以下の問いに答えよ。
(1)nを整数とするとき、n2を8で割った余りは0、1、4のいずれかであることを示せ。
(2)2m=n2+3をみたす0以上の整数の組(m,n)をすべて求めよ。
(注)
2→n×n
m→2をm個かけあわせた数

 

灘中などでよく出されるタイプの問題です(灘中学校2019年算数1日目第4問灘中学校2021年算数1日目第5問など)。

ご丁寧に8の平方剰余・非剰余を考えなさいというヒントまでついているので、差がつかないような気がしますが・・・

中学受験をしていない中学生でも、文字式の利用を習っていれば(1)を機械的に解くことができますからね。

(1)があれば、(2)は落としようがないですしね。

 〇は整数です。〇×〇を8で割った余りは0か1か4です。

 このとき、2×・・・×2(2を□個かけた数)=〇×〇+3となる□と〇を求めなさい。

こういう問題にして、小4の教え子に解いてもらったら、すぐに□=2、〇=1という答えを求められましたからね。

□がもっと大きくなることはないのとこちらが言うと、ちょっと(30秒ぐらいかな)考えて、8で割り切れちゃうからと答えてくれました。

なお、問題文に「すべて」と書いてあるのははったりで、むしろ答えが1つかもしれないと警戒すべきでしょうね(下の問題を参照)。

数学では何も書いていなくもすべて求めるのが当たり前で、わざわざ「すべて」と書くのは、答えが複数あるから気を付けてねという親切な出題者か・・・(あえて言いません)。

 

 

 

 

 

 

詳しくは、下記ページで。

 九州大学2025年前期理系数学第3問・文系数学第3問(問題)

 九州大学2025年前期理系数学第3問・文系数学第3問(解答・解説)

 

 中学受験算数プロ家庭教師の生徒募集について

 中学受験算数プロ家庭教師のお申込み・ご相談

 

 

 

 

 コイン①、…、⑥が下図のようにマス目の中に置かれている。
   

 

 これらのコインから無作為にひとつを選び、選んだコインはそのままにし、そのコインのあるマス目と辺を共有して隣接するマス目のコインを裏返す操作を考える。例えば、①を選べば、②、④を裏返し、②を選べば、①、③、⑤を裏返す。最初はすべてのコインが表向きに置かれていたとする。正の整数nに対し、n回目のの操作終了時点ですべてのコインが裏向きである確率をpnとするとき、以下の問に答えよ。
(1)p2を求めよ。
(2)コイン①、…、⑥をグループA、Bに分けることによって、n回目の操作終了時点ですべてのコインが裏向きであるための必要十分条件を次の形に表すことができる。
 n回目の操作終了時点までにAに属する各コインはそれぞれ奇数回選ばれ、Bに属する各コインはそれぞれ偶数回選ばれる。
 どのようにグループ分けすればよいか答えよ。
(3)p4を求めよ。
(注)
確率→小学生の場合、とりあえず、すべての場合に対してある場合が起こる割合と考えればよいでしょう。
正の→0より大きい
(2)の問題文が小学生にはわかりにくいですが、要するに、コイン①、…、⑥をそれぞれ選んだ回数は奇数回か偶数回か答えなさいということです。(3)を解くためのヒントに過ぎないので、小学生の場合無視してもよいでしょう。(3)を解こうとすれば、このことを考えることになりますからね。

 

メインの(3)の問題は、確率の問題を場合の数の問題にすれば、中学入試にそのまま出せそうな問題です。

実際、同じような考え方で解ける問題が中学入試で出されていますからね(ラ・サール中学校1994年算数2日目第3問慶應義塾中等部2016年算数第7問など)。

本質的には何も変わりません。

(1)は簡単すぎますね。

文系の人が大問を丸々落としたらかわいそうという出題者の配慮かもしれませんね。

(2)は、(3)を解こうとしたら当然考えることで、名大の理系に合格するようなレベルの受験生ならこのヒントがなくても解けるでしょうね。

(3)は、上で紹介した慶應中等部の解説のように、式を作って消去算に持ち込むこともできますが、慶應中等部の問題ほど設定が複雑ではないので、わざわざ式を作るまでもないということで、式を作らずに解いています。

詳しくは、下記ページで。

 名古屋大学2025年理系数学第4問・文系数学第3問(問題)

 名古屋大学2025年理系数学第4問・文系数学第3問(解答・解説)

