【Part1】預かっていたマリオカートバギー基板が動きました! | トドお父さん通信

トドお父さん通信

北部九州在住 高BMI中高年のオタク趣味の活動記録

ひししぶりにおもちゃ病院ネタです。

 

1か月ほど前 久留米おもちゃ病院に出勤したときに、「Mさん、ハンダ付け上手ですね、このマリオカートの基板を直してくれませんか?」とおだてられ預かったマリオカートバギーの基板とモータのセット。

 

前輪(左右ステアリング)は動くが、後輪が回らないとのこと。

 

 

数か月前から何人ものドクターさんに回されているとのことで、モータ駆動用のHブリッジICを

交換する必要があるということでした。

 

基板を見てみると、HブリッジIC (8ピンSOP)の刻印はFZMOS-5Xと書かれています。

このICのデータシートを始め、情報はネットで見つかりません。この方の解析情報のみ。

 

 

この接続を信じて、オシロをつないで制御信号と出力電圧を見てみました。

 

 

上2CHが、A相、B相の制御信号。 下CHがA, B出力です。

出力が ノイジーでバタバタしていますね。

 

ちなみに、こちらは正常な前輪モータ駆動波形です。(制御信号は入ってません)

  

 

こちらは、ちゃんとA,B出力に電圧が出てました。(後で考えると電圧が低かったですが……)

モータドライバICが壊れているのは間違いないでしょう。

 

さきほど調べたピン配置、音声再生用に買った、手持ちのMX08Lと同じです。

さくっと交換しましょう。

SOP ICの交換は、まず① 両側のピンにハンダを盛って、半田ごてを2つ使って両方から熱して

ICを外します。

② 半田吸い取り線で、残ったハンダを丁寧に吸い取ります。

③ その後、端のピンに少しはんだを盛って、位置を慎重に調整しながら、ピン1つを半田付けします。

④ 続けてICの位置に気を付けながら、残りのピンを半田付けします。

⑤ ピン間がブリッジしたら、半田吸い取り線を当てて余分な半田を除去してブリッジを直します。

左上のICを外します。

 

  

  半田を盛ります。       半田こて2本で外します。

 

MX08Lに付け替えます。

 

さて、HブリッジICの交換が終わりました。

この、MX08L の仕様を下に示します。

 

 

駆動電流が通常で1A、最大でも1.5Aと少ないですね。
本当は、通常で1.5Aくらい流せるHブリッジICがあるといいんですがね。
 
さて、交換が終わりました。
さきほどの、信号を再度みてみましょう。
 
  
おうっ、今度は前輪と同じように、A相、B相を入力すると、A出力、B出力に
電圧がでて、後輪モータが回転しますね。
 
後輪はディファレンシャルがあるので、軸を抑えると止まるので、こんなもんでしょうか?
(実は、本来はもっとトルクがあるということは、後でわかりました……)
 
次の週は、お隣の鳥栖市のおもちゃ病院があったので、喜び勇んで持っていきました。
依頼されたドクターさんに渡して、マリオカートに組み込んで動作確認すると!?
 
「Mさん、これの動きがおかしいですよ。こちら(正常動作品 ルイージ?)と比較すると
 モータの回転が弱弱しいですよ!」あれっ、そんなはずは!?
 
修理した時は、もっと力強く回っていたと思ったけどなぁ。
「わかりました、モータドライバICが手持ちのもので、1A品だったためかもしれません。
 もう少し流せるドライバICを探して交換します!」って、まさかの手戻り。
 
次回Part2に続く!