マイケルを取り囲む事情を理解することも、それを説明することも、

とても難しいと強く感じていますが、諦めずに先へ進みたいと思います。

 

先回の記事のつづきでです。

 

 

98年7月、マイケルの来日の本当の目的は、「MILKさんとの再会」であり、

「MILKさんが、今も自分のことを愛していると確かめたかった」、

 

ただそれだけだったように思われます。

 

でも、もし本当にそれが真実だったとしても、疑問が生じます。

 

 

「I am A Loser」の歌詞で、彼はそのことを「勝利」と描写していました。

 

それは、どういう意味だったのでしょうか。

 

どうして、それが、彼にとって「勝利を意味する」ことになるのか、

また、誰に対して「勝利する」ことを意味していたのでしょうか。

 

 

さらに、2001年にリリースしたアルバム「INVINCIBLE」は、マイケルにしては

とても珍しい、「ラブソング集」と言っていいアルバムでした。

 

 

       

 

 

多くのMJファンは、このアルバムに収録されたラブソングは、マイケルが、

子どもたちへの愛を恋愛に例えて比喩的に歌ったものだとする話を信じこみ、

今もそう信じています。

 

しかし、今一度、彼の感情豊かな歌声を聞き、先入観を持たずに歌詞を

よく見れば、どれも、男女の恋愛をテーマにした名曲だと分かるはずです。

 

余りに情熱的で切ない恋心を歌った名曲ぞろいのため、マイケルの敵達は、

彼に意中の恋人がいると気づかれるのを恐れて、何としても、

その事実をかき消さなければならなかったのでしょう。

 

一方で、MILKさんが、ようやく、マイケルに手紙を送ることになったのは、

2002年7月、実に8年ぶりのことで、そのような気持ちになったのは、

このアルバムを聞いたことによりました。

 

アルバムに「You Are My Life」という曲があり、この美しいバラードの

曲の2番の歌詞の中に、ふと気にかかるこんな一節があります。

 

 

   今の僕は毎朝 微笑みとともに目覚める
     もう泣くことはないし、もう痛むこともない
     君が僕を愛してくれるから    

     君が僕に理解させてくれた
     愛こそが僕が求めていた全てだってことを
    そして、僕は前よりずっと良い人間になれた
  

  人生を分け与えることにより、君が僕に教えてくれたから 

 

 

 

この歌詞の『僕は前よりずっと良い人間になれた』とは、

どういう意味だったのでしょう。

 

『僕は前よりずっと自分のことが好きになれた』という意味とも取れます。

 

また、『愛こそが僕が求めていた全てだと、君が僕に理解させてくれた

とは、どういう意味ですか?

 

先回考えた「I am A Loser」の歌詞にも、こんな表現がありました。


君は僕に理解を得させるただ一人の人だね

   You are the one to let me know
 

 

 

しかし、ちょっと違和感を感じませんか?

 

マイケルは、元々文句なしに「良い人」であり、

「愛情深い人」だったのではなかったでしょうか。

 

ファンの認識では、そうだったはずです。

(ブログ管理人の認識もそうでした。)

 

それに対して、2001年にリリースした曲の中で、

 

「僕は前よりずっと良い人間になれた」とか、「愛こそが、自分が求めていた

全てだと分かった」と、マイケル当人がそう語っていたのには、

 

どんな意味があったのでしょうか。

 

 

「98年の来日」に戻って分析してみましょう。

 

 

  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

 

98年来日レポートより、  

マイケルは、空港からキャピトル東急ホテルに到着すると、そのまま10階の

スイートルームへ入り、窓からファンに手を振って、枕を投げました。

 

 

キャピトル東急ホテル      10階の窓からファンに手を振るマイケル

  

 

 

 

枕カバーには、マジックインキでこう書かれてあったといいます。

 

 

  

    ◇98年来日レポートより

    http://mjfcmoonwalk.com/repo_tokyo98.html

 

 

 

 

 

 


   「I love you and miss you so much. Michael Jackson

  (愛してる、君が居なくてとても寂しいんだ。マイケル・ジャクソン)

 

 

 

 

                 

 

 

驚きです!