因みに、今年の名古屋大学の問題は、文系は3問中2問、理系は4問中2問が小学生が解けるものでした(いずれの問題も高1で配当される数Aの問題)。

 

 

文系の残り1問は数Ⅱの微積で、理系の残り2問は数Ⅲの微積で、出題範囲がかなり偏っていますね。

 

 

 

 次の[ ]にあてはまる適切な数値を解答欄に記入せよ。
 1個のさいころを3回続けて投げるとき、k回目に出る目をXk(k=1、2、3)とする。このとき、
 ・積X123が10の倍数になる確率は[ア]、
 ・和X1+X2、X2+X3、X3+X1が、いずれも6の倍数にならない確率は[イ]
である。
(注)
確率→小学生の場合、とりあえず、すべての場合に対してある場合が起こる割合と考えればよいでしょう。

 

いずれの問題も小学生でも解ける問題です。

前半の問題は東京工業大学(現在は、東京科学大学)の過去問(東京工業大学2012年数学第1問(2))と同じ問題です。

余事象を考えて解いています。

後半の問題は前半の問題と比べるとかなり面倒そうなので、6×6の表をかいてねじ伏せています。

さいころを3個振る問題で、6×6の表をかいて処理する方法をマスターしていれば、2、3分でできますよ。

因みに、前半の問題を6×6の表をかいて解くと、{6×6+3×5+1×(6×6-4-5-6)}/(6×6×6)=1/3となります。

 
解くのに1分もかかりません。
図を見ながらこの式の意味を考えてみるとよいでしょう。

詳しくは、下記ページで。

 東京慈恵会医科大学2025年数学第1問(問題)

 東京慈恵会医科大学2025年数学第1問(解答・解説)

 

 中学受験算数プロ家庭教師の生徒募集について

 中学受験算数プロ家庭教師のお申込み・ご相談

 

 

 

 

 整数a、b、cに対し次の条件を考える
。   (*)a≧b≧0かつa2-b2=c
(1)c=24、25、26それぞれの場合に条件(*)をみたす整数の組(a,b)をすべて求めよ。
(2)pは3以上の素数、nは正の整数、c=4p2nとする。このとき、条件(*)をみたす整数の組(a,b)をすべて求めよ。
(注)
a2→a×a
b2→b×b
正の→0より大きい
2n→2×n
4p2n→4と「pを2n個掛け合わせた数」の積

 

「和と差の積=2乗の差」(南山中学校女子部2024年算数第1問(4)の解答・解説を参照)を利用して約数のペアの議論に持ち込みます。

その際、偶奇性を利用すると簡単に処理できます。

偶奇性を利用する問題は中学入試でも昔からよく出されています(神戸女学院中学部2003年算数第2問南山中学校女子部2025年算数第7問など)

(1)の3問と(2)で同じことを繰り返し問うているだけで、簡単な問題です。

小学生の場合、(2)の指数の処理が若干難しいでしょう。

名大の受験生のレベルを考慮すると、pを単に素数とし、2とそれ以外の素数の場合分けを怠ったら減点するような問題でもよかったような気がします。

素数の問題では、2(唯一の偶数)と3(唯一の3の倍数)に常に注意を払うべきであって、中学入試でもそういうことが問われていますからね(南山中学校女子部2022年算数第4問(2))。

南女の好きそうな論点がちりばめられた問題なので、南女の受験生は、少なくとも(1)ぐらいはさっと解けるようにしておいた方がいいでしょうね。

因みに、a2-b2=2026を満たす(a,b)はありません。

詳しくは、下記ページで。

 名古屋大学2025年理系数学第2問・文系数学第2問(問題)

 名古屋大学2025年理系数学第2問・文系数学第2問(解答・解説)

大阪星光学院の高校入試で(1)の数値が変わっただけの問題が出ているので、解いてみます。

(問題)

 大阪星光学院高等学校2020年数学第1問(4)
 x2-y2=80となる正の整数x、yの組(x,y)をすべて求めると、(x,y)=[          ]である。
(注)
正の→0より大きい
(解答・解説)
与えられた条件より、(x+y)×(x-y)=80となります(和と差の積=2乗の差の利用)。
(x+y)+(x-y)=x×2(偶数)だから、x+yとx-yの偶奇は一致します。
x>0、y>0だから、x+yはx-yより大きくなります。
80の約数のペアがx+yとx-yということですね。
最初に述べたことに注意すると(x+y,x-y)=(40,2)、(20,4)、(10,8)となります。
(x+y,x-y)=(40,2)のとき、和差算を解くと、x=(40+2)/2=21となり、y=21-2=19となります。
(x+y,x-y)=(20,4)のとき、和差算を解くと、x=(20+4)/2=12となり、y=12-4=8となります。
(x+y,x-y)=(10,8)のとき、和差算を解くと、x=(10+8)/2=9となり、y=9-8=1となります。
したがって、(x,y)=(21,19)、(12,8)、(9,1)となります。

