勝者がR・マドリーに苦言
ホーム・サンマメスでマドリーを迎え撃ったビルバオはさすがでした。
ビルバオ 1-0 R・マドリード
スペインの国営ラジオの番組内でコメントしたのは、
この試合の勝者であったアスレティック・ビルバオのホアキン・カパロス監督。
『ジダンが旅立ち、ベッカムも去った。
ベルナベウの観客たちの心に染み付いた愛着のある選手は、
カシージャスとラウルとグティーだけだよ。なぜだ??
そう、彼らはマドリーの練習場で育った選手だからだよ。
かつてその練習場にはアルベロア、グラネロ、フラード、ハビ、ネグレドらの
姿があったはずだが、現在は、誰が彼らを育てたのかなど
気にするものはない。
マドリーには、才能溢れたカンテラがいるじゃないか。
会長は、彼らの資質を信頼しなければいけないし、
しかるべき人材をカンテラ発掘のための教育に充てるべきだ。
そして、バルサのグアルディオラや、数年前のデル・ボスケのように、
若いカンテラを戦力と見なす監督を雇わなければいけない。』
マドリーのカンテラ軽視に警鐘を鳴らすと共に、
王者バルセロナのブランド構築術を賞賛。
『我々スペインサッカー界におけるバルセロナへの祝福は、
タイトル制覇などではなく、カンテラによるチーム作りを
達成したことにあるんだ。
これは過去のマドリーとて例外ではない。
これまでマドリーは常に最高のポジションを築いてきたが、
そこにはいつもカンテラで育ったワールドクラスの選手の存在があった。』
皮肉の中にも、スペインサッカー界の将来を案ずる気持ちを感じるのは
僕だけでしょうか。
さらに、カパロスは、この試合後の敗戦インタビューで
マドリーのペジェグリーニが、
「(敗戦はしたが)グランドにいたのは、マドリーだけだった」
と吐露したことに対して、反論。
『ペジェグリーニに言っていることは間違っている。
もちろん、試合結果がそれを代弁しているわけだが、
我々はマドリーの決定機をゴールから離れたところで演出させ、
カカに最後の仕事をさせなかった。
これぞ、アスレティックのサッカーの最大の特色なんだ。
カカの技に対しては脱帽することは付け加えておくし、
ペジェグリーニが敗戦で苛立っていての発言であることも
理解はしている。』この試合の勝敗はともかくとして、
豊富な資金を使って選手獲得するマドリーと
選手すべてをバスク人で固めるこの両チームの経営方針が
両極端であるのは明らか。
しかし、ビルバオが資本主義時代のサッカー界において
現在の地位を死守していられるのは、
まさに選手育成のノウハウがあってからこそです。
ちなみに、現在ビルバオで若手育成キーマンとなっているのは
かつてスーペルデポルを率いたハビエル・イルエタ氏。
長年に渡りカンテラを見守り続けたミッチェルが、
愛想を尽かし他クラブの監督をやっているマドリーとは
(追記済)クラブが認めた”俊輔の遅れ”
バルセロナ地方紙SPORTにこんな記事が…
El club admite que la adaptación de Nakamura es lenta
(クラブはナカムラの順応が遅れていると認める)
エスパニョール幹部のひとり、ヘルマン・デ・ラ・クルス氏は、
日本代表の中村俊輔のスペインサッカーへの順応は、
彼が望んでいたよりも、遅れていることを認めた。
しかしながら、この選手を信じる気持ちに変わりはないという。
『ナカムラについては、特別な説明の必要はない。
彼は過去、そして現在もとても重要なサッカー選手であるが、
彼の順応は予想を上回って遅れている。
しかし、彼が100%の状態に戻ってくれると信じているし、
彼が潜在的に保持しているサッカーを披露するチャンスは
リーグ戦半分も残っている。決して落胆はしていないよ。』
と彼は語った。
これまで俊輔に関する様々な記事を読んできましたが、
毎度のことながら、エスパニョールのクラブ経営陣は、
鳴り物入りで移籍させた俊輔を擁護してくれますね。
ただし、気になるのは、彼の不調を庇うのがスタッフのみであること。
不調ではあっても、練習でのアピールから、
チームメイトの信頼を勝ち取り、
コメントしてもらうようでなければ、
そのうちサポーターの厳しい指笛に晒されることになるでしょう。
いずれにしても、多くの選手が不必要なプレッシャーの中で
プレーを余儀なくされる中で、
未だに期待をされているなんて、彼はとても幸せ者です。
しかし、俊輔は今日(1/19)の全体練習で、
右足を庇うように別メニューをこなしたそうで・・・
現地報道によると、前節オサスナ戦を前にこの故障を抱え、
この試合に臨んだ俊輔ですが、
オサスナ戦の途中出場が、怪我の悪化を招いた可能性が。
AS紙によると、現状では、次節マジョルカ戦の出場は微妙。
彼のスペインでの活躍に、新たな黄色信号が灯らないことを祈ります。
R・マドリード来日へ!
