バドゥイズム / エリカ・バドゥ | A DAY IN THE LIFE WITH MUSIC
2006年06月11日(日) 15時21分22秒

バドゥイズム / エリカ・バドゥ

テーマ:洋楽・ソウル/R&B/ファンク

BADUIZM / ERYKAH BADU

BADUIZM

①RIM SHOT (INTRO)  リム・ショット (イントロ)

②ON & ON  オン & オン

③APPLETREE  アップルツリー

④OTHER SIDE OF THE GAME  アザー・サイド・オブ・ザ・ゲーム

⑤SOMETIMES (MIX #9)  サムタイムズ (ミックス #9)

⑥NEXT LIFETIME  ネクスト・ライフタイム

⑦AFRO (FREESTYLE SKIT)  アフロ (フリースタイル・スキット)

⑧CERTAINLY  サートゥンリー

⑨TOUCH A FOUR LEAF CLOVER  フォー・リーフ・クローヴァー

⑩NO LOVE  ノー・ラヴ

⑪DRAMA  ドラマ

⑫SOMETIMES  サムタイムズ

⑬CERTAINLY (FLIPPED IT)  サートゥンリー (フリップト・イット)

⑭RIM SHOT (OUTRO)  リム・ショット (アウトロ)

本日紹介するのは、1997年のエリカ・バドゥのアルバム「バドゥイズム」です。

これがエリカ・バドゥのデビュー・アルバムになります。

70年代初頭マーヴィン・ゲイスティーヴィー・ワンダーカーティス・メイフィールドらを中心に起こったソウルの新しい動きであった「ニュー・ソウル」に対して、この90年代中期のソウルの動きは「ネオ・ソウルと呼ばれていました。

生楽器を効果的に取り入れたアーシーなサウンドが展開されることから「オーガニック・ソウル」などと言われたり、または「ネオ・クラッシック・ソウル」などと称してます。

ま、そんな言葉遊びのジャンル分けはどうでもいいですが。

このアルバムは、そうした90年代ソウルの傑作です。

ファースト・アルバムにもかかわらず、彼女は貫禄のヴォーカルを聴かせてくれます。

また、クール自由奔放な歌い回しはジャズ・シンガーに通じるものがあり、それがゆったりとしたソウルのグルーヴに乗って最高に気持ちいいです。

アルバムは終始抑制された落ち着いたトーンで覆われていて、独特の雰囲気を醸し出しています。

オープニングの「リム・ショット」の野太いベースのイントロだけですでに名盤の予感です。

彼女のアドリブ感溢れるヴォーカルもイイです。

このアルバムのキモヴォーカルベースドラムです。

曲によってはキラキラしたシンセホーンなどが使用されてますが、なぜかあんまり前に出てきません。

このクールなグルーヴ感はやみつきになります。

「アフロ」では、サブタイトルにもあるようにフリースタイルのヴォーカルを披露してくれます。

ジャズのようなブルースのような即興っぽい演奏です。

その他「ネクスト・ライフタイム」「サートゥンリー」「ノー・ラヴ」など、どれもシブいです。

「ドラマ」では、ジャズ・ベーシストのロン・カーターのベースが聴けます。

のほうは、特筆すべきものはあまりないです。

普通に、愛や人生や人種差別や平和を歌っています。

「オン & オン」の歌詞の中で、

「私は水の中で生まれた 3ドル60セントを持ってね」

というフレーズがあります。

1970年に亡くなったジャニス・ジョップリンは、発見された時、その手には4ドル50セントが握られていました。

そしてエリカ・バドゥが生まれたのは1971年です。

ビリー・ホリディの再来とまで言われた彼女ですが、本人の意識の中にはジャニス・ジョップリンがいるのかも知れません。