 

普通、こんなメッセージを、”不特定多数のファンに向けて発信する”

ということはありません。

  

「会えなくなった恋人に向けてのシンプルで切ないラブコール」

 

それ以外の何物でもないメッセージ。

 

この率直かつ熱烈なラブコールにMILKさんが気づき、

駆け付けてくれることを切望していたと考える他ありません。

 

 

 

 

この来日の表向きの名目は、

 

グローバルなファミリー向けのエンターテイメント系テーマアトラクションを、

日本及び世界で開発する計画を発表するため........というものでした。  

 

 

    マイケル・ジャクソン ジャパン設立記者会見

 

 

 

 

日本のテーマパークは3万坪(東京ドーム2個分)になる予定で、

10億ドル規模の事業を展開するという話でした。

 

10億ドルとは、当時の相場で日本円にして約1300憶円です!!!

 

当然のことですが、この計画は頓挫しました。実際には、おそらく、

最初から「頓挫する」シナリオであったと推測できます。

 

もし、本当に、最初から頓挫するシナリオだったとすれば、

マイケル当人が、嘘の事業計画の話をしていたことになります。

 

どういうことだったのでしょうか。

 

 

 

   

 

 

当時、この事業に対する意気込みを語ったマイケルの隣に座っている男性

(I氏)によるスピーチ、および、マイケル当人のスピーチから、

何が見えてくるかを考えます。

   

    

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

「株式会社MJジャパン」設立の経緯と事業計画

 

 

(I氏による挨拶の抜粋)

「.......現代の子供たちはヘトヘトに疲れ、病んでいる。
マイケルのワンダーワールド。

それは、ゲートに入るまではヘトヘト・ズタズタになっている子供たちが、

ゲートを出てくる頃には目が輝いて生き生きしているのを、

出来るだけ多く見てみたいというマイケルの基本的構想から生まれた。


その基本的構想には2本の柱がある。

 

1つめは 「Missing Link」 : 

世界各地の子供たちをネットワークで結び、失われた “連帯感” を取り戻す。


2つめは 「Escapism」 : 

ワンダーワールド = 夢の館の中で実際に体験し経験した後で

(夢を)買っていくという意味である。


ジャクソン氏は、世界最高のエンターテイナーであり最高のアーティスト

であると同時に世界最高のプロデューサーであり、頭の中にギッシリと

詰め込まれたあらゆる構想をプロデュース出来る人である。


     中略

当社マイケル・ジャクソン・ジャパン株式会社は4月に設立し、

資本金5億円、5年後の上場を目指している。


事業の4つの柱はテーマパークの日本、アジア、アメリカでの建設。
「World Of Toys」 の国内外での直営及びフランチャイズ方式での経営。

 

第1号店は日本で1999年9月、第2号店はグアムでオープンの予定。


それに必要な不動産取得に当たっては、外国資本とでも提携していく。


経済面・物質面だけでなく、精神面として “癒し” とトキメキを与えていく 

= マイケルの一番大きな構想の柱


収益の一部を、MJF(マイケル・ジャクソン基金)として、日本・アジアの

子供たちを中心に社会福祉事業に役立てたいと、ここまでI氏が語った。

(抜粋 終わり)

 

 

次に、マイケルにマイクがバトンタッチされた。

 

(マイケルによる挨拶)
「 「Hello. Hi 」 
この度、プロスペアリティ・エンタープライゼス・コーポレーションと共同で

グローバルなファミリー向けのエンターテイメント系テーマアトラクションを、

日本及び世界で開発する運びとなりました。


この10億ドル規模の事業をするにあたり、マイケル・ジャクソン・ジャパン

株式会社が設立されました。

 

 

   


この会社の第一の事業は、ユニークで大規模なテーマパークを世界的に

造り上げていくという事です。まさに前代未聞・空前絶後のテーマパークです。

 

そして次の第二の事業ですが、それは 「Wonder World Of Toys」 の

店舗を世界的に展開していく事です。

 

 

 

 

   

   中略


さらにマイケル・ジャクソン・ジャパン株式会社においては、

その事業収入の一部をチャリティ・イベントの展開に向け、

特に恵まれない人々や子供たちを助けたいという我々の強い想いを

実現させていきます
 

 

