人生の長さほど分かりにくい概念はない。

飽き飽きするほど長く感じることもあれば、
恐ろしく短い瞬間のように感じることもある。

私は現在44歳であるが、長かったような短かったような44年間だった。
気がついてみれば40歳を過ぎていた。

そういう意味ではとても短かったように思う。

特に25歳を過ぎてからは加速度的に時間の経過が早くなった。

25~30歳の5年間よりも、30~35歳の5年間の方がはるかに短く感じたし、
35~40歳の5年間にいたっては、ほとんど記憶がないほど一瞬で過ぎ去ってしまった。

今生きている40代は、いったいどんな早さで流れていくのだろうか?

そのように考えれば人生は本当に短い。

だが反対に、
ここまでの人生がとても長いドラマだったように感じることもある。

早く大人になりたかった子供の頃。
自由になりたかった中学高校生時代。

社会人になったら大金持ちになってやるぞと意気込んでいた20代。
仕事に没頭したドライバー~管理職時代。

そして、早く潰れない程度の会社になってくれと心から願っていた経営者としての7年。

どれも過ぎ去ってみればあっという間のドラマだったようにも感じるが、
その当時の自分にとっては耐えられないくらいに長かった。 

若い頃に戻りたいという気持ちは誰にでもあると思う。

だが、
それはおそらく肉体的に若返りたいという意味であって、
もう一度時間を巻き戻したいという意味ではないはずだ。

少なくとも私はごめんこうむる。

100%全力を尽くして生きてきたかと言われれば、
恥ずかしいと思う生き方も少なからずあるが、
これまでの自分の人生には満足している。

たとえ今回よりいい人生が約束されているとしても、
もう一度やり直すのだけは真っ平ごめんだ。

小・中・高・大・社会人と長い長い道を歩いて、
やっと現在の自分にたどり着いたのである。

30代の青年社長時代に戻してやるといわれてもまったく魅力を感じないし、
ましてや小学生からやり直しなどといわれたら、
気が遠くなって意識不明の重態に陥ってしまいそうだ。

体が若返るのは確かにうれしいかもしれないが、
時間を巻き戻して年齢が若返るというのは、
私にとってはセーブし忘れたゲームをはじめからやり直すくらいに辛い。

人生は長いのか?それとも短いのか?

たぶん、
人生は長くもなく、短くもないのである。

ただ何となく生きていると意外に長く、
だが気がつくとあっという間に終わりかけている。

世の中のために何かを成し遂げるにはあまりにも短く、
かといって殺人を犯して逃げ切るには気が遠くなるほど長い。

それが人生だ。

そう考えると、
人生の長さは、なんと絶妙に設定されているのだろうか・・・

全力を尽くさないと、あっという間に終わってしまうが、
かといって迷ったり悩んだり立ち止まったりするくらいの余裕は十分にある。

運良く成功してお金持ちになったとしても、運だけでは人生の最後までは続かない。

他人の迷惑も考えずに自分勝手な人生を送っていると、
必ず生きている間にしっぺ返しを食う。

昔は人生50年といわれていたが、今は人生70年。

それにもきっと意味があるのだろう・・・


日々の仕事の中で、


ちょっとしたコミュニケーションの不足から
無駄な作業や余計な手間が生じることはありませんか?

これは必要ないだろうと思っても、
相手にとっては重要な情報だということがあります。
自分の仕事を進める上で必要な情報をうまく手に入れる人と、
そうではない人がいます。

いずれも、
新入社員研修で学んだ人も多いコミュニケーションの基本である
「ホウレンソー」と「傾聴」にヒントがあります。

■「ホウレンソー」

「ホウレンソー」、誰もが一度は聞いたことがある言葉でしょう。
「報告」、「連絡」、「相談」、略して「ホウレンソー」。
仕事上のコミュニケーション不足を解消するには、
実は、この基本が重要なのです。

相手にとって必要な情報をタイミングよく伝えるために、
または自分に必要なことを伝えてもらうために、事前の取り決めをしてみてください。

誰と、いつ、どんな内容を報告、連絡、相談するのか、
どこまでは事後報告でいいのかをその相手と決めておくのです。

例えば、
上司はどういうタイミングでどんな内容を知らせてほしいと思っているか、
確認してみましょう。
上司からのホウレンソーの要望が細かすぎて、自分のやる気や効率に影響する、
ということであれば、話し合うのです。
こんな情報は不確定な段階でもいいので、
予告として教えてほしい、なども伝えておきましょう。

ポイントは、話すタイミングです。
コミュニケーション上の問題が起きた時に話し合おうとすると、
お互い感情的になりやすいので、何も問題が起きていない時に確認してみてください。
部下や後輩とも同じです。

一般的に、
一緒に働き始めて時間があまり経っていないうちは、頻度は高く、内容も濃くします。
時間の経過と共に頻度を少なくし、裁量権を大きくしていくのが有効です。

■情報量を増やす聴き方

「ホウレンソー」の取り決めができたら、
次は相手からより多くの情報を引き出す聴き方をしているかを確認します。

相手の話に集中して話を聞く「傾聴」は実践できているでしょうか?
真剣に話を聴いてくれる人とは自然と話がはずむものです。
その結果、
自分に入ってくる情報量が増え、仕事がしやすくなります。

