A DAY IN THE LIFE WITH MUSIC -834ページ目

ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー / イエロー・マジック・オーケストラ

SOLID STATE SURVIVOR / YELLOW MAGIC ORCHESTRA


solid state survivor


①TECHNOPILIS  テクノポリス

②ABSOLUTE EGO DANCE  アブソリュート・エゴ・ダンス

③RYDEEN  ライディーン

④CASTALIA  キャスタリア

⑤BEHIND THE MASK  ビハインド・ザ・マスク

⑥DAY TRIPPER  デイ・トリッパー

⑦INSOMNIA  インソムニア

⑧SOLID STATE SURVIVOR  ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー



本日紹介するのは、1979年のイエロー・マジック・オーケストラ(以下YMOと表記します)のアルバム「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」です。


YMOは、細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏の3人から成るテクノ・バンドです。

このアルバムは、彼らのセカンド・アルバムであり、当時大ヒットを記録しました。



このアルバムがリリースされた1979年、オレは小学六年生でした。

当時はインベーダーゲームを筆頭に次々と新しいアーケードゲームが出てきた頃で、例に漏れずゲームに夢中になっていたオレは、そのゲームの延長線上にあるようなこのYMOのコンピューター・ミュージックにすっかりハマってしまいました。

こんなカッコイイ音楽が存在するのか!と、興奮しまくりですよ。

本当に衝撃的な音楽だったのです。



YMOの音楽を一言で説明するならば、シンセと打ち込みがメインのインスト・ミュージックですw

メロディはポップですがどことなくエキゾティックで、曲によってはヴォーカル(英語)が入りますが、その声もヴォコーダーを通したものが多く、近未来的な不思議な魅力があります。



このアルバムには、キャッチーでアップテンポなナンバーが多く、それがインストながらも大ヒットした理由でしょう。

オレのようなゲーム・キッズ達もこぞってこれを聴いたのではないでしょうか?


ジャケットでは、もみ上げをテクノ・カットにして人民服を着たメンバーがマネキンと一緒に雀卓を囲んでます。ナイスです。




大ヒットしたシングルで、ロックっぽいノリで近未来的なイメージの名曲①と③、


沖縄風メロディが楽しい②、


アンビエントで浮遊感漂う④、


あのエリック・クラプトンもカヴァーした⑤、


ビートルズのカヴァー⑥、


暗いイメージながらも琴のようなシンセの音色が印象的な⑦、


シングル向けでアップテンポな⑧、


など、全8曲すべていいです。




今聴いても最高っスよ。







ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー




異邦人の奇妙な雰囲気

二流のティーンエイジャー

面と向かって対峙する

罪深い人類


盲目の心

からっぽの瞳

味覚を感じないヒリヒリする舌

名前もなく

夢の中で呼吸して

一列に並んでいる

ひび割れた微笑


マリリン・モンローはお出かけ中

だから僕は一人座ってビデオを観る

トーキョー・ローズは電話中

悩殺するドレスで着飾って


盲目の心

からっぽの瞳

味覚を感じないヒリヒリする舌

名前もなく

夢の中で呼吸して

一列に並んでいる

ひび割れた微笑


ムード・ミュージック / 橋本一子

MOOD MUSIC / ICHIKO HASIMOTO


mood music


①イパネマの娘  THE GIRL FROM IPANEMA

②ポインシアーナ  POINCIANA

③夜も昼も  NIGHT AND DAY

④ハウ・インセンシティヴ  HOW INSENSITIVE (INSENSATEZ)

⑤フラワー  FLOWER

⑥イール・デ・エトランゼ  ILE DE ETRANGE

⑦モーニン  MOANIN'

⑧ワン・ノート・サンバ  ONE NOTE SAMBA (SAMBA DE UMA NOTA SO)

⑨ストレンジャー・イン・パラダイス  A STRANGER IN PARADISE

⑩パリの四月  APRIL IN PARIS

⑪ジュ・テ・ヴ  JE TE VEUX



本日紹介するのは、1987年の橋本一子のアルバム「ムード・ミュージック」です。


橋本一子は、クラッシックからジャズまで幅広い音楽を手がけるピアニストです。

オレは、彼女がYMOのサポートメンバーだったということしか知りませんが、現在では彼女は音楽アーティストとしてはもちろん、声優や小説家としても活動しているようです。


当時20歳の、お酒を覚えたオレが、何かお酒に合ういいムードの音楽はないものか?と「貸しレコード屋」で発見したのがこのアルバムとの出会いです。


タイトル通り夜にぴったりの音楽で、当時本当によく聴いていました。



内容はボサノヴァ、ジャズ、クラッシック、そして彼女のオリジナル、で構成されています。

シンセサイザーや打ち込みなどのエレクトリックな音楽が主流だった80年代ですが、アコースティックなこのアルバムは、当時としては新鮮だったんじゃないでしょうか。

今聴いても古臭さは全く感じられません。

て言うか今聴いても(・∀・)イイ!!



