Loveの"Four Sail"再発

Love
Four Sail
Loveの"Forever Changes"に続く4枚目のアルバム、"Four Sail"がボーナストラック3曲入りでCD再発されます(Wounded Birdから7月2日発売予定)。
本作は、Bryan MacLeanら前3作のメンバーと袂を分かったArthur Leeが、新しいラインナップで1969年にリリースしたアルバム。Elektraレーベルではこれが最後の作品となりました(その後、若干のメンバーチェンジのもと、1969~70年にBlue Thumbから"Out Here"と"False Start"の2作をリリースしている)。
今回の再発は、某サイトに載っていた下のトラックリストを見ると、私が持っている2002年のWarner盤と同じ内容のようです。前作の"Forever Changes"が大傑作すぎたために地味な印象を受けますが、ギターオリエンテッドなヘヴィサイケ志向のアルバムで、ここでもあの「Love節」が堪能できます。
Track Listing :
1. August
2. Your Friend And Mine - Neil's Song
3. I'm With You
4. Good Times
5. Singing Cowboy
6. Dream
7. Robert Montgomery
8. Nothing
9. Talking In My Sleep
10. Always See Your Face
Bonus Tracks :
11. Robert Montgomery (alternate vocal)
12. Talking In My Sleep (alternate mix)
13. Singing Cowboy (unedited version)
Ray Manzarek (1939-2013)

Doorsのキーボーディスト、Ray Manzarekが胆管がんによる長い闘病の末、5月20日にドイツの病院で亡くなりました。74歳でした。
シカゴで生まれ育ったレイはUCLAの映画学科に入学。そこでJim Morrisonと知り合います。大学卒業直後の1965年の夏、LAのベニスビーチでふたりが再会した時、ジムは自作の曲の一節をレイに歌って聞かせます。"Let's swim to the moon, let's climb through the tide ..."。のちに"Moonlight Drive"となるその曲に感銘を受けたレイは、ジムとバンドを組むことを決意したのでした。
その後のDoorsの活躍はサイケファン、60sファンには説明するまでもないでしょう。私自身、ずっと変わらず聴き続けている大好きなバンドで、ジムの歌声ともども、レイのVox系オルガンの音色は、自分の血の中に染み込んでいるような気がします。ご冥福をお祈りします。
これから追悼盤がリリースされると思いますが、生前から日本で企画されていたCDボックスが6月26日にリリースされます。これは1967年の「ハートに火をつけて」から1972年の「蚊」まで、日本で発売されたドアーズのシングルを、12cmマキシシングルCD14枚に収録したボックスセットとなっています。
日本ビクターから発売されたドアーズのEPジャケットを可能な限り再現。2013年最新デジタル・リマスタリングで、全28曲中18曲が世界初CD化音源(初CD化楽曲4曲、初CD化バージョン14曲)。豪華ブックレット付き、とのことです。

ザ・ドアーズ
ドアーズ シングルス・ボックス
disc:01
1 - ハートに火をつけて/Light My Fire(mono)+
2 - 水晶の舟/The Crystal Ship(mono)+
disc:02
1 - まぼろしの世界/People Are Strange(mono)+
2 - アンハッピー・ガール/Unhappy Girl(mono)+
disc:03
1 - ラブ・ミー・トゥー・タイムス/Love Me Two Times
2 - ムーンライト・ドライブ/Moonlight Drive
disc:04
1 - 名もなき兵士/The Unknown Soldier(mono)+
2 - 君のそばにいたい/We Could Be So Good Together(mono)+
disc:05
1 - ハロー・アイ・ラブ・ユー/Hello, I Love You
2 - ラブ・ストリート/Love Street
disc:06
1 - タッチ・ミー/Touch Me +
2 - ワイルド・チャイルド/Wild Child
disc:07
1 - テル・オール・ザ・ピープル/Tell All The People +
2 - イージー・ライド/Easy Ride
disc:08
1 - ラニン・ブルー/Runnin' Blue
2 - ドゥー・イット/Do It
disc:09
1 - ランド・ホー!/Land Ho!+
2 - ユー・メイク・ミー・リアル/You Make Me Real
disc:10
1 - あの娘に狂って/Love Her Madly +
2 - ドント・ゴー・ノー・ファーザー/(You Need Meat) Don't Go No Further
disc:11
1 - 嵐をこえて/Riders On The Storm +
2 - 輪廻/Changeling +
disc:12
1 - タイトロープ・ライド/Tightrope Ride +
2 - 激動の人生/Variety Is The Spice Of Life *
disc:13
1 - ゲット・アップ/Get Up And Dance *
2 - トリートランク/Treetrunk *
disc:14
1 - 蚊/The Mosquito(mono)+
2 - イット・スリップト・マイ・マインド/It Slipped My Mind *
* 世界初CD化楽曲 Previously unreleased 'SONGS' on CD
+ 世界初CD化ヴァージョン Previously unreleased 'VERSIONS' on CD