部下や後輩と話しているときにやりがちなのがアドバイスです。
話を途中まで聞いただけで、すぐにアドバイスしたり、自分の経験談を話始めていませんか?
要領を得ない話やあいまいでポイントが分かりにくい場合も配慮が必要です。

分かったつもりで意見するのではなく、相手の話を要約して確認し、
話の流れを整理してあげてください。
そして、
投げかける質問はクローズドクエスチョン(一言で答えられる質問)が効果的です。

「それで、提案の内容は?」といった
オープンクエスチョン(一言で答えられない質問)をしても、
相手は考えがまとまっていないので、返ってくる答えもまとまりがなく、
コミュニケーションがうまくいかなくなってしまいます。

そんな場合には、
「今一番重要だと感じていることは、AとBのどっち?」と二者択一の質問をしたり、
「この案はあまり推薦できないと思っているってこと?」
というようなYes・Noで答えられる質問を投げかけてください。
話しているうちにだんだん整理できてきて、相手も話しやすくなります。

■相手を成長させる聴き方

部下や後輩と話している時に、気をつけたいもう一つのポイントは、
相手に考えさせて成長を促すような質問の投げかけができているか?という点です。

よくない質問の代表例は、
「どうして何回言ってもできないの」、
「どうして売り上げ達成できなかったの」といった質問です。
これでは言い訳しか返ってきません。

同じ失敗の理由を尋ねる場合でも
「仕事のプロセスのどこに問題があるのかな?」と問いかけると
建設的な話し合いになる可能性が大きくなります。

アドバイスを与える前に
「目標達成するために次はどう取り組もうと思ってる?」
と問いかけ、考えさせるのです。
上司、先輩がいつも指示やアドバイスをしていると、
指示やアドバイスをもらいにくる部下・後輩しか育ちません。

人の話は聴いているようで聴いていないものです。
「ホウレンソー」と同様、
基本に戻って日ごろのコミュニケーションを振り返ってみてください。
自戒・・・

部下や上司とのコミュニケーションに悩んでいる人も多いと思います。
今日は、
みなさんがよく直面すると思われる二つの場面を取り上げます。

一つは、
部下の改善点を指摘したり、注意したりする際、
どうやったら部下のモチベーションを下げずにフィードバックできるか?

二つ目が、
上司や同僚の意見に対する反対意見を感情的にならずに聞いてもらうには
どうすればよいかです。

■部下へのフィードバックは「Start-Stop-Continue」の原則で

そもそもフィードバックとは、何のためにするのでしょうか?
改善してほしい点に関して部下に注意をする、部下を叱るというのはその一面です。

本来の目的は、
フィードバックをした結果、その部下が成長することにあります。
厳しく叱って
部下がやる気をなくしたり、信頼関係が崩れたりしては本末転倒です。
フィードバックをする際には、
相手の成長のために伝えるのだということを再認識してみてください。

フィードバックの目的は部下の成長です。
改善点を指摘するだけではなく他の要素についても伝える必要があります。

その際、ぜひ覚えておいていただきたいのが
「Start-Stop-Continue」の原則です。

「Start」は、部下が現在十分に行っていないことで、もっとやってほしいこと、
新たに始めてほしいことを伝えることです。
「Stop」は、止めてほしいこと。
「Continue」は、現状でできていることをそのまま続けてほしいと伝えることです。
「Continue」は、部下に自信を持ってもらうためにも不可欠です。

例えば、

「レポートが正確でミスがないのはすばらしい(Continue)。
 データを基に自分の提案を加えてみると、
 もうワンランク上のよりすばらしいレポートになるはず(Start)。
 せっかくの正確なレポートなのに締切に遅れては台無し。
 次回は締切には遅れないように(Stop)。」

となります。

この部下は、強い責任感で、
完成度の高いレポートに仕上げようとしたのですが、間に合わなかったのです。
上手にフィードバックすれば、
部下のやる気をつぶすことなく改善につなげることができます。

■フィードバックは事実に基づいて

二つ目のポイントは、事実や行動に基づいてフィードバックをするということです。

「いつもだらしがなくて困る」、「もっと積極的に動いてほしい」などと
抽象的な表現を使いがちです。
「だらしがない」は行動ではありません。
「提出物の期限に1日遅れた」、「会議の開始時間に5分遅刻した」は、行動です。

フィードバックをする際には、このような具体的な行動を伝え、
それをどう改善してほしいかを伝えます。

例えば、

「会議には担当者としての自覚を持って参加してくれないと困る」ではなく、
「会議は、自分の担当分野についての意見を発表できるように事前準備をして、
 始まる5分前には着席してください。」

となります。

■意見は建設的に

上司であれ同僚であれ、
見解の違う人に対して自分の意見を言うのは難しいものです。

感情的な議論ではなく、建設的に話し合うためには、
「反対意見を言う前に賛成できる部分がどこかを具体的に伝える」ということを
実践してみてください。

相手の話の1~10まですべてに対して反対ということは、実はあまりありません。
10のうち1~3は同じ意見だが、4以降は賛成できないという場合、
4以降についての自分の意見を伝える前に、
「私も1~3については同じ考えです。」とはっきりと伝えるのです。

その後、
4以降に関してどういう見解を持っているのか、なぜそう思うかという議論を展開すると、
相手も受け入れやすくなります。

例えば、

「こんな時期になぜそれを実施する必要があるのかまったく理解できません」ではなく、
「今回の3つの施策に関して、方針や目的に関しては賛成です。
 すばらしい取り組みだと思います。
 ただ、どうしても気になるのがその実施時期です。
 12月と言えば1年で一番忙しい時期です。
 時期について再検討の余地はないでしょうか。」 と・・・

フィードバックにしても反対意見にしても、
相手を追い詰めることが目的ではありません。

プライドや面子を保つことができる逃げ道を残すように心がけ、
より建設的なコミュニケーションを目指しましょう!!