      

 

Thank you. アリガトー。 合掌2回 投げkiss 2回」(終わり)

 

   

 

 

 

 

「マイケル・ジャクソン・ジャパン設立記者会見」の撮影会終了後、

会場から出たマイケルは、じっと待ち受けていた大勢のファン達に、

 

かなりの時間をかけて、1人1人からのプレゼントをじっと見たり

受け取ったりしてサインもし、いっぱいフラッシュを焚かれ、

 

いっぱい 「マイコーマイコー I love you!」 と声をかけられて

ホテルオークラを後にしたといいます。(来日レポートより)

 

 

「じっと待ち受けていた大勢のファン達」の中に、MILKさんは居ませんでしたし、

 

「かなりの時間をかけて、一人一人からのプレゼントを確認してみた」ものの、

MILKさんからのメッセージを携えてきたファンも一人も居ませんでした。

 

その後、マイケルは、青山ブックセンターや、

渋谷のカメラのドイで買い物をしたといいます。

 

「公のショッピング」は、メディアにネタを提供する労働の一環です。

 

そして、同日、「空手オリンピック推進委員会発足記念パーティ」 に出席。

 

「世界空手道振興財団のT総裁よりマイケルに感謝状と記念品が贈呈され、

朝堂院総裁からも空手のイメージアップの貢献に対して感謝状が贈られ、

 

さらに、世界空手道振興財団の理事でもある橋幸夫氏からマイケルを

名誉総裁として迎える印のエンブレムを付けてもらったといいます。

 

    

 

 

 

このように、マイケルは、多くの時間とエネルギーを、

壮大な事業の打ち合わせのためにではなく、

世界空手道振興財団の「広告塔」になるために費やしていました。

 

マイケルが、この会場で、かっぱ巻きを食べるシーンは、

ファンの間でも話題になりました。

 

そして、もう一度ステージに上がったマイケルは、皆にお礼を述べ、

体調が悪いということで退席。


その足で後楽園ゆうえんちへ向かったが、ホテルへ引き返し、

翌日、予定より1日早く繰り上げての帰国となりました。

 

 

追っかけ3人組さんによれば、後楽園ゆうえんちから引き返した際、

マイケルは誰が見ても分かるほどに「怒っていた」といいます。

 

MILKさんを信じての来日でしたが、結局、現れなかったので、

彼は「怒っていた」と推測できます。

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

この事業計画から見えてくる真実

 

 

資本金5億円で設立された会社が、10億ドル(1300億円)規模の

事業計画の話をしていたのです。

 

5億円を投資したのは朝堂院大覚氏であり、後に「MJジャパン」という会社は、

単にマイケルグッズを売るだけの会社になっていました。

 

マイケルの死後に、遺産管理人により訴訟を起こされ、敗訴した朝堂院氏は、

俺はマイケルに5億円出している。だから判決がどうだろうと権利は俺のもの」

と言いました。

 

   権利とは?

 

裁判の判決は、「朝堂院氏らに、マイケルの写真やロゴ入りのグッズを勝手に

売ることをマイケル当人は許可していない。」というものでした。

  

つまり、朝堂院氏は、5億円を出して「マイケルグッズを売る権利を買った」

つもりでいたのです。

 

朝堂院氏は、マイケルの父(故)ジョセフ・ジャクソン氏と共同で

ビジネスをすると語っていました。

 

したがって、朝堂院氏が支払った5億円の大半は、それまでの慣例からして、

マイケルではなく、ジャクソン一家の手元に渡っていたことになります。

 

 ◇スマスマ出演料2000万円説をさらに深く掘り下げてみた

 ◇WHO IS IT解読シリーズ

 

 

以上のような分析から、

壮大な事業計画は、最初から全部作り話だったと断言できます。

 

 

今日の記事で特に注目したいのは、グッズを売る権利は別として、

嘘の壮大な事業計画を語ったのは、

 

マイケル当人だったということです。

 

子どもたちのための壮大な事業計画を語ったのは、マイケル当人でしたが、

 

実際には、マイケルは、ジャクソン一家のビジネスの相手(客)の事業

の宣伝のために、「大衆の注目を集める広告塔」になっていただけであり、

 