7月発売予定のCD

Russ Giguere
Hexagram 16
"Hexagram 16"はAssociationを脱退したRuss Giguereが1971年にWarnerからリリースした唯一のソロアルバム。Appletree TheatreのJohn Boylanとの共同プロデュースのもと、Loveを思わせるようなアシッドフォークナンバーに始まり、カントリー調のメロウチューン、アップテンポのロックンロール、黒っぽい女性バックボーカル入りのファンキーな曲、オーケストラ入りのプロコルハルムみたいなクラシカルなバラードまで、バラエティに富んだ内容になっています。
・・・というと、前回の記事の"The Association"のレビューと似ていますが、アルバムの印象はぜんぜん違います。それは、Associationを特徴づけていた男声コーラスがほとんど入っていないため。私は彼らのボーカルハーモニーからダウナー的トリップ感を享受していたので、個人的には本作の方がAssociationよりもサイケ度は低く感じます。
でも、RussのボーカルワークはAssociation時代以上に冴えているし、Chris Ethridge, Bernie Leadon, Bobby Womack, Spooner Oldham, Larry Knechtel, Jim Keltner, Russ Kunkel, Bud Shank, Jerry Yester, Judy Henske, ...といった錚々たるメンツがバックをつとめるタイトな演奏が素晴らしい。Fuzz, Acid & Flowersも「Associationより本作の方がずっと良い」と評しています。(私はやはりAssociation派ですが・・・。)
曲はRussのオリジナルと他作者のものが半々くらいで、Judee Sillのカバー"Ridge Rider"ではJudeeがギターとバックボーカルで参加しています。Appletree Theatreの"Brother Speed"(John Boylan作)をオリジナル以上の輪郭の鮮明さでカバーしているのも聴きもの。下の動画のラストナンバーはアルバムの中で一番「変態」な曲だけど、YouTubeにはこれしかなかったので・・・。(Real Gone Musicから7月2日発売予定。)

Hackamore Brick
One Kiss Leads to Another
Hackamore BrickはNYの4人組。"One Kiss Leads to Another"は1971年にKama Sutraからリリースされた唯一のアルバムです。
都会(Brooklyn)のバンドにしてはルーラルなムードがあり、Peter Rowanみたいなヘロヘロ系のボーカルの人がいて、演奏ともども、いい塩梅にユルいグルーヴを生み出しています。1曲、チープオルガン入りの60sサイケ然とした長尺曲("And I Wonder")がありますが、全体的にはサイケというよりヒッピーロックといった方がぴったり来るようなサウンド。グレイトフルデッドにも通じるようなジャムバンドっぽい雰囲気も感じます。
サイケ度は高くないですが、私はこのアルバム好きで、けっこうよく聴いています。(Real Gone Musicから7月2日発売予定。)

