デッドのDVD 2タイトル再発(第三弾)
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Grateful Dead
View From the Vault [DVD] [Import]
Shout FactoryからGrateful DeadのDVDがお手頃価格で再発されているこのシリーズ、今回は2000~2003年にかけて全4巻でリリースされたView from the Vaultシリーズの第1巻と第2巻です(6月11日発売予定)。
第1巻の"View from the Vault"には1990年7月8日のThree Rivers Stadium(ピッツバーグ)公演の全セットと、おまけとして7月6日Louisville公演からの3曲が収録されています。第2巻の"View from the Vault II"には1991年6月14日のRFK Stadium(ワシントンD.C.)公演の全セットに、前年の1990年7月12日に同地で行なわれたショーからの4曲が追加収録されています。
ちなみに、キーボードのBrent Mydlandは第1巻の公演を含む1990年夏のツアーが終了した直後の7月26日に(ドラッグオーバードースで)亡くなっています。第2巻の1991年6月14日のショーでキーボードを担当していたのはBruce HornsbyとVince Welnickでした。
![View From the Vault II [DVD] [Import]](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F61pEhZwAwJL._SL160_.jpg)
Grateful Dead
View From the Vault II [DVD] [Import]
Blues Projectの4タイトルが紙ジャケで再発

ブルース・プロジェクト
カフェ・オ・ゴー・ゴーのブルース・プロジェクト(モノ&ステレオ+8)(紙ジャケット仕様) (1966)
Blues ProjectのAl Kooper在籍時の初期3作と1973年のリユニオンライブ(Al Kooper参加)が、ユニバーサルミュージックジャパンから紙ジャケ+SHM-CD仕様で再発されます(6月26日発売予定)。「イン・セントラルパーク」以外はモノ&ステレオの両ヴァージョン+ボーナストラック入りで、「カフェ・オ・ゴー・ゴー」と「プロジェクション」はCD2枚組となっています。
バンド名にBluesが入っていますが、モンタレーポップフェスティバルで演奏された"Flute Thing"に象徴されるように、彼らはもっとフリーフォームにジャズやフォークやサイケなどを取り入れていた元祖ジャムバンドといえるようなグループで、「東海岸(NY)のGrateful Dead」という位置づけもできるのではないかと思います。

ブルース・プロジェクト
プロジェクション(モノ&ステレオ+3)(紙ジャケット仕様) (1966)

ブルース・プロジェクト
タウン・ホールのブルース・プロジェクト(モノ&ステレオ+2)(紙ジャケット仕様) (1967)

ブルース・プロジェクト
ブルース・プロジェクト・イン・セントラル・パーク(紙ジャケット仕様) (1973)
A Euphonious WailとGlass Prismが紙ジャケで再発

ユーフォニアス・ウェイル
ユーフォニアス・ウェイル(紙ジャケット仕様)
西海岸(Santa Rosa)の男女混声5人組、A Euphonious Wailが1973年にKappからリリースした唯一のアルバム。レスポール系のディストーションギターと、よく歌うハモンドオルガンに、ソウルフルなSuzanne Rey嬢のボーカルをフィーチャーしたヘヴィロックサウンドには、Jefferson Airplane~ベイエリアファンク系の男女混声グループに連なるシスコサウンドからの影響を聴き取ることができます。
ただ、下の動画のオープニングナンバーなんかはかっこいいし、演奏も上手いんですが、全体的に楽曲がやや平凡なのが残念なところ。でも、逆にそのへんがマイナーハードロックコレクターにはそそるところかもしれません。

グラス・プリズム
ポー・スルー・ザ・グラス・プリズム(生産限定紙ジャケット仕様)
Glass Prismはペンシルバニア出身の4人組。エドガー・アラン・ポーの詩をモチーフにしたデビュー作"Poe Through the Glass Prism"(1969)と、セカンドの"On Joy and Sorrow"(1970)の2枚をRCAからリリースしています。
いずれも、ハモンドオルガンが活躍するアートロック系のサウンドで、たとえていうならVanilla Fudgeをメロウにして聴きやすくしたような感じ(その分、地味な印象も否めないけど・・・)。1stはあまりギターが目立たなかったのですが、次作はファズギターチューンが増えて、むしろこちらの方が60sサイケっぽいかもしれません(より「プログレッシブ」になったという意見もありますが・・・)。
ところで、1stのオープニングナンバー"The Raven"を聴いて、"MacArthur Park"を連想してしまったのは私だけでしょうか?

