
千鳥ヶ淵戦没者墓苑 納骨の儀と拝礼式に出席
5月27日 千鳥ヶ淵戦没者墓苑において
厚生労働省主催の納骨の儀と拝礼式が執り行われ、
今回、先の大戦において海外で亡くなられ身元が分からず
遺族のもとに帰る事ができなかった戦没者301柱が埋葬された。
その中にグアム島アガットの水道工事現場で
見つかったにも関わらず埋め戻され、
7年間再発掘を陳情し苦労を重ね、
最終的に当時の菅官房長官に陳情してやっと2016年に
再発掘・収容された3柱は我々は感慨無量で、
マタバンビーチで収容された4柱も埋葬された。
戦地での戦没者は240万人、
今日まで千鳥ヶ淵戦没者墓苑に納められたご遺骨は37万700柱。
未だ日本に帰る事ができないご遺骨は203万柱である。
武見厚労相は「戦後79年を迎えようとする今日、
いまだに多くの戦没者が各地に眠っている。
一日も早くふるさとに戻れるよう全力を尽くす。
また今日の平和と経済大国の礎は、
戦没者の犠牲の上にある事を心に刻み、
次世代に語り継ぎ、決して風化させてはいけない。」と式辞を述べた。
大勢の関係者が順番に献花し、拝礼した。
松本理事長は、「グアム島で戦死した松本五郎の甥です。
安らかにお休みください。ご苦労様でした。」と、深く祈りをささげた。
2023年度 千鳥ヶ淵戦没者墓苑 春彼岸参拝
3月29日
春の嵐の中
千鳥ヶ淵戦没者墓苑にて
〔グアム島で亡くなられた英霊の春の彼岸参拝〕を
執り行いました。
約60名の方が参列してくださいました。
開式の辞
内藤寿美子 理事
黙祷
理事長 挨拶
本日は年度末のお忙しい中、大勢の皆様のご出席を賜り、
桜の花もほころびかける中、
今年もここに春の彼岸参拝を開催できますことを、
深く感謝申し上げます。
日頃より当法人の活動に温かいお心をお寄せ頂き、
誠にありがとうございます。
心より厚く御礼申し上げます。
あの悲惨な太平洋戦争が終わり、
七十九年の歳月が経過しようとしています。
しかし、世界に目を向けると、
ロシアのウクライナ侵攻は
二年を過ぎたいまも止まる気配さえありません。
また、パレスチナ・ガザ地区では
イスラエル軍の戦車やミサイルによって都市が破壊され、
食料の配給を待つ女性や子どもたち、
罪のない大勢の人に無差別な砲撃が加えられました。
こうした蛮行は、まさに狂気の沙汰であり、
国際社会がさらに連帯を強め、これ以上の戦火の拡大を
何としても食い止めていかなければなりません。
私たちも戦没者遺族としての立場から声を大にして
武力による侵略と破壊を非難し、
戦争のない世界の実現を強く願うものであります。
先の大戦において、
グアムで亡くなられた英霊約20,000人のうち
祖国に帰還できたご遺骨は、
わずか500柱にとどまったままです。
先日、厚生労働省で担当の室長にお会いした際、
アメリカ政府との間に遺骨収集の覚書を交わしていると
お聞きしましたが、行き違いが生じていて
収容は全く進んでいません。
家族の幸せを願い、
平和を求めて散っていった英霊のご遺骨を
一日も早くお迎えすること、
平和な世界の実現に向けて活動を続けていくことは、
戦後世代を生きる私たちの大切な使命であり、
責任でもあり、あらゆる手段を講じて
ご遺骨の収集・ご帰還を
急いでもらえるよう強く要望してきました。
私たち戦争遺児の平均年齢も80歳に達しましたが、
曾祖父をグアムの戦場で亡くされた谷村一成さんが今年、
理事として当法人に入会してくれました。
谷村さんは中央大学法学部を卒業後、
いくつかの法人を立ち上げ、
人道的なボランティア活動を続けておられます。
先日は10人ほどの後輩の方に声をかけて
当法人の活動報告展示会に駆けつけ、
会場でトークイベントを催していただきました。
これからも皆様方のお力添えを賜りながら、
平和の尊さを次の時代を担う世代に語り継ぎ、
谷村さんのような若い人たちがこの活動を
さらに広げていっていただけることを心から期待し、
ご出席の皆様のご健勝をお祈り申し上げ、
ご挨拶とさせていただきます。
二〇二四年 三月 二十九日
NPO法人 ピースリング・オブ・グアム・ジャパン
理事長 松本平太郎
顧問挨拶
元衆議院議員 土屋正忠様 挨拶
千鳥ヶ淵戦没者墓苑 榊枝宗男理事長 挨拶
一般社団法人 日本戦没者遺骨収集推進協会
菅谷徹 様 挨拶
ふるさと合唱
仁後雅子 監事(リード)と家族(演奏)
献花
3月4日(月)活動報告会トークイベントのお知らせ
2024年3月4日(月)
武蔵野プレイス1階ギャラリーで行う
活動報告会において
トークイベントを開催する運びとなりました。
お申し込みの上、ぜひご参加ください。
聞き手の谷村理事は、
グアムの戦いで亡くなった曽祖父をはじめ、
第二次世界大戦中に戦死した親族4人の
足跡を追う個人プロジェクト「戦後70年の旅」を
大学2年時(2015年)から開始。
また、フリーライターとして沖縄戦の遺骨収集や
語り部活動をする沖縄国際大学のサークルなどを取材。
昨年、より若い世代への記憶継承をミッションに、
NPO法人ピースリング・オブ・グアム・ジャパンの理事に就任。
東京都遺族連合会・高知県遺族会次世代の会ほか。
トークイベントの内容
①両団体の活動紹介(ゲストトーク)
②記憶の継承についての取り組み・考え(ゲストトーク)
③「約80年前の戦争」ってどう捉えている?(参加者間対話)
④「戦後」とは何か(参加者間対話)
⑤「記憶の継承の意義とは」(参加者間対話)