Crash Coffin
Crash Coffin
"Crash Coffin"はオハイオ州Clevelandのシンガーソングライターによる1974年の自主制作?アルバム(少し前にGear FabからCD再発されたOwen-Bと同じMus-I-Colというレーベルからのリリース)。以前、Radioactiveから下の動画の画像のような「ジャケなし」ジャケットのCDが出ていましたが、これは、オリジナルのジャケットは火事で消失してしまったという「伝説」があったため。でも、それは本人が広めたデマで、実際は(ジャケを制作するお金がなくて)今回のような手書き文字のみでのリリースだったんだそうです。
オープニングナンバーが、カズーが吹き荒れる脳天気なロックンロールチューンで不安になりますが、下の動画のようなダウナーヒッピーロックやファズギター入りサイケチューンも入っていて捨てがたいアルバム。でも、全曲オリジナルの楽曲は、コミカルなノベルティソングみたいな曲や、プレスリー風ロカビリーナンバーやジャグバンドチューンなどが脈絡なく飛び出してくる、なかなか一筋縄ではいかない作品となっています。(Gear Fabから7月16日発売予定。)

Honey Ltd.
Complete Lhi Recordings
ソフトロックのガイド本でお馴染みのHoney Ltd.は、デトロイト出身の4人組ガールグループ。本作は、Lee HazlewoodのLHIレーベルから1968年にリリースされたセルフタイトルの唯一のアルバムに、ノンアルバムシングルの2曲、および未発表の3曲を追加したコンピレーションとなっています(Light in the Atticから7月23日発売予定)。
なんといっても、シビれるようなトリップ感・浮遊感をそなえたボーカルハーモニーが素晴らしく、アルバム本編のうち"Louie Louie"以外は全曲メンバーのオリジナルといのも驚きでした。でも、LAでLee HazlewoodのプロデュースとWrecking Crewらのバッキングのもと録音されたオリジナル盤には謎が多く、モノラルミックスの全8曲20分強で少数リリースという、テストプレスのような扱いだったようです(そのためオリジナルLPは2000ドルくらいの値が付くこともあるらしい)。
ちなみに、Honey Ltd.からひとりが抜けてトリオとなったグループがEveで、少し前にKismetから唯一のアルバム"Take It & Smile"(1970)がCD再発されていました。
Associationの5thが拡大盤で再発

THE ASSOCIATION
THE ASSOCIATION (DELUXE EXPANDED EDITION)
Associationの5枚目(サントラの"Goodbye, Columbus"を含めると6枚目)のアルバム、"The Association"(1969)が10曲のボーナストラックを追加した拡大盤で再発されます(Now Soundsから6月24日発売予定)。
本作は、オープニングがバンジョーやドブロの入ったカントリー風味の曲で始まり、メロウチューンからハードなロックナンバーまで、かなりバラエティーに富んだ内容で、シングルカットされた3曲がいずれもヒットしなかったこともあって、どうも影の薄いアルバムという印象です。でも、けっこうファズギターチューンが多かったり、なんといっても"Love Affair"や"The Nest"、"Under Branches"といった素晴らしいメロウサイケチューンが収録されているのが聴き物(フェイバリットナンバーの"Under Branches"なんかシングルチャートでは117位だったのが不思議)。
前2作をプロデュースしたBones Howeと袂を分かち、Appletree TheatreのJohn Boylanとバンド自身による共同プロデュースのもと、セカンドの"Renaissance"同様、ほとんどの曲を自ら作曲・演奏した「ホームメイド」アルバムとなっています。"Renaissance"も本作も、初期5作の中では地味な存在で、セールス的にもふるわなかった(それでも34位と32位だから、じゅうぶん健闘しているといえる)のは、抜きん出たリーダー的なメンバーが存在しなかったAssociationというグループの性格をあらわしているのかもしれません。
Track Listing:
1. LOOK AT ME, LOOK AT YOU
2. YES, I WILL
3. LOVE AFFAIR
4. THE NEST
5. WHAT WERE THE WORDS
6. ARE YOU READY
7. DUBUQUE BLUES
8. UNDER BRANCHES
9. I AM UP FOR EUROPE
10. BROCCOLI
11. GOODBYE FOREVER
12. BOY ON THE MOUNTAIN
Bonus Tracks:
13. JUST ABOUT THE SAME (Non-LP 45)
14. SIX MAN BAND (Non-LP 45)
15. ENTER THE YOUNG (MONO 45)
16. YES I WILL (MONO 45)
17. ARE YOU READY (MONO 45)
18. DUBUQUE BLUES (MONO 45)
19. UNDER BRANCHES (MONO 45)
20. I AM UP FOR EUROPE (MONO 45)
21. LOOK AT ME, LOOK AT YOU (MONO MIX)
22. BOY ON THE MOUNTAIN (MONO MIX)
Dick's Picks Vol.22 再発