グラス・プリズム
オン・ジョイ・アンド・ソロウ (生産限定紙ジャケット仕様)
Dick's Picks Vol.23 再発

Grateful Dead
Dick's Picks Vol. 23 Baltimore Civic Center Baltimore, MD 9/17/72 (3-CD Set)
Real Gone Musicから、Grateful DeadのDick's PicksシリーズVol.23が再発されます(6月4日発売予定)。
今回は1972年9月17日のBaltimore Civic Centerのショーで、アンコールの"One More Saturday Night"以外の全曲がCD3枚組に収録されています。
Disc 1:
1. Promised Land
2. Sugaree
3. Black-Throated Wind
4. Friend of the Devil
5. El Paso
6. Bird Song
7. Big River
8. Tennessee Jed
9. Mexicali Blues
10. China Cat Sunflower
11. I Know You Rider
Disc 2:
1. Playing in the Band
2. Casey Jones
3. Truckin'
4. Loser
5. Jack Straw
6. Mississippi Half-Step Uptown Toodeloo
7. Me and My Uncle
Disc 3:
1. He's Gone
2. The Other One
3. Sign Me Back Home
4. Sugar Magnolia
5. Uncle John's Band
Musicians:
Jerry Garcia - lead guitar, vocals
Bob Weir - rhythm guitar, vocals
Phil Lesh - bass, vocals
Bill Kreutzmann - drums
Keith Godchaux - piano
Donna Jean Godchaux - vocals
レアサイケコンピ"A Fistful of Fuzz"再発

Various Artists
Fistful of Fuzz
1998年にDMT(Digital Music Transcendence)というレーベルからCDリリースされたガレージサイケコンピ、"A Fistful of Fuzz"がParticlesから再発されます(5月14日発売予定)。
(意図的なのか?天然なのか?)遠近感というかパーツのバランスが狂ったチープなジャケ画を見て、ワゴン売りの廉価盤CDを連想してしまいそうですが、内容はこの手のレア物コンピの中でも最高峰のもの。タイトルに偽りなく(fistfulは米俗語で「大量」の意)、ファズギター満載のヘヴィサイケ~アシッドチューンが堪能できます。
発売から15年経った今でも、おそらくここでしか聴けないトラックも収録されている貴重盤で、2002年にリリースされた続編の"For a Few Fuzz Guitars More"の再発も期待したいところ。ちなみに、1曲目のJohn Doe & the Acetatesというのは編集者がつけた仮名で、音源はアーティスト不明のアセテート盤です。
Track Listing:(リンク先はYouTube動画)
1. JOHN DOE & THE ACETATES - Purple Haze
2. THE SOUND APPARATUS - Travel Agent Man
3. THE RUINS - She Doesn't Understand
4. THE PRODIGAL - Reality
5. THE JOURNEY BACK - Synthetic People
6. SOUNDS SYNONYMOUS - Tensions
7. PRETTY - The Electric Hand
8. THE ALIENS - Season Of The Witch
9. THE RITUAL - Speed Freak
10. THE IN-KEEPERS - That Was Just His Thing
11. LOOS FOOS & THE FIBERGLASS CORNFLAKE - Bless Me Father
12. FLYING CIRCUS - You Really Got Me
13. THE DENIMS - White Ship
14. DON MALENA & THE DRY ICE - Land Of Summertime
15. THACKERAY ROCKE - Bawling
16. TAPESTRY GARDEN - She Needs Love
17. THE GREEN SLIME - The Green Slime
18. PEABODY COMPANY - Tobacco Road
Underground ElectricsとGeneration Gapが2on1で再発

