灰の水曜日 〜梅を辿って江戸の旅 | かんながら

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旅の記録です

 
 
今年の祈念祭は、灰の水曜日と同じ日だった。
 
「塵に過ぎないおまえは塵に返る」(創世記3:19)
 
この日から四旬節
荒野にでたイエスさまを思い出す時期。
緊急事態宣言期間の過ごし方と重なる。
 
 
私は荒野にでる(謎)。
 
 
その前日、伊勢平氏おじさんに予定を告げようと電話したら折り返してきてほんの少しの時間一緒に歩いた。
わたしの不調を察知したみたいで驚いた。
 
 
そもそも今週のわたしは週の初めからおかしかった。
だから長年のネット仲間と歩くことになったんだった(地震の翌日は内藤新宿へ)
 
 
よりによって行き先が内藤新宿でさらなる不調和を拾ってしまったが。
「ゾロゾロつけてる」ってやつか。
 
 
そもそも内藤新宿はヨギの治療師の瓢箪のおばあちゃんのいたところ(瓢箪から駒が出て、さて、次は? 〜成田山・星供養)で、その縁もあって間違いなく呼ばれたんだと思う。
 
 
 
 
明治神宮ミュージアムの今の展示は梅と鶴。
梅なんだな、やはり。
 
 
 
 
この日は、年長の友人と東京の梅を愛でながら歩く予定で、待ち合わせは芝公園。
 
 
 
「ここの梅は淀橋からうつされたんですよ」
「!!」
 
 
角筈(つのはず)は前回(地震の翌日は内藤新宿へ)書いたように、十二社(じゅうにそう)熊野神社のある場所で、中野長者の鈴木氏のお膝元。
浄水場のあった淀橋エリアである。
 
 
 
梅屋敷銀世界。
白梅の美しい場所だったのだそうだ。
 
そして、今のパークハイアット東京のビルのあたりにその場所の名残を残す稲荷があるらしい。
 
 
「銀世界」と書かれた琉球使節団の棟応昌による碑もここにあったのが、今は芝公園に移された。
 
 
影が映り込んで見にくいけど、写ってる石に刻まれているのが、「銀世界」。
 
 
「棟応昌」調べてもよくわからない。
 
どうも、江戸上りという琉球使節団できた人みたい。天保3年と書かれているから、首里は、尚育王の頃で、正使は、豊見城王子朝春とある。
なんかよくわからないけど、豊見城御殿が関係してるようだ。
それにしても、なんか面白い。
 
 
wikiのその場所をひらいたら、
 
豊見城王子像、戸田氏庸筆、天保3年(1832)11月16日冬。実際は豊見城王子朝春の替え玉、普天間親雲上朝典。
 
とか書いてあるし。
替え玉?
なんで影武者が必要なわけ?
 
 
フランス海軍が来たとかも書いてある。
今帰仁の運天港に「フランス人の墓」があるのと関係があるのか。
だって、そこは「フランス人じゃなくて、オランダ人の墓」だっていうし、謎だらけ。

 
 
東照宮をお参りして、愛宕神社へ。
 
 
出世階段を上った。
ええ、一度も休まずに。
同行者がいるとがんばれる。わたしよりさらに年長だったらなおのこと。
 
頂上にある梅の花を愛でた(徳川)家光公のために馬で階段を駆け上がり、梅の花を手折って戻り、差し出した丸亀藩の平九郎。
その功績により大出世できた。
だから出世階段。
 
 
 
これがその梅。将軍梅。
 
 
神田明神をお詣りして妻懸(つまごい)神社。
 
弟橘媛。
弟橘媛といえば相模湾。
 
相模湾、茅ヶ崎、大山。
大山石尊大権現。
良弁がひらいた雨降山大山寺。
良弁といえば、東大寺。
 
東大寺といえばもうすぐ鵜の瀬からお水が送られ、修二会が始まる。
 
 
雨降山は、大山寺ができる前から白山信仰の山だった。
なぜに白山?
最近白山のサルタヒコが口にするのは「白山天台」。
そういう修験がいたらしい。
 
関西出身のわたしには熊野修験が身近過ぎるけど、白山にもいたらしい。
しかも曹洞宗と白山とのつながりもかなり深い。
 
そういえば東北を旅したとき、菊理媛神を祀っている祠をお詣りした。
曹洞宗のお寺(くくり姫から摩耶さんへ)でもみたし。
 
 
そして、そこの守本尊は「白山菊理媛神」って書いてあった。
中尊寺の中にもあったしな、白山神社。
 
 
明治神宮のそばにある「津島神社」と「大山石尊大権現」の石碑。
 
 
 
明治神宮〜大山阿夫利神社、雨降(あふり)山〜茅ヶ崎(高麗:コマ)。
 
 
大山はもともと白山修験の山らしい。
そして、大山(雨降:あふり山)は、奈良東大寺と良弁(ろうべん)僧正でつながっている。
 
東大寺の2月といえばお水取り。
その水は、福井の鵜の瀬から送られる。
 
 
そもそも。
 
白山は福井県の山だった。
私が大好きな石徹白(いとしろ)の大杉のある、白山中居神社だって(今は岐阜県だが)もとは福井県だったと聞いた。
 
福井県にあるのは平泉寺白山神社。
平泉は、訓読みすれば、ひらいずみ。
平泉は、中尊寺のあるところ。
 
 
中尊寺の鎮守も白山神社。
 
ここもあちらも、白山でつながっている不思議。
 
 
梅と白山。
梅と白山が今わたしにはきている。
 
 
関西に住んでいたときは知らなかったな。
白山神社も記憶にない。
 
 
23日は天長祭(天皇誕生日)。
 
「天長地久」。
 
wikiには
 
天地が永遠に変わらないように、物事がいつまでも続くこと。
 
とある。
 
 
わたしたちひとりひとりの心の中に、揺るぎない神があらわれたとき、
たとえ天地が変わったとしても、なにもかわらない平和な世界がそこにあるのだろう。