10月19日(土)。
三宮へ飲みに行く気満々でしたが雨降って地固まっていたし、冷静に冷製スープを飲んで考えてみたら体がそれほどアルコホールを欲してなかったので引きこもりを決め込んで一日中本を読んで過ごすのです。
とりあえずは残り100頁ほどだった原尞のデビュー作「そして夜は甦る」を読了、この三ケ月で原尞の長編作品を全て読んだことになります。
長編全部つっても五作しかないのですが、今回改めて一通り読み直してみたけれどもどれも実に面白いわ。
どれもプロットが複雑で文体が超かっちょよくてスリリングで、まさにハードボイルドの神髄よ。
そして絶賛読書の秋の真っ只中、多くの積み本の中からチョイスしたのは満を持してのアンソニー・ホロヴィッツの新作「死はすぐそばに」、それから山内マリコの「あのこは貴族」、この二冊を同時進行で読み進めるのです。
同時進行と言っても文字通り同時に読むわけではなく交互に読むのです(そらそう)。
TVドラマとかでも複数見ている人がいるでしょう、あんな感じですよ知らんけど。
音楽を流しながら一日中布団の中で本を読み耽り、眠たくなったら寝て、ちょいちょいストレッチをしたりして健康で文化的な最低限度の生活を営むのです。
「ああ、ワイは今まさに読書の秋を満喫しているやな」
などと一人ほくそ笑み、悦に入るのです。
一日中読書に没頭しこういう時はなぜかあまりお腹が空かず口にしたのは水とコーヒーと煙草のみ。
アルコホールは思考の妨げとなるので読書中は一切酒は飲まないのです、真面目か。
夜中になってようやく読書の区切りがついたのでマクドへ買い出しに行きます。
いつものビッグマック、ポテトのドM、ナゲット、そしてそれらをカティサークのハイボで流し込むのです。
こういうのでいいんだよ。
そしてその後のウイスキータイム、ニッカのフロンティアをやりながらの音楽はトム・ウェイツの「アーリー・イヤーズ VOL.1」。
先日バー「ウッドノート」にて
「家飲みの時はどんな音楽を聴いてるんですか?」
と聞かれたので
「ジャズが多いですかね、あとはトム・ウェイツなんかもウイスキーに合いますね」
などと答え、自分で答えておきながらトム・ウェイツが聴きたくなったのでまったりとグラスを傾け音楽に耳を傾けるのです。
初期のトム・ウェイツはしっとりとピアノを基調としたシンプルでメロディアスな曲が多くて、どこか寂し気でそこはかとなく物憂げで物悲しくて真夜中の孤独のウイスキーに合いまくり過ぎるんよ。
マジで超オススメ。
♪マティーニを飲みながら月を眺めるの
歌って踊ってあなたを楽しませるわ
歌詞を忘れても気にしないでね
だってあたしはあなたの深夜の売春婦♪