50年間の歩み と 平成29年度 活動報告
ピースリング・オブ・グアム・ジャパン 50年間の歩み
1、 昭和40年代からグアム帰還兵と共に
グアム・サイパンの慰霊巡拝を行う。
その後平成16年グアム戦友会山下会を継承し、
ピースリング・オブ・グアム・ジャパンを発足させた。
2、平成18年 最後の激戦地ジーゴのアンダーソン
空軍基地バックゲート近くに慰霊碑を建立。
3、平成20年 アガット地区戦場跡地にも同様の
慰霊碑を建立。
4、平成24年 非営利活動法人(NPO法人)として
法人格を取得。
平成29年度 活動報告
1、4月10日 厚労省と(一社)日本戦没者遺骨収集推進 協会を訪問。同協会の竹之下専務理事と面会し、
協会に入会したい旨伝える。
当法人顧問 土屋代議士を表敬訪問して説明する。
2、5月26日 (一社)日本戦没者遺骨収集推進協会を
訪問。竹之下専務理事と面会し、協会に入会したい
旨再度伝える。
厚労省訪問。中井川審議官、皆川室長、室長補佐
2名に面会。グアムは遺骨収集が遅れているので、
早くやってほしいと要望。
2016年5月にアガット地区で掘り起こしたご遺骨
3柱は、現在アメリカが鑑定中との話。
残りの発掘を要望。 当法人の顧問土屋代議士
を表敬訪問して、説明をする。
3、6月 厚生労働省から連絡があり、1年前に洞窟で
消失したご遺骨の件でグアムへ行き、日本総領事と
共にグアム警察署長に面会して、早くみつけるよう
捜査をしてほしいと強く要望をした、との話を聞く。
4、7月8日 お盆の慰霊参拝と慰霊碑清掃で
グアム訪問。顧問の土屋代議士と
秘書の土屋ゆう子氏、浦林日本総領事ご夫妻
はじめ多くの出席があった。土屋代議士にアガット
の、以前埋め戻しがあった水道工事現場を
視察していただく。
5、7月9日 平和慰霊公苑において南太平洋戦没者
慰霊協会主催、ピースリング・オブ・グアム・ジャパン
合同の慰霊祭に参加。
衛藤晟一内閣総理大臣補佐官、土屋正忠代議士、
川崎大師貫首、祐天寺、浦林日本総領事ご夫妻、
生還兵 星氏、遺族、JYMA、現地キリスト教会、
グアム副知事、厚労省、日本戦没者遺骨収集推進
協会、ピースリング・オブ・グアムのメンバー、
その他関係者総勢50余名が出席。
6、グアム政府考古学者にグアム滞在時に面会。
遺骨の収集と並行して、ご遺骨が遺族のもとに
帰れるように、国にDNA登録をしてもらうよう
アドバイスをいただく。
7、8月1日 理事会・総会を執り行い、松本誠氏を
副理事長に全員一致で選任。
8、8月15日 千鳥ヶ淵戦没者墓苑 参拝。
日本武道館で行なわれた全国戦没者追悼式に参列。
9、10月25日、28日 グアムの高木会長夫妻と
我々で懇談。
25日にJYMA赤木理事長からグアムの遺骨調査は
許可が必要なため、進んでいない現状を伺う。
10、11月4日 東京でグアム政府考古学者と面会。
再度、DNA登録の提案がある。
11、12月9日 グアムでグアム政府考古学者と面会。
米公文書館の資料を基に8月6日前後のグアムの
戦闘の記録を確認。44名のご遺体を埋めたと記録に
ある場所などを案内してもらう。遺骨の収集と
並行して、遺族が国にDNA登録をしてもらって
おくよう再度アドバイスをいただく。
12、12月10日 グアム日本人会主催 慰霊参拝と
清掃に参加。3か所の戦没者慰霊塔・慰霊碑の
清掃、慰霊参拝を行う。浦林日本総領事ご夫妻、
総領事館関係者、グアム政府考古学者、
関係者総勢50数名が出席。
13、12月20日 厚労省を訪問。新任の橋本審議官と
面会。その後、室長、室長補佐と会談。
ご遺骨がどこに埋められているか記載のある
米公文書館の貴重な資料を持参して手渡す。
DNA鑑定はやってもらえるのかの問いに、
室長からは今のところ無理という印象を受ける。
日本戦没者遺骨収集推進協会を訪問。
協会から、アガット地区に94体を埋葬したとする
米公文書館資料のコピーを基に発掘調査をしたいと
話がある。
顧問の土屋正忠前衆議院議員にお会いする。
14、平成30年2月20日 (一社)日本戦没者遺骨収集
推進協会に社員加入申込。結果は3月末に
判明の予定。
15、3月24日 千鳥ヶ淵戦没者墓苑にて春彼岸参拝。
16、3月29日14時30分~17時
遺骨調査活動の報告展示会開催
(武蔵野市立かたらいの道市民スペース)。
三鷹駅北口より徒歩3分
活動の詳細は、当ブログに掲載しています。
ぜひご覧ください。
2018年 千鳥ヶ淵戦没者墓苑 春彼岸参拝
3月24日 桜満開の土曜日、千鳥ヶ淵戦没者墓苑にて
〔グアム島で亡くなられた英霊の春の彼岸参拝〕を
とり行いました。
総勢約50名の方々が参列してくださいました。
理事長 挨拶
本日はご多忙の中、大勢の皆様方のご臨席を賜り、
本年も「春の彼岸参拝」をとり行うことができますことを
深く感謝申し上げますとともに、日頃より温かいお心を
お寄せいただき、心より厚く御礼申し上げます。
思えば戦没者の方々は暗黒の過酷な時代に遭遇され、逃れられない状況の中で、国の運命を背負わされ、
