【作品#0601】ゴーステッド Ghosted(2023) | シネマーグチャンネル

【タイトル】

 

ゴーステッド Ghosted(原題:Ghosted)

【概要】

2023年のアメリカ映画
上映時間は116分

【あらすじ】

セイディと知り合って最初のデートを終えたコールは、サプライズを仕掛けるために彼女へ会うためにロンドンへ向かうが…。

【スタッフ】

監督はデクスター・フレッチャー
音楽はローン・バルフェ
撮影はサルヴァトーレ・トティーノ

【キャスト】

クリス・エヴァンス(コール)
アナ・デ・アルマス(セイディ)
エイドリアン・ブロディ(ルヴェック)

【感想】

2023年4月21日にApple TV+で配信が開始となった作品。セイディ役は当初スカーレット・ヨハンソンが予定だったがスケジュールの都合で降板し、アナ・デ・アルマスに決まったことで、クリス・エヴァンスとは「ナイブズ・アウト/名探偵と刀の館(2019)」「グレイマン(2022)」に続いて3度目の共演となった。また、アナ・デ・アルマスとエイドリアン・ブロディは「ブロンド(2022)」でも共演している。マーベルシリーズで脚本を務めるレット・リースらが脚本を務め、セバスチャン・スタンやアンソニー・マッキーらがカメオ出演を果たしている。ちなみにタイトルの「Ghosted」は「既読スルー」の意味らしい。

本作は近年よく製作されている「かつての男女の役割を逆転」させた映画である。CIAのスパイであることを隠して女性と知り合った男性が、巻き込まれた女性を助けるなんて筋書きは山ほどあったが、それを逆転させている訳だ。ただ、ここ近年はそういった男女の役割を逆転させた映画は割と製作されており、その観点から本作を振り返るとやや凡庸という印象は拭えない。また、クリス・エヴァンス演じるコールがピンチに「ここは男の俺が」的なことを言うのだが、この手の映画にはもはやそういったセリフこそ削っていくべきであると思う。こういう映画を製作しているという言い訳やただの説明にも見える。

また、本作の脚本にはマーベルシリーズで脚本を務めるレット・リース、ポール・ワーニック、クリス・マッケナらが脚本を務め、そのマーベルシリーズでキャプテン・アメリカを演じてきたクリス・エヴァンスが本作の主演である。クリス・エヴァンスはすでにキャプテン・アメリカ役は卒業しており、以降は様々な役を演じているが、スーパーヒーローと正反対の役を演じている。このところのクリス・エヴァンスの演技を見るのは楽しい。ただ、クリス・エヴァンスのがたいの良さは隠しきれず、当初は銃すら撃てなかった男が銃をバンバンぶっ放すところはやや飛躍し過ぎかな。

そして、CIAエージェントのセイディを演じるのはアナ・デ・アルマス。ラストのアクションシーンで彼女が身にまとうドレスのデザインや色合いから「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2021)」を思い出さないわけがない。「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2021)」で演じた新人のCIAエージェントであったパロマとは本作のセイディはやや異なるが、あのパロマが成長してセイディになったと考えるのも悪くない。

そんなコールとセイディがいがみ合いながら共に行動しなければならなくなるのは、かつてのスクリューボールコメディの系譜を継いでいるとも言えるし、他の人と間違えられた男が巻き込まれる様はヒッチコック映画を思わせる。結局は男女の役割を入れ替えただけで着地地点はいつもと同じ。娯楽作品の脚本家としては一流の4人が参加したが、出来はぼちぼち。デートムービーの定番のような作品だが、案の定劇場公開されず。ちなみに最後のショットで建物がライトアップされているが、ウクライナの国旗と同じ色合いになっている。

 

 

 

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【予告編】

 

 

【配信関連】

 

<Apple TV+>

 

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