Underground Electrics & Generation Gap
Hey Jude/Up Up & Away
Exploito(匿名アーティストなどによるスタジオ制作の、いわゆる「企画もの」)タイトル、Underground Electricsの"Hey Jude"(1968)とGeneration Gapの"Up Up and Away"(1969)をカップリングした2on1CDが、Gear Fabからリリースされます(6月18日発売予定)。
Underground Electricsは、「企画もの」系ヘヴィサイケ人気盤Firebirdsの"Light My Fire"(1969)や31 Flavorsの"Hair"(1969)など、Crownレーベルからリリースされた一連のExploito Heavy-Psych作品群の中の一枚。ギターの音色が似ていることから、これもFirebirdsや31 Flavorsの録音メンバーがバックをつとめているのではないかといわれています。でも、本作の方がずっと「まっとう」で、ヘヴィサイケというよりヘヴィブルースという感じ。ほとんどの曲にCharlatansみたいな「ファーアウトおやじ」系のボーカルが入っているのが特徴です。
Generation Gap(*1)は、CustomレーベルからリリースされたJerry Cole関連の、Projection Company, T. Swift & the Electric Bag, Stone Canyon Rock Groupといった匿名グループによるアルバムと同シリーズのもの。全10曲のうち6曲は昨年AceからリリースされたJerry ColeのコンピCD、"Psychedelic Guitars"に収録されています。
ここでもAnimated Eggのような「どサイケ」なインスト曲を聴くことができて、"Hard Times"などは明らかにAnimated Eggの"I Said, She Said, Ah Cid"と「同じ曲」なのに、こちらのバージョンにはオルガンが入っていません(Sundazedのコンピ、"Animated Egg/Guitar Freakout"には両バージョンが収録されていた)。とはいえ、それらは少数派で、本作で主流となっているのはボーカル入りのR&Bポップ~フォークロックチューンです。
*1
Psychedelic Statesコンピシリーズのフロリダ編に"Plastic Faces"が収録されていた同名バンドとは無関係。
The Underground Electrics "Hey Jude"
1. Hey Jude
2. Standing At The Crossroads
3. Boogie Chillen
4. The Syndicator
5. No Love In My Heart
6. Goodbye Baby
7. Queen Bee
8. Sunnyland
9. Dark & Dreary
10. Dust My Blues
The Generation Gap "Up Up and Away"
1. Up, Up, & Away
2. I'm A Man
3. Make Up-Powder And Paint
4. Lisa *
5. High On Love *
6. Woman Of Mine *
7. Hard Times *+
8. Strange Shadows *
9. Fool's Luck *+
10. On The Run
* "Jerry Cole/Psychedelic Guitars"に収録。
+ "Animated Egg/Guitar Freakout"に収録。
Total Time: 63:18
Reel Timeから4月発売予定のCD

Soundtrack
Hellcats
恒例となったバイカー映画サントラシリーズ、今回は1967年の"Hellcats"です。
Davie Allan & the Arrowsによる「お約束」の激歪ファズギターインストで始まる本作を特徴づけているのは、むしろArrows以降のサイケポップな楽曲群。特にアルバムの半数の5曲を手がけているDavy Jones & the Dolphinsによる、チープなオルガンをフィーチャーしたバブルガムポップサイケチューンが耳に残ります。彼らのことはFuzz, Acid & Flowersにも載ってなくて、よくわからないのですが、1967年という年からしてMonkeesのDavy Jonesとは無関係と思われます(DavyではなくDavey Jonesと綴られたレコードもある)。映画サントラのために作られたスタジオグループなのかもしれません。
そのほか、「ソフトロックAtoZ」でも言及されていたSunraysによるテーマ曲の"Hellcats"。LA出身ながら、のちに英国に渡って「フラメンコ・ロック」という独自のスタイルでブリティッシュロック史に名を刻んだバンドCarmenの、David AllenとAngela Allen兄妹が米西海岸時代に在籍していたグループ、Somebody's Chyldrenの2曲が収録されているのも聴きもの。ということで、この手のサントラの中ではレア度、内容ともにハイクラスな一枚となっています。
ちなみに、下の動画のバックに流れているのはDavy Jones & the Dolphinsの"Hellcats"です。
Track Listing:
1. THE ARROWS - Hellcats
2. THE ARROWS - The Angry Mob
3. DAVY JONES & THE DOLPHINS - The Only Way To Fly
4. SOMEBODY'S CHYLDREN - The Marionettes
5. DAVY JONES & THE DOLPHINS - Hellcats
6. THE SUNRAYS - Hellcats
7. DAVY JONES & THE DOLPHINS - Mass Confusion
8. SOMEBODY'S CHYLDREN - I'm Up
9. DAVY JONES & THE DOLPHINS - Let's Live A Little
10. DAVY JONES & THE DOLPHINS - I Can't Take A Chance

