キャンピングカー快適化 ~ リチウムバッテリー 改善編 ~ | キャンピングカーと雪山と

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【ありゃ】



こちらで判明した気になるポイントを検証してみます。

 

気になるポイントとは負極出力側となるNo.1セルの電圧降下

0.1V以上も他のセルと比べて放電中は低い値を示しています。

逆に充電を行うと今度はNo.1セルが一番高い電圧を示します。

充放電でNo.1セルだけ逆の動きを示しています。

このことから充放電中のNo.1だけ他のセルと電圧が違うのは

入出力端となる負極側のNo.1セル特有の状態なのか?

放電中

 

充電中


 

スマートBMS:最大放電電流 150A

BMSに配線されているのは8SQ×3本なので

8SQ:KIVの許容電流値 61A×3本=183A

シャント抵抗:最大電流 500A、350A内の範囲で使用

 

などとブログを書いていてハタと自分の間違いに気が付いた。

鉛バッテリーの時はバッテリー負極に直接シャント抵抗を

取付けていたのでリチウムになりこの部分の配線が増えています。

シャント抵抗からバッテリー負極までの配線は

何も考えずに正極側と同じ太さの22SQで配線済みでしたが、

22SQの許容電流値は115Aなのでここがボトルネックになっています。

これは配線を38SQ:許容電流値 162Aに変更する必要があります。

22SQ(許容電流値:115A)の配線を38SQ(許容電流値:162A)に

変更することによりNo.1セルの充放電での他のセルとの電圧差を

少しでも改善する事が出来るのでは?と考えましたが、

まずは素直に自分の選定ミスを修正する必要がありますね(^_^;)

現状の22SQでは電気ケトルの長時間使用では不安が残ります。

 

KIV 電気機器用ビニル絶縁電線

 




【施工】


 

改善作業のために用意したのは以下の部品です。

太陽ケーブルテック KIV 38sq 黒 600V耐圧

 

シャント抵抗側圧着端子

ELPA 丸型圧着端子 R38-10 PS-3810

 

バッテリー端子側圧着端子

ELPA 丸型圧着端子 R38-8 PS-388

 

絶縁キャップ(黒) 38sq対応

 

走行充電器ユニット製作で購入していた圧着ペンチは

圧着端子のサイズが38SQまで対応していたので助かりました。

Odowalker圧着電工ペンチ 

 

作業は簡単、元あった22SQと38SQを入れ替えるだけです。

配線の太さは見ても分かる位の違いがあるので効果はありそうですが、

22SQ(AWG4):最大許容電流値 115A  断面積:21.15m㎡

38SQ(AWG2):最大許容電流値 162A  断面積:33.63m㎡

許容値比で1.41倍、断面積比で1.59倍ではそんなに変化は無いのか

BMSが最大150Aなのでそれに合わせて配線を選定しているので

これ以上太くしても意味がないと思うので問題無い選択だと思います。

 

上が22SQ、下が38SQ

22SQの片側の圧着端子に絶縁キャップが無いので、

もしかして有り合わせの仮配線だったのか?今となっては不明

過去のブログでもこの配線に関しての記述がありません。

 

バッテリー負極側を取外してから

 

シャント抵抗側の配線を取外し

 

新しく38SQの配線にシャント抵抗側から付け替えて

 

負極端子に軽くペーパー掛けしてから配線します。

一ヶ月経たないうちにピカピカだったバスバーはかなり酸化しましたね。

 


【確認】


 

配線を38SQに変更して電気ケトルで検証を行います。

放電中

 

充電中

 

配線交換前と比べて確実に差が減っている様子

但し、完全に差が無くなるということでは無いようです。

放電中の電圧差:

改善前 0.101V (111.1A時) → 改善後 0.065V (108.8A時)

充電中の電圧差:

改善前 0.032V (37.5A時) → 改善後 0.023V (41.2A時)

※使用状況が違うので参考程度です。

 

とりあえずBMSの最大150Aに合わせた配線なので

これで一応配線問題は改善出来たと考えます。

配線径の選択が重要事項というのがわかりました。

 

但し、スマートBMS:JBD-SP04S005の仕様は
最大放電電流は150Aですが、過電流保護値は200Aと

場合によっては200Aまで流せる仕様なので、

200Aを上限と考えるとBMSに取付けた

配線の8SQ×3本はもう少し太く14SQ×3本で繋いで

シャント抵抗からバッテリー負極までの配線は60SQにした方が良かったのか

でもそこまで太くするとカシメ工具も買い直さないといけないので、

我が家的に今の仕様で良かったのかちょっと疑問が残ります。

まっ 指定寸法で圧着端子を付けたケーブルを販売してくれる業者もあるので、

工具だけの問題では無いような気がしますけどね。

どちらにせよバスバーは200Aに対応するため作り直したのに

考えがチグハグでさすが素人と言わざるを得ません(笑)

真似する人はこのあたりは重要事項なので再考した方が良いかも。

200A対応で配線し直すともう少し状況は改善できそうです。

 

 


【まとめ】



あぶないあぶない、負極の配線は他が22SQだったからという理由で

許容電流値の事を考えずにそのまま疑問を抱かず配線しちゃいました。

この辺が電気の素人の陥りやすい失敗アルアルでしょうね。

でもBMSの各セルの電圧確認でわかったのでまだセーフでしょう(笑)

リチウム化で素人にしてはだいぶ電気的な知識が増えた気がします。

他にも問題が発生して改善ブログが多数出来るかと思っていましたが、

今回の配線選定ミス以外は問題が発生していないと思います。

システム構成がシンプルなので問題も少ないですね。

 

次は評価を踏まえて課題であった充電能力の増強を行います。

 

 

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