いとしのクレメンタイン | A DAY IN THE LIFE WITH MUSIC
2011年09月23日(金) 12時41分33秒

いとしのクレメンタイン

テーマ:お酒
さて、ようやく涼しくなってきて、すっかりらしくなってきました。
半袖だと肌寒いくらいですよ(^^;
さよなら夏の日
また来年会いましょう。

というわけで、こないだブログで得意気に紹介したバーボン「クレメンタイン」の登場ですよ。

バーボンのクレメンタインを飲む前に、このクレメンタインという名前の由来を知っておきましょう。

クレメンタインの名前の由来は、1849年、ゴールドラッシュで沸くアメリカのある町で美しくも儚く消えていった悲しい女性の名前にちなんでいます。
一攫千金を狙ってたくさんの人が金を求めてカリフォルニアに集まりました。
そうした山師たちは、この年が1849年だったことからフォーティー・ナイナーズ(49ers)と呼ばれました。
アメフトのチームにも同じものがありますが、それもここから名付けられています。

ある鉱山師が故郷を離れ、娘を連れてカリフォルニアにやって来ました。
しかしある日、娘はアヒルを追っているうちに川に落ちてしまった。
泳げない49年組の鉱山師はみすみす娘を死なせてしまった。
その娘の名前はクレメンタインで、娘を亡くした悔しい思いを歌ったのが「いとしのクレメンタイン」(Oh my darling Clementine)という歌です。



In a cavern, in a canyon  
Excavating for a mine,
Dwelt a miner, forty-niner 
And his daughter Clementine.
Oh, my darling,
Oh, my darling,
Oh, my darling Clementine,
You are lost and gone forever,
Dreadful sorry Clementine


洞窟に、谷の奥に、
金の鉱脈を求めて掘り続ける
1849年の金鉱掘りが
その娘、クレメンタインと一緒に住んでいた。
おお、愛しの、おお、愛しの
おお、愛しのクレメンタイン
おまえはもうここにはいない、ずっと遠くへ行ってしまった
すごく悲しいよ、クレメンタイン



日本ではこの歌は♪雪よ岩よ♪「雪山賛歌」として有名ですね。


さて、上記動画を御覧になった方は気づいたかも知れませんが、この歌は有名な映画「荒野の決闘」の主題歌でもあるんですね。
というか「荒野の決闘」の原題が「My darling Clementine」で映画の副題が「いとしのクレメンタイン」でした。

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「クレメンタイン」は、禁酒法以前は人気の銘柄だったものの長い間製造が中止されており、に製造元の「カウンティ・ライン・ディスティラリーズ社」1997年、実に50年ぶりに当時の味わいそのままに販売を再開したそうです。
古いバーボンではありますが、販売されたのはわりと最近だったんですね。
さすがに50年前のクレメンタインを飲んだことのある人でこのブログを除いてる人はいないでしょう(笑)


以上のことを踏まえて、じっくりと舐めるように飲む
エズラ・ブルックスのラベルには「Real Sippin' Whiskey」と書かれておりますが、クレメンタインでは「Rare Sippin' Whiskey」と書かれています。
舐めるようにゆっくり味わいなさいよ、ということでしょうか。


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さてこのクレメンタイン、バーボンにしてはクセがなくやや甘口なので飲みやすそうですが、アルコール度数が50.5度と高目です。
その割にはアルコールの刺々しさがないので、調子に乗ってエエ勢いで飲むと世界が回り始めます。


川で溺れた女性にちなんで名付けられたバーボンを、酒に溺れたおっさんが飲む、これ最強。

クレメンタインは、それなりに品揃えのあるリカーショップでもなかなか置いてないことが多いので、もし見かけたらとりあえず買っておきましょう。

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ちなみにバーボンを飲むときに聴く音楽はトム・ウェイツが多いです。
ということで「グレープフルーツ・ムーン」を↓


酒も歌も心に沁みます。