天皇主義右翼の妨害許さず 反「紀元節」集会・デモ
41回目の「建国記念の日」となる2月11日、「天皇中心の美しい国」でいいのか? 2・11反「紀元節」集会とデモが行われた。
昼は天皇主義右翼の執拗な妨害を許さず、デモを行った。
デモ隊が西神田公園から出て整列したところで、いきなり一人がデモ隊に殴りかかってきた。その後も、右翼街宣車や街宣車から降りてきた右翼がデモ隊に飛び掛ってくるなど、右翼と公安警察による執拗なデモ妨害が行われた。
これに対して、80人の参加者は「紀元節反対!」「天皇神話を押しつけるな!」と紀元節反対・反天皇制を力強くアピールした。
夜の屋内集会では、大河原礼三さん(元高校教員)と山本浄邦さん(憲法二十条が危ない!緊急連絡会)が講演。
大河原さんは、1873年に、天皇神話に基づいて学術的根拠がない2月11日が「紀元節」が制定され、三大節の一つにされたこと。「紀元節」は75年続いて1948年に廃止されたが、57年から復活法案が自民党から出され、66年に復活法案が制定されたこと。これに対して1967年2月11日、全国の学校で自主登校が行われ、当時勤務していた日比谷高校でも生徒による自主登校が行われたことなどを話した。
山本さんは、自民党新憲法草案が国家神道を復活させないために設けられた憲法二十条の政教分離原則を改悪しようとしていることを批判した。
2016年オリンピック東京招致反対!:いらないネットが集会
2月10日、「オリンピックはいらない!検証~東京招致の問題点」が東京・渋谷勤労福祉会館で開かれた。
主催は「東京にオリンピックはいらないネット」。
集会では、福士敬子さん(東京都議会議員)、谷口源太郎さん(スポーツジャーナリスト)、江沢正雄さん(オリンピックいらない人たちネットワーク・長野)、天野恵一さん(反天皇制運動連絡会)が「平和の祭典」の実態を告発した。
福士さんは、石原が打ち出した2016年五輪東京招致の経過と反対運動について報告。
「7月20日に開かれた五輪招致都民集会は参加者2000人で一般参加は300人。ほとんどやらせ。
石原都政は福祉・教育予算はどんどん削減しているのに、五輪や開発にはどんどん税金を使おうとしている」
谷口さんは「招致反対でもオリンピックはすばらしいという人がいるが、現実のオリンピックは五輪憲章がうたう理想からはかけ離れたビッグビジネス。
現実のオリンピックは近代の達成原理、勝利至上主義。グローバリゼーション=スポンサー・テレビ同士の競争によって、それがさらに強まっている。
IOCも都も都民を見くびっている。招致反対の人たちはオリンピック自体に反対すべき」
江沢さんは「IOC委員はスポーツマフィア。彼らはオリンピックを高く売るセールスマン。
98年長野五輪の経験から、住民にとってのオリンピックは徹底した動員。招致委員会の文書で『五輪は県民の総意』とされ、反対している人間はいないことにされた。連れ合いが五輪反対で選挙に出ようとしたら、県内の全ての印刷屋でポスター印刷を断られた。
わずか14日のために、招致に6~7年、準備に7年。そして莫大な借金だけが残った。税金は五輪ではなく、生活や健康のために使うべき」
天野さんは「聖火リレー、表彰式など現在の国家イベントとしての五輪セレモニーを始めたのは1936年のナチ五輪。
石原は国威発揚が招致目的であることを公言している。石原が前面に出てはアジア票が取れないので、皇太子を招致委員会名誉総裁に引っ張り出そうとしている」と、五輪が危険な天皇翼賛儀式であることを指摘した。
最後に漢人明子さん(小金井市議会議員)が「いらないネット」への参加を呼びかけた。
防衛「省」と「集団的自衛権」 究極の解釈改憲が狙うもの:山内敏弘さんが講演
防衛「省」と「集団的自衛権」 究極の解釈改憲が狙うもの
山内敏弘さんが講演
2月9日、文京シビックセンターで山内敏弘さん(龍谷大学教授)の講演会「防衛「省」と
「集団的自衛権」 究極の解釈改憲が狙うもの」が開かれた。主催は国連・憲法問題研究会。
山内さんは、防衛二法改悪=(防衛省昇格+海外派兵の本来任務化)でシビリアンコントールが形骸化し、制度的にも制服組をチェックする体制が弱められていること。
集団的自衛権があるが行使はできないという政府解釈自体への疑問であり、集団的自衛権は他衛権ではないか。
「国民保護法」制定時に自衛隊制服組が明言したように、軍隊=自衛隊は国家を守るものであり、国民を守るのが主目的ではないこと。
そして、安倍政権の集団自衛権「研究」の究極の狙いは、自衛隊がイラク戦争での英軍と同じように海外の紛争で米軍と共に武力行使できる体制をつくること。
これに対して、平和憲法を活かし、北朝鮮側にだけ核放棄を求めればいいのではなく、米日同盟側の軍縮が必要であることなどを講演した。
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