かけがえのない人生を国に捧げられました。
先の大戦においては、240万人の方々が外地で
亡くなられました。未だ113万人ものご遺骨は、
戦地に置き去りにされたままです。
グアム島においては、後方支援が全くないなかで、
絶対国防圏として死守を命ぜられ、米軍の圧倒的な
戦力によって19,000数百余名が玉砕されましたが、厚労省によるとご遺骨の収容は500柱にとどまり、
全くと言っていいほど手が付けられていません。
一昨年にはアサン洞窟で発見されたにも関わらず、
厚労省は雨期を理由に収容を先延ばしにした結果、
そのご遺骨は消えてしまい、現地警察がいまも行方を
調査中とのことです。
平成28年4月、戦没者の遺骨収集の推進に関する
法律が10年の時限立法で施行され、同年10月に
「日本戦没者遺骨収集推進協会」が発足しました。
私たちピースリング・オブ・グアム・ジャパンもまた、
グアム島の唯一の遺族会として、その協会に加盟
すべく、昨年末に示された入会基準に沿って現在、
申し込みをしているところです。
この時限立法は、最初の2年間を調査期間としていて、その2年が経とうとしていますが、このグアムの調査を
担当しているJYMAの代表からの報告によれば、
残念ながら、遺骨の調査は進んでおらず、お手上げの
状態にあるとのことです。
難航している大きな理由の一つとしては、グアム島は
米国の準州となっているために、調査には、グアム政府と米軍等の許可が必要とされていることがあります。
私たちとしては、この状況を打破していくために、
関係個所への立ち入り許可の権限を持っている団体
(空援隊)と連携して遺骨調査と収集を進めたほうが早く進むと考え、厚労省と日本戦没者遺骨収集推進協会に何度も提言しているのですが、いまだ理解してもらえず、
ご遺族の高齢化が進む中で、強い焦りを感じています。
昨年11月8日の新聞報道によれば、厚労省は
平成23年から5年間にわたり、米国公文書館に遺骨
調査の資料を閲覧に行った際、渡航費用を水増しし、
飲食・観光費用として不正に取得していたことが、
会計検査院の調査で明らかになりました。
国に命を捧げ、未だ無残なお姿で外地に取り残されている英霊のお気持ち、さらには、今の日本の平和と繁栄は、先の大戦で犠牲になられた310万名の尊い犠牲の
上にあるという事実、そこへの感謝と畏敬の念を
忘れた行為といわざるを得ません。
永遠の平和を願い、あの悲惨な歴史を風化させずに、
若い世代にしっかり引き継いでいくことが、我々NPO
法人設立の強い理念と使命であります。
「ご遺骨のご帰還なくして戦後は終わらない」。
そのことを改めて胸に深く刻み、行動していく所存です。
今後も皆様方の深いご理解と温かいお心を賜り、
更に奉賛の輪が広がりますよう、ご支援を切にお願い
申し上げる次第です。
来る7月7日(土曜日)は、南太平洋戦没者慰霊協会と合同で、ジーゴの平和慰霊公苑で慰霊式典を執り行う
事が決まりました。是非ご参加下さい。
終わりに、英霊のご冥福と、皆様方のご多幸、
ご健勝を心よりお祈り申し上げ、
ご挨拶とさせていただきます。 合掌
NPO法人 ピースリング・オブ・グアム・ジャパン
理事長 松本 平太郎
元 総務副大臣
ピースリング・オブ・グアム・ジャパン顧問
土屋正忠様 ご挨拶
内閣総理大臣補佐官 衛藤晟一参議院議員
秘書 柴原佳史様 ご挨拶
武蔵野市議会議員 東まり子様 ご挨拶
千鳥ヶ淵戦没者墓苑 理事 古賀英松様 ご挨拶
合唱 ふるさと ・ 献花
献奏 尺八 門傳良男師 お弟子さん
ハーモニカ 竹内克好氏 (元埼玉県教育長)
米海軍少将ジョン・C・クレイツ氏が
千鳥ヶ淵戦没者墓苑に献花に訪れ、
グアムで亡くなられたアメリカ軍の兵士もまた
、700柱未帰還との事です。
協力して一緒に遺骨収容をやっていきましょうと心強い話をいただきました。
会場設営にご協力いただきましたJYMA理事長ご夫妻、副理事長、学生の皆様、
毎年撮影をしてくださいます福井様 誠にありがとうございました。
平成29年度 活動報告 展示会 開催のお知らせ
平成29年度
NPO法人ピースリング・オブ・グアム・ジャパン
活動報告、展示会を行います。
場所 三鷹かたらいの道
日時 3月29日(木) 14時半から17時
是非足をお運びください。
7月7日(土)グアム平和慰霊公苑 慰霊祭のお知らせ
平成30年7月7日(土)
第14回 南太平洋戦没者慰霊協会主催
NPO法人ピースリング・オブ・グアム・ジャパン
(遺族会)共催
グアム・ジーゴの平和慰霊公苑にて
慰霊祭を執り行います。
平成30年度 千鳥ヶ淵戦没者墓苑にて 春彼岸参拝 のお知らせ
今年も千鳥ヶ淵戦没者墓苑にて
春彼岸参拝を執り行うことになりました
先の大戦を風化させず
若い人達に平和を繋いでいけますよう
沢山の方のご参加をお待ちしております
日時 平成30年3月24日(土)
13時 式典開始
場所 千鳥ヶ淵戦没者墓苑
式典後、墓苑休憩室にて報告会、懇親会を予定しています
※昨年の春彼岸参拝はこちらです