「広告塔になる」ことと引き換えに、朝堂院氏に、来日するための

スポンサーになってもらっていただけだったと推測できます。

 

 

このことは、自伝的フィルム「WHO IS IT」でマイケル自身が語っていることと

調和します。キャサリンのビジネスの顧客の「広告塔になる」ということが、

マイケルに課され続けてきた仕事(使命)だったと思われます。

 

マイケルが、「広告塔」になってきた事例として、その顧客の中には、

ダイアナ・ロステイタム・オニール元妻リサ・マリードナルド・トランプ

ユダヤ教のラビ:シュムリ・ボテアックとユリ・ゲラー

バーレーンのハリファ王子エリザベス・テーラーなどの他、

 

数え切れない有名人達が、シナリオ上の「マイケルの友人」として名を連ねて

おり、その誰もが、ジャクソン一家と口車を合わせてきました。

 

朝堂院氏も、「マイケルの死因に、遺産管理人やソニーが関係している」

というジャクソン一家による主張(=大嘘)の宣伝に一役買ってきました。

 

「マイケルの父」というだけで(故)ジョセフ・ジャクソン氏の話を丸鵜呑みにし、

まんまと騙されてしまったものと推測できます。

(朝堂院氏の人柄は悪くないらしいので...。)

 

 

 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

信じていたMILKさんからは音沙汰無しで、裏切られた気持ちになったようですが、

 

しかし、その後マイケルは、すぐに考え直したということが、来日から4か月後

の12月24日、ある新曲の歌詞を公開したことから分かります。

 

 

   「An Angel Came To Me」

   http://mjfcmoonwalk.com/mjwrites_angel.html

 

 

 

公開されたこの曲の歌詞から、マイケルが、依然として

MILKさんを諦めていなかったということが分かります。

 

公表された表記には、これが「デモヴァージョン」で、「TLCに感謝」と

プリントされていることから、すでに録音済みだったことが読み取れます。

 

彼は、この曲の歌詞を通して、重要な真実の情報を語り残したと言えます。

 

 

彼にとっての「勝利」とは何か?、

「僕は前よりずっと良い人間になれた」とは、どういう意味だったのか?、

 

という疑問の答えを示唆する情報です。

 

歌詞を分析してみることにしましょう。

 

注目したい箇所を、太文字で表示しました。

 

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥


 

1998年の12月24日公開。


     「An Angel Came to Me 」

Produced by : Michael Jackson - for MJJ Productions (1997)
Co-produced by: Babyface - for E.C.A.F.Entertainment (1997)
Unreleased - Demo version (thanks TLC)

   


 
Last night, an angel came to me   ゆうべ、天使が僕のもとにやって来た
I was cryin' alone           僕が一人ぼっちで泣いていたところに
My heart was bleeding        僕の心は血を流していた


  注:「ゆうべ」とは、ブラホアの歌詞の「今夜」と同じ意味であり、

      MILKさんが彼の前に現れたタイミングが、彼にとって、

    「劇的で絶妙なタイミングであった」という意味だと推測出来ます。


Last night, an angel came to me  ゆうべ、天使が僕のもとにやって来たんだ
I was cryin' alone           僕が一人ぼっちで泣いていた時に
My mind was dying         僕の思考が死んでしまいそうだった時に
 
GOD have mercy           神が憐みをかけてくださり
Stop them destroying me     彼等が僕を打ち壊すのを止めてくださる
 

An angel came to me        一人の天使が僕のところにやって来た
To save my life            僕の人生を救うために


Listen to his voice         彼(MJ)の声を聞いて
Please hear his soul        どうか彼(MJ)の魂の声に耳を傾けて

This angel came to me      この天使が僕のところに来てくれた
To save me             僕を救うために


 
Last night, an angel came to me ゆうべ、一人の天使が僕のところにやって来た
I was doing wrong          僕は間違ったことをしていた
I was doing wrong          僕は間違ったことをしていた


Last night, an angel came to me  ゆうべ、天使が僕のところに来てくれた
I was sleepin' wrong         僕は間違ったところで留まっていた
I was sleepin' wrong         僕は間違ったところで留まっていたんだ

