【タイトル】
DENGEKI 電撃(原題:Exit Wounds)
【概要】
2001年のアメリカ/カナダ合作映画
上映時間は101分
【あらすじ】
15分署に異動してきたボイドは、麻薬の密売現場を目撃して売人を逮捕するが潜入捜査官のモンティーニであった。この失敗により交通整理に格下げとなったボイドだったが、独断で事件の捜査を始めてしまう。
【スタッフ】
監督はアンジェイ・バートコウィアク
音楽はトレヴァー・ラビン/ジェフ・ローナ/デイモン"グリース"ブラックマン
撮影はグレン・マクファーソン
【キャスト】
スティーヴン・セガール(オーリン・ボイド)
DMX(ラトテル・ウォーカー)
イザイア・ワシントン(ジョージ・クラーク)
アンソニー・アンダーソン(T.K.)
マイケル・ジェイ・ホワイト(ルイス・ストラット)
ビル・デューク(本部長)
ジル・ヘネシー(アネット)
トム・アーノルド(ヘンリー・ウェイン)
ブルース・マッギル(フランク・ダニエルズ)
エヴァ・メンデス(トリシュ)
【感想】
スティーヴン・セガールにとって3年ぶりの映画出演となった本作では、体重を落とし、トレードマークだったポニーテールを切っての出演となり、スティーヴン・セガール映画としては最大のオープニング成績を残した。また、アンジェイ・バートコウィアク監督、ジョエル・シルバー製作によるヒップ・ホップ・カンフー三部作の二作目でもある本作は前作からイザイア・ワシントン、DMX、アンソニー・アンダーソンが続投した(本作にカンフー要素あるか⁉)。
本作を見て違和感を覚えるのは、冒頭の事件自体が以降の展開と全く関係がないところである。てっきり副大統領を襲撃した犯人グループを捕まえる話になるかと思いきや、あの現場ですべて片付けられたという感じらしい。いまいち解決した感が伝わってこないので、ボイドが21分署から15分署に異動させられて再びゼロからのスタートという感じである。だったら15分署に来てから話を始めたら良かったんじゃないか。
で、冒頭のシーンで副大統領を救出したにもかかわらず命令違反等をブルース・マッギル演じる署長に咎められボイドは15分署に左遷させられることになる。ところが、この15分署は汚職にまみれており黒幕はブルース・マッギル演じる署長なのだ。こんな腕利きの正義感溢れる男を15分署に異動させるなんて馬鹿なのか。もちろん人事権がこの署長にあるとは思えないが。
そして、15分署に来てからも問題行動を起こすボイドだが、15分署の署長から相棒のジョージをつけてもらうことになる。あらすじにも記載したように麻薬の密売現場で逮捕したモンティーニが潜入捜査官だが、彼は悪党である。またその現場から逃げ去ったDMX演じるラトテルは警察の不正を暴くために売人を装っている善人である。なんともまどろっこしいプロットであり、それは前作にも通じるところはある。また、以降はDMX演じるラトテルがボイドの相棒っぽい感じになるので、相棒のジョージは不要だったんじゃないかとも思えてしまう。
ボイドが真相に近づくとモンティーニらが襲撃を仕掛けてくる。署長アネットの車へ同乗中に再び襲撃を受けたボイドは彼らとのカーチェイスとなる。そしてアネットは車に衝突して死んでしまう。彼女が死んでしまう展開は必要だったか。そしてボイドは彼女の死を悼む場面など当たり前のようにないし、彼女の死を無駄にしないために悪を撲滅しようというわけでもない。食事デートを邪魔された男もかわいそうだ。
また、前作のアクションにも通じるのだが、主役として用意した俳優だからこそのアクションがちょっと少ない気がするな。前作もジェット・リーがアクション出来るのに不自然なワイヤーアクションが多かった。本作もセガールっぽいアクションがやや少ないかな。カーチェイスとかバイクチェイスとかヘリコプターを使ったアクションはセガールじゃなくても成立してしまうんだから、セガール得意の合気道をもっと生かした場面を増やしてほしかった。何なら序盤近くのチンピラ相手のシーンみたいなのが印象に残っている。
それから、セガールはやっぱり単独主演の方が光ると思うわ。本作みたいな相棒付きは似合わないな。結局ラストのアクションシーンも別行動になってお互いの得意分野を補うみたいな感じにもならないし。それから、邦題の「DENGEKI 電撃」ってあのビリビリのこと⁉
【関連作品】
「ロミオ・マスト・ダイ(2000)」…ヒップ・ホップ・カンフー3部作の1作目
「DENGEKI/電撃(2001)」…ヒップ・ホップ・カンフー3部作の2作目
「ブラック・ダイヤモンド(2003)」…ヒップ・ホップ・カンフー3部作の3作目
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【配信関連】
<Amazon Prime Video>
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├アンソニー・アンダーソンの一日
├ミュージック・クリップ
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