Grateful Dead
Dick's Picks Vol. 22: Kings Beach Bowl, Kings Beach Lake Tahoe, CA 2/23-2/24/68 (2CD Set)
Real Gone Musicから、Grateful DeadのDick's PicksシリーズVol.22が再発されます(7月2日発売予定)。
この巻はシリーズの中で最も録音時期の古い1968年2月の公演を収録したCD2枚組。1968年2月22日~24日の3日間、カリフォルニア州Lake TahoeのKings Beach Bowl(Bowlといってもスタジアムではなくてボーリング場)で行なわれたショーから、(おそらく)23日の演奏がディスク1に、24日の演奏がディスク2に収められています。この公演の演奏はスタジオアルバムの"Anthem of the Sun"(1968)のサンプリングに使われているそうです。
Disc 1:
1. Viola Lee Blues
2. Hurts Me Too
3. Dark Star
4. China Cat Sunflower
5. The Eleven
6. Turn on Your Lovelight
7. Born Cross-Eyed
8. Spanish Jam
Disc 2:
1. Morning Dew
2. Good Morning Little Schoolgirl
3. That's It for the Other One
4. New Potato Caboose
5. Alligator
6. China Cat Sunflower
7. The Eleven
8. Alligator
9. Caution (Do Not Stop on Tracks)
10. Feedback
Musicians:
Jerry Garcia - lead guitar, vocals
Bob Weir - rhythm guitar, vocals
Phil Lesh - bass, vocals
Ron "Pigpen" McKernan - organ, harmonica, percussion, vocals
Bill Kreutzmann - drums
Mickey Hart - drums
それから、1977年5月の5つのショーを完全収録したCD14枚組のボックスセットがリリースされます。詳細はdead.netで(試聴可)。
Axelrod期Prunesが2on1で再発

Electric Prunes
Mass In F Minor / Release Of An Oath - The Kol Nidre
David Axelrodがプロデュースした後期Electric Prunesの二作、"Mass in F Minor"(1968)と"Release of an Oath"(1968)をカップリングした2on1CDがリリースされます(6月18日発売予定)。
これらは実質的にはElectric Prunesの名を借りて制作したDavid Axelrod作品といえるもので、初期のPrunesファンには抵抗を感じる人もいるかもしれません。でも、これはこれで「サイケデリック」で、辺境サイケとか境界サイケとか、いろんな傍流が続々と紹介される中にあって、いまではむしろ、これら変態サイケ界の王道的な風格さえ感じられます。
内容はどちらも、ひとことでいうと「賛美歌サイケ」。映画「イージーライダー」で使われた"Kyrie Eleison"("Mass in F Minor"収録)に象徴されるような、元祖クリスチャンロック作品となっています。David Axelrodおよび両作については過去記事をご覧ください。
Shadoksから6月発売予定のCD

Dream
Get Dreamy
Dreamは、のちにフュージョン系ギタリストとしてワールドワイドに活躍するTerje Rypdalが在籍していたノルウェーの4人組。"Get Dreamy"は1967年にPolydorからリリースされた唯一のアルバムです。
60年代後半の英国モッズ~サイケデリアからの影響のもと、大活躍するハモンドオルガンとジミヘン・フォロワーなファズギターをフィーチャーしたアルバムは、全編英語で歌われていることもあり、GunやProcol Harumといったレイト60sの英国サイケ~アートロックを髣髴とさせます。クリームやジミヘンのようなヘヴィネス+サイケポップな感覚に加え、インプロがジャズ的な展開をしたり、電子楽器によるスペーシーなエフェクトが飛び出してきたりするのも特徴です。(下の動画の曲は"Do You Dream"。)