 
GOD have mercy          神が憐みをかけてくださり
Stop them destroying me     彼等が僕を打ち壊すのを止めてくださる
 

An angel came to me       一人の天使が僕のところにきた
To forgive me           (神が)僕を許すために

Listen to his prayers       彼(MJ)の祈りの声を聞いて
Please feel his love        どうか彼(MJ)の愛を感じて


This angel came to me      この天使が(確かに)僕のもとにやって来た
GOD saved me           神が僕を救ってくださったんだ

An angel came to me       一人の天使が僕のところにやってきた
To fulfill his prophecy       神の預言を成就するために


He listened to my prayers    神は、僕の祈りを聞き届けてくださった
Please feel my love        どうか僕の愛を感じてください
This angel came to me      この天使が僕のところに来てくれた
I recognized him     僕にはそれが(神がそうしてくださったと)解るんだ

 
An angel came to me       天使が僕のもとにやって来た
To fulfill his prophecy       神の預言を成就するため
He listened to my prayers    神は僕の祈りを聞き届けてくださった


Please feel my love       どうか僕の愛を感じて

This angel came to me    この天使が僕の元にきてくれた
I recognized him     僕にはそれが(神がそうしてくださったと)解るんだ


   ADLIBs : 
   An angel, baby, did you hear it (An angel)
   I tell you baby, did you hear it (An an-gel)
   I tell you baby, did you hear it (An an-gel)
   I tell you honey, did you hear it (An an-gel)

   天使よ ベイビー 聞いているかい (天使よ)
   僕は君に話しているんだよ ベイビー 君は聞いたかい (天使よ)
   僕は君に話しているんだよ ベイビー 君は聞いたかい (天使よ)
   僕は君に話しているんだよ 愛しい人 君は聞いたかい (天使よ)

 

 

    ‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 

 

 

 

ラストの「天使よ ベイビー 聞いているかい 僕は君に話しているんだよ」

 

というフレーズから、この歌でマイケルは、「彼の前から姿を消してしまった

MILKさんに語りかけている」ということが分かります。

 

  
マイケルは、「一人の天使がやってきた」そのタイミングについて、

僕が独りで泣いていた時、心が血を流していた時」と描写しています。

 

 

彼がMILKさんと出会ったのは1990年のこと。

 

「彼のが血を流していた時」とか「僕の思考が死んでしまいそうだった時に」

とは、

 

91年のアルバムDANGEROUSに収録された「WHO IS IT」の歌詞で

描写していたことを指していると推測できます。

   

「WHO IS IT」の歌詞の謎ー闇の支配者との取引がもたらしたもの

 

 

WHO IS ITの歌詞で、マイケルは、闇の支配者と取引して頂点に昇りつめた

ことにより、それによって手にした数々のや世界的な名声

スーパースターとしての不動の地位と引き換えに支払わざるを得なくなった

悲惨な代償について語っています。

 

 

(WHO IS ITの歌詞の一部)

僕の重大な決意は裏切られた 夜になると、今もひとり泣くだけ
僕は地獄に居る 僕は死んでいる 内側では激しい苦痛にもがいている
頭は死にかけている 汝に災いあれ 

僕は(自分がしたことの)処罰について祈る 僕に慈悲が与えられんことを

 

 

大衆から見て、当時の彼は、押しも押されもしないスーパースターであり、

栄光の真っただ中にありました。

 

その彼が、これ程までに、苦悶していたのはどうしてだったのでしょうか。

 

 

一例として、マイケルを世界のスーパースターにならせるための演出の一つ

であった、「ペプシCM撮影時の頭部火傷事故はでっち上げ」を考えることができます。

 

 

聖書の格言28章20節で、『富を得ようと急ぐ人は潔白ではいられない。』

と警告されている通りであり、

 

最高権力者の厚意で地位と名声を得た人は、大なり小なり、詐欺や悪事に

加担したり、口車を合わせるなど、潔白ではいられない立場に置かれてしまいます。

 

 

このことを裏付ける話として、一世を風靡したスーパースター、ボブ・ディラン

の例を考えることが出来ます。

 

今も色あせない数々の彼の優れた楽曲は、2016年にノーベル文学賞を

受賞しました。

 

 