ボサノヴァのスタンダード①④⑧は全てアントニオ・カルロス・ジョビンのナンバーです。

どれも有名で素晴らしい曲です。


ジャズのスタンダードは②③⑦⑨⑩で、どれもメロディアスな曲ですが、ストリングスが前面に出ていて優雅な仕上がりになっていて、あまりジャズっぽくはないです。


彼女のオリジナルは⑤⑥の2曲だけですが、どちらも浮遊感の漂うアンビエントなナンバーです。


アルバム最後の⑪は、エリック・サティの曲です。

タイトルは知らなくても、おそらく誰もがどこかで聴いたことがある曲でしょう。




しっとりとした優雅なムードの名盤です。


でも、お酒にはあまり合わないかも。







パリの四月




パリの四月は

栗の花が咲いて

木の下のテーブルで

休日をくつろぐ


パリの四月

こんな気持ちは

他の誰も味わうことができない


私はまだ知らない

この春の魅力を

私はまだ出会っていない

私はまだ知らない

心が歌うのを

私にはわからない

暖かい心の抱擁が


パリが四月になるまで

私は誰を頼ってればいいの

あなたは私の心に何をしたの


チェット・ベイカー・シングス / チェット・ベイカー

CHET BAKER SINGS / CHET BAKER


chet baker sings


①THAT OLD FEELING  ザット・オールド・フィーリング

②IT'S ALWAYS YOU  イッツ・オールウェイズ・ユー

③LIKE SOMEONE IN LOVE  ライク・サムワン・イン・ラヴ

④MY IDEAL  マイ・アイディアル

⑤I'VE NEVER BEEN IN LOVE BEFORE  アイヴ・ネヴァー・ビーン・イン・ラヴ・ビフォア

⑥MY BUDDY  マイ・バディ

⑦BUT NOT FOR ME  バット・ノット・フォー・ミー

⑧TIME AFTER TIME  タイム・アフター・タイム

⑨I GET ALONG WITHOUT YOU VERY WELL  アイ・ゲット・アロング・ウィズアウト・ユー・ヴェリー・ウェル

⑩MY FUNNY VALENTINE  マイ・ファニー・ヴァレンタイン

⑪THERE WILL BE ANOTHER YOU  ゼア・ウィル・ビー・アナザー・ユー

⑫THE THRILL IS GONE  ザ・スリル・イズ・ゴーン

⑬I FALL IN LOVE TOO EASILY  アイ・フォール・イン・ラヴ・トゥ・イージリー

⑭LOOK FOR THE SILVER LINING  ルック・フォー・ザ・シルヴァー・ライニング



本日紹介するのは、1954年のチェット・ベイカーのアルバム「チェット・ベイカー・シングス」です。


このアルバムは、チェット・ベイカーの代表作であると同時に、ジャズ・ヴォーカルの名盤です。


どこのBARに行っても必ず置いてるアルバムですw



チェット・ベイカーは、ジャズのトランペッターであり、シンガーです。

このアルバムでは、1920年代~40年代の映画の主題歌をカヴァーしています。


余談ですが、ジャズのスタンダードと言われるものの多くは、もともとジャズ・ナンバーとして書き下ろされたのではなく、映画やミュージカルに使用されたものです。

ジャズ・ミュージシャンが作曲したスタンダードが登場するのは、1940年以降あたりからだそうです。



中性的で繊細そして切なくクールなヴォーカル、ゆったりとスウィングするリズムと楽曲の素晴らしさ、そして彼のトランペット・プレイ、これらが見事に調和して何とも言えない魅力を作り出しています。

複雑な即興演奏もほとんどなく、演奏もヴォーカルもいたってシンプルです。



①のイントロだけで、もう名盤決定です。

このスウィングの心地よさ、そしてさりげなく入ってくるヴォーカル、最高です。

自然と体がリズムをとってしまいます。


③は、しっとりとしたバラード。

チェット・ベイカーはここではヴォーカルのみに徹しています。

ビョークもデビューアルバムでこの曲を歌っていました。


そして⑦はあまりに有名なガーシュイン兄弟の名曲です。

ここでもチェットのヴォーカルとトランペットは素晴らし過ぎます。


⑩も超有名ですね。

オレはこのアルバムの日本盤を持ってるのですが、この曲の解説には、

「あまりにも有名なスタンダードだから、解説は必要ないと思う」

と書かれてます。氏ね。

あまりにいろんな人が歌っているのですが、元々のオリジナルというのはあまり知られていないように思います。

オレも知りませんw

ヴァレンタイン・デーにもほとんど聴かれることがないというのがわかるくらい、暗い曲です。

でも、ここではそれがいいのです。


⑪はボサノヴァでカヴァーされることも多い、これも有名な曲です。

以前紹介したアナ・マルティンス もカヴァーしてます。




こうした夜の雰囲気に合う音楽というのは、お酒がなくても楽しめます。

ま、お酒があったほうがいいんですけどね。


今夜もこのアルバムはどこかのBARで流れていることでしょう。


正にジャズの最高傑作です。







バット・ノット・フォー・ミー




愛について書かれた曲はたくさんある

でもどれも僕のためじゃない

幸運の星は夜空に輝いている

でも僕のためじゃない


恋に導かれて進んだら

行く手にはどんよりとした曇り空

どんなロシアの劇でも

これより暗くはなれない


落っこちてへんな道に迷いこみ

僕は愚か者

まったく 本当に


彼女のキスは忘れられないけど

でも僕の恋人じゃない