チェット・ベイカー・シングス / チェット・ベイカー | A DAY IN THE LIFE WITH MUSIC

チェット・ベイカー・シングス / チェット・ベイカー

CHET BAKER SINGS / CHET BAKER


chet baker sings


①THAT OLD FEELING  ザット・オールド・フィーリング

②IT'S ALWAYS YOU  イッツ・オールウェイズ・ユー

③LIKE SOMEONE IN LOVE  ライク・サムワン・イン・ラヴ

④MY IDEAL  マイ・アイディアル

⑤I'VE NEVER BEEN IN LOVE BEFORE  アイヴ・ネヴァー・ビーン・イン・ラヴ・ビフォア

⑥MY BUDDY  マイ・バディ

⑦BUT NOT FOR ME  バット・ノット・フォー・ミー

⑧TIME AFTER TIME  タイム・アフター・タイム

⑨I GET ALONG WITHOUT YOU VERY WELL  アイ・ゲット・アロング・ウィズアウト・ユー・ヴェリー・ウェル

⑩MY FUNNY VALENTINE  マイ・ファニー・ヴァレンタイン

⑪THERE WILL BE ANOTHER YOU  ゼア・ウィル・ビー・アナザー・ユー

⑫THE THRILL IS GONE  ザ・スリル・イズ・ゴーン

⑬I FALL IN LOVE TOO EASILY  アイ・フォール・イン・ラヴ・トゥ・イージリー

⑭LOOK FOR THE SILVER LINING  ルック・フォー・ザ・シルヴァー・ライニング



本日紹介するのは、1954年のチェット・ベイカーのアルバム「チェット・ベイカー・シングス」です。


このアルバムは、チェット・ベイカーの代表作であると同時に、ジャズ・ヴォーカルの名盤です。


どこのBARに行っても必ず置いてるアルバムですw



チェット・ベイカーは、ジャズのトランペッターであり、シンガーです。

このアルバムでは、1920年代~40年代の映画の主題歌をカヴァーしています。


余談ですが、ジャズのスタンダードと言われるものの多くは、もともとジャズ・ナンバーとして書き下ろされたのではなく、映画やミュージカルに使用されたものです。

ジャズ・ミュージシャンが作曲したスタンダードが登場するのは、1940年以降あたりからだそうです。



中性的で繊細そして切なくクールなヴォーカル、ゆったりとスウィングするリズムと楽曲の素晴らしさ、そして彼のトランペット・プレイ、これらが見事に調和して何とも言えない魅力を作り出しています。

複雑な即興演奏もほとんどなく、演奏もヴォーカルもいたってシンプルです。



①のイントロだけで、もう名盤決定です。

このスウィングの心地よさ、そしてさりげなく入ってくるヴォーカル、最高です。

自然と体がリズムをとってしまいます。


③は、しっとりとしたバラード。

チェット・ベイカーはここではヴォーカルのみに徹しています。

ビョークもデビューアルバムでこの曲を歌っていました。


そして⑦はあまりに有名なガーシュイン兄弟の名曲です。

ここでもチェットのヴォーカルとトランペットは素晴らし過ぎます。


⑩も超有名ですね。

オレはこのアルバムの日本盤を持ってるのですが、この曲の解説には、

「あまりにも有名なスタンダードだから、解説は必要ないと思う」

と書かれてます。氏ね。

あまりにいろんな人が歌っているのですが、元々のオリジナルというのはあまり知られていないように思います。

オレも知りませんw

ヴァレンタイン・デーにもほとんど聴かれることがないというのがわかるくらい、暗い曲です。

でも、ここではそれがいいのです。


⑪はボサノヴァでカヴァーされることも多い、これも有名な曲です。

以前紹介したアナ・マルティンス もカヴァーしてます。




こうした夜の雰囲気に合う音楽というのは、お酒がなくても楽しめます。

ま、お酒があったほうがいいんですけどね。


今夜もこのアルバムはどこかのBARで流れていることでしょう。


正にジャズの最高傑作です。







バット・ノット・フォー・ミー




愛について書かれた曲はたくさんある

でもどれも僕のためじゃない

幸運の星は夜空に輝いている

でも僕のためじゃない


恋に導かれて進んだら

行く手にはどんよりとした曇り空

どんなロシアの劇でも

これより暗くはなれない


落っこちてへんな道に迷いこみ

僕は愚か者

まったく 本当に


彼女のキスは忘れられないけど

でも僕の恋人じゃない