 

今回取り上げた問題は平方数-平方数の問題ですが、立方数-立方数の問題が京都大学などで出されています。

小学生の場合、因数分解はできないので、平方数-平方数の問題の場合、和と差の積=2乗の差を利用したり、面積図をかいたりして処理することになり、立方数-立方数の問題の場合は、体積図をかいて処理することになります。

京大の(理系のほうの)問題(負の数の答えを排除したもの)が解けた小学生の教え子も過去に何人かいます。

 

 中学受験算数プロ家庭教師の生徒募集について

 中学受験算数プロ家庭教師のお申込み・ご相談

 

 

 

 

 

 

 

 右の図1のような2n個のマスのそれぞれに〇、×のいずれかの記号を入れる入れ方を考える。ただし、180°回転して同じになるものは1通りと考えることにする。たとえばn=1のとき、記号の入れ方は図2のように3通りある。
(1)n=2のとき、記号の入れ方は[ ]通りある。
(2)n=3のとき、記号の入れ方は[ ]通りある。
(3)nが自然数のとき、2n個のマスに記号を入れる入れ方はnを用いて[   ]通りと表せる。
(注)
2n→2×n
自然数→1以上の整数(小学生は無視して考えればよいでしょう。)

 

 

「180°回転して同じになるものは1通りと考える」という条件があるので、ダブりに注意する必要があります。

解説ではあえてダブらせて後で調整するという方針で解いています。

この方針は非常に大切なので、最難関中学校の受験生はしっかりマスターしておく必要があります。

下の問題を解いてみるとよいでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

大阪星光の問題に戻ります。

n=1のとき(問題の例)とn=2のとき((1))を理論的にきっちり分析することができれば、メインの(3)の問題も同様にしてすぐに解けます。

(1)と(2)だけなら、書き出して解くという方針でも解けないこともないですが、その方針では、(3)は厳しいでしょう。

何も考えずに書き出しても意味はないですが、n=2の場合を書き出したときに、はじかれたものがどういうものであるかということと問題文の例ではじかれたものがどういうものであるかということを考えれば、解説の方針にたどり着ける可能性は十分あります。

ところで、解説では、n=1のときとn=2のときにぎりぎりまで計算していませんが、これは非常に大切なことです。

計算してしまうと見えなくなってしまうことがありますからね。

例えば、次のような問題を低学年の子に解いてもらうことがあります。

 最初の数が3で、2ずつ増えていく数を左から順に並べます。左から20番目の数は何ですか。

初めて教えた子は、たいてい3、3+2=5、5+2=7、・・・というようなことをして答えを出そうとします。

これで答えを出せること自体はいいことですが、計算はしなくてもいいから、番号と式だけ書いてくれればいいよと必ず言います。

すると、

 ① 3

 ② 3+2

 ③ 3+2+2

 ④ 3+2+2+2

 ⑤ 3+2+2+2+2

というように書いてくれるので、⑤って数字が何個並んでいるか問うと、5個とすぐに答えてくれ、2は何個並んでいるか問うと、4個とすぐに答えてくれます。

これをいくつかの番号でやった後、⑳はどうかなと問うと、数字は全部で20個で、2は19個だと答えてくれ、3+19×2=41が答えだと言ってくれます。

最初が2だったら楽だったよねと言うと、2×20+1=41としたほうが楽だとたいていの子が気付いてくれます。

低学年のうちはこういう勉強法が非常に大切で、等差数列の□番目の公式を覚えせてそれを当てはめて解くなどという学習法では、高学年で破綻することがあります(公式を忘れたと言って手が(思考も)止まってしまうような状態です)。

もちろん、等差数列の□番目の公式を自分で導き出せるのであれば問題ありません。

詳しくは、下記ページで。

 大阪星光学院高等学校2025年数学第4問(問題)

 大阪星光学院高等学校2025年数学第4問(解答・解説)

 

 中学受験算数プロ家庭教師の生徒募集について

 中学受験算数プロ家庭教師のお申込み・ご相談