愛について書こうとすると、
途端に涙が溢れてくる。
この世界の美しいものは
たくさん見てきたけど、
愛よりも美しいものはないからだ。
運命の人と出会うまでは
恋愛もそれなりにしてきた。
思い返しても変な男性は
一人もおらず、素敵な人ばかり
だったと思う。
付き合う中で悲しいことや
喧嘩や楽しかったこと、幸せ
だったこともたくさんあった。
『愛しているよ。』
とお互いが伝え合ったことも
あった。
でもそれは今思えば、愛では
なかった。
私の愛しているも向こうの
愛しているよも違ったのだ。
愛とは、運命の相手でしか
築けないものだと、
運命の人と出会ってから
分かった。
その人のことを思うだけで
涙が溢れてきて、
誰よりも幸せになって欲しい人。
自分が幸せになりたいよりも
幸せになって欲しい人。
全てのことから守ってあげたい
と思える人。
その人の全てをどんな面だとしても
心の底から愛せる人。
愛とは、とても偉大で、
愛に出逢うと人はもう過去には
戻れなくなる。
全てが生まれ変わる。
愛と出会うまでの私は、
私ではなかった。
いつも憧れていた映画や漫画の
運命の二人。
初めて憧れたのは、
耳をすませばだった。
セリフを一字一句全て覚えた
驚異的な作品。
狂うほど見て、狂うほど、
雫と聖司くんになりたいと思った。
だから図書館に用もなく通って
山ほど本を読み続けたけど、
私には聖司くんは現れなくて
悲しかった。
いつも夕暮れの帰り道は、
一人の影で悲しかった。
仲良しのカップルの影は、
ふたつに重なり合って
大きくなる。
でも私の影は、いつも一つで
それがとても悲しかった。
次にハマったのは、
冷静と情熱のあいだだった。
これも気が狂うほど見て、
セリフを一字一句覚えた。
その中でも順正が話した言霊は
ずっと心に残った。
僕は過去を蘇らせるのではなく
未来に期待するだけではなく
現在を響かせなければならない
キミの孤独な瞳に
もう１度僕を探す事ができたら
その時
僕は
キミを
そしてあおいの言霊。
順正は私の全てだから。
その次にハマったのは、
のだめカンタービレだった。
のだめにとても感動したのは、
飛行機が乗れない千秋の呪いを
解いてあげたことだった。
それをすれば千秋とは離れ離れ
になる可能性があり、もう
会えないかもしれないのに、
それでものだめは千秋の呪いを解いた。
そして自分はその千秋のいる
ステージまで上がるからと、
人生で初めて死ぬ気で努力をした。
その瞬間にとても感動をした。
運命の人の呪いを解き、
幸せを願うこと、
自分がそのステージまで上がること。
そんなのだめだからこそ、
千秋はのだめの全てを
ダメなところも良いところも
全て愛して支えた。
私もいつか、聖司くん雫、順正あおい、
のだめ千秋、そんな2人でいることで
やっと自分になれる、そんな相手と
出逢いたかった。
そしてやっと出逢えた時に、
愛の偉大さを知った。
でもまだまだ愛には追いつかない。
愛はどんなに勉強したとしても
きっと一生、その概念を語れない
ものだと思う。
神様が最高のギフト運命の人を
私に与えてくれたから、
私はもう何もいらなくなった。
地位名誉お金とか本当にしょうもない
ものだと分かった。
全てを覆していく愛。
今日もその世界で生きていこう。
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