夜寝る前に、

「明日中にあの企画を完成させるぞ!」と気合を入れたのに、

当日になってみると、朝一番でお客様からの電話が入ったり、

先輩から別の資料作りを頼まれたり・・・

としているうちに、
気づくともうやる気がしない。

似たようなご経験はありませんか?

人間の「やる気」に関するエネルギーは、

使わないと湧いて来ないと言われています。

精神分裂症の研究者で有名なエミール・クレペリンというドイツ人は、

「作業興奮」という考え方を明らかにしました。

これは

「人は何らかの作業に取りかかってみて初めて精神状態が、
 その作業に見合ったモードに変化する」

ということです。

手を付けるまでは、億劫だったのに

やり始めたら意外に没頭してしまったということがよくあります。

この現象は、脳の中心付近に小さな「側座核」と名付けられた部位があり、

ここに刺激が伝わって細胞が興奮すると「やる気」が沸いてくる。

何かをやり始める前は、
ここが興奮してないので「やる気がしない」状態となっているのです。

「騙されたと思って・・・」などと、

言われてやっているうちに仕事が面白くなることもあります。

他にも、習いごと、資格試験の勉強、健康管理のためのジョギング、

すべて大なり小なり、このような要素があると思います。

何かをやる前には気持ちが乗らなくても、

やり始めればやる気が沸いてくる。


何事も、まず始めることが大切なようです。

(参考:「海馬/脳は疲れない」池谷裕二、糸井重里著、朝日出版社)


シンガポールで行われていたU-17アジア選手権の決勝戦、

日本が北朝鮮を4-2で下して優勝です!



小野たちの世代以来、12年ぶりにU-17がアジアを制しました。

おめでとう、本当におめでとう!



選手、監督、関係者の皆さん、本当におめでとう&お疲れさまでした!



布陣は,最初は4-2-3-1って感じでしょうか・・・

大塚君のワントップで柿谷君のトップ下・・・



前半、北朝鮮の大きい・速い・強い選手たちにちょっとペースを見失い、

自分たちのサッカーができず、ロングボールを蹴りこむことが多くなっていました。

もしかしたら、決勝戦という大一番ならではの緊張もあったかもしれません。

こういうしびれる試合の経験が選手を成長させていくものですね。

日本はすでにこの先のU-17ワールドカップへの出場を決めていますから、

さらに厳しい勝負が待っています。

そういう意味でも本当によかったですね。



北朝鮮は、その大・速・強3拍子ボディに物を言わせた、ちょっと昔の韓国サッカーのイメージ。

ドカンとFWに放り込み、体でそれをものにして、ゴリゴリと個人でサイドをえぐり、

前が開けばずどんとミドルシュート。

荒削りだけど、迫力はある。

先制されたのは敵の8番の選手のミドルシュートが、

日本DFに当たってコースが変わった、ちょっと不運なものでした。



北朝鮮の選手は本当に大きく、身体能力も高く、ちょっと何歳ですか、と聞きたくなるような・・・。

日本は序盤それを生かしたサッカーにやや呑まれるものの、次第にペースを取り返し、

パスをつなげるようになってくる。

ところが実は、そういう時がちょっと危ないんですね。

「さあやるぞ」と前に出かかったところが、攻守の、試合の流れの分岐点になってくることが多いのです。



2失点目は、まさにそういうタイミング。

日本の選手がなんとなく上がり目になってきたところ、

敵の7番、アン・イルボンにボールを入れられてためられて

(この時に「あれ、DF薄いぞ。戻り遅いぞ」と思いました)

横へ流され、11番のあまりうまくない切り返しに日本のDFが滑ってしまい(人工芝ということもあるでしょう)、

シュートを決められてしまったもの。



残念、

しかしパスは回せている、人も動いている。

日本の形はできているのですから、後半で取り返せばいいんです。





後半、

日本は柿谷君を左サイドMFに移します。

斉藤君と大塚君が2トップのようなカタチでしょうか?



ボランチの10番山田君も、前半以上に攻撃に絡み、上がっていくようになります。

柿谷君は、比較的マークがゆるくなるサイドでボールを持つと、ほとんど失いません。

彼を基点に日本はどんどん走ってパスを回して、ペースを握っていきます。



後半12分、

山田君のパスが敵DFライン左(敵から見て右)の柿谷君に入り、

彼はボールを(わざと?)トラップでポーンと浮かせて、もう一度ポーンと浮かせて反転、

DFを置き去りにしてキーパーと1vs1、右足アウトにかけてゴール右隅へ、

というなんとも技巧的なゴール!

素晴らしい技術!

まるでレオナルドかベルカンプか、と思いましたよ!(笑)



その後も日本の攻勢は続き、

後半33分、ペナルティエリア直前でドリブルのスピードを落とした柿谷君から、

途中交代で入った端戸君へ、わざとのゆるい、短いスルーパスが通って、端戸君は強いグラウンダーのシュート!

