バリアフリーマップをつくる旅 -32ページ目
予備知識もないままイトシア前の地下迷宮ゆき直通エレベータのボタンを押す。

クレバーな人なら残り3時間のうち2時間を丸の内再開発エリアの調査に充て、1時間は丸ビルでお洒落な
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カフェランチに充てるのだろう。

だが悲しいかな、そこに地下通路があれば

潜ってみたくなる。

エレベータを降り、イトシア入口の案内マップを

チェック。

丸ノ内線銀座駅はリアルに通路でつながっている一方、日比谷駅はまず有楽町マリオンに入ってその先にあるようだ。

とりあえず丸ノ内線銀座駅へ行ってみる。


地下通路は新しい割に坂がやたらと多く体力と時間が奪われる。

ようやく突き当りまで到達し角を曲がると突然、地下通路の壁・天井・床・照明・臭い・・・、

全てが何十年も前から使われている古いものに変わった。

イトシア以前からある丸ノ内線の駅構内だ。

詳しく調べると、その先すべての出口や連絡路はことごとく階段に遮られてどこへも抜けられない。(*)

さらに駅員に尋ねると改札内も車椅子では丸ノ内線以外の路線に連絡できないとのことだ。

答えが半分見つかり、安堵の余韻に浸っている間もなく、有楽町マリオンへと踵を返す。

でもこちらのほうの答えはもっと簡単だった。

地下通路からマリオンに連結している部分に長い階段があって建物内にすら入れないのだ。

念のため地上をまわってマリオンの案内係に確認するが、答えは同じだった。

さらに、マリオンの先、日比谷駅も同様で車椅子ではアクセス不能なことが判明。

こうして有楽町の地下で繰り広げられた探検は最小限の時間のロスで終了する。


今回の経験から確認できたことは、


 新しい施設 + 古い施設 + 繋げる = 古い施設が持つ構造上の制約に引っ張られてバリアフリーが崩れる


という公式だ。

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オマケ。

イトシアで見つけた駐車場。

写真右手の格納庫へ、床に敷かれたベルト

コンベアが車をスライドイン。

もちろん車椅子の移乗スペースも十分。



(* 丸ノ内線銀座駅に行く手前に地上行エレベータが一基あります。当たる?と噂の西銀座チャンスセンターのところに出ます)
再開発が着々と進む丸の内。

地上に余剰スペースがない都心部の再開発では、


 ビルをスクラップ&ビルドする = ビル地下の開発も進む = 駅と直結したバリアフリー領域が増える


という公式が成り立つ。マップ作りも常にアップデートが必要だ。

今回は東京駅へ行くのにあわせて少しだけ足を延ばし、国際フォーラムとその先の有楽町駅付近から調査しつつ、

折り返しで最南部のパークビルから丸の内の地下ネットワークを攻めてゆくことにする。

今回調査に充てられる時間は4時間足らず。

施設の数はそう多いわけではないので、何とかなる見通しのもとスタートする。


まずは東京駅の京葉線口から国際フォーラムに出る。

1Fの広場を通ると有楽町駅まで一気に抜けることができる。
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人工的な建造物と木々の緑のコントラスト、

ゆったりとした空気感に包まれる。

途中、あちこちにワゴン車を改造したカフェ系・

デリ系のお店が出現してくる。

午前中からお茶なんて優雅で悪くない、

というよりとてもいい。

しかし、そんな暇はないし調査も始めたばかりで疲れてもいない。

お茶する理由など1つとしてないことを確認してここをスルー。都会の誘惑は時として危険だ。


なんとか有楽町駅まで到着。

すると目の前に、銀色に輝く見慣れない建造物が出現した。
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イトシアだ。

そういえば・・・、お洒落スポットとして数年前に

誕生して大きな話題となった記憶が復活する。

ノーマークだった。

近づいてみるともっと厄介な問題が浮上した。

イトシアの手前に地下に降りるための階段&エレベータの入口建屋も併せて建設されていて、

案内板には丸ノ内線銀座駅と日比谷線日比谷駅に通じる連絡路でもあることが示されている。

都会の地下ネットワークが自分の与り知らぬところで構築されていたことを理解する。

残り3時間ほどでこの地下通路、新たなお洒落ビル=イトシア、昭和遺産的建造物=有楽町マリオン、

および三菱地所のサンクチュアリ=丸の内周辺を調査する必要があることにも気づかされつつ。

完全に見通しが甘かった。

さらに、地下通路の先が見えないものの、バリアフリーの具合によっては銀座と日比谷も今回のシリーズに

連ねる必要が出てくる。

もし有楽町~銀座~日比谷トライアングル全域が一つの地下網だとするとそれだけで今日予定している調査時間が

足りるかすら微妙なところだ。


(長文になったので次回につづく)
メディアでしか見たことがなかった表参道ヒルズに潜入。
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らせん状のスロープが上階から下階まで幾重にも

シームレスに敷かれている通路。

その外側を取り囲むように軒を連ねるブランド

ショップやカフェ&レストラン。

内側には海中を思わせるブルーを基調とした

高い吹き抜け。

女子力向上のためのショッピングにも男女仲向上のためのデートにも最適なスポットであることは間違いない。

ただ車椅子の若くもない男一人、中途半端な時間でお腹さえ空いてもなく、ほぼ何の購買意欲も湧かない。

エレベーターで最上階まで上がり、ブレーキをかけながらスロープをひたすら降りる。

気分は子供のころに欲しかったトミカのタワーサーキットを周回するミニカーのようだ。

結局、最小限の調査時間にて女子力向上スポットを後にする。もちろんお財布は一度も開くことなく。


浮いた分の時間をもう1か所の調査に充てる。

表参道から半蔵門線で1駅、青山一丁目。ホンダの本社ビル兼ショールームだ。
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クルマやバイクなどの男子力向上アイテムもそうだが、

ASIMOやそれらの技術を応用した歩行支援ツールを

見ておきたかった。

歩行支援ツールは2種類あり、

一つは歩行のリズムを動きに転換するタイプ、

もう一つは体重を支えて足の運びを楽にできるタイプ。

どちらも現段階では全く下肢の動かない障害には対応できないが、

ホンダの技術があれば、いろんな状態やシーンに対応する画期的なモノが開発されるかもしれない。

例えば無用な介助志願者の急な登場時にも最高の笑顔で付き合ってあげられるお愛想マシーンとか。


話を半コマ戻して、半蔵門線での移動のときの話。
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1駅ということで、スロープ板を持った表参道の

駅員が一緒に電車に乗り込み、青山一丁目で

再びスロープを敷いてくれた。

確かに1駅だと、乗車駅と降車駅との駅員間の

連絡に要する時間や人員配置の手間を考えれば、

このような同乗方式は合理的だ。

こういうシンプルな人的バリアフリーってなかなか悪くない。(と個人的には感じる)