Soundtrack
Klute
こちらは、ジェーン・フォンダとドナルド・サザーランドが共演した1971年のスリラー映画"Klute"(邦題「コールガール」)のサントラ。ジェーン・フォンダは本作でアカデミー主演女優賞を受賞しています。
実はこれのオリジナル盤はリリースされるかされないかという時になって発売キャンセルになってしまったという、いわくつきのもの。一説によると、Michael Smallによる音楽があまりにもクールすぎたため、レコード会社のWarnerが売り物にならないと判断したらしい(真偽不詳)。その後、非公式盤?レコードが出回ったりしたのち、2006年に英HarkitからCD再発されています(*1)。
不安と恐れをあおるメインテーマと、都会の哀愁を湛えた「愛のテーマ」を要所に配したサウンドトラックは、映画を観ていない人でもそのシーンが浮かんできそうなイマジネーションに満ちた素晴らしい内容。しかも、アクセントとなっているのは、激渋ファズギターが登場するグルーヴィインスト曲群なので、60sサイケファンにもアピールする一枚だと思います。
*1
現在廃盤となっているようで、amazonのマーケットプレイスでは高値がつけられている。
Track Listing:
1. The Tape - Main Title
2. Rooftop Intruder
3. Love Theme
4. Goldfarb's Fantasy
5. Checking Leads
6. Lounge Music
7. Old Friends
8. Bree's Abandon (Take It Higher)
9. Street Market / Love Scene
10. Club Scene
11. The Watcher
12. Love Montage
13. Alone In The Night
14. Bree Flees John
15. Righteous
16. Waiting In The Loft
17. Cable's End
18. Leaving The City - End Title
Ruthann Friedmanの未発表音源集発売
![Windy: A Ruthann Friedman Songbook [from UK]](https://stat.ameba.jp/user_images/20130330/19/psychedelic/da/4f/j/o0160016012480081192.jpg?caw=800)
Ruthann Friedman
Windy: A Ruthann Friedman Songbook [from UK]
Associationの全米No.1ヒット曲"Windy"の作者として知られるRuthann Friedmanが、1966~1970年に残した未発表音源を集めたコンピCD、"Windy: A Ruthann Friedman Songbook"がNow Soundsからリリースされます(5月27日発売予定)。
同趣のコンピでは2006年に"Hurried Life"というレア音源集がリリースされていますが、曲目を見るとほとんどカブりはなく、リリースノートでも"All tracks first time ever released!"と謳われています。楽曲の制作に携わったメンツには、Curt Boettcher, Tommy LiPuma, Van Dyke Parks, Randy Newman, Ron Elliott(Beau Brummels), Russ Giguere(Association)らの名が・・・。"Hurried Life"はホームレコーディングのデモ音源集といったニュアンスが強かったのですが、今回は「ロストアルバム」的な側面もあるのかも?(あくまでも憶測ですが・・・。)
ところで、下の動画の"Windy"はボーカル・オーバーダブや間奏のギターソロが加わっていて、"Hurried Life"のバージョンとは微妙に異なっていますが、今回収録されるのがまた別の「デモ」なのかどうかは不明です。Ruthann Friedmanについての詳細は過去記事をご覧ください。
Track Listing:
1. Halfway There
2. Birdie's Blues
3. Windy (Demo)
4. Don't Say No
5. Burning House
6. There's A Place
7. I'll Make You Happy
8. When You're Near
9. Please, Please, Please
10. Country Song
11. Raining Down On My House
12. High Coin
13. I Think It's Going To Rain Today
14. The Sky Is Moving South
15. Carrie
16. Living With My Best Friend
17. Pinball Man
Bonus Track:
18. Candy Apple Cotton Candy
Third Powerがボーナス2曲入りで再発