GKの脇の下を抜いてゴール!

私はナイジェリアワールドユースでの、小野のプレーを思い起こしました。

あの時も、

「小野が持つと時間が止まる」という印象があったのですが、

この時の柿谷君の「ふっ」とスピードを緩めるプレー、

それに呼応してDF全員が一瞬「これからどうなる?」と混乱した時、

その瞬間も私には時間が止まったように感じられました。



また、

影のアシストとしてはこの時CB金井君が、中央から柿谷君を追い越しているんですね。

柿谷君はそっち(柿谷君から見て右)を見つつ、それとは違う方(同左前方)へ、ノールック・スルーパス。

敵DFは全員が柿谷君の視線を追って、金井君のほうへ首を回していました。

敵の視線が完全にコントロールされている瞬間。



ちょっとゾクッとしてしまいましたね。




同点になり、延長になると、またちょっと北朝鮮がペースを握ります。



何かに尻を炙られたような、そういう勢いで前に出てくる。

もともと体も速さもありますから、そうなると少しずつ後手にまわり、いくつかのチャンスを作られてしまいます。

日本側で気になるのはちょっと「えいやっ!」とでもいうようなディフェンスが増えてきたこと。

疲れてくると、難しく考えるよりも当たりに行ってしまいたくなるんですが、

それがかわされるとピンチが広がってしまう。

人工芝だからということもあるのでしょうが、

スライディングのタイミングも早すぎ、リカバーできなく、ピンチが広がっていたりすることもありました。



が、敵のシュートミスにも助けられ、延長後半へ。



ここでFW河野が投入されます。

この時間帯になっても、ボランチの山田も岡本もOMFをオーバーラップしていく運動量。

いやーこのチームも「走るサッカー」ですね。水を運ぶ選手がたくさんいる(笑)。



3点めは河野君が、ドリブル、

Pエリア内でDFを背負った水沼君にパスを出して&ゴー、

水沼君はDFを背負ったままヒールでぽわんと横へ、

河野君がそれを走りこんで受け、

DFの密集の中でシュート!

ゴール!



4点目は、

北朝鮮がさらに前がかりになったところ、一発のカウンターでDFラインを抜け、

キーパーと1vs1になった河野君が、普通にシュートを打つより「半拍」速いタイミングで、左足のアウトでシュート!
キーパーのタイミングを完全にはずしてゴール!



2002年W杯のロナウドのトゥキックシュートを思い出しましたよ。

ああいうキーパーとの1vs1は意外に決まらないもの。

正直にキーパーにぶつけてしまうケースも多いものです。

この、キーパーが準備を整える前のアウトサイドシュートは、いいアイデア&技術でした。



2点先制されたところから、4点取り返しての、

これはなんとも価値がある勝利ではないでしょうか。



しかもスタミナ自慢の北朝鮮から、延長後半で2点とは!

さらに、

得点がいずれも技術とアイデアと走力で奪った素晴らしいゴール!

いやー、いいものを見ました(嬉)。



今日はみんな、みんなヒーローですね!




ところで、U-17のサッカーはオシムサッカー的ですが、

それは城福監督のサッカーがジェフのオシムサッカーを信奉しているから、のようです。



ナンバーの記事からです・・・



●「セーフティにやれ、と言えば、選手たちはできる。

  だけど、自分たちがリスクを冒さないと、点は取れない」(城福監督) 

と同時に、

「やり続けなければ、すぐにリスクを冒せるようにはならない」と、その難しさも痛感しているようだった。

だからこそ、

「ジェフのサッカーは、日本人が一番生きる」と常々考えていた城福は、オシムへの期待をこう表現した。
「このチームでもう1年7カ月やっていますけど、その意識を植え付けるためには、

僕らが5年やるより、A代表が2カ月やるほうが影響は大きいでしょう」●


あのサッカーが、

「ジェフのサッカーは、日本人が一番生きる」と考える監督によって指導されていたというのは、

なんとも納得ですね。



こういう風に日本サッカーの「日本化」は行われていくのだ、と思います。

オシムだけがやることではない。

城福さんをはじめ、小野技術委員長も、大熊さんも、反町さんも、井原さんも、

それどころかあらゆる年代の、日本全国津々浦々の指導者のかたがた、

そして選手、みんながやることなのでしょう。

私は「オシム監督に期待すること」で、まさにそのように書きました。



そして、

城福監督が言うように、フル代表のサッカーがそのためのショーケース、いいお手本となる必要があると思います。

トリニダート・トバゴ戦はともかく、その後のサッカーは、まだそれをなしえていませんが、

なんだか一足先にU-17がいいサッカーを見せてくれましたね。

これが日本中のサッカー少年に広がって、さらに「日本化」が浸透、加速していってくれるといいですね。

さて、

今回のU-17チームに話を戻すと、これで世界の同年代と戦う資格を得ましたが、

もちろん今やっているサッカーで十分なわけではありません。

先にも言ったDFの問題もそうですし、パス回しだってムービングだって、まだまだ先へ行けるはず。

逆に言えば、

先に行かないと世界ではそう簡単に通用しないはずです。



もっともっと自分を磨いて、レベルを上げて、そしてそれを出し切って、

世界をあっと驚かせるような、いい試合をして欲しいですね。


とにかく今日はおめでとう!


