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優先順位?劣後順位?

自己プロデュース力/島田 紳助

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こんにちは。


先日、島田紳助さんの「自己プロデュース力」という本を読みました。
(と言っても、立ち読みしただけなのですが・・・)

なんといっても、島田紳助さんの若かりし頃のエピソードなど満載で非常に良かったです。

その中で特に驚いたのが、M-1グランプリの話。

M-1は、紳助さんがプロデュースしているお笑いの大会というのは知ってますよね。
今や、M-1は若手の登竜門。
優勝すれば、1000万の賞金だけでなく、テレビ出演やCM出演など成功が約束されてます。

私は、若手で才能のあるコンビを発掘する面白い企画だなぁと思ってました。
しかし、紳助さんの意図は少し違ってみたいです。
実際は、才能のない事に気づいていないコンビに
辞めるキッカケを与えていたらしいのです。

「10年やって準決勝残らなかったら辞めなさい!」

紳助さんってすごい優しい方だなぁと思いました。

人に、

「頑張れ!」
「まだ大丈夫だ!」
「弱音を吐くな!」

こういうのは簡単ですよ。


でも、
「もう諦めろ」
「君には才能がないよ」

って、なかなか言えないですよね。

諦めることにフォーカスを当てるって、本当の優しさだなぁと思います。



これって、実は仕事でも同じです。

コンサルティングという仕事柄、様々の経営の意思決定を見てきました。
今の多くの企業が、『 捨てる 』 決定が全く出来ていないです!

企業の意思決定で重要な事は、
いかに色々な事を、”諦め”たり ”捨て”、本当にすべきことに資源を集中できるです。

しかし、意思決定において、『優先順位』という言葉が使われますが、
優先順位はどれだ!と聞くと、全部優先だ!となってませんか?


あれも重要だし、これもやっておかないと・・・・と。


企業のリソース(ヒト・モノ・カネ)は有限です。限りあります。
そうなると、
『 あれも・これも・それもやる = どれも中途半端 』
となってしまいます。

※ヒトもカネも無限にあるなら、「あれもこれも」で良いと思いますが・・・


なぜ、捨てたり諦めたりの意思決定が難しいのか?


人に、

「あれは、どうなったか?大丈夫か?」
「あれは重要だから、よくチェックしておけよ」

と、重要な部分を引き上げて(優先して)、注意させることは簡単です。
部下に責任を押し付けてますからね。
問題があっても、「ほら、だから俺が注意しろって言っただろう!」と言い逃れが出来ます。


でも、

「これはやらなくて良い。その代わり、こっちを確実に成果出せ!」

と、諦めたり辞める指示を出すって、
その部分は自分で責任を取ることになりますよね。

辞めろって言った部分に、ビジネスがもし眠っていたら・・・
検討しなくて良いと言った部分に、問題が眠っていたら・・・

だから皆、捨てたり辞めたりする判断や指示が出来ないんですよ。


今、多くの企業で必要なのは、この捨てる意思決定です。
私は、「捨てる」を意識してもらうために、あえて 『 劣後順位 』 という言葉を使っています。


「優先」を「劣後」へと単なる言い回しを変えただけかも知れませんが、
人って意外と言葉を変えると、思考回路や行動が変わっていきます。


是非、これからは、

『 優先順位 』 ではなく、『 劣後順位 』 という言葉を使い、思考を変えてみてください。




2010年01月20日
心を込めて。

顧客第一の心は・・・

こんにちは。

今日は、『顧客第一』 について考えされられた出来事がありました。


私は職業柄、様々なお客様の所にお伺いするため、
オフィス以外の外で仕事をすることが多いです。

喫茶店に入り、ノートパソコンを開き、メールをしたり、資料を作ったりと・・・
店の方からすると、300円のコーヒーで長時間居られるのは、嫌なんでしょうが。
(ごめんさない)

ちなみに、ノートパソコンで仕事する人にとって重要なのは、電源確保。
最近では、電源か用意されている喫茶店やファストフード店も増えてます。
バッテリーオアシスというサイトは、そんな情報をまとめて提供してくれているので、大変便利ですよ。
是非使ってみてください。

話は反れましたが、先日いつものように上島珈琲大森店に行きました。
(いつも、利用させていただいています。助かってます)


「無糖ミルク珈琲とチーズエッグサンド」を注文。


チーズエッグサンドは直ぐに出きないため、番号札渡されて

「できましたら、お持ちいたします」

と言われるのかと思いきや。


できたてを、お持ちいたしますのでお席でお待ちください」


なんか、すごい感動してしまいました!!!


マックでも、
スタバでも、
タリーズでも、

こんなフレーズを言われたことが一度も無いですよ!


ほんのちょっとの言い回しの差ですが、『 待つこと=付加価値(得をした) 』のように感じました。

初めて見る20代くらいの若い女性店員でしたが、
正直、

「 この人すごいな! 」
「 これこそ、顧客視点だ 」
「 この人絶対仕事できるなぁ 」


と感心しました。


他の店員から、今までそんな事言われたことがなかったので、
たぶん店舗運営マニュアルに載っているわけではないんでしょうね。
やっぱり、この人がすごいんだ!


