による共同体を提唱した。

リベラルナショナリストというのは「自由も平等も一体感がないと成立しない」という立場。
国境を超えた人権保障の仕組みをどう作るのか。


「国民の超え方」として
① 国民に対して、自立した生身の個人を対置する
② 国民ではない別の集団的アイデンティティ
③ 共通市民権
がある

「グローバルな市民権」が提唱されているが、世界政府がない中で誰が保証するのかという問題がある。



質疑応答では
「21世紀になってからのナショナリズムの拡大の背景には、拉致問題とサッカーがある。拉致問題で世の正義を代表するのは右派という空気が作られた」
「現在の反中嫌韓には、これまで見下してきた存在が経済的に日本を追い抜こうとしていることに対する恐怖心がある」

白川さんは「ナショナリズムの面白い事例は大相撲。日本の伝統にこだわっているが、優勝するのは外国人力士だけ。グローバル化しなければ成立しない」
「戦後ナショナリズムは親米ナショナリズムだが、本当に不思議な存在だ」


また、ネットで右派の外国人参政権を許したら、乗っ取られるという主張にどう反論するかという質問に関しては
外国人住民が多数派に成って何の問題があるのか。
後から越してきた人々が「先住住民」の人権を尊重するならば何の問題もないはず。
外国人参政権に反対するのは自分たちがマイノリティの人権を蹂躙しているのを内心自覚していて、同じことをされると恐れているからではないか。

国籍に関係なく人権を保障すれば問題がないはずだなどの意見が出された。


格差と戦争にNO!

次回は
グローカル座標塾第7期第4回
ベーシック・インカム論争は救世主たりうるか
http://www.winterpalace.net/zahyoujuku/
日時 2011年1月20日(木)午後6時半~9時
講師 白川真澄
会場 文京シビックセンター4階会議室A(後楽園駅・春日駅・水道橋駅)
参加費  1000円

【報告】植民地主義を葬る時代(とき)―沖縄・在日・日本国

12月11日

ピープルズ・プラン研究所シンポジウム「植民地主義を葬る時代(とき)―沖縄・在日・日本国」


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