何事も、上達するためには訓練が必要だ。

スポーツでも、芸術でも、仕事でもそれは同じである。
たとえば、
プロ野球の選手ならば訓練の為に、ランニングをしたり、
素振りをしたり、守備の練習をしたりする。

プロゴルファーがどんな訓練をしているのか詳しくは知らないが、
賞金女王の不動裕理さんは
「私の仕事は練習です。
 普通の会社員の方は毎日8時間働くのですから、
 私も毎日8時間練習をするのは当たり前です。」
と言っておられた。

このコメントを聞いて、
さすがに賞金女王になる人は違うなと感心する人は多い。

だが、ただ感心しているだけでは意味がない。

そのスタンスを見習って、
「ようし。明日からもっと気合を入れて仕事をするぞ。」
などと張り切ってみても、さらに意味はない。

重要なのは、そのスタンスではなく、時間配分である。

私たちは通常、
プロスポーツ選手やプロアーティストたちの
練習姿を見る機会がない。

見せてくれるのは、試合やコンサートや完成した絵画などである。

女子プロゴルフであれば、年間30試合ほど。
私たちが目にするのは30×4日間=120日間の試合風景である。

そのうちの何試合に不動裕理選手が出場しているのかは知らないが、
25試合に出ているとしたら、私たちがテレビで眼にしているのは
延べ100日間ということになる。

では、残りの265日は何をしているのかといえば、
やはり練習をしているのである。

もちろん、
たまには何もせずに休んでいる日もあるに違いない。

だが、それも試合に集中するための大事な時間なのだろう。

彼女はおそらく、365日すべてをゴルフ中心に生きているのである。

だが、私はなにも365日仕事をしろとか、
仕事のことを考えろと言いたいのではない。

練習の時間を作れといっているのだ。
 

私たちは知らず知らずのうちに、
試合に出て結果を出すことがプロ選手の仕事だと思い込んでいる。

だが、試合は練習の成果を見せる場所でしかない。
実際には不動選手の言うように、練習こそが仕事なのである。

当たり前の話だが、試合に出ているだけでは勝てるようにはなれない。
なぜならば、試合でしか身につかないスキルがあるように、
試合では身につかないスキルもたくさんあるからだ。

プロ野球選手は試合に出るだけでは、筋力がつかない。

だからランニングをしたり、
ウエートトレーニングをしたりするのである。

守備のスキルも試合だけでは身につかない。
試合中に球が飛んでこなければ、スキルを磨く機会もないからだ。


繰り返すが、上達するためには訓練が必要なのだ。


だが、ビジネスの世界ではこの当たり前のことが理解されていない。
会社で仕事をするというのは、スポーツ選手で言えば
試合に出ているのと同じである。

スポーツがそうであるように、
仕事のスキルも仕事をしているだけでは身につかない。

にもかかわらず、会社に来て仕事をしているだけでスキルがつくと
信じ込んでいる人は多い。

経営者も同じだ。

営業をしているだけでは営業のスキルは上がらないし、
経営をしているだけでは経営のスキルも上がらない。

要は「生き方」だったり、
「流儀」だったり
といったものではないかと思う。

随分前に、あるサッカー指導者の先生に



「選手が思った通りになかなか動いてくれないことがある
 と思いますが、先生はそういう時にどうされていますか?」



と質問をしました。


そうするとその先生は、


「人を動かすなどチャンチャラおかしい。

選手が自ら動こうと思える環境を提供することが

指導者の大切な役目です」



と言われた時に、バットで後頭部を殴られた気がしました。


それまで私は、

知らないうちに部下を思い通りに動かそうとしていたことに気付きました。



部下はロボットでも奴隷でも兵隊でもありません。


自らの意思を持ち、自らの考えを持って動く人間なのです。



仕事を円滑に遂行していく上で指示・命令をすることはよくあります。



しかし、
思ったように動いてくれない部下には以下3つの要素が考えられます。



1.不安  2.疑問  3.異論



です。


動かない人は、動かないなりの言い分があります。



何が障害となって前へ進むことが出来ていないのかをよく聞いてあげて、
取り除いてあげることが大切です。



上司は部下のヘルパーであってはいけません。


あくまでサポーターであることが大切です。



マネジメントは相手や直面している物事によって変化するものであり、
段階があることを付け加えておきます。



1.ティーチングの必要な人(物事)


2.コーチングの必要な人(物事)


3.委任の必要な人(物事)


まだまだ暑い日が続いていますが、秋の気配は濃くなってきました。

明るく・元気良く・爽やかに・・・

今週も張り切って頑張りましょう!