その彼が、インタビューで語った以下の話は、よく知られるようになっています。

 

ずっと昔に、この世と、見えない世界の司令長官(=悪魔)と契約したんだ」と。

 

ディランが、その見返りとして得たのが「地位」で、

彼は今も(その契約の)責任を果たしていると語りました。

  

 

 

 

(インタビュ―)

Q:「あなたは、なぜ、まだここにいるのですか?」
ディラン「それで運命ということに戻るんですよ。

   私はそれをバーゲンに出したのです。ずっと前です。

   自分の終わりを止めているんです。」
Q:「何を売ったんですか?」
ディラン「今の地位を得るために」

Q:「誰に売ったか聞いていい?」
ディラン「わかるだろう、司令長官だよ。」
Q:「この世の?」
ディラン「この世と目に見えない世界にいる存在だよ

https://8606.teacup.com/meizireligion/bbs/564

 

 

ディランは何を売ったかを明言していませんが、見返りとして「地位を得た」、

ゆえに、司令長官の意向を果たさなければならない立場にある、

という趣旨のことを語っています。

 

彼が、悪魔に売り渡したものについて、多くの人々は「」と解釈しています。

 

聖書の観点ですと、「魂」とは、その人の命を指す場合もあり、

その人自身(その人の全体)」を指す場合もあります。

 

つまり、その人の命、意思、思考、感情、良心など、

『彼(彼女)』という人間を意味する全てのことです。 

 

 

ディランは、社会正義、隣人愛、戦争の悪を的確に訴える優れた

シンガーソングライターだったようです。

 

では、彼は悪魔と契約したのに、

悪魔が、社会正義、隣人愛、戦争の悪を訴えるのを喜ぶのでしょうか。

 

聖書の観点からすると、その答えは「イエス!」です。

 

人間の誰かが、どれだけそれを訴えても「決して実現しない」と、

悪魔は知っているからなのです。

 

 

別のスーパースター、エルトン・ジョンは、自分に地位と名声を与えてくれた

悪魔に心底心酔しているといいます。

 

https://ameblo.jp/psalms83-18/entry-12190528492.html

 

 

多くのアーティストは、エルトン・ジョンのように、「成功には悪魔の手がある

ということ、そして、「彼らのファンは、自分達が悪魔に騙されている

とは理解していない」、ということを認識しているといいます。


エルトン・ジョンは、”その全て(=自らが提供するもの)が大きな詐欺だ。”

と認める発言をしています。

 

 

 

他方、マイケルは、「エホバの証人」として、

聖書の神エホバに信仰を抱いていました。

 

ですから、WHO IS ITの歌詞で、「僕は(自分がしたことの)処罰について

祈る 僕に慈悲が与えられんことを」と歌っていたのは、

 

エホバ神を激しく裏切ってしまったことに対する強い良心の呵責、後悔の念、

許しを請い求める気持ちを言い表していたと考えられます。

 

神への信仰を犠牲にして、彼が手にした栄光と地位は、実際には、

見せかけだけのものだったと気づいたのでしょう。

 

 

 

98年の来日と、子ども達のための10億ドル規模の事業計画は、

彼が手にしていた栄光と地位の実体(見せかけ)を明らかにしていたと言えます。

 

朝堂院氏と意気投合したというスーパースター、マイケル・ジャクソンの理念

は以下の通りでした。

 

人類の平和と、差別のない社会の実現、自由を抑圧する巨大な権力に

立ち向かう有志を支援すること、 地球の環境を浄化し、子供たちには

希望の持てる未来を用意し、国境や民族や人種を超えて愛に満ちた

地球とすること.......』

 

  https://ameblo.jp/psalms83-18/entry-12613385056.html
 

 

これは、確かに、マイケルファンが知るところの

『スーパースター、マイケル・ジャクソンの理念』です。

 

マイケルファンは、これゆえにマイケルを尊敬し、

彼は『類まれな人格者であり、愛の人だ』と信じて称賛してきました。

 

しかし、MJジャパンによる事業計画の一部始終から、この壮大な理念

中身は、実際には「何もない、空虚なもの」だったことが分かります。

 

 

 

