バリアフリーマップをつくる旅 -33ページ目
今回は両国。両国といえば国技館。

そう、相撲観戦のバリアフリーを調査しにやってきた。

これまで商業施設中心にまわってきたが、バリアフリーマップの役割からすればスポーツや文化施設も同じように

大事な対象なのだ。


場所を名古屋に移している間の国技館周辺は、戦いとはほど遠い穏やかな空気に満ちている。

事務所を訪ね、担当者に館内のバリアフリー状況を見学したい旨お願いすると快く応じ、

貴重な時間まで割いて同行してくれた。

車椅子席は1F最後列に土俵を囲む配置で6か所設けられている。広さは一般の升席と同じくらい。
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車椅子トイレは正面・向正面の2か所。

駐車場は屋根なし・ゼブラゾーンなしで2台分、

車椅子席予約時に希望すれば先着で利用できる

とのこと。

全ての導線についても段差や傾斜はないに等しい。

国技館のハード面をトータルすると、駐車場には難があるものの、JR両国駅の目の前の立地であることを考えれば、

申し分なくバリアフリーな環境といえる。


担当者の説明は続いて、チケットの求め方についてに移る。

その途端、いままでスムーズだった会話の流れが、節々で引っ掛かっるようになりどうにも理解しにくくなった。

車椅子席の利用人数や料金、その他もろもろ約束事の一切が介添者を同伴したパッケージを前提としているのだ。

話を噛み合わせるため、仮に車椅子の人が単身で観戦する場合を例に説明してほしいというと、

「それはできません。車椅子1台につき1名の介添者が必要なのです」

と担当者は答えた。

「なぜですか?」

「車椅子利用者の安全確保のため消防からの指導などもあり、そのようなルールが設けられています」

もはや話が噛み合う云々ではなく、余計混乱が深まった。

「いま、一緒に館内や駐車場を回りましたよね。この車椅子に一度も触れることはなかったですよね。これだけ設備的にバリアフリーに作られているにも関わらず、なぜ介添者が必要なのですか?」

「と、言われましても、決まりですので・・・。また、今のようなご意見も受けたことは1度もありません」

問題の本質が見えてきた。

「つまり車椅子を利用する障害者はいくら責任と行動力が備わっていても自分の意思だけでは、生で国技を観戦することが許されていないと」

「どなたかに付き添っていただければ可能ですし、皆様それで納得されてご観戦いただいてます」

「介添者1人つけるにもコストはかかるんですが」

「多くの方はご家族などでいらっしゃってます」

「家族だから面倒を見るのが当たり前とでも・・・」

結局、話は平行線だった。


--- このあと自分なりの感想を書いたんですが下書きでUPを止めてみました。みなさん、よろしければコメントを聞かせてください。よろしくです。 ---

東口には新たにお目見えして尚も拡大を続けるライズ、西口にはニコタマ最強伝説を築きあげてきた高島屋。

ノンスリーブにサングラスといういでたちのセレブ達が行き交う新旧のランドマーク。


時刻は1時半。なのに暑さのせいか珍しくお腹が空いていない。

感覚的には昼食をパスしても問題ないレベルだったが、こういう時にこそしっかりとした食事が大切なことは経験から

心得ている。

ちょっとしたことがきっかけで大きなダメージへと繋がりやすい季節と年頃なのだ。


空腹化策としてデパ地下の強力なエアコン地帯へ潜入する。

陳列してる肉巻きやら中華饅頭やらをめで、ガーリックトーストやらタンドリーチキンやらの臭いを嗅ぎ、

島らっきょうやら明太子やらを試食して、アイス屋のカウンターの前で高らかな歌声を聴き・・・、

五感をフル稼働させることで最大限に食欲を引き出そうと試みる。

30分ほど経ったところで結果、体感的には涼しくなったが、空腹感は一向に訪れる気配がない。

仕方なく再び日の降り注ぐ地上に出て柳小路の路面店をチェック。

眺めのよさげなカフェではニコタマダムたちが優雅に昼下がりを満喫し、

雑貨屋ではストレートなセミロングの黒髪が似合うスレンダー美人店員さんが、こっちにむかって微笑んでくれた。


相変わらず空腹感は多摩川の対岸にすら到着してない様子だったが、

3時をまわったところで観念してランチタイムに入る。

ここはセレブの街。せっかくなのでカフェメシとしゃれ込むことにする。

メニューを見ると、軽そうなオードブルセットなるものを発見。

美しさを大切にするニコタマダム達が小腹を満たすためにチョイスする料理なのだろうか?

熱中症対策としてグラスビールとともに発注。


届いたプレートの中身は、サーモンのマリネ、貝柱とタコのカルパッチョ、シメサバ、パテの乗ったバケット、

  バリアフリーマップをつくる旅 いずれも少量。

酢の物が胃酸のコントロールに利いたのか、

予想外に箸が進む。

とりたてて食欲がないわけではないらしい。

プレートの上の4種盛りを順々についばみながら、

ニコタマめぐりを振り返ってみる。

すると、この食欲不振は暑さだけが原因ではなく心理的な影響が大きいことに気づいた。

どうやらセレブな街の上品な雰囲気に飲まれ、それが胃袋の委縮を招いたのだ。


しかし今こうして、食欲は回復し、失地とともに消え去っていた自信は見事に奪還された。

ひょっとしたらこの街の上品な雰囲気と同化できる日も近いかもしれない。

ただ・・・、

こんな少食系ランチが、つつましいサラリーマンのお昼代3日分に等しいというのはあんまりな気がする。
ようやく外へ出るドアに辿りつくと、目の前の光景に唖然とした。

真っ黒な空に滝のような雨、おまけにド派手な閃光とそれに続く炸裂音や重低音があちこちで

ヘビーローテーションしている。
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電車を降りるときには降っていなかったし予兆すら

感じなかった。

トイレに寄りデパ地下の人込みの中を

数百メートル移動してくる間に急変したらしい。

池袋駅近辺を端から攻めようと、

有名ラーメン店がひしめく一帯を目指してやってきた。

このドシャ降りでは仕方がない。車椅子で入れるラーメン店の探査はまた次の機会にしよう。

なんせ池袋駅は大きいのだ。調査の時間も限られている。


東口は西武とパルコ、そこから外に出てせいぜい明治通り沿いのお店が対象だから雨の影響は最小限で

済ますことができた。

問題は西口だった。芸術劇場とマルイまでは足を運ぶ必要がある。

でも雨が降っていては外で長い距離、車椅子を漕ぐことはできない。

否応なくこの池袋駅巨大地下通路網をフル活用してできるだけ対象施設に接近する必要に迫られる。

構内図をチェックしてみると、幸いにも最も西側で地上に出られるエレベータがマルイの前の五差路あたりにあるようだ。


さっそく向かってみる。

中央コンコースを進むと丸ノ内線の改札の先で下りの階段が行く手を遮る。

この先には副都心線の改札がある。さらにその先には五差路のエレベータだってあるわけだし、行けないはずはない。

でもスロープや迂回できそうな通路は見当たらない。

丸ノ内線の駅員に聞いてみる。

すると、丸ノ内線改札を入って、乗換用の連絡路を通って、副都心線の改札から出られるとのことだ。

それ用の切符もちゃんと用意されていた。
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なるほどね。

雨が降ってなければこんな裏ワザに近い順路は

見つけられるはずもない。

逆に考えると雨が降ったおかげで、

調査遂行上のバリアフリー基準が厳格化し、

結果的にはマップ作りにとって好い方向に動くことになった。

先人が言うように意思のあるところに道ありだ。

少なくともマルイ前の五差路までは。