アジアカップ最終予選、アウェーの2連戦が終了した。


VSサウジアラビアとは0-1と悔しい敗戦だったが、

アジア5強の一角、ホームで絶対的強さを誇るサウジアラビアとのアウェー戦である。


しかも日本は監督が代わって3試合目、

サウジは監督が留任しチームの熟成度は段違い、という条件の中で、

オシム監督が言うようにむしろ内容では上回っていたのだから、私は及第点だと思う。


「内容」を計る一つの物差し(もちろんあくまで参考にしかならないが)は、「シュート数」だろう。

それを見ると、この試合は13:13とまったくの互角であったことがわかる(日刊)

ただし、

サウジは可能性の低いミドルシュートも多く、枠内シュート数では日本5:サウジ2であることを見ても、

観戦中に「内容では押していた」という感覚を持っていた人は正しいといえるだろう。

もちろん、

だからこそ勝っておきたかった試合であって、悔しいことは確かなのだが・・・


ところで、

就任して試合数が少ない時期がいかにコンセプトを浸透させるのに苦しいものか、

過去の事例を一つ見てみよう。


ジーコ監督時代にちょうど、4試合目にしてアジア4強(当時)の一角、

韓国とのホーム&アウェーの親善試合があった。


その試合は、

日本も韓国も海外組抜きで行われたアウェー戦で、シュート数日本8:韓国16、

日本ホームでは、日本2:韓国15ということになっている

(繰り返すが、シュート数はあくまで参考にしかならないが)。


日本はアジアではトップレベルだが、監督就任して日が浅く、コンセプトの浸透がなされていなければ、

他のアジアトップレベルの国に苦戦することはこれまでもあったことだ。


毎日練習できるクラブの監督に比べ、代表監督はとびとびにしか選手と接することができない。

そういう中での3試合目、しかも連続ではなく、間にJリーグの試合をいくつも挟んで、というのは、

まだまだ「チーム立ち上げたて」と考えるべきだ。


私は、ジェフのサッカーを見ていても、また難解な(笑)ビブス練習を見ていても、

「選手個々の対応力を練習を通じて向上させる」ことを主たる方法論とするオシムサッカーの浸透には、

もっとずっと時間がかかると思っていた。

しかし、

3試合目にしてサウジアラビア相手に、あれだけの内容のサッカー(開始15分は除く)を見せられるとは、

代表の選手の吸収力にむしろ私は驚いたくらいである。

今後さらにオシムサッカーへの理解を深めていけば、日本はどのように成長していくのか。

この1戦で、私はさらに楽しみになった。



しかし言うまでもなく、敗戦は敗戦である。


そこに問題はあるし、それは改善されていかねばならないだろう。

「できたこと」と「できなかったこと」を、いくつかのポイントで見ていこう。



○守備面


開始1分30秒、阿部は早くも3バックの左に入っている。

ディフェンスは、この阿部-闘莉王-坪井の3バックに、その前に鈴木を配する形だが、

全体としてはうまく機能したと思う。

3分には、三都主が高い位置からプレッシャーをかけて奪い、達也へパスを通している。

高い位置で奪っての速攻を狙うというかたちは、いくつか作ることができていた。

19分ごろの、阿部の前へ出てのインターセプトから、達也とのパス交換、

達也へのパスなどはまさにこのチームの「やりたいこと」そのものだろう。

また、

11分には敵にドリブル侵入されているが、鈴木と遠藤がバイタルエリアを埋め、

左右のアウトサイドもしっかりと絞って対応している。

23分には鈴木がバイタルエリアを空け、左サイドへ出て行ってディフェンスしているが、

中央には加地が絞ってバイタルエリアを埋めている。

鈴木も、加地も、駒野も臨機応変に中盤で守り、あるいは3バックに入り、

複雑に役割を分担して、守備を機能させている。

この短期間でできることとしてはなかなかのものだと思う。


失点シーンは、

後半28分に鈴木がやはりサイドへ出て行って空いたバイタルエリアを、7アミンに使われてシュートを打たれ、

こぼれだまが43アルドサリに渡って決められたもの。

このシーンでは、空いたバイタルエリアを埋めるべき遠藤、加地の動きがやや遅かった。

また、鈴木自身、首を振って後方を確認していればアミンがフリーなのが確認できたはずで、

彼なら戻ってケアすることもできただろう。

この点では23分にできていたことが、各人できなくなっているわけだ。


後半には敵がサイドの攻防に人数をかけて来て、鈴木がバイタルエリアを空けることが増え、

そのケアができないシーンが増えていく。

日本にもチャンスがあったため選手が上がっていたこともあるが、同じ形で何度かやられかけているだけに、

試合中にでも修正を施したかったところだ。

あるいは、いったんわざと落ち着かせて敵の勢いをそぐか。

その辺のゲーム中の対応は、国際試合の経験が少ないだけにまだ時間が必要なのかもしれない。




○ビルドアップ


鈴木や坪井、阿部はグラウンダーのビシッとした楔に入れるパスを何本も狙い、何本も成功させていた。

これはホームのイエメン戦で少なかったものでもあり、オシム監督の狙いが選手に浸透し始めている証だろう。

33分の達也のドリブルからの、遠藤の惜しいミドルシュートは、

坪井が達也に出した「ビシッとクサビパス」からはじまっている。

これは増やして行きたいし、正確性も増したいところだ(狙いはいいが、インターセプトされることもままあった)。

ただ、

オシム監督から怒られたらしいが(笑)、特に闘莉王には可能性の低いロングフィードを蹴ってしまうことが目立った。もちろん彼だけの問題ではなく、FWや周りの動き出しのせいもあるのだが、