仕事において、『 顧客第一 』とか、『 お客様の事を考えて 』と言います。

お客様に耳を傾け、意見や要望を良く聴く。
そういう風に言われることは多いと思います。

しかし、いつもいつも、顧客の要望を聞けるわけではありません。

企業側と顧客側の利害が合わない時こそ、
本当の「顧客第一」「お客様の事を考えて」が必要では、ないんでしょうか?


例えば、システム開発の現場において、

・ システム開発会社が、顧客から非常に多くの要望を言われました。
(まぁ、ここまでは、お客様に耳を傾けてニーズに答える通常の姿勢です)

・ しかし、それらを全部受けて、実施すると契約以上のお金がかかる。

・ 顧客は、色々やってもらいたい
しかし、
システム開発会社の方は、お金を頂いてる範囲での仕事しかしたくない。

・ そんな時にたいていは、

「 これを全部実施したら、追加金額を頂くことになります 」
「 この機能をつけると、XX工数も工数がかかってしまいます 」
「 これを実施すると、納期が遅れます 」
「 上司と相談しないと判断できません 」

こんな返答をする人が多いです。

でも、これって、本当に顧客の立場にたった発言ではないですよね?

「 色々ご要望が上がりましたね。
まず納期内にどの機能を実現したら現場は最も喜ぶのでしょうか? 」

「 この機能を実施すると、XX機能を後回しにせざるを得なくなり、
A役員が仰られた内容を実現するのが少し遅れてしまいます。大丈夫でしょうか?」


こんな風に、自分たちの立場で判断し、言葉を発するのではなく、
顧客の視点・顧客の利益で物事を語る必要があると思います。

ほんの少しの言い回しの違いで、相手の印象が大きく異なりますね。

顧客と自社の利害が合わない時こそ、顧客視点に立った発言を是非してください。


2010年01月18日
一生懸命の気持ちを持って。





スペースの多い本が売れる。それで良いのか!

こんにちは。

今日は、連載の打ち合わせで出版社に行ってきました。
春から雑誌への連載が決まりました。連載の内容などは、また追々お伝えしていきます。

2009年は出版社にとっても大変な年だったみたいです。
軒並みどの分野の書籍も売上は落ちいるみたいで、
本離れの現状をどう思うかで長時間意見交換をさせて頂きました。


「厳しい中でも、どんな本が売れてますか?」

と質問させて頂いたのですが、わかりやすく一言。

スペースの多い本です」


確かに!

と、端的に今の本離れの問題を表現して頂きました。

単なる本離れだけであれば良いのですが、それに伴って『考える』ということからも離れているように思えます。

出版社の方と交わした内容 + 私が昔から感じている思いまとめてみました。


■問題①:簡単な入門書を手にとる
内容がしっかりあって、それをやさしい言葉・わかりやすい構成で伝えている本は良いのです。
しかし、最近のやさしい本(入門書系)は、内容を間引いてやさしくしている本が多く感じます。
内容を薄くして、平易な言葉でダラダラと。
最近、新書でよく見かけます。


■問題②:内容よりも、キャッチーなタイトルでのジャケ買いする
内容よりマーケティング力の強い本が売れています。
日本の製造業と同じような状況と感じてしまいます・・・
技術力があるが売り方が下手なため、売れない。
それに比べて韓国勢などは売り方がうまいなぁと思ってしまいますね。


■問題③:本を汚さない
最近は、ブックオフやアマゾンなどで気軽に古本を売ることができるので、売ることを前提に買う人が増えていますね。
だから、本を汚さない。
本に線を引いたりする事に賛否両論あると思いますが、私は線を引く派ですね。
気になった部分に、線を引くのは当たり前。
表紙の裏の余白にもびっしりです。読んでいて感じたことは、その本と関係なくても書き込む。
ページの角を折るし、まぁ本は汚くなります。
絶対、古本屋では売れないですがね(値が付きません)


■問題④:多読を意識しすぎている
読書本などで、多読と精読というキーワードが出てくると思います。
精読をしているなかでの、多読をするのは良いと思います。
しかし、多読ばかり意識しすぎて、いかに1冊を早く読むかを頑張っている人が多いように思えます。
確かに、より多くの本を読んだ方が良いですが、本の数を意識するあまり、斜め読みしすぎていませんか?だから、難しく内容の濃い本から離れているのでしょうね。


こんな本の読み方はすぐにやめてもらいたいです。

・早く読む事を求めない。(ゆっくりじっくりは、恥ずかしくない)
・本を汚しても良いので、その時自分の感じたことを書き留める


是非、本を読みながら、深く『考える』事を行ってもらいたいと思います。
本は、Webにはない発見が多いですよ。

2010年1月14日
想像力を持って一日を。