ペレス会長復帰と共に再熱したレアル・マドリードのアジア進出。
北京での試合をメインに調整を行っていた2005年以来のアジアツアーは、
その行程をほぼ確定させたようです。
AS紙によると、現時点で決定した目的地には、
北京のほか、『日本』の名がありました。
その他、候補地となっているのがインド、台湾、
さらにベトナムにパキスタンなど、
実にバラエティーに富んでいます(・Θ・;)
これらツアーでの企画・実行を手がけているのが
マドリーのマーケティング担当ホセ・アンヘル・サンチェス氏。
カカ、クリスティアーノ、ベンゼマ、カシージャスを看板に
1試合当たりの契約金を競わせているとの噂。
このツアーまでに、リベリーらスター選手獲得となれば、
さらなる高額提示もありえるとのことです。
借金返済のための地方巡業も良いですが、
W杯を終えて間もないスター選手たちが、
日本の蒸し暑さでコンディションを崩さないか
そんな余計なことを心配してしまいます。
スペイン人の懐事情
2008年時点でのスペイン人の平均年収が21,500ユーロ(約3百万)で、
他の欧州諸国であるイギリスやオランダ、ドイツなどの
およそ半額であることがわかりました。
これはIESEビジネススクールが、EU内の14カ国における
2003年から2008年の年収推移を統計化したもの。
ちなみに、2008年における14カ国平均年収は、27,036ユーロ。
イギリスが42,720ユーロであるなど、
スペインにおける数字がいかに寂しいものであるのかがわかります。
これら14カ国における男女の所得格差は、およそ28%。
さらにスペインでは、女性労働者は男性に比べ、
34%の格差(男:24,020ユーロ、女:17,866)が生じているとのこと。
男女差別を嫌うスペイン女性達には、怒りを買う数字となるでしょう。
夏休みは一ヶ月。休みと家族を大切にし、
日々昼休みを2時間は楽しむスペイン国民は、
人生を横臥する手段は心得ているようですが、
その代償は、しっかりと顕著な数字として現われていますね。
そんな懐事情にもかかわらず、
スペイン人たちが良い服を着ているのは、
バーゲンの恩恵か?
はたまた、見栄を張っているだけなのでしょうか??
スペインから遠く離れた日本で、そんな疑問を抱くのでした。
クライフが新星に忠告
カタルーニャ自治州選抜代表監督のヨハン・クライフ。
現在、スペインサッカー界で最も注目を浴びるラシン・サンタンデール
カナレスのマドリー移籍に『待った』をかける忠告です。
クライフの忠告とは、セルヒオ・カナレスのような有望な若手選手が
あまりに若くしてマドリーのようなビッグクラブに
駆け込むことに対する懸念のようです。
『アヤックスにおいて、オランダ以外のビッグクラブから
オファーを受けた選手達に対しての僕の忠告は、
最低でも21歳、できることなら23歳までは辛抱しなさい
ということ。』
クライフがスペイン現地紙に、寄稿した記事のタイトルは
'El peligro de estropear a Canales'
(カナレスを腐らせてしまう恐怖)
『18歳という若年期には、サッカー選手として、
そして人として多くを学ぶときである。
時期を間違えれば、手元のリュックには入りきらない
巨大な荷物を背負うことになるかもしれない。
そんな過重な負担は、前進を妨げ、
深刻な泥沼に沈むことさえある。』
と警鐘を鳴らす彼は、マドリーが契約締結後、
ラシンに複数年のレンタル移籍をさせることも承知の上で、
その危険性に危機感を感じているようです。
今節のバジャドリード戦でも、ムニティスから受けたボールを
落ち着き払ってgolazoしているカナレス。
確かに、マドリーに移籍すれば大きな「名誉」を授かるでしょうが、
そこには名誉以外の、「金」や「ビジネス」etc
周囲には、大勢が群がる中で巻き起こる誘惑や雑音は
半端なものではないはずです。
そんな中でも、
「周囲に振り回されない強い”人格形成”」。
それこそが、現代サッカーを知り尽くすクライフの望み
であると解釈できますね。
新たに登場した『スペインの至宝』となるべく新星。
未だ幼い表情を見せる彼を、大人たちのエゴで
潰して欲しくはありません。