自分がフリーだったり、周りにセーフティーなパスコースがある時は、

もっと確実なビルドアップをしていきたい。



○攻撃面


DFラインやボランチからの「ビシッとクサビパス」からの攻撃は

だいぶできるようになってきた(例えば前半42分にも)。

また、

サイドからクロスを上げる時には、ペナルティエリア内には2トップだけではなく、

多くの人数が入っていくこともできている(ホームのイエメン戦の前半はこれができていなかった)。

前半29分には加地からのクロスに巻、達也、遠藤、三都主、駒野までペナルティエリア内にいる。

これもよいところだろう。

ただ、

奪ってからの早い攻撃といういう面では、ジェフのいい時に見せるような、

「奪った瞬間に全員が一斉に走り出す」というシーンはあまり見せることができなかった。

これは熟成度の問題、一人ひとりの「リスク・チャレンジングマインド」の問題などによるものだろう。

オシム監督はここをもっとも重視しているはず。

もっと向上して欲しいところだ。

ただ、

アウェーであること、サウジが意外と低いDFラインを採っていたこと、

それによって敵陣にあまりスペースがなかったことで、

そういうサッカーにとって難しい状態ではあったことは認識しておきたい。

敵が自陣にしっかりと陣形を引いてしまうと、2列目からの「追い越し」は難しくなる。

イエメンではサイドにはスペースがあったが、サウジではそこもかなりつぶされていた。

早いサイドチェンジや、「ビシッとクサビパス」からの攻撃でそこをこじ開けていくことが、今後もっと必要になるだろう。

総じて、

就任3試合目にしては、攻守ともになかなかの機能性を見せ、内容面では及第点と言いたいところだ。

ただ、今後の課題として、


○ボランチがバイタルを空けた時の、周囲のケア(をやり通す)


○ペースを握られた時の、落ち着かせ


○「ビシッとクサビパス」の精度


○可能性の低いフィードを蹴らない


○さらに早い守→攻の切替


といったところがあるだろうか。

もちろん

まだまだ向上すべき点は多いが、

オシム監督第1シーズンとしては、まずはこれらの点をクリアしていって、

「考えて走る」オシムサッカー「日本化された」ムービングフットボールのとりあえずの完成形を見せて欲しいと思う。



イエメンは2300メートルの高地であり、

ホームではサウジに対しても主導権を握り、攻勢に出たチームと聞いていたが思ったよりも引いていた。

それに対して日本の布陣は、「やけに攻撃的だな」と個人的には思うのだが、

さて、オシム監督の意図はどのあたりにあるのだろうか。


それはともかく、アジアカップ予選の確実な通過を得た、この勝利は大きな意味がある。

予選の残り試合におけるトライアルなどなど・・・


詰まりに詰まったリーグ戦からさらに強行日程での、苛酷な環境のアウェー戦。

選手もスタッフも本当にお疲れ様でした。

 

 「魂」をおくったかいがありました。(笑)


