エコノミスト2016とコロンブス | 天下泰平

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その年の世界支配者達の意図や計画が予告されていると話題のイギリスの老舗新聞社の「The Economist (エコノミスト)」の表紙。

昨年秋頃より、2016年版の表紙が公開されていましたが、今年の表紙はとてもシンプルなものであり、各国の首脳陣がずらりと並んで、あまり暗号のようなものは隠されていないように思われています。

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ただ、今回の表紙の原画は、この本書4ページにも掲載されている「横長のイラスト」であり、実際の表紙に用いられているのは、その左半分に過ぎません。

原画では、表紙では中央にいたメルケル首相が左側の中心に位置しており、右側の中心にはビル・クリントン元米国大統領の姿があり、これは左側は“政治のリーダー達”であって、右側が“経済のリーダー達”とも言われています。

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今回の表紙で気になるポイントは、この政治と経済の原画の中央にある「五重塔」です。

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※宮島の五重塔

五重塔といえば仏教を象徴するような建築物であり、日本や中国にも多種多様の五重塔がありますが、これは形や色からすると和様と唐様の調和された五重塔で、恐らくモデルとして描かれたのは広島県の宮島にある五重塔であると思います。

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この日本の五重塔の屋根の上に君臨する小さな西洋の騎士。これは、1492年にアメリカ大陸を発見した「コロンブスの卵」で有名な「コロンブス」であります。

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前人未到とも言える勇気あふれる大航海によって、スペイン王室に大いなる貢献をしただけにとどまらず、後世の文明社会に大きな影響を与えた冒険家として現在にまでその名が世界中で知られている、イタリア生まれのスペインの英雄コロンブス。

ただ、その本当の素性や彼の残した功績は歴史の教科書で習う史実とは大きく違い、コロンブスのことを大冒険家どころか“史上最悪の大虐殺者”と見ている人々も少なくはありません。

五重塔に立っているコロンブスは、1590年に印刷された「アメリカの発見」の様子を描いた絵の中のコロンブスの姿であり、その絵の中では彼らがアメリカ先住民族の領土に十字架を打ち立てて金銀宝石類を略奪している様子が描かれています。

コロンブスがアメリカ大陸にたどり着いた時の状況をコロンブス自らが書いた手記の中で数多く語っており、その内容を見る限りでは、確かに単なる大冒険家ではない、侵略者としてのコロンブスの本当の人物像が良くわかります。

クリストファー・コロンブス(Wikipediaより)
「私がインディアに到着するとすぐに、私が見つけた最初の島で、彼ら原住民(アラワク族インディアン)たちに、私に差し出さなければならないものがこの品々の中にあるのかどうか教え込むために、私は力ずくで原住民の何人かを連行した。」

「彼らは武器を持たないばかりかそれを知らない。私が彼らに刀を見せたところ、無知な彼らは刃を触って怪我をした。 彼らは鉄を全く持っていない。彼らの槍は草の茎で作られている。彼らはいい身体つきをしており、見栄えもよく均整がとれている。彼らは素晴らしい奴隷になるだろう。50人の男達と共に、私は彼らすべてを征服し、思うままに何でもさせることができた。」

「原住民たちは所有に関する概念が希薄であり、彼らの持っているものを『欲しい』といえば彼らは決して『いいえ』と言わない。逆に彼らは『みんなのものだよ』と申し出るのだ。彼らは何を聞いてもオウム返しにするだけだ。彼らには宗教というものがなく、たやすくキリスト教徒になれるだろう。我々の言葉と神を教え込むために、私は原住民を6人ばかり連行した。」

「意欲に(1492年)燃えるコロンブス、新大陸発見」

そんな語呂合わせで習った史上最大の冒険家の“意欲”は、新大陸の発見が目的ではなく、その地にある“奴隷”“黄金”でありました。

最初のアメリカ大陸上陸から戻ったコロンブスは、国王に調査報告を終え、次の航海目標として以下のように述べています。

「彼ら(王)が必要とするだけのありったけの黄金… 彼らが欲しがるだけのありったけの奴隷を連れてくるつもりだ。このように、永遠なる我々の神は、一見不可能なことであっても、主の仰せに従う者たちには、勝利を与えるものなのだ。」

熱心なカトリック教徒であったコロンブス。その行き過ぎたキリスト教への信仰心は、神が悪魔に変わり、人を悪魔に変えて白人至上主義の世界を生み出そうとしてしまいました。

1492年当時、800万人もいたアメリカ先住民族は、コロンブスの4年間にも渡る集中虐殺期間によって、その人口は3分の1にまで減り、その後に逃げ惑った先住民は疫病や飢餓に苦しみ、コロンブスがやって来てから20年が過ぎた頃には3万人も残っていなかったと言われています。

コロンブスがアメリカ大陸を発見した日を記念するアメリカの祝祭日「コロンブス・デー(Columbus Day)」

多くのアメリカ人にとっては祖国発見を祝い英雄コロンブスを讃える日でありますが、インディアンにとっては「白人による侵略開始の日」であり、中には「インディアンが白人のアメリカを発見した日」というスローガンを掲げて抗議する人もいるそうです。

イスラム国も震え上がるほどの殺人鬼“コロンブス”が、2016年のエコノミストの表紙で“日本の五重塔”の上に君臨しているのは、当時の先住民と同じように日本人から金品を絞り出し、奴隷のように扱い、はたまた多くの日本人を現代のやり方で大量虐殺しようと考えているのでしょうか。

その意図や真実はわかりませんが、その計画はある意味すでに長い年月をかけて実行されていることでもあります。

また、コロンブス達がアメリカ先住民を狙ったのも領土や金品、奴隷にすることだけが目的ではなく、その古代より受け継がれている地球人としての原種DNAが邪魔であったからであり、同じように原種DNAを受け継いでいるユダヤ人とヤマトの民は今も虎視眈々と狙われ続けているのは間違いありません。

ただ、この地球を舞台にした分離した地球人の争いも終わりの時代。

侵略者を歓迎し、何もかも差し出して『みんなのものだよ』と分け与える心が、やがて現代の支配者達の心も変えていくことになるでしょう。

そのためには、日本人が持っている本来の豊かな心を取り戻し、世界中の人々がお金がなくとも、誰かや自然を支配しなくとも地球上で豊かに生きられる方法を模索し、やがて日本が中心となって包み込みの発想で世界の人々に叡智を分け与えることが必要となってくると思います。