マイケルは、ボブ・ディランやエルトン・ジョンと同様、この世の、

そして、見えない世界の司令長官(=悪魔)と契約したのであり、

 

与えられた地位の見返りとして、自分の意思、思考、活動、良心....、

『彼』という人間を意味する全て(=魂)を売り渡していたことになるからです。

 

ですから、ファンが尊敬してきたマイケルの公の人道的活動のほぼ全てが、

悪魔から与えられた台本を演じてきただけであったと推測できます。

 

これは、「マイケル・ジャクソン」に限ったことではなく、

 

著名人達による同様の人道的活動は、チャリティもその目的の一つとはいえ、

地位や称賛を得るためのイメージ戦略であり、セレブの節税対策でもあり、

 

闇の支配の目的(=大衆を彼等の望み通りに誘導すること)に寄与している

ということを表していると思われます。

 

 

  ◇多額の寄付(チャリティ)の半分は税金から支払われる。

  富裕層を優遇する米国の制度

    http://1000nichi.blog73.fc2.com/blog-entry-7196.html

    https://www.j-cast.com/kaisha/2011/03/17090685.html?p=all

 

 

ということから、「An angel ~」の歌詞の中で、マイケルはこの点を念頭に置いて、

「僕は間違ったことをしていた」とか「間違ったところに留まっていた」

と描写していたと推測できます。

 

 

ボブ・ディランは、大衆に対して詐欺を働くことに「喜び」を感じてはいなかった

ようでしたが、得た地位のために、司令長官(=悪魔)に従い続けている

という趣旨のことを語りました。

 

エルトン・ジョンは、『ファンに、悪魔崇拝の音楽を与えることが、

私にとって非常に満足(ハッピー)なことなんだ。』と断言しました。

 

  https://ameblo.jp/psalms83-18/entry-12190528492.html

 

 

マイケルは....、

そのどちらも『間違っている』と考えていたことになります。

 

そんなふうであり続けたくないと、彼は、そう思っていたことになります。

 

98年のあのあからさまなでっち上げの事業計画から、

「子ども達のため、恵まれない人々のため、世界平和、差別のない世界」

 

などの「悪魔が考案した理念」に対して、マイケル当人が、

「何の価値もない」と、認めていたことが分かります。

 

しかし、これは、彼が、子ども達の幸福や、平和や差別のない世界に

関心がなかったことを意味するものではありません。

 

彼は、悪魔の配下にある人間には、決してそれを実現することは出来ない

と知っていたのです。

 

それを実現できるのは、悪魔の最大の憎しみの対象である

万物の創造者エホバ神だけだからです。

 

マイケルは、きれいごとを並べる悪魔ではなく、真の正義、愛、戦争のない世界

を実現する方であるエホバ神に従いたいと、堅く決意していたと思われます。

 

2001年に、「僕は前よりずっと良い人間になれた」と彼がそう語ったのは、

そういう意味であったと考えれば、納得できます。

 

以前のように、自分の地位や名誉のために大衆を欺いたり、

称賛される人物のふりをすることを、

 

彼は、自分から進んで行うことは止めたのです。

 

98年の来日の際に、作られた「マイケル・ジャクソンの理念」、

しかし、世界中のファンが称賛する「MJの理念」を大安売りしたのは、

そのためであったと思われます。

 

彼自身が、作られた演出の理念には、価値がないと思っていたからです。

 

 

しかし、すでに、悪魔から「栄光と地位」を渡されてしまったいじょう、

マイケルは、悪魔の道具であり続ける以外に行動の仕方に選択肢はなく、

その支配から、自分の力で自由になれる見込みはありませんでした。

 

「An angel came to me」の中で、そんな時、なす術もなく、

もがき苦しんでいた彼のもとへ「一人の天使がやってきた」と

歌っています。

 

「彼のもとに天使がやってきた」ことは、神が彼の祈りを聞き届けてくださり、

罪を許してくださった証拠であると、彼はそう語っています。

 

神が、彼に、一人の天使を遣わした理由について、

神が彼に憐れみをかけてくださり、彼の人生を救うためだったと、

 

そして、それ以上に注目すべき重要な理由として、

神が預言(his prophecy)を成就するためだったと語っていたのです。

 

 

つづく