Third Power
Believe
「Creamへのデトロイトからの回答」といわれたミシガン産ヘヴィサイケトリオ、Third Powerが1970年にVanguardからリリースした唯一作"Believe"が、ノンLPシングルの2曲を追加してCD再発されます(4月16日発売予定)。
本作はレココレ・サイケ号をはじめ、サイケレビューでは必ず取り上げられるような名盤。アシッド感あふれるギター、ブンブンうなるベース、ドコドコと轟くドラムによるヘヴィサイケチューンのかっこ良さのみならず、「つなぎ」となるようなアコースティックナンバーやメロウチューンのクオリティが異様に高いのが大きな特徴です。それらだけをまとめても、メロウサイケの名作ができるのではないかと思えるくらい。
"Lost in a Daydream"みたいな、デトロイト・プロトパンクとLoveが合体したような「変態ポップサイケ」な曲が飛び出してきたりして、初めて聴く時にはちょっとびっくりすると思います。しかも、決して散漫な印象を与えず、傑作ヘヴィサイケアルバムの不可欠な構成要素として機能しているところが素晴らしい。
ちなみに、このあと、ギターのDrew Abbottは1974年にBob SegerのSilver Bullet Bandに参加。ベース&リードボーカルのJem Targalは1978年にメロウなソロ作、"Luckey Guy"をリリースしています。
Track Listing :
1. Gettin’ Together
2. Feel So Lonely
3. Passed By
4. Lost In A Daydream
5. Persecution
6. Comin’ Home
7. Won’t Beg Anymore
8. Crystalline Chandelier
9. Like Me Love Me
Bonus Tracks :
10. We, You, I (Non-LP Single 1968)
11. Snow (Non-LP Single 1968)
Morgenがボーナス3曲入りで再発

Morgen
Morgen
ずいぶん前に、サイケ基本アイテムの"Morgen"がSunbeamから再発されると書いた覚えがあるんですが・・・、ようやく4月23日に発売(予定)となりました。
"Morgen"(1969)は、Steve Morgen(ギター、ボーカル)+4人のバンドメンバーによるNYのヘヴィサイケプロジェクト。Fuzz, Acid & Flowersの古い版ではSteve Morgenとしてエントリーされていましたが、最新版ではMorgenというバンドの体裁になっています(実態のあるバンドとして、当時TVを含むメディアへの露出もあったらしい)。
かっこいいのかショボいのか、いまだに判断のつきかねる「ムンクの叫び」ジャケが自主制作臭を漂わせていますが、実際は初期Soft Machineなどを出していたProbe(ABC傘下)からのリリース。オリジナルはレア盤だというのと、いや、結構な枚数が出回っているらしいという説が両方あってよく分かりません。
ヘヴィサイケファンにはThe best heavy psych album.という人もいるくらいの有名作で、レココレ・サイケ号でも紹介されていました。とにかく、愛好家にはたまらないような全編ファズギターまみれの強力盤。たぶん冷静に聴いたら楽曲も演奏も第一級というわけではないんだろうけど、私のような好き者にとっては冷静には聴けないような類いのレコードです。
特に、同郷のVelvet Undergroundのようなアングラ感覚とポップさのブレンド、それに加えて、のちのNYパンクに連なるようなパンキッシュさもそなえていて、パンク少年出身でファズギターフェチの私にとっては、まさに願ったり叶ったりの音です。でも、ぴったりと特定のジャンルにはおさまらない独特のグルーヴを持つ、唯一無二の作品でもあります。
ところで、Fuzz, Acid & Flowersの最新版によると、録音されたのはアルバムが発売されるちょうど1年前の1968年のことで、レコーディングメンバーのベースとドラムはリリース時には交替していたんだそうな。内ジャケに写真付きでクレジットされているベースとドラムの人は実際には録音には参加していないらしい。プリミティブ&変態なリズムを叩き出すドラムが本作の大きな特徴でもあるので、「えっ、これはこのBob Maimanという人が叩いていたのではないのか?」と、ちょっと茫然としてしまいました。
Track Listing :
1. Welcome to the Void
2. Of Dreams
3. Begging Your Pardon (Miss Joan)
4. Eternity in Between
5. Purple
6. She's The Nitetime
7. Love
Bonus Tracks :
8. Of Dreams (45 version)
9. She's The Nitetime (45 version)
10. Street Walker