Tsee Mud
LSD Bacro
Tsee Mudはベネズエラのヘヴィサイケグループ。数枚のシングルを残したのみですが、本作はリーダーのギタリストJose Romeroが1969~71年に名を変えて率いたバンドのLSD、Bacroの音源を加えたコンピレーションとなっています。ゼップやサバスからの影響を、南米サイケ的アシッド感覚で解釈したヘヴィネスがかっこいい。ちなみに、Joseはこれらのバンド活動の間隙にアメリカに渡って、Del-Vikingsの演奏メンバーとしても活躍していたそうです。

Steve Atkinson
Small Boats
Steve Atkinsonの"Small Boats"は1981年リリースのUKアンダーグラウンド・アシッドフォークアルバム。80年代の作品ですが、本人が英国フォークロックのほか、Jefferson AirplaneやLove、Doorsなどから影響を受けたと語っているのが頷けるような、時代を超越した音を聴かせてくれます。
Seedsの"Future"が2枚組拡大盤で再発
![Future [Deluxe Edition]](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F61PNrkLTvjL._SL160_.jpg)
THE SEEDS
Future [Deluxe Edition]
デビュー作、セカンドの"A Web of Sound"と続いた、Ace/Big BeatによるSeedsのデラックスエディション再発シリーズ。今回はサードアルバムの"Future" (1967)がCD2枚組の拡大盤でリリースされます(5月27日発売予定)。
"Future"はSeedsのアルバムの中で最も「サイケデリック」なタイトル。セールス的にもいちばん売れたアルバム(それでも87位)で、映画"Psych-Out"で演奏された"Two Fingers Pointing on You"は本作に収録されています。
サマーオブラブの1967年ということで、シタールとか管弦楽器とかエフェクトとか、ブームに乗っかったようなアレンジぶりが、逆に初期のガレージサイケ感を殺いでしまっているような印象を最初は持っていたんですが、いまはそんな偏見もなくなって愛聴しています。要するに、SeedsはSeeds、本質的には何も変わらない。ガレージパンクとかサイケとかを超越して、私にとってはSeedsという特別なジャンルになっています。
今回の再発は、ディスク1にリマスタされたステレオミックスと、ボーナスとして未発表トラックを含むモノミックスが。ディスク2には、The "Future" Sessionsと題して、アウトテイクやオルタナミックスなどの15曲が収録される模様です。
DISC ONE: THE STEREO ALBUM
1. INTRO/MARCH OF THE FLOWER CHILDREN
2. TRAVEL WITH YOUR MIND
3. OUT OF THE QUESTION
4. PAINTED DOLL
5. FLOWER LADY AND HER ASSISTANT
6. NOW A MAN
7. A THOUSAND SHADOWS
8. TWO FINGERS POINTING ON YOU
9. WHERE IS THE ENTRANCE WAY TO PLAY
10. SIX DREAMS
11. FALLIN’
BONUS TRACKS: MONO MIXES
12. CHOCOLATE RIVER
13. SAD AND ALONE
14. THE WIND BLOWS YOUR HAIR (VERSION 2)
15. TRAVEL WITH YOUR MIND
16. PAINTED DOLL
17. FLOWER LADY AND HER ASSISTANT
18. NOW A MAN
19. TWO FINGERS POINTING ON YOU
20. WHERE IS THE ENTRANCE WAY TO PLAY
21. SIX DREAMS
22. FALLIN’
23. THE NAVY SWINGS
DISC TWO: CONTACT HIGH - THE "FUTURE" SESSIONS
1. RIDES TOO LONG
2. CHOCOLATE RIVER
3. FLOWER LADY AND HER ASSISTANT (TAKE 1)
4. WHERE IS THE ENTRANCEWAY TO PLAY (ALT MIX)
5. SAD AND ALONE
6. CONTACT HIGH (TAKE 1)
7. TRAVEL WITH YOUR MIND (ALT MIX)
8. SIX DREAMS (TAKE 4)
9. TWO FINGERS POINTING ON YOU (TAKE 1)
10. THE WIND BLOWS YOUR HAIR (VERSION 2)
11. MARCH OF THE FLOWER CHILDREN (ALT MIX)
12. A THOUSAND SHADOWS (TAKE 7)
13. GYPSY PLAYS HIS DRUMS (VERSION 1)
14. SATISFY YOU (VERSION 1)
15. 900 MILLION PEOPLE DAILY MAKING LOVE (FULL LENGTH VERSION)
Anonymousが正規リイシュー

Anonymous
Inside the Shadow (アナログLPはこちら)
サイケ本「サイケデリック・ムーズ」でも紹介されていたインディアナポリス出身の男女混声4人組、Anonymousが1976年にリリースした"Inside the Shadow"が、バンドメンバーの監修の下、正規リイシューされます(5月14日発売予定)。
彼らはバンドというより、本作を制作するためのスタジオプロジェクトのようなものだったらしい。リーダーのRon Matelicの友人だった、Major ArcanaのJim Spencerのプロデュースのもとで制作されたレコードは、Major Arcanaのアルバムと同じく、Jimが所有するA Major Labelという名のマイナーレーベルからリリースされました。オリジナルのプレス数はわずか300枚(500枚説あり)だったそうです。でも、その内容は素晴らしく、多くのサイケレビューで、「プライベートプレス系のレコードでは最高峰」という論調で絶賛されています。
下の動画みたいに、ByrdsとJefferson Airplaneが合体したようなサウンドは、まるで10年前のサマーオブラブからタイムスリップしてきたよう。リンリンと鳴る12弦エレキギターとフラワーな女性ボーカル。私みたいに「そこを突かれちゃ、かなわんな~」という60sファンは多いのではないでしょうか(要所ではヘヴィなファズギターも登場する)。さすがに70年代半ばの録音だけあって、当時人気だったFleetwood Macからの影響が聴き取れるのも面白いところ。
ちなみに、本作のベストトラックのひとつ、"J. Rider"をバンド名にした"No Longer Anonymous"という意味深なタイトルの「続編」が制作されていて、それと本作をカップリングした2on1CDが以前出ていました。これは(ビニール起こしの)ノイズが目立つ、音質的にはちょっと残念なCDだったので、今回のリマスターへの期待が高まります。試聴はこちら。
Track Listing :
1. Who's Been Foolin'
2. J. Rider
3. Up To You
4. Shadow Lay
5. Pick Up And Run
6. We Got More
7. Sweet Lilac
8. Baby Come Risin'
東欧がテーマの辺境サイケコンピ発売

Various Artists
Velvet Revolutions: Psychedelic Rock from the Eastern Bloc 1969-1973
Particlesから、Psychedelic Rock from the Eastern Bloc 1969-1973というサブタイトルの辺境サイケコンピ、"Velvet Revolutions"がリリースされます(6月11日発売予定)。チェコ、ハンガリー、ポーランドといった東欧諸国のアーティストによるレアトラックが集められていて、メロウ系からヘヴィサイケ、シタールチューンまで、なかなか強力な内容になっている模様です。
ソ連が崩壊した今とはちがって、当時の東欧諸国は西側とは「鉄のカーテン」で隔てられ、ソビエトとの関係も緊張していた状況の下で、ロックやサイケを演奏するというのは、なかなかキビシいものがあったのではないでしょうか。ついには政権による虐殺にまで至る極限の政治情勢の中で作られたカンボジアのロックに非常に惹きつけられるものがあったことを思うと、今回のコンピにも期待が膨らみます。
Track Listing :(リンク先はYouTube動画)
1. ILLES - Visz A Vonat 1970
2. SCIROCCO COMBO - Wege Mit Guten Namen 1972
3. JUVENTUS - 18 Minut 1968
4. OLYMPIC - Tobogan 1971
5. JOCO DEV SEXTETT - Du Bist Mer Nah 1973
6. NEOTON - A Haz 1971
7. ILLES - The Story Of M 1969
8. OLYMPIC - Ikarus Blues 1968
9. CZERWONO CZARNI - Kyrie 1968
10. NO TO CO - Saturday To Sunday 1970
11. BREAKOUT - We Have Told All 1969
12. NEOTON - Gyere Alom 1971
13. ILLES ZENEKAR - Menekilles 1970
14. JOCO DEV SEXTETT - Staprellauf 1972
15. BLUE EFFECT - White Hair 1970
16. ELECTRA COMBO - Uber Feuer 1972
17. NEOTON - Nehez Fiuk 1971