オシム監督は、日本代表監督に就いた二人目の「プロの代表監督」である。

私はこの監督の就任を歓迎したいと思う。

私が、日本代表監督に望む条件のほとんどを満たしているからだ。



1:経験と実績のあるプロの代表監督であること


2:ボールも人も動く、コレクティブなムービング・フットボールを志向していること


3:できれば、日本や日本サッカーについて知識を持っている人であること


4:できれば、協会やマスコミなど、日本サッカー全体を改革する意思を持っている人であること


以上のような条件である。

そして、

経験においてはトルシェ監督の持っていたそれよりも一段上のものを求めたい。

具体的には、

W杯のグループリーグを突破、決勝トーナメントで指揮をとった経験があるとより望ましい。


一目瞭然、オシム監督はこれらの全てを満たしている(「できれば」のものまで含めて)。

良い監督が日本代表監督に就いてくれたものだと思っている。



オシム監督は、難しい時期に日本代表監督に就任した。

4年前のような、

国際経験のある能力の高い選手たちの豊富なプールは、前監督の固定方針により今回は提供されない。

能力のあるJリーグの選手たちも、代表レベルでの国際経験は浅い。

また、

ドイツW杯を戦った選手たちは、4年後には主力として計算できる年齢ではない。

4年後をにらめば、大幅な世代交代が必然となる。


本来であれば、オシム監督には2年~3年の歳月を与え、

フリーハンドで日本代表をリ・ビルド(再構築)していってもらいたいところだ。

そうすれば、

2年後からはじまるアジア予選にある程度のレベルに達したチームで臨むことができるだろうし、

同時にその後のベースも作っておくことができるだろう。

4年後を見据えながら、アジア予選で戦うチームを作るのは簡単なことではない。

それには最初の2年を丸々充てるくらいのことが必要だろう。


しかし、

今回はアジアカップが一年前倒しになり、2007年に本大会、

今年2006年にアジアカップ予選を行わなくてはならないこととなった。

しかも、

前回優勝国でも予選は免除されないというレギュレーションに変更された。

これによって、オシム監督は就任するとほぼ同時に、

アジアカップ予選という公式戦を戦わなくてはならないという、

きわめて異例、かつ同情すべき事態に陥っているのだ。



私は、オシム監督には大きく二つの期待をしたいと思っている。


一つは、

川淵氏の過度なコマーシャリズムへの傾倒によって歪んでしまった日本代表をめぐる環境を「正常化」すること。

もう一つは、

オシム監督のいわゆる日本サッカーの「ジャパナイズ(日本化)」、

日本人の特長を生かしたムービング・フットボールを、4年後に完成させ、ワールドカップで披露すること。


オシム監督曰く、

日本は、ほかのチームにないものを持っているわけで、それを生かすことが大事である。

具体的には、素晴らしい敏しょう性、いい意味での攻撃性やアグレッシブさ、そして個人の技術。

(中略)例えば走るスピード、展開のスピード。


オシム監督はこれらを日本の長所と認めているようだ。


私もそれは正しいと思う。

またそれに加えて、組織志向性の高さ、持久力なども長所としてあげることができるだろう。

アジリティ、技術、スピード、アグレッシブさ、持久力。

それらを生かすことを考えた時、

「ボールも人も動くムービング・フットボール」が、日本の目指すべきサッカーとして浮上するのは、

ごく素直な、自然な結論だと思われる。


古くは、トルシェ元監督のチームも大まかに言ってそのようなサッカーを志向していたし、

西村監督が率いてアルゼンチン・ワールドユースに臨んだユース代表(後のアテネ世代)も、

まさに「ムービング・フットボール」を標榜したチームであった。


監督によって多少のぶれはあっても、ここ数年そのようなサッカーを日本全体が目標として掲げ、

そちらに向かっていたというのは、日本人の特徴を考えても、正しい方向性であったと私は思う。


それを踏まえ、4年後、日本人の特長を生かした、『そしてどこのマネでもないサッカー』を、

南アフリカのピッチの上で存分に発揮してくれること、

それができるチームを作ることを、私はオシム監督に望みたい。


それができる選手を発掘、育成し、またクラブに影響を与え、

また日本の指導者陣に、育成に影響を与え、日本全体をそちらに導いていく、

そのための船長となってほしいと思う。


もちろんそれは、オシム監督だけに押し付けていいことではない。


日本人の側、すなわち協会も、周囲の指導陣も、技術委員会も、もちろん選手も、

そしてジャーナリストも、サポーターも。

彼とともにそれを作り上げ、また吸収できるものは全て吸収していこうという姿勢がなければならない。

少なくとも現在、反町コーチをはじめとする日本人コーチ陣は、

オシム監督に食らいついていこうという気持ちを見せていると思う。

大熊コーチの大声だけで判断しているわけではありません。(笑)

私たちも負けてはいられない(笑)。


ただし、

今言っているようなサッカーをフル代表で行おうとするのは、ずいぶんと久しぶりのこととなる。

ムービング・フットボールには、かつての代表で言えば森島、現在では山瀬や羽生のような、

運動量豊富で2列目から飛び出していける選手が不可欠なのだが、

この4年間そういった選手はほとんど起用されていない。

それはやろうとするサッカーが違っていたからだ。

フル代表では「ムービング・フットボール」志向の方針が採られなかった結果、

そういったタイプの若い選手たちの国際経験も少ない。

オシム監督はほぼゼロから、それを組み上げていかなければならないのだ。



先にも書いたように、オシム監督は難しい時期に日本代表の監督に就任した。


世代交代が必然であること。

サッカースタイルの変換が必然であること。


一朝一夕で達成することのできるはずがないこの2つの課題に手をつけたばかりのところで、

早くもアジアトップレベルの強敵サウジアラビアとの、アウェーのアジアカップ予選が待っているのだ。

ジーコ監督もトルシェ監督も、これほどの厳しい条件下での試合は経験したことがない。

オシム監督があまりに平然とそれに臨もうとしているから、みんな気がつかないが(笑)。


また、

今年はワールドカップやそのための親善試合、A3などによるJリーグの中断があったために、

この時期選手たちはほぼ休みなしで戦い抜いている。

これはとんでもないハードスケジュールであり、選手たちの体には疲労が重くのしかかっているだろう。


しかも直前の30日まで試合があり、すぐに飛行機に飛び乗って長時間の移動があり、

時差もあり、気候も恐ろしく違う。

イエメンに至っては、2300メートルの高地である。

まったく、フ~~~といった感じだろう。


こういった点から、

私はオシム監督の就任第1期は

「スタイルを浸透させること」

「多くの選手にそのエッセンスに触れさせること」

「選手の見極めを行うこと」などを優先し、

アジアカップ予選に関しては「出場すること」だけを得られればよしと考える。


ゼロからのチーム作りと、結果を出すことを並行して行わなければならないわけだが、

アジアカップ予選は4チームのグループリーグ中、上位2位に入ればアジアカップのチケットを取れるのである。

ここではウェイトをチーム作りに置いていいだろう。


さて、と言うわけで、

私はこの中東アウェー2連戦、勝ち点2(以上)を取れればそれでオッケーだと思う。

2引き分けか、1勝か。


ほぼそれでアジアカップ出場が決まるだろう。

そうして最初の、異常に性急な(笑)ハードルをクリアしたところで、

あとはじっくりと日本代表の環境の「正常化」、

そして日本サッカーの「日本化」に取り組んで欲しい。


この8年間の代表狂騒曲のあとは、そろそろじっくりしっかりとした強化が必要だと理解されるべきだ。

私達日本人が「わが代表」と誇れる日本代表を構築すべき時だ!


オシム監督はそれを気づかせてくれる人でもあるだろう。


私はそれを期待している。


さて、今夜はもうイエメン戦だ。

監督も、選手も、スタッフもさぞや大変だろうと思うが、

ぜひ頑張って、いい戦いを見せてほしい。


